中古車購入
更新日:2018.10.23 / 掲載日:2015.06.26

失敗から学ぶ 知っておきたい13の中古車購入術

満足度の高い中古車ライフを送るための失敗から学ぶ 知っておきたい13の中古車購入術

失敗は成功の基。失敗してもその原因を探り改善することで、確実に成功に近づく。他人の失敗であっても、そこから正しい方法を学ぶことで、同様の失敗を防ぐことは可能になる!

  • 古澤未来チャン

    古澤未来チャン

  • 古澤未来チャン

    モデル・タレントとして活動しながら、運送業を営む実家を手伝うため、12トンダンプも運転する、クルマとバイクが大好きな女子。

    オフィシャルブログ

失敗例を無くすために失敗談から学ぶ!

自動車の品質や信頼性の向上、そして多くの情報を多岐に渡り得られるようになったIT革命、さらには販売店の企業努力などにより、ひと昔前と比べたら、中古車の購入にまつわるリスクは、確実に減少傾向にあると言ってよいはずだ。
しかし、それでも失敗や後悔を経験したという中古車オーナーは、残念ながら存在していることも事実。クルマの善し悪しでの失敗こそ減っているが、いまだ複雑な登録手続きなどでの失敗は、決して珍しいことではないようなのである。
そこで、そのような不運とも呼べる中古車オーナーをひとりでも減らすことを目的に、中古車購入にまつわる13の失敗例を紹介し、そこから成功へと導く13の秘策を伝授していくことにする。まさしく失敗は成功の基。たとえ他人の失敗談であっても、そこから正しい購入術を学ぶことで、同様のミスを防ぐことは可能になるはず。ここに惜しげもなく失敗談を教えてくれた13人のオーナーに感謝しつつ、13の成功の秘訣を紹介していきます。

失敗例その1【22歳/男性/会社員 A.Sさんの場合】

いざ中古車を買おうとしたらローンの審査が通らず購入を断念

就業年数が短い若い人ほど頭金が有効になる!

社会人に成り立てのAさん。安定した収入が見込めることから中古車の購入を決意!趣味のサーフィンやスノーボードにも活躍するSUVを、総額200万円で買おうと中古車物件を決めたらしい。ところが、いざ契約間近という段階で、販売店が取り扱っているクレジット会社のローン審査に通らないことが発覚!そのため購入を断念せざるを得ないという状況になったそうだ。
中古車をローンで購入する場合、就業年数、過去の支払い状況、現在の借入金額等によっては審査が通らない場合がある。この失敗を防ぐために有効なのが、できるだけ頭金を用意すること。また、キャッシング機能付きのカードを多数所有している場合にも、収入や就業年数によってはクレジット会社の信用を落とす原因になることもある。特に就業年数の短い若い人は、月々の返済額を有利にするためにも、頭金の用意が有効な中古車購入術になる!

  • ローン審査に落ちた場合の打開策 「根気よく各金融機関をあたれ!」

    ローン審査はクレジット会社が個人に行うもの。しかし、ローンの取り扱い実績や顧客の支払い状況が優れている販売店は、新規のローン審査が通りやすい場合もある。

    ローン審査はクレジット会社が個人に行うもの。しかし、ローンの取り扱い実績や顧客の支払い状況が優れている販売店は、新規のローン審査が通りやすい場合もある。

  • ローン審査に落ちた場合の打開策 「根気よく各金融機関をあたれ!」

    販売店が扱うクレジット会社のローン審査に落ちてしまった!でも目の前の中古車はどうしても欲しい!そんな場合には、地元の信用金庫や信用組合など、各金融機関へ融資の相談へ行くことがお勧め。金利が変わることは常だが、融資可能な場合も多い!

icon 成功への秘策

分割購入を目指すなら頭金が多いほど有利!

