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更新日:2026.06.12 / 掲載日:2026.06.12

ひとクラス上のゆとりを追い求めた、ホンダ アコード【名車の生い立ち】

 その歴史は、なんと今年で50年。1976年に最初のモデルである「アコード ハッチバック」が登場し、その翌年にセダンも追加されてはじまったのがホンダを代表するセダン「アコード」です。半世紀の時の流れを経た現在は、11代目のモデルを販売中。長い歴史を持つだけでなく長きにわたりアメリカにおいてもっとも売れたホンダ車となるなど、ホンダを代表するモデルの1台だと言っていいでしょう。今回はそんなアコードの歴史と年代ごと/世代ごとの魅力を再確認していこう。

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▼名車の歴史を振り返る「名車の生い立ち」記事一覧

『名車の生い立ち』
時代の移り変わりとともに変わりゆく自動車だが、一時代を築いた車は後世まで語り継がれ、やがて「名車」と呼ばれる。ここではそんな、いつの時代も色褪せることなく輝きを放つ名車にスポットライトをあて、歴史を振り返りつつ魅力に迫っていく。

【1970~80年代】シビックの上位モデルとして誕生

<SJ/SM系(1976年〜1981年)>ひとクラス上のゆとりを実現させた初代

初代:1976年 ホンダ アコード ハッチバック

 初代アコードの立ち位置は「シビックの上位となるモデル」。最初に登場したのがセダンではなくシビックよりもひとまわり大きな車体のハッチバックだったことも、その表れといっていいでしょう。効率を追求したシビックに対して、ひとまわり大きな車体とひとまわり広い室内を用意して“ひとクラス上ゆとり”を実現しています。

初代:1976年 ホンダ アコード ハッチバック

 また、初代のモデルライフ途中では当時まだ珍しかったパワーステアリングやパワーウインドウ、そしてフルオートエアコンなども設定。それらも上級感を表すアイテムでした。

初代:1977年 ホンダ アコード サルーン

<SY/SZ/AC/AD系(1981年〜1985年)>先進装備を積極搭載した2代目

2代目:1981年 ホンダ アコード ハッチバック

 1981年にデビューした2代目は多人数乗車や荷物の積載などによる車高変化を修正するオートレベルサスペンションやクルーズコントロール、さらには世界初となるガスジャイロ式のカーナビゲーションを用意するなど先進機能も積極採用。上位セダン/ハッチバックとしてのポジションを確立していきます。

2代目:1981年 ホンダ アコード サルーン

<CA系(1985年〜1989年)>スタイル、走りをレベルアップさせた3代目

3代目:1985年 ホンダ アコード サルーン

 1985年デビューの3代目は、リトラクタブルヘッドライト(開閉式ライト)を搭載してスポーティなスタイルが特徴。それは当時のクーペ人気の影響もうかがえます。スタイルだけでなく4輪ダブルウイッシュボーン式サスペンションを採用するなど走行性能においても飛躍的なレベルアップをしました。

3代目:1985年 ホンダ アコード エアロデッキ

【1990年代】アメリカを中心に世界に通用する本格派に成長していく

<CB系(1989年〜1994年)>ゆとりあるライフスタイルカーに成長した4代目

4代目:1989年 ホンダ アコード

 北米の法規との兼ね合いもあってリトラクタブルヘッドライトは継承されませんでしたが、ポジショニングに関してはキープコンセプト。車体は5ナンバー枠を守りつつも、その最大サイズまで拡大されています。エンジンは1.8L、2.0L、そして2.2Lと3種類の排気量を設定するなど多くの選択肢を用意。そして1991年のマイナーチェンジではSRSエアバッグやトラクションコントロールも設定。セダンやクーペに加えてワゴンもラインナップに加わっています。

4代目:1989年 ホンダ アコードワゴン

<CD系(1993年 – 1997年)>アメリカ的なスタイリングが人気だった5代目

5代目:1994年 ホンダ アコード

 アメリカ市場のニーズに合わせて車体を大型化。国内向けセダンも堂々とした3ナンバーサイズになりました。エンジン排気量は先代同様に1.8L、2.0L、そして2.2Lの3タイプですが、2.2Lエンジンにはホンダの象徴的な技術であるVTECが搭載されたのは大きなトピック。アコードの国際化を印象付けた世代と言っていいでしょう。

