中古車購入
更新日:2020.04.21 / 掲載日:2017.05.17

ONE MAKE MARKET RESEARCH SUZUKI WAGON R

スズキ ワゴンR

「高さ」を有効に使うことで室内を広くした、定番軽自動車ワゴンR。2012年登場の5代目は完成度に磨きがかかり、新技術の搭載にも注目だ。

先代ワゴンR(2012年~2017年)

  • 2012年9月フルモデルチェンジ

    2012年9月 フルモデルチェンジ

    見た目は先代の雰囲気を継承しているが、ホイールベースを伸ばした新開発プラットフォームの採用で走りの安定感が増し、後席足元空間も広がった。

  • 2012年9月 フルモデルチェンジ

  • 2013年11月一部改良

    2013年11月 一部改良

    赤外線センサーにより衝撃が避けられないと判断するとブレーキが作動する「レーダーブレーキサポート」を搭載。作動上限速度は30km/h。

  • 2013年11月 一部改良

  • 2014年8月マイナーチェンジ

    2014年8月 マイナーチェンジ

    一部グレードに、スターターモーターがモーターアシスト機能を兼ねる簡易的なハイブリッドシステム「Sエネチャージ」を採用した。

  • 2014年8月 マイナーチェンジ

  • 2015年8月マイナーチェンジ

    2015年8月 マイナーチェンジ

    圧縮比を上げてEGRシステムを採用するなどエンジンの改良や、「Sエネチャージ」の作動域拡大で主要グレードの燃費を向上。

  • 2015年8月 マイナーチェンジ

主要諸元2015年式 スズキ ワゴンR FZ 2WD(CVT)

全長×全幅×全高 3395×1475×1660mm
ホイールベース 2425mm
トレッド前/後 1295/1290mm
車両重量 790kg
総排気量 658cc
エンジン 直3DOHC
最高出力 52ps/6500rpm
最大トルク 6.4kgm/4000rpm
JC08モード燃費 33.0km/L
サスペンション前/後 ストラット/I.T.L.
ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
タイヤ前後 155/65R14
中古車参考価格帯:40万円~140万円(12年~17年 ※スティングレー除く)

ライバルに先駆けてスズキの新技術を搭載

スズキにとってワゴンRはとても特別な位置づけだ。スズキ社内には「新技術はワゴンRから」という流れがあり、だからこそ先代(5代目)には「エネチャージ」や「自動ブレーキ」などの先進システムが、他車に先駆けて採用されているのである。
スズキの代表作といえるワゴンRのデビューは1993年9月。それまで主流だった「セダン型」に比べると背が高くて室内が広いパッケージングは市場から歓迎され、瞬く間にスズキを代表する軽自動車へと成長した。現在でこそ同社の「スペーシア」など「スーパーハイト系」とも呼ばれるさらに室内の広い軽自動車も存在するが、そこまで過剰な広さはいらないというユーザーにとっては、燃費にも優れたワゴンRが魅力的な選択肢なのだ。
運転席は見晴らし感のある高い視点ながら、スーパーハイト系と違って高すぎない絶妙な感覚。乗降性も抜群だ。
いっぽうでリヤドアはスライド式ではなくスイング式だから、小さな子供の乗り降りなどには不便な面もあるが、乗り込んでしまえば後席は足元も頭上も広々。頻繁に後席を使うファミリー層にもオススメできる。

INTERIOR インテリア

視界のいい運転席と足元の広い後席

セダン系の軽自動車に比べると着座位置が高めの運転席は、乗り降りのしやすさや良好な視界が自慢。インパネ周辺の収納スペースの多さも実用的だ。後席は足元が広々としていて大人でも足をゆったりと伸ばして座ることができる。

INTERIOR インテリア

※写真は2012年9月時のものフロントシートは左右席の間に溝のないベンチタイプ。助手席座面の下はバケツ状で広い小物入れになっている。

MECHANISM メカニズム

先進メカニズムを積極的に導入

減速時にスターターを逆回転させて減速エネルギーを電気に変換して回収。リチウムイオンバッテリーに貯め、その電気を活用することで燃費を向上する「エネチャージ」を搭載。後期型ではモーターも駆動する。

MECHANISM メカニズム

フロントウインドウ上部の赤外線センサーを使った自動ブレーキもスズキではワゴンRが初採用の技術である。

RIVAL ライバル

  • ワゴンRの宿命のライバル

    ダイハツ ムーヴ

    ダイハツ ムーヴ中古車参考価格帯:70万円~170万円(15年~17年 ※全グレード)

  • ワゴンRの宿命のライバル

    初代ワゴンRの大ヒットを受けて1995年にダイハツからデビューしたトールワゴン。パッケージングはワゴンRに近く、居住性は良好。上級仕様の「ムーヴカスタム」もラインアップする。先進安全装備も充実。

さらに進化した新ワゴンRにも注目!