失敗例その2【40歳/男性/会社員 M.Aさんの場合】

タイヤ代や税金など購入後の維持費が高く手放してしまった

SUVや大排気量車は整備費用が高い場合も

経済的な小型車ばかり乗り継いできたMさん。家族が増えたことを機に、約2年前に大型SUVへの買い替えを実施。やや古いモデルではあったものの、小型車よりも割り安感のある中古車であった。当初は家族で出掛ける機会も増えるだろうと思っていたが、実際に購入すると、燃料代や自動車税などの維持費が高く、むしろクルマに乗ることを控えるようになったらしい。また、極めつけが車検時で、高めの重量税に加え、RV特有の大きなタイヤ交換が必要になったため、クルマを手放す結果になってしまった。
小型車と比較してSUVや大排気量モデルの維持費は高く、しかも古めのモデルほどその費用は嵩みがち。中古車価格は手頃な物件も多いが、購入後の維持費も考慮してから購入しないと、Mさんのように手放す結果となることもある。自動車税や燃料代に加えて、車検費用も加味した維持費を算出しておきたい。

  • 納車前にキッチリ整備を行えば整備費用は計画を立てやすい

    大きくて重い古めのクルマは、小型車よりも維持費が高くつく。高年式モデルの中にはリーズナブルな維持費のクルマが増えているが、中古車相場は高めである。

    大きくて重い古めのクルマは、小型車よりも維持費が高くつく。高年式モデルの中にはリーズナブルな維持費のクルマが増えているが、中古車相場は高めである。

  • 納車前にキッチリ整備を行えば整備費用は計画を立てやすい

    車検や故障時などで必要になる整備費用は予想が立てにくい。そこでお勧めなのが、納車前にキッチリ整備を行うこと。販売店での整備は割安になる場合もあるし、何より計画的なメンテナンスが可能になる。急な出費を防ぐためにも、納車時の整備は有効だ。

icon 成功への秘策

車検の支払いを考慮した年間維持費を算出すベシ

失敗例その3【35歳/男性/会社員 T.Mさんの場合】

安さ重視で現状販売物件を購入したら結局高くついた!

DIY好きには満足度の高い物件となる現状販売車

いつかは輸入車に乗ってみたいと思っていたというTさん。それまで乗っていた国産中型ワゴンはトラブルもなかったが、やや古さが気になりだして買い替えを検討することになった。その候補としてあげたのが、手頃なサイズの輸入車で、予算は100万円。この予算で狙える輸入車はたくさんあったものの、なかなか購入するには至らず。そんな時に見つけた1台が、人気ブランドのアッパーミドルセダンで、先代型ながら100万円という物件であった。諸費用分が予算オーバーになるためややためらいもあったが、割安感につられて購入を決意。販売店に安い理由を聞くと、現状販売だからとのことだった。
現状販売とのことで、整備等は一切頼まず納車となったが、すぐにメーター内のウォーニングランプが点灯し、エンジンルームや足回りから異音が出たりするなどの症状が現れる。そこで輸入車ディーラーに持ち込み点検と整備を依頼すると、その費用は40万円にも及んだとのこと。この整備費用まで含めると、当初の100万円という予算から大幅にはみ出し、トータルで150万円を超える支払いが必要になったという失敗談である。

ここで学ぶべきことは、現状販売という物件はその名のとおり整備などはしていない中古車だが、販売店に依頼すれば整備を行うことは可能な場合が多いということ。DIY整備が得意だとか、整備工場に強力なコネクションがあるという人以外は、例え現状販売車であっても、最低限の整備は依頼しておきたい。
また、国産車よりも整備サイクルが短い傾向にある輸入車を初めて買うのであれば、現状販売よりも、整備や保証付きの中古車がお勧め。部品代や工賃が国産車よりも高いことがあるため、安さ重視での選択は避けた方が無難だ。
反面、DIY派などにはリーズナブルな価格の現状販売は非常に魅力的な中古車となる。自ら手配した部品で自ら整備することを楽しめる人などには、現状販売車を自分で仕上げるという喜びが得られるからだ。つまり、現状販売車両はそれに適した人が購入すれば、趣味的要素の強い楽しめる中古車になるということ。いわば玄人向けの物件であり、輸入車は特にその傾向が強くなりがち。
購入後に多額の出費を避けたい人や、整備や点検で時間を取られたくない人は、目先の割安感だけに捕らわれず、安心感重視の中古車選択がお勧めだ。

  • 現状販売物件を賢く買う打開策 手間暇をかけて費用を節約!

    現状販売物件を賢く買う打開策手間暇をかけて費用を節約!

