中古車購入
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2016.01.28
後席ジュニアシート内蔵モデルという選択肢

こどもをクルマに乗せるとき、安全性の面では横からの衝撃を受けた場合でも頭部や骨格を守れる背もたれつきのチャイルドシートを装着するのがベストだ。しかし、座面の高さをあげるだけのブースターシート(学童用ジュニアシート)を選択する年齢なら、後席にジュニアシートを内蔵したクルマを選んでみてはどうだろう。
内蔵タイプのジュニアシートには、後付けのブースターシートにはないメリットがある。必要なときにいつでも使えて、装着ミスがない。仕事メインのクルマで、週末は家族でも出かける……という場合は、とくに利便性が高い。
3点式シートベルトや歩行者エアバッグなどを世界ではじめて採用したボルボのモデルには、1990年から「インテグレーテッド・チャイルド・クッション」がオプションとして用意されている。リアシートの座面の高さを調整できる機能で、大人だけが乗車するときには通常のシートとして、こどもを乗せるときには内蔵ジュニアシートとして使うことができる。ちょっと古いが、トヨタの「パッソ」の初代モデルにも座面組み込み型のジュニアシートが設定されていた。
選択肢は少ないが、だからこそ中古車でも探す価値がある機能だ。
■編集部注目のモデルはコレ!
ボルボ V50 ねらい目年式 2008-2011 中古車参考価格帯 80万円~180万円

【乗る人間全てが安心できる万能ワゴン】
ボルボのコンパクト・スポーツ・エステート「V50」。後部座席左右のインテグレーテッド・チャイルド・クッションとパワーチャイルドロックが「ファミリーパッケージ」としてオプション設定されていた。インテグレーテッド・チャイルド・クッションは、かんたんな操作で座面の高さを調整できるほか、シートの一部として開発されているためこどもの身体にもシートベルトがしっかりフィットするという利点もある。ボディサイズも4520(前期モデルは4515)×1770×1480mmと日本の道路事情に合っていて使い勝手がよい。
ボルボはあらゆるモデルで、インテグレーテッド・チャイルド・クッションを選ぶことができる。
「フリー・フローティング・センタースタック」と呼ばれる独創的なデザインは、いまでも新鮮さを持って魅了してくる。
【相場の特徴】
ボルボのなかでは比較的人気薄のモデルで、そのぶん買い得感が強い。中古市場では、後期型(2007-2012)でも100万円前後から探すことが可能。
プレミアム感のあるインテリアはV50の大きな魅力。レザーシートの傷や汚れは、明るい時間に行って入念にチェックしよう。
トヨタ パッソ ねらい目年式 2008-2009 中古車参考価格帯 30万円~80万円

【使い勝手の良さはいまでも高評価】
トヨタとダイハツの共同開発で誕生したコンパクトモデル。「プチトヨタ」の愛称で親しまれた初代の「パッソ」は、「Fパッケージ」の装備のひとつとして後部座席のシートクッションの前半分を裏返すことでシートの着座位置を68mm高くすることができる組み込み式ジュニアシートを用意していた。ただし、組み込み式ジュニアシートが備わるのは助手席の後ろ側だけなので、こどもひとりにしか対応できない点は要注意。Fパッケージには、ジュニアシートのほか盗難防止システムやスマートエントリー「キーフリーシステム」などが採用されていた。
わかりやすい操作系は万人に優しい。扱いやすく、どこか優しいデザインが心地よい。
主張しすぎることのないスタイリングが、親しみやすくながく付き合える。
【相場の特徴】
エントリーグレードは新車価格でも100万円以下と、最近の軽自動車をしのぐ安価な価格設定であったこと、モデルチェンジから6年が経過していること、タマ数も多いことから、後期モデル(2007-2010)でも30万円~70万円で入手可能。2016年1月25日現在、Goo-netにも2500台以上が登録されているので、条件に合う個体を探しやすい。
台数も多く、カラーも豊富に選べるので、楽しんで見比べてみよう。
その他のお薦めモデル
ダイハツ ブーン ねらい目年式 2008-2009 中古車参考価格帯 30万円~150万円

トヨタと共同開発したコンパクトカーで、トヨタ「パッソ」の姉妹車(OEMではなく両社共同開発のバッジエンジニアリング)。初代パッソ同様、Fパッケージの装備として組み込み式ジュニアシート、盗難防止システム、スマートエントリー「キーフリーシステム」などが採用されていた。パッソにくらべて販売台数そのものが少なく、中古市場でも低人気。タマ数は少ないが、50万円以下で流通している。