  • さらに進化した新ワゴンRにも注目!

    新車価格帯:107万8920円~177万9840円(全グレード)

    2017年2月に新型ワゴンR(6代目)が登場したことで、先代(5代目)の相場が下がってお買い得に。ガラリとデザインがかわった新型ワゴンRは先進安全装備がより充実し、3タイプの顔つきから選べる。

  • さらに進化した新ワゴンRにも注目!

    新車価格帯:107万8920円~177万9840円(全グレード)

MARKET DATA マーケットデータ

高年式物件が極めて豊富
物件の大半は後期型で占められており、全体的な相場を底上げしている先代ワゴンR。しかし、デビュー当初の物件も少なくはないので、予算がかぎられているなら前期型がねらい目。高年式が多いため、必然的に5000km未満の低走行車両が豊富である。

グレード×年式別相場(ワゴンR 先代)

2012年2013年2014年2015年2016年
FX68万円74万円81万円92万円98万円
FXリミテッド77万円83万円90万円106万円111万円
FZ114万円119万円120万円

走行距離×年式別相場(ワゴンR 先代)

2012年2013年2014年2015年2016年
5000km未満112万円86万円103万円98万円118万円
5000km~1万km66万円85万円93万円95万円102万円
1万km以上72万円80万円87万円92万円100万円
  • 年式

    年式
    現在中古車として流通する物件の大半が後期型で、とくに2016年式が6割以上を占めている。次に多いのが2015年式で、大半が後期型となっている。

  • 走行距離

    走行距離
    2015年式以降の物件が大多数を占めるため、必然的に5000km未満の低走行な個体が全体の6割にもおよぶ。多走行車を探すほうが難しい状態だ。

  • グレード

  • グレード
    スティングレーの割合は全体の2割程度で、大半はスタンダードモデル。とくに多いのがシンプルなグレードの「FX」。エネチャージ搭載の「FZ」は少数。

※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年4月調べ。

スズキ ワゴンR

WAGON R STINGRAY ワゴンR スティングレークールなルックスが魅力のもうひとつの選択肢

「スティングレー」は標準車とは違う顔を持つ上級モデル。走りが力強いターボエンジンが選べるのも魅力だ。

先代ワゴンR スティングレー(2012年~2017年)

  • 主要諸元2012年式 スズキ ワゴンRスティングレー T 2WD(CVT)

    先代ワゴンR スティングレー

    ※写真は2012年9月時のもの

  • 主要諸元2012年式 スズキ ワゴンRスティングレー T 2WD(CVT)

    全長×全幅×全高 3395×1475×1660mm
    ホイールベース 2425mm
    トレッド前/後 1295/1290mm
    車両重量 820kg
    総排気量 658cc
    エンジン 直3DOHCターボ
    最高出力 64ps/6000rpm
    最大トルク 9.7kgm/3000rpm
    JC08モード燃費 26.8km/L
    サスペンション前/後 ストラット/I.T.L.
    ブレーキ前/後 Vディスク/ドラム
    タイヤ前後 165/55R15
    中古車参考価格帯:70万円~150万円(12年~17年 ※スティングレーのみ)

見えない部分も改善されたワゴンRスティングレー

ワゴンRの派生バージョンがクールビューティを気取った「スティングレー」。エクステリアは横長のヘッドライトで、インテリアはブラックを基調とした仕立てが特徴となるが、これは単なるスポーティモデルというわけではない。
スティングレーは、全車に本革巻きステアリングホイールやオートエアコンを標準装備するなど装備が充実した上位の位置付け。そして機能装備だけでなく遮音材の追加で静粛性向上が図られるなど、見えない部分も通常のワゴンRに対してアップグレードされる。
また、出力が高められて加速に優れるターボエンジンが選べるなど、走行性能もさらに高められている。見た目に惹かれた人はもちろんのこと、より快適に乗りたい人、そしてターボエンジン車は高速道路をよく走るなど動力性能を重視する人にもオススメしたい。

INTERIOR インテリア

  • インテリアは黒基調 上質感も高めている

    INTERIOR インテリア

  • インテリアは黒基調 上質感も高めている

    ブラックでスポーティ感を高めたインテリア。ステアリングが本革巻きでクルーズコントロールも用意され、オーディオ周辺のパネルも光沢ブラック化するなど上質感が磨かれている。メーターは全車とも自発光式でタコメーター付き。

MARKET DATA マーケットデータ

スタンダードモデルより価格は高め
スティングレーの相場は、全体的にスタンダードなワゴンRと比べて高めの傾向にある。こちらも高年式かつ低走行な物件が非常に多いのが特徴だ。注目なのは、ノンターボ車(X)とターボ車(T)の価格差が少ないこと。中古車ならば、状態のよい上級グレードに手が出しやすいはず。