  • 現状販売物件を賢く買う打開策 手間暇をかけて費用を節約!

    DIYでの部品交換はできずとも、自らリーズナブルなパーツを購入すれば、整備費用を抑えることは可能。OEMパーツや中古パーツといったものを使い、町工場などに部品交換を依頼する方法だ。ただし、装着できない部品を買ってしまうというリスクも存在する。

  • 整備や保証などが付かない現状販売物件だが、販売店に相談すれば納車整備なども請け負ってくれる場合がほとんど。販売店で行う整備は割安なことも多い。

    整備や保証などが付かない現状販売物件だが、販売店に相談すれば納車整備なども請け負ってくれる場合がほとんど。販売店で行う整備は割安なことも多い。

  • リーズナブルな価格が魅力の現状販売物件だが、酷いオイル漏れやエアコン不調、足回りの劣化などが顕著な場合は整備費用が高く付く場合もある。

    リーズナブルな価格が魅力の現状販売物件だが、酷いオイル漏れやエアコン不調、足回りの劣化などが顕著な場合は整備費用が高く付く場合もある。

ブレーキ回りは納車時までに整備してもらった方が安全だ。また交換費用が嵩むガラス類のひび割れなども、チェックしておきたいポイントだ。

ブレーキ回りは納車時までに整備してもらった方が安全だ。また交換費用が嵩むガラス類のひび割れなども、チェックしておきたいポイントだ。

icon 成功への秘策

現状販売物件は玄人向きだと思うべし

失敗例その4【35歳/女性/会社員 W.Jさんの場合】

住民票の期限が切れていたため納車までに時間がかかった

期限切れが生じる住民票は予備を持っておく必要ナシ

クルマ通勤をしているというWさん。車検が切れるのを機にクルマの買い替えを行ったが、登録時に必要な住民票が期限切れだったため、予定よりも納車時期が遅くなり、しばらくレンタカーでの通勤を余儀なくされてしまったとのこと。自動車の新規登録や中古車の名義変更で必要になるのが住民票。この書類の有効期限は、発行から3ヵ月以内と定められており、それが過ぎたものでは登録できない。何かのついでに取得していた住民票、これをクルマの名義変更用に使ったところ、有効期限切れだったため、名義変更が二度手間になったというのは意外と多い失敗例。名義変更を行う前に、住民票の発行日を確認し、有効期限が切れていないことを確認したい。

  • 必須書類である印鑑証明も発行から3ヵ月以内のものが必要

    住民票は各自治体の役所窓口で入手可能で、一通数百円ほど。念のためにと複数枚発行しておく人も少なくないが、3カ月という期限があるため、予備は無駄になりがちだ。

    住民票は各自治体の役所窓口で入手可能で、一通数百円ほど。念のためにと複数枚発行しておく人も少なくないが、3カ月という期限があるため、予備は無駄になりがちだ。

  • 必須書類である印鑑証明も発行から3ヵ月以内のものが必要

    自動車の登録手続きで必要になる書類の中で、住民票と印鑑証明は各自治体の同じ窓口で得ることができる。実は住民票と同じく、印鑑証明も発行日から3カ月以内のものでなければならない。また、印鑑や印鑑証明カードの紛失も多く見られる失敗例だ。

icon 成功への秘策

住民票の期限は3カ月と知っておくべし

失敗例その5【24歳/女性/会社員 H.Mさんの場合】

各部の作動チェックをしていたらトラブルが発生してしまった!

作動チェックと操作方法の確認を同時に行う!

初めての愛車に中古車を選択したHさん。「中古車を買うなら、各操作類が正常に動くかどうか、しっかり確かめてから契約しなさい」と、クルマに詳しい先輩からの助言どおり、販売店でそれを実践。ところが、そのチェック中に窓が動かなくなってしまうというトラブルに陥ってしまった。販売店側から修理費用を請求されるようなことは一切無かったものの、結局気まずさからその中古車を買ったとのこと。確かに各部の作動チェックは必要だが、その最中に壊れることも希にある。したがって、作動チェックは自分で行うのではなく、販売店のスタッフに任せるのが最もリスクが少ない。この手法であれば、作動チェックと同時に、操作方法の確認も可能になる。

