【アウディ】歩行者の体温を視覚化するナイトビジョンシステムとは

現在、世界中の自動車メーカーは競ってアクティブセーフティ技術の開発に注力しています。
アウディは「Audiアクティブレーンアシスト」「Audiサイドアシスト」「ターンアシスト」など、
先進のアクティブセーフティ技術を実現しています。

中でも「ナイトビジョン システム」は、
夜間の安全走行を支援するシステムとして普及が期待されています。
夜間走行では人間の視力だけで対処できない事態も数多く発生します。

暗闇に潜んでいた歩行者や動物など、ヒヤッとした経験をお持ちの方も大勢いるかと思います。
そんなときに役立つのが、ナイトビジョンシステムです。

アウディのナイトビジョンシステムは、夜間で歩行者や動物など目視できないような場面でも、
赤外線カメラによって物体から放出される熱（遠赤外線）を素早く確実に感知します。

その距離は144mまで広範囲にわたって、
歩行者や動物などの体温を、メーターパネル内のディスプレイパネルに映しだして、
ドライバーに視覚で注意を促します。

アウディのナイトビジョンシステムはアメリカのAutoliv Electronics社のシステムを採用し、
高い認識率で定評のあるシステムです。
目視と比較して約4倍の視野を確保し、
年間2万5,000人以上の人命を救っている信頼と実績のあるシステムです。

アウディでは、アクティブセーフティ装備として、
上位モデルに最適化された「アドバンストオプティクスパッケージ」として設定されています。
夜間走行時には、遠赤外線を発する物体をメーターディスプレイに画像として表示し、
歩行者や大型の動物を検知した場合は黄色にハイライト表示されます。

また万一、衝突の危険があるとシステムが判断した場合は、
黄色のハイライト部分が赤色へ変わり、警告マークと同時に警告音を発します。

アメリカの車オークションサイト「eBay Motors」による、
夜のサーキットでシステム搭載車両のフロントとサイドを完全にシートで覆って走行する、
興味深い企画が実施されました。
わずか3インチのナイトビジョンのディスプレイを見ながら、
歩行者や動物を感知して、ぶつかることなく安全に1周することができ、
システムの完成度を実証しました。

ナイトビジョンシステムのメリット・デメリットを以下に挙げます。

夜間の視認性が飛躍的に向上し、安全運転とともに、事故防止が期待されます。
夜間の視力に自信のない方にも夜間の視界確保の補助機能として役立つ実用性の高いシステムです。

現在はオプション装着で48万円（A7スポーツパック）と高額であること、
上位モデルにのみ設定されることがマイナスポイントかもしれません。

しかしながら、
夜間の安全走行を支援してくれる実質的な機能としてはデメリットではないとも言えるでしょう。

アウディのナイトビジョンシステムは、
夜間走行時の安全性を飛躍的に高めてくれる先進の安全運転支援システムです。

地方で夜間走行時に多いのは、動物との接触事故です。
特にイノシシやシカなどの大型動物との接触事故では、
ドライバーも深刻なダメージを受ける可能性があります。

今後、システムの普及により、安全な夜間走行を実現し、
事故を少なくする技術として期待されます。