5代目:1994年 ホンダ アコードワゴン

<CF3系(1997年〜2002年)>さらに走りを磨き上げた6代目

6代目:1997年 ホンダ アコード

 この世代のアコードは日本、北米、そして欧州で異なるボディを展開。日本仕様は先代モデルよりもコンパクトになり、セダンは再び5ナンバーサイズとなりました。後期モデルでは「ユーロR」と呼ばれるスポーティモデルを設定。ホンダ車のスポーツグレードとして当時人気を博していた「タイプR」譲りの高回転型高出力エンジンを搭載し、マニュアルトランスミッションを組み合わせた走りの仕様です。いっぽうサスペンションは日常やロングツーリング性能も考えたしなやかな特性とし、スポーティな運転好きの支持を集めたのも大きなトピックです。一般モデルはファミリーセダンとしつつ、走りのスポーツセダン「ユーロR」はアコードの新しいスタイルを感じさせたのです。

6代目:2000年 ホンダ アコード ユーロR

【2000年代以降】上質なスポーティセダンに成長。そしてホンダのフラッグシップへ

<CL系(2002年〜2008年)>上級セダンとしてキャラクターを固めた7代目

7代目:2002年 ホンダ アコード

 日本仕様は北米仕様と袂を分かち、欧州仕様と共通のひとまわり小さなボディを与えられました。インテリアの仕立ても北米仕様よりも上級な作り込みとなっています。実は日本仕様のアコードは、北米でホンダの上級ブランドとなる「アキュラ」で販売されていた「TSX」と呼ばれるモデル。この世代からアコードは上級化を強く感じさせるようになりました。しかしいっぽうで、スポーツグレードの「ユーロR」も継承されています。

7代目:2002年 ホンダ アコード ユーロR

<CU系(2008年〜2013年)>より大きく車格をアップした8代目

8代目:2008年 ホンダ アコード

 車体サイズが大幅に拡大され、大幅に室内が広くなりました。当初はエンジン排気量が全車2.4Lとなるなど、車体サイズだけでなくパワートレインも上位移行。この世代からアコードは新しいフェーズに入ったと言えるでしょう。しかし2011年のマイナーチェンジでは2.0Lエンジンが追加されるなど、上級志向で価格も上昇したことにより日本のユーザーが手を出しにくくなってしまった前期モデルから軌道修正しています。

8代目:2008年 ホンダ アコードワゴン

<CR系(2013年〜2020年)>全車ハイブリッドで登場したクリーンな9代目

9代目:2013年 ホンダ アコード

 再び日米欧すべてのマーケットでボディが統一され、グローバルモデル共通モデルとして再出発。日本仕様における大きなトピックは全モデルがハイブリッドとして販売されたことです。「SPORT HYBRID i-MMD」と呼ぶシステムを組み合わせ、JC08モード計測で30.0km/Lと当時の大型セダンの水準を大きく上回る燃費を実現しました。また、大型バッテリーに外部からの充電ができるプラグインハイブリッドも用意しています。

9代目:2013年 ホンダ アコード プラグインハイブリッド

<CV系(2020年〜2023年)>スポーティな新世代ハイブリッドを搭載した10代目

10代目:2020年 ホンダ アコード

 10代目はパッケージングの考え方を刷新。“セダンらしさ”を求めてスタイリングをワイド&ローフォルムのスポーティな方向にシフトするとともに、運転席の着座位置を低めるなどセダンの原点に立ち返った設計としています。これは「あえてセダンを選ぶ人」がどんなセダンを求めるかを考えた結果。スポーティこそがセダンの生きる道という判断です。国内向けは引き続きハイブリッド専用車として展開。システムは大きく変わって2モーター式の「e:HEV」となり、燃費や動力性能に加えて滑らかさも著しく向上しました。アコードとして初採用された電子制御ダンパーの効果もあり、極上の乗り心地も自慢です。

10代目:2020年 ホンダ アコード

<CY系(2024年〜 )>ハンズオフ機能を国内初設定した先進的な11代目

11代目:2024年 ホンダ アコード

 10代目の販売終了から1年ほどのブランクを経て2024年春に11代目が登場。引き続き国内モデルはハイブリッド専用車で、システム自体はブラッシュアップしつつ先代モデルから継承。また「ホンダセンシング360+」と呼ぶ、(自動運転は組み合わせることなく)高速道路の全車速域において手放し運転を可能とする先進運転補助システムが国内向けモデルとしては初設定されたのもニュースといえます。

11代目:2024年 ホンダ アコード

 初代アコードデビューから約50年の時を経て、アコードは大きく立派なポジションになりました。レジェンド無きいま、アコードはホンダのフラッグシップセダンに君臨。車体がサイズアップするだけでなく、それに見合うインテリアの仕立てとしつつ先進装備も惜しげもなく投入され、ホンダを代表するサルーンへと成長しました。

文●工藤貴宏 写真●ホンダ

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工藤貴宏(くどう たかひろ)

ライタープロフィール

工藤貴宏(くどう たかひろ)

学生時代のアルバイトから数えると、自動車メディア歴が四半世紀を超えるスポーツカー好きの自動車ライター。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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