  • 仕入れたばかりの中古車などは未修理な部分も存在する

    リヤのパワーウインドーは、固着などが原因で作動しない場合もある。また、操作方法を知らぬまま触り、スイッチレバーを折ってしまったという失敗例も存在している。

    リヤのパワーウインドーは、固着などが原因で作動しない場合もある。また、操作方法を知らぬまま触り、スイッチレバーを折ってしまったという失敗例も存在している。

  • 仕入れたばかりの中古車などは未修理な部分も存在する

    店頭に並んでいる中古車は、全てが整備済みとは限らない。よって作動チェック時に不備が見つかることもあるが、それは納車までに直してもらえば良いだけのこと。作動チェックは購入か否かの判断材料ではなく、あくまで正常か否かの確認作業のひとつである。

icon 成功への秘策

作動チェックは店員さんに任せるが鉄則

失敗例その6【42歳/男性/自営業 N.Mさんの場合】

装着パーツを確認しなかったら車検に通らない部品が付いていた!

お得だった社外部品が思わぬ出費に

スポーツカーが大好きなNさん。お目当てのクルマを購入し、週末にはドライブに出かけるなどして積極的に走りを楽しんでいた。マフラーから聞こえる官能的なサウンド、スタイリッシュなエクステリアデザインなど、Nさんにとっては最高の買い物ができたと思っていたという。
そして迎えた最初の車検。自宅近くにある修理工場に車検を依頼すると1本の電話がかかってくる。何と車検に適合しないパーツが装着されていたのだった!そういえば、社外のマフラーとエアロパーツが装着されていたことは購入時から知っていたが、どうやらこれが車検に適合していなかったらしい。社外パーツが装着されていてノーマルと変わらない価格だったから、むしろお得だと思っていたのだった。ノーマルのパーツは持っていないし、どうしよう・・・。
Nさんの失敗から学ぶべきことは、社外パーツが車検に適合するかを確認しておくこと。ノーマル車と比較してどこが変わっているかなど、店員に聞くだけではなく自ら積極的にチェックしておくと失敗は避けられる。車検ではマフラーの音や排気ガスの状態、車高や車幅まで検査されるから、これに適合しないパーツが装着されていると不合格となる。さらにノーマルに戻すのにも費用がかかってしまう場合もあるから、社外品が付いているからお得というのは、必ずしも当てはまらない。

車検対応パーツであっても劣化などによりNGの場合もある

お目当てのクルマに装着されている社外品が車検に対応していることを確認できても、経年劣化などにより不合格となるケースがある。例えば、マフラーに穴が空いていたり、ショックアブソーバーからオイルが漏れているなどがそう。キッチリと確認しておきたい。

  • ワンオフで製作されたステンレスマフラーは見た目もサウンドもカッコイイが、車検に適合しているかを購入前に確認しておくこと。排気ガスも車検の検査項目になっている。

    ワンオフで製作されたステンレスマフラーは見た目もサウンドもカッコイイが、車検に適合しているかを購入前に確認しておくこと。排気ガスも車検の検査項目になっている。

  • 社外のオーバーフェンダー装着車。基準よりも車幅がオーバーしていると車検では不合格となる。ノーマルに戻すか、公認を受けるのかの選択となる。

    社外のオーバーフェンダー装着車。基準よりも車幅がオーバーしていると車検では不合格となる。ノーマルに戻すか、公認を受けるのかの選択となる。

icon 成功への秘策

社外部品は車検対応か否かの確認を

満足度の高い中古車ライフを送るための失敗から学ぶ 知っておきたい13の中古車購入術

失敗例その7【26歳/女性/主婦 A.Iさんの場合】

付属のカーナビが古く更新もできないタイプだった!

