中古車購入
更新日:2018.10.19 / 掲載日:2014.08.08
90日間 サクセスガイド

一般的に「クルマを買おう」と決意して、実際に購入するまでに要する期間は3カ月(90日)と言われています。そこで今回は、段階を追って中古車購入をシミュレート。流れとポイントをしっかり把握してみます。このサクセスガイドの流れに沿ってクルマ探しを進めていけば、きっと最良の1台に出会えるはず!
モデルプロフィール西 千春さん
モデルプロフィール西 千春さん
ペーパードライバーという千春さん。自宅にはクルマがあるけれど「マイカーがほしい!」とのことで、真剣な顔でチェックしていました。
「成功の法則」3カ条
1. ベストなお店を見つける
2. ペイするクルマを見抜く
3. 満足と安心を手に入れる
購入まで、あと90日。さあ、スタート。時間はまだたっぷり!成功の法則1 ベストなお店の見つけ方中古車選びはお店選び!
自分にふさわしいお店はどこか?ひとことで言うのは難しいけれど、商品車両の種類、お店の雰囲気、そしてスタッフの印象などポイントはいくつかある。
今回訪れたお店は CSオートディーラー岩槻2号店
住所:埼玉県さいたま市岩槻区谷下374-1
電話:048-749-6619
営業時間:9:30~20:00
定休日:年中無休
フィーリングの合うスタッフとの出会い

さあ、中古車を買おう。まず何をすべきか?そう、お店選びだ。「中古車選びはお店選び!」なんて使い古された言葉があるけれど、それは正解。車種選びや車両選択はもちろん、購入のちょっとした相談からアフターサービスまで、自分にぴったりの販売店と付き合えればカーライフがハッピーになるのだから。
大前提は、購入ターゲットとしているジャンルの販売車両が揃っていること。たとえばミニバンがほしいなら、軽自動車専門店などミニバンを売っていない店は残念ながら対象外。お店全体の雰囲気から感じる第一印象も、大切にしよう。
自分に合った販売店スタッフに出会えることも大事。親身になって相談に乗ってくれ、些細なことも言えるような関係が作れれば最高だ。
まずはお店の評判をチェック!

ユーザーによるGoo-netの「販売店レビュー」で、気になるお店は即チェック!
GooやGoo-netで車両を探し、気になるお店があったらネットを活用して評判をチェックしてみるのもいいだろう。ネットでの評判がすべてではないが、ある程度の参考にはなる。
専門店にするかディーラー系か

取り扱う車種やジャンルを絞ったモデル専門店も存在。特化する分、スタッフの知識が深く車両比較もしやすい。
中古車販売店は大きく分けて、自動車ディーラーが手掛ける「ディーラー系」と中古車専門で販売している「専門店」の2種類。きちんとお店を選べばどちらで買っても安心できるが、前者は保証などが充実しているだけあって、割高な場合もある。後者は品ぞろえが幅広い。
ユーザーの代わりに第三者機関が鑑定!

プロの鑑定士が1台1台鑑定して鑑定書を発行する「Goo鑑定」を受けていればさらに心強い。
販売している車両の状態をしっかりと把握し、それを正しくお客さんに伝えてくれるお店は信頼できるとともに、積極的に選びたい。お店独自による車両チェックだけでなく、販売車両がJAAA(日本自動車鑑定協会)など第三者機関による車両鑑定を受けていることも確認したい。
スタッフの印象はお店の判断材料

クルマに詳しいことはもちろん、こちらの気持ちを丁寧に汲み取ってくれるスタッフだと心強い。整備スタッフも含め、お店全体の雰囲気も大切だ。
やはり、最後は人とのつながり。こちらの話や相談をしっかり聞いてくれるか?車両や販売の説明をきちんとしてくれるか?強引な販売がないか?など、スタッフの印象も大切にしたい。購入者側の味方になってくれるような頼れるスタッフに巡り合えればラッキーだ。
90日前からのCheck!長くつきあえるパートナーとしてのお店選びからはじめてみよう!