グレード×年式別相場(先代ワゴンRスティングレー)

2012年2013年2014年2015年2016年
X85万円91万円107万円129万円130万円
T95万円98万円113万円133万円143万円

走行距離×年式別相場(先代ワゴンRスティングレー)

2012年2013年2014年2015年2016年
5000km未満97万円107万円125万円132万円135万円
5000km~1万km119万円101万円114万円131万円135万円
1万km以上89万円95万円104万円129万円136万円

WAGON R ワゴンR先々代ワゴンR 2008年~2012年

見た目は先代とほとんど変わらない

先々代(4代目)モデルは、後席の広さや機能装備の充実度では5代目以降のモデルにかなわないものの、見た目ではほとんど古さを感じないのが中古車を購入する際にはうれしいポイント。4代目から5代目へのフルモデルチェンジの際、見た目の変化が少なかったからだ。相場も順調に下がっていてお買い得感があるので、リーズナブルにワゴンRに乗りたい人にとって魅力的な選択肢といえる。後席の広さ以外の実用性は5代目と同水準。

  • 主要諸元2010年式 スズキ ワゴンR FXリミテッド 2WD(CVT)

    先々代ワゴンR

    ※写真は2010年8月時のもの

  • 主要諸元2010年式 スズキ ワゴンR FXリミテッド 2WD(CVT)

    全長×全幅×全高 3395×1475×1660mm
    ホイールベース 2400mm
    トレッド前/後 1295/1290mm
    車両重量 850kg
    総排気量 658cc
    エンジン 直3DOHC
    最高出力 54ps/6500rpm
    最大トルク 6.4kgm/3500rpm
    JC08モード燃費 22.4km/L
    サスペンション前/後 ストラット/I.T.L.
    ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
    タイヤ前後 155/65R14
    中古車参考価格帯:40万円~100万円(08年~12年 ※スティングレー除く)

先々代ワゴンR

シンプルなデザインで実用的かつ飽きが来ないインパネ形状。後席はシートスライドが備わり、荷物が多い時はシートを前へ出して荷室スペースを拡大可能だ。左右独立でリクライニング調整もおこなえる。

WAGON R STINGRAY ワゴンR スティングレー先々代 ワゴンR スティングレー 2008年~2012年

  • 先々代 ワゴンR スティングレー

    中古車参考価格帯:50万円~120万円(08年~12年 ※スティングレーのみ)

  • 3代目のモデル末期に初登場した「スティングレー」が、4代目からは大きな柱としてモデルチェンジと同時に用意された。インテリアはブラックが基調。

IMPRESSION インプレッション

ユーザー口コミレビュー

片道40kmの山道を通勤していますが、車体が安定している走りに満足です。燃費も良好で、20km/Lくらい走ります。ただ、アクセルペダルの踏みしろが少ないので、ちょっと踏むだけでエンジン回転数が一気に上がるのが気になります。
総合評価:4.6/5.0(先代ワゴンRスティングレー)
ドライバー歴:17年
グレード:T

なんといっても燃費のよさに驚きます。アイドリングストップ後の始動もすごく静かで、いつエンジンが始動したかわからないほど。気になる点は、14インチタイヤがロードノイズをたくさん拾うこと。リチウムイオン電池の容量も少なめ。
総合評価:4.4/5.0(先代ワゴンR)
ドライバー歴:45年
グレード:FZ

最近の軽自動車の広さに感心しました。あと、4人乗車でもキビキビと走り、動力性能もとくに不満はありません。燃費も悪くなさそうです。気になる点は、軽自動車としては平均くらいかもしれませんが、乗り心地がいまいちに感じます。
総合評価:4.0/5.0(先代ワゴンR)
ドライバー歴:22年
グレード:FX

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。

工藤貴宏氏

自動車ジャーナリスト工藤貴宏の○と×

GOOD

ちょうどいい存在がなにより美点
ワゴンRのもっとも魅力的なポイントは「ちょうどいい」存在なこと。室内は過剰ではないけど十分に広く、ファミリーユーザーでも実用的に使える。「スペーシア」など、より背が高くて室内が広い軽自動車に比べると軽い分だけ燃費がよくて、運転感覚が自然なのも魅力的だ。好みに合わせて標準車とスティングレーが選べるのもいい。

BAD

個性はあまり感じられない
軽自動車として最大限に広い室内やスライドドアなど、求める要求が高くなると物足りなくなってしまうこと。また個性という意味では万人向けなだけにデザインで冒険をしていないので、同社の「ハスラー」のように強い訴求力がなく物足りないのも事実だ。もうひとつ、強いていえばターボエンジンがスティングレーでしか選べないのも残念。

※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年4月調べ。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