古いカーナビよりもスマホのほうが正確

休みになると寝てばかりいる夫を家に置いて、幼稚園のママ友たちとドライブに出かけたAさん。「このクルマ、最近買ったんだけど、カーナビが付いててお得だったのよ~」と節約トークで盛り上がっていたら、先月できたばかりの道が表示されないし、案内もなんだかおかしい。これってどういうこと?
最近のカーナビは自動的に更新したり、更新用のソフトをインストールすることで、最新の状態になる。だが、古いタイプのカーナビの中には更新できないタイプもあるから、ナビ付きでお得だと思っていても、新しくできた道に対応していないことも。付属のナビが更新可能かどうかを確認しておきたい。

  • カーナビ付きがお得とは限らない

    カーナビ付きがお得とは限らない

  • カーナビ付きがお得とは限らない

    社外のカーナビが付いているとお得だと思ってしまうが、モデルが古く地図の更新ができないタイプもある。割り切って使うならスマートフォンの地図を活用したい。

icon 成功への秘策

ポータブルナビの購入かスマートフォンの活用が有効

失敗例その8【37歳/男性/会社員 M.Kさんの場合】

夜に決めたボディカラーが昼間に見ると気に入らなかった

ボディカラーが最初の印象と違う・・・

クルマを買い替えようと思っていたMさんだったが、仕事が忙しく休日出勤が続いていた。ある日の仕事帰りにふらっと寄った中古車販売店でお気に入りのクルマを発見! 予算も、グレードも、ボディカラーも自分の希望どおりだったので即決したのだった。2週間後、納車されたクルマを見てみると、ボディカラーが最初の印象と違う・・・。あれ、こんな色だった?
クルマのボディカラーは昼と夜では見え方が異なる。そのため、仕事帰りなどの夜に見た印象だけで購入を決めてしまうと、見た目が違うと感じてしまうことも。そんな失敗をしないためには、夜と昼での見え方の違いを確認しておくことが大切。

  • 天気によっても見た目の印象は変わる

    天気によっても見た目の印象は変わる

  • 天気によっても見た目の印象は変わる

    昼、夜といった時間だけではなく、晴れた日と曇った日でもクルマの印象は変わってくる。ボディカラーにこだわるなら、たくさんのシーンで確認しておくと失敗しない。

icon 成功への秘策

夜だけでなく昼間も確認することが重要

失敗例その9【48歳/男性/自営業 K.Sさんの場合】

任意保険を移行せずに引き取りその帰りに事故ってしまった!

任意保険の手続きは納車前に済ませておく

クルマ選びというのは本当に楽しい。納車されたらどこに行こうかとか、誰に見せようとか、単なる移動の手段だけではなくて、自分の生活に彩りを与えてくれる。
そんなルンルン気分で納車の日を迎えたKさん。クルマを購入した販売店が自宅の近くだったこともあり、歩いて販売店まで行き、待ち遠しかったクルマと対面。購入に至るまでの思いや苦労があったからこそ、今日の日が特別に感じていたそう。
クルマの引き渡しが済んでそのまま帰ろうと思ったのだが、気分が盛り上がってしまい少し先の公園までドライブに行くことに。装備類をチェックしながら走っていると、自転車に乗ったおじいさんがフラフラと走っている。危ないな、と思いつつ横を通り抜けようとした時に接触してしまったのだ。実はこの時Kさんは、任意保険の移行が済んでいなかった・・・。
任意保険の移行が済んでいなければ、事故を起こしてしまっても保険金が支払われることはない。車検時に加入する自賠責保険はあるが、任意保険に比べると保証の範囲は狭く最低限といった内容。それゆえ、クルマを購入し車検証が発行されたら、納車前に保険会社に電話をして移行の手続きを行うこと。この手続き自体に難しいことは何もない。もし間に合わなければ納車日を遅らせても調整するようにしよう。

名義変更が済んだ時点で任意保険の移行手続きは行える

クルマを買い替えたらすぐにやっておくことのひとつが任意保険の移行。任意といってもほとんどの人は加入しているはずだから、これを忘れてしまうと何かあった時に大変だ。任意保険の移行は名義変更が済めば手続きできる。

  • なんで今なの・・・と思うときに限って事故やトラブルが起きることがある。クルマを購入した販売店が自宅の近くだったとしても、任意保険の移行手続きが済んでいないと、保険金は支払われない。

    なんで今なの・・・と思うときに限って事故やトラブルが起きることがある。クルマを購入した販売店が自宅の近くだったとしても、任意保険の移行手続きが済んでいないと、保険金は支払われない。

  • 愛車の名義変更が済んだなら、新しい車検証を見ながら、移行手続きの趣旨を保険会社に電話連絡すること。この電話で1本で保険が使える場合もあるためだ。

    愛車の名義変更が済んだなら、新しい車検証を見ながら、移行手続きの趣旨を保険会社に電話連絡すること。この電話で1本で保険が使える場合もあるためだ。

icon 成功への秘策

必ず任意保険を移行してから乗るべし

失敗例その10【33歳/男性/会社員 T.Yさんの場合】

細かいキズなどのチェックが厳しすぎて決められない!