■ お店は近いほうがいい?
近ければ近いほうがいい。気軽にお店に行ける環境なら購入前に多く足を運んで相談しやすいし、購入後にも気になることがあれば気軽に立ち寄れるからだ。近場にはないどうしても欲しい車両が見つかったなら遠方の販売店から購入するのもアリだが、購入後のクレーム相談などはちょっと面倒。

■ ネットで気に入ったら現車を見なくてOK?
中古車の程度は千差万別で、ちょっとした外観のキズや劣化、内装の使用感など写真だけでは判断できない場所も多い。また、異音や臭いといった実際に触れないとわからない部分もあるし、なによりネット情報では「全体の雰囲気」が伝わってこない。クルマ選びに絶対の自信があって細かいことは気にしない、という強者以外は、現車チェックをなるべくお薦めしたい。

購入まで、あと60日。そろそろ購入の青写真を描こう!
成功の法則2 ペイするクルマの見抜き方 中古車はすべてがオンリーワン!
新車と違い、1台1台コンディションの異なる中古車は「オンリーワン」の存在。カーライフが楽しくなる運命の1台と巡り会うためには!?
まるでお見合い!?第一印象も大切だ
中古車選びは「お見合い」と考えるとわかりやすい。見た目も大事、スペックも大事、だけど、いちばん大切なのはその車両をしっかりと理解することである。
スペックとは、中古車でいえば年式や価格、走行距離など。予算内で、条件に合う車両をしっかり吟味だ。現車との対面は、まずは直感的な第一印象を大切にしたい。クルマと対面した時、何かひっかかる感じを受けたらその理由を探りたいところ。車体の傾きやちょっとした塗装の乱れを違和感と感じているのかもしれないし、それは車両コンディションを探る大きなヒントになる。
室内のニオイや使用感、そしてエンジンをかけての振動や現車でしっかり確認しておきたいところだ。
もちろん、その車両の修復歴や修理の履歴などはしっかりとチェック。
クルマを前にこれだけは確認しよう!

1 クルマ全体を見渡す
まずはクルマ全体の外観の佇まいをしっかり確認。正面、横、真後ろと時間をかけてゆっくり見渡そう。傷などのチェックはもちろん、塗装の色艶やチリ(外板同士の隙間)が周囲と異なる箇所があれば、修理の痕跡の可能性がある。傾きなどは車体の劣化の可能性も。

2 エンジンをかける
実際にエンジンかけて、振動や音を確認。エンジンがスムーズにかかるか?異音や気になる振動はないか?アイドリングが安定しているか?などがチェックポイント。可能なら少し動かしてAT(CVT)のつながりや変速ショックなどもチェックしたいところ。

3 ドアを閉めてシートに座る
ニオイチェックはドアを開けて車内に乗り込んだ瞬間が勝負。タバコや芳香剤のニオイ、カビ、食べ物臭、体臭などを感じた車両はできれば避けたい。内装の汚れや劣化のほか、エアコンも要チェック。効きだけでなく、エアコンから生じるニオイも確かめたい。
年式で選ぶか距離で決めるか

車両のスペックボードには、価格のほか年式や走行距離、装備の内容など重要な情報が記載されている。
同じ価格であれば、新しいものを選ぶか?それとも走行距離の少ないものを選ぶべきか?この選択は非常に悩ましい。傾向としては走行距離が少ないほうが車両のヤレが少ないというのはあくまで原則論であり、結局コンディションは実車次第といわざるを得ない。
購入プランをチェック!
クルマを購入する際は、車両価格だけを見ていてはいけない。諸経費(店により異なる)を含めた支払い総額も重要だし、ローン利用の場合はその金利もほかのお店と比べたい。購入後の維持費も計算しておこう。
・乗り換えなら下取りも確認
・すべてのコストを洗い出す
・月々の支払いに無理はない?
・安いからにはワケがある!?
買う前に確認したい!納車までのサービス
ボディコーティング
購入の際は、ボディを保護しクルマが汚れにくくなるコーティングのサービスをお願いしてみるのもいいだろう。洗車時に、頻繁にワックスがけをする手間からも解放される。
タイヤ交換
タイヤは消耗品というだけでなく生鮮品。新しいタイヤだと安全かつ安心できるので、新品タイヤへの交換を頼んでみよう。無料は無理でも、割安に新品タイヤが手に入るかも。
布シートも革シートも、シミや汚れがあればクリーニングを依頼してみよう。
ルームクリーニング
ある程度の価格の車両であれば、基本的にはルームクリーニングを施して店頭に並んでいる。しかし低価格車などは簡単な清掃しか施していないこともあるのでお願いしたい。
60日前からのCheck!
コツをおさえたクルマのスピードチェック
最重要のクルマチェックをマスターすれば、クルマ探しの効率アップ!
プロでない限りクルマのコンディションをしっかりと把握するのは難しい。とはいえ下にリストアップした重要な12ポイントは自分自身でしっかりと確認したい。何台か同じようにチェックしてみれば、少しずつ車両の状態が理解できるはず。

[第1段階] | [第2段階] | [第3段階] |
---|---|---|
1 実際のボディサイズ | 5 シートなどインテリアのよごれ | 9 エンジンのかかり具合 |
2 ボディのキズやヘコミ | 6 室内のニオイ | 10 ATのショック |
3 ホイールやバンパーの状態 | 7 シートのへたり | 11 エンジンルームの異音、異臭 |
4 ウインドウのキズ | 8 操作系が正しく動くか | 12 排気系の異音、異臭 |

購入まで、あと30日。これまでの努力を実らせよう!
成功の法則3 満足と安心を手に入れる 後悔しないクルマ購入
車両選びとともにしっかり確認したいのが、購入時の諸費用やローンの状況といった支払方法。そして、購入後のアフターサービスや保証だ。
車両を選んだら契約までもう少し!