悩んで絞り込んだクルマを逃すことも

中古車の購入で失敗しないために、事前にたくさんの情報を集めて万全の体制を整えていたというTさん。外装や内装のキズを徹底的にチェックし、装備類の作動確認も店員にお願いしてキッチリと確認。なるべく多くの販売店に出向いて実車を見て回ったのだが、なかなか契約にまで至らず・・・。しかも、迷っているうちに決めかけていたクルマを逃してしまったそう。
そんなTさんの失敗は、外装や内装の細かいキズばかりに気を取られてしまったこと。もちろんキズは無い方がベストだが、中古車である以上、飛び石などでフロントバンパーやボンネット、アルミホイールなどに小さなキズが付いてしまうのは仕方がない。それでも新車のようなコンディションの物件を探すなら、未使用車の購入を検討してみるのも手。相場よりも車両価格は高くなるが、走行距離が少なく、目立つようなキズもないから選びやすい。

  • 安さを優先するなら多少のキズは気にするべからず!

    何台も比較してじっくりと選ぶことは中古車購入で失敗しないための方法のひとつだが、悩んでばかりでは先には進まない。じっくり悩んで、スパッと決めるが◎。

    何台も比較してじっくりと選ぶことは中古車購入で失敗しないための方法のひとつだが、悩んでばかりでは先には進まない。じっくり悩んで、スパッと決めるが◎。

  • 安さを優先するなら多少のキズは気にするべからず!

    エンジンなどのコンディションが良く、走行距離が少ないクルマであっても、少し目立つようなキズがあると中古車の価格が安くなる傾向が強い。機関面のコンディションを最重視しつつ、少しでも安く中古車を購入したい時は多少のキズは気にしない方がいい。

icon 成功への秘策

程度重視なら未使用車の購入も検討すベシ

失敗例その11【29歳/女性/会社員 H.Kさんの場合】

車庫証明の取得に時間がかかり長期休暇前の納車が不可能に!

時間に余裕を持って申請すること

年に一度の長期休暇を使ってロングドライブを計画していたHさん。お目当てのクルマが見つかり購入の手続きを進めていた。友人に、車庫証明は簡単に取れるし自分でやると節約になるよ、と言われやることにしたのだが、思っていたよりも時間がかかって休暇前の納車が困難な状況に!なんでこうなっちゃうの?
車庫証明は管轄の警察署で手続きするもので、対応してくれるのは平日のみ。その時間が取れるなら手続きは簡単なのだが、年度末や大型連休の前などは通常よりも取得に時間がかかるのが常。はじめての場合だと迷う部分が出てくることもあるから、時間に余裕を持って申請しよう。

車庫さえあれば車庫証明の書類はいつでも提出可能!

車庫証明の書類を提出するのは車庫がある管轄の警察署。そのためまずは車庫を確保することが第一歩。車庫証明の受付は平日に時間が取れるなら簡単に申請できる。受付時間は基本的に8時30分~17時くらいまでとなっている。

  • 車庫証明の書類を作成して管轄の警察署に提出、その後受け取りに行く必要があるので警察署には2回行くことになる。それをふまえた上でスケジュールを立てよう。

    車庫証明の書類を作成して管轄の警察署に提出、その後受け取りに行く必要があるので警察署には2回行くことになる。それをふまえた上でスケジュールを立てよう。

  • 車庫証明の書類を作成するのは簡単だが、はじめての場合心配になるもの。何かあっても対応できるように早めの申請を。

    車庫証明の書類を作成するのは簡単だが、はじめての場合心配になるもの。何かあっても対応できるように早めの申請を。

icon 成功への秘策

年度末や連休前は早めの手続きが吉

失敗例その12【45歳/男性/団体職員 N.Mさんの場合】

タイヤのミゾは十分だったが古く硬化していて危険だった!

タイヤはゴムでできた消耗品である

ここで紹介するNさんが購入したクルマのタイヤはミゾが十分にあり、当分は使い続けられると思っていた。だが、修理工場でオイル交換を依頼した際にタイヤの劣化を指摘されたという。ミゾがあるのにどうして?
タイヤはゴムでできた消耗品。磨耗するだけではなく、紫外線などが原因で走行距離が少なくても時間が経過するにつれて劣化が進んでいく。それゆえ、製造年月日が古いタイヤは、スリップサインが出ていなくても硬化してしまうことが多く、そのまま使い続けると事故やトラブルの原因になってしまうことも。
タイヤの製造年月日は、側面のリム近くにアルファベットと数字で刻印してある。それを見ればいつ製造されたタイヤなのかを確認できるのだ。自分で見つけられなければ、店員に聞いて説明を求めるといい。ミゾがあるから長く使えるというわけではなく、いつ製造されたタイヤなのかということも重要なポイントなのである。
タイヤの経年劣化は保管環境や乗り方によって進行状況が変わってくるが、5年を過ぎたあたりから定期的な点検が必要になってくる。ミゾが十分に残っていても、10年が経過しているようなタイヤは思い切って新品に交換しておくと安心だ。中古車のチェックポイントとして、タイヤの製造年月日は覚えておきたいポイントである。

スペアタイヤの製造年月日も忘れずに確認

タイヤのチェックで見逃しがちなのがスペアタイヤ。製造年月日が古いスペアタイヤも時間が経過するにつれて劣化が進んでいく。スペアは緊急時に必要になるタイヤだけに、良いコンディションを保っていなければ意味がない。

  • サイドウォールなどに目立ったひび割れがあるかどうかは、タイヤの硬化具合を見極めるひとつの判断材料となる。

    サイドウォールなどに目立ったひび割れがあるかどうかは、タイヤの硬化具合を見極めるひとつの判断材料となる。

  • タイヤのミゾが十分に残っていてお得だった!と思っても古いタイヤは劣化が進んでいると心得よう。硬化したタイヤを使い続けるのは危険だ。

    タイヤのミゾが十分に残っていてお得だった!と思っても古いタイヤは劣化が進んでいると心得よう。硬化したタイヤを使い続けるのは危険だ。

icon 成功への秘策

タイヤは残りミゾだけではなく製造年月日もチェック

失敗例その13【50歳/男性/自営業 O.Tさんの場合】

スペアタイヤや三角表示板などが付属されていなかった!

  • いざという時の緊急装備は契約する前に確認

    クルマによってはスペアタイヤがなく、パンク修理キットのみという場合もある。タイヤがパンクした時の緊急用なので、付属品が揃っているかをチェックするべし

    クルマによってはスペアタイヤがなく、パンク修理キットのみという場合もある。タイヤがパンクした時の緊急用なので、付属品が揃っているかをチェックするべし!

  • いざという時の緊急装備は契約する前に確認

    お気に入りのクルマを雑誌で見つけ、中古車販売店に見に行ったOさんは、外装も内装もキレイだし、コンディションにも問題はなさそうと判断し購入。1カ月後、出先でタイヤがパンク! 焦ってクルマを停めたが自走はできない。そこで、スペアタイヤに交換しようとトランクのフロア下を開けてみると、あるはずのスペアタイヤがなかったという。
    中古車を買う前のチェックポイントとして見逃しがちなのが、スペアタイヤや三角表示板。どちらも緊急時に必要になるもので付属されていて当然と思ってしまうが、念のためのチェックは忘れずに。もし付属されていなければ店員に確認して、納車までに装着してもらおう。

icon 成功への秘策

納車までに付属されるかどうか契約時に確認を

この記事の目次

総括

なるべく多くのクルマと比較してみると違いが見えてくる!

「失敗は成功の基」と言われるが、クルマの購入は高い買い物のひとつ。絶対に失敗したくないものだが、ここで紹介した事例が現実にあったこと。そうならないためにも、ただクルマを眺めてみるのではなくて、ポイントを絞ってじっくりと検討することが大切。クルマの知識がなくても、なるべく多くのクルマと比較してみるとその違いが分かってくるものだ。

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グーネットマガジン編集部

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グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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