CSオートディーラーの濱尾(はまお)さん。ユーザーの生活スタイルに合ったクルマ選びを丁寧にアドバイスしてくれる販売スタッフの鏡だ。
買う車両が決まったらクルマ購入も大詰め。でも、あとは納車だけと思ったらそうでもない。支払い方法や支払い計画、そして購入後の整備や保証といったアフターサービスもしっかりと確認しておきたい。目の前まできた次期愛車とのカーライフを想像して浮かれがちだけど、もう一度深呼吸をして冷静になってから支払い計画を組み立てよう。ちなみにローンを使う際は、「ボーナス払い」はなるべく低い金額で、可能ならボーナス払いを使わず月々均等にしておくのがコツ。もしボーナス大幅ダウンやカットなんてことになっても、支払いに困らなくて済むようにだ。アフターサービスは保証などの内容はもちろん、故障などがあったときの連絡方法や修理の流れも確認しておくと安心だ。
支払いの方法やタイミングを確認

購入契約書はその内容をじっくりチェックし、疑問があればしっかり解決。どのタイミングでどうやって購入代金を払うのかも確認しておこう。販売店へは納車後に購入代金が支払われる前払い金保全システムならより安心できる。
アフターサービスは内容の確認が大切

販売店に修理工場が併設されていれば心強いが、なくても提携工場があれば購入後も安心できる。
中古車にも購入後に車両が故障した時の保証などが付いている場合が多い。しかし、付いているだけで安心してはいけない。その内容は中古車販売店などによって異なるので、内容はしっかりと確認しよう。どの範囲に保証が適用されるのか?期間や走行距離は?そして修理をどこで行うか?などをチェックしておこう。お店にひととおりの説明をしてもらい、わからないことがあれば質問しよう。
ターゲットが絞れたら実際にチェックしよう
購入車両の狙いが定まり購入の手続きもまとまってきたら、その車両の最終確認をしよう。もう一度あらためて、冷静になってじっくりと車両を見極めることで新たなる発見があるかもしれない。クルマに詳しい知り合いがいたら、いっしょに見てチェックしてもらうのもいい方法だ。
手放すのは3月まで その理由は自動車税

クルマを手放すのは3月中がオススメ。なぜなら、4月1日の所有者に対して自動車税の請求が来るからだ。普通車の自動車税は数万円単位と大きな出費。もし納車が4月以降になりそうなら、先にクルマを手放してしまうのもひとつの方法だ。
自分に合った購入プランを
購入費用の支払い方法は、現金払いのほかにローン、そして月々の支払い額を低く抑えられるのがメリットの残価設定ローンなどもある。購入時にはいろんな方法をシミュレートしてもらい、いくつかのプランの中から自分にあったものを選ぼう。
■ 残価3つの支払い方法

1. 車両を査定・売却して精算する。
2. 一括精算して、車両を買い上げる。
3. 最終回支払い額を分割して支払う。
「程度がいい」保証なし物件に要注意!

なかには、程度がいいけれど保証のない車両も存在する。しかし、「世の中にうまい話なし」。一般的には程度がよければ長期の保証ができるはずで、保証のない物件はなにか理由があると考えられるのだ。そんな物件を見つけた場合は、保証を付けられるか交渉しよう。
Conclusion
あせらずしっかりと準備をしよう
慣れないと不安な中古車購入。しかし、事前のリサーチとちょっとした心構えが安心につながる!

普通の人にとってクルマの購入は人生にそう何回もあるものでもないし、もしはじめての経験であれば右も左もわからずに不安になってしまうことだろう。しかし、心配はいらない。嘘偽りなく商売をしている販売店(多くの中古車店はそう)をみつけ、気軽に相談でき親身になって話を聞いてくれるスタッフに巡り合えたら中古車購入は半分成功だ。
車両選びに関しては、程度や修理歴などきちんと状況を把握することに力を注ぎたい。信頼できる販売スタッフに出会えれば、丁寧に説明してくれるからこれまた安心できる。
いずれにせよ、店選び、クルマの探しからやチェック方法、そして購入手続きなど、事前に購入の流れをしっかりと把握しておくのは大切。大きな買い物だからこそ、備えあれば患いなしなのだ。