徹底分析中古車相場
更新日:2019.08.08 / 掲載日:2019.08.08

【ホンダ オデッセイ】物件豊富で100万円台前半から手に入る上級ミニバンはいかが?

 ミニバンにも流行り廃りがあるようで、過去には人気があっても現在は売り上げが伸び悩むモデルが少なくない。ホンダ オデッセイもそんなモデルのひとつとなっており、現行型の新車販売はライバルに押され気味。というのも、ここ最近はトヨタ シエンタやホンダ フリードのようなコンパクトカー派生型、さらに5ナンバーサイズのボックス型ミニバンに人気が集中しているからだ。また、現行型は廃止となったエリシオンのユーザーもターゲットとした高級路線へシフトし、従来からのコンセプトが変わったことも、販売実績に影響しているのかもしれない。しかし、それは新車販売での話。中古車市場では相変わらず注目度の高いミニバンとなっており、物件も豊富に流通している。高級路線へのシフトも、中古車ということを考えたら、ユーザーにとってメリットしかない。そんなわけで、今回のテーマは現行型ホンダ オデッセイ。登場から6年近くが経過し、そろそろ新型の噂も出る頃でもある。中古車データを交えながらオデッセイの魅力をお届けしたい。

ホンダ オデッセイってどんなクルマ?

 1994年10月、アコードをベースとした上級RVとして初代オデッセイが発売された。当時、現在のように「ミニバン」や「SUV」というジャンルは、RV(レクリエーション・ヴィークル)と呼ばれることが多かった。そして、ミニバンの多くは商用バンから派生したものが中心で、乗用車のプラットフォームを用いた、低めのルーフを持つミニバンは珍しい存在だった。オデッセイの運転感覚はセダンやワゴンに近く、それでいながら広々した室内に7名が乗れる設計は、たちまち大ヒット。その後やってくるミニバンブームの草分けとして、オデッセイは一躍人気モデルとなった。

 1999年10月には2代目オデッセイが登場。初代の正当進化版と言った内容だが、ホンダらしいスポーティさを取り入れたことがこの世代の特徴。そして2003年10月には、スポーティテイストをさらに発展させた3代目がデビューした。3列シートミニバンとしては異例の、1550mmという超低車高ボディを採用し、ステーションワゴンに近いプロポーションとなった。この当時は、低車高のスポーティなミニバンが流行していたこともあり、歴代オデッセイのなかでもとくに印象の強い1台と言えよう。その路線をキープした4代目は、2008年10月に登場。低車高でハンドリングが自慢だったが、この頃から室内にゆとりのあるボックス型ミニバンのニーズが高まり、低車高タイプは下火になりつつあった。

 そんななか2013年11月に登場したのが、今回のテーマである5代目。それまでの最上級ミニバン「エリシオン」の顧客もターゲットとし、車高は歴代モデルと比べてもっとも高くなったのが特徴である。大型ミニバンとして必要不可欠のスライドドアもここで初めて採用し、使い勝手はグンと高められた。さらにモデルライフ途中にはハイブリッドを導入するなど、それまでのウィークポイントだった燃費性能も改善。ライバルのトヨタ エスティマにも劣らぬ魅力を身につけている。

ホンダ オデッセイの年式別中古車相場は?

 2013年11月、現行型オデッセイがデビューした際のグレード構成は、ビジネスユースの「B」、標準グレード「G」、装備充実の「G EX」、さらにスポーティな「アブソルート」と「アブソルート EX」の5モデルと、福祉車両2モデルの計7グレード構成だった。エンジンは全車2.4L 直4が搭載されたが、アブソルート系は直噴式となり高出力化が図られている。2015年1月の一部改良では、安全運転支援システム「ホンダセンシング」が上級グレードに標準装備された。そして2016年2月、ハイブリッドシリーズを追加。JC08モード燃費は26.0km/Lと、エスティマハイブリッドを大きく上まわる性能を実現した。さらに「ホンダセンシング」の採用範囲を拡大するなど、既存モデルの仕様も見直されている。

 2017年11月にはマイナーチェンジを受け、フロントバンパーやグリルの形状を変更。LEDフォグライトを標準装備とし、全車でエクステリアデザインが統一された。また、一部グレードに設定されている「プレミアムクレードルシート」に大型ヘッドレストを採用し、足もとにはスマホやペットボトルを収納できる小物入れも備えるなど、快適性もアップ。さらに「ホンダセンシング」が全車標準装備となり、より安心できるクルマとなった。それらを踏まえ、中古車平均価格を見ていきたい。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2013年式  189万円 
 2014年式  203万円 
 2015年式  226万円 
 2016年式  250万円 
 2017年式  271万円 
 2018年式  284万円 
※中古車平均価格はグーネット2019年8月6日現在のデータによる。
※ハイブリッドを除く

5年落ち(2014年式)が物件豊富で買いやすい

 100万円台前半という低価格で購入可能な物件の大半が2013年~2014年式。とくに2014年式は物件がもっとも豊富で買いやすい。しかし2015年式になると物件数が減少し、高年式になるほど買いにくくなる。装備でとくに重要度の高い「ホンダセンシング」は、高年式になるほど装着グレードが拡大されているから、なんとも悩ましいところだ。2015年式の「G EX」や「アブソルート」は、「ホンダセンシング」が標準装備されながら、200万円程度の予算から購入可能だから、安全性を優先するならこちらをオススメしておく。

ホンダ オデッセイのグレード別中古車相場は?

 グレード体系は、パワートレーン別に見るとスタンダードな「B」や「G」系、直噴エンジンの「アブソルート」系、そしてハイブリッドに分けられる。「ホンダセンシング」はマイナーチェンジ以降全車標準化されるものの、初期型は「B」や「G」には設定されず、「EX」系とは安全装備が異なっている。また「EX」は本革巻ステアリング、ロールサンシェイド、遮音機能付きフロントウインドウなど、快適装備も充実しており、魅力的なグレードとなっている。ここでは、主なグレードの中古車平均価格をチェックしてみたい。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
G173万円
G EX171万円
アブソルート210万円
アブソルート EX219万円
ハイブリッド系319万円
※中古車平均価格はグーネット2019年8月6日現在のデータによる。


積極的に上級グレードを狙える

 上の表を見ると、装備充実の「EX」系グレードは、ベースとなるグレードと相場の差はほとんどない。つまり、中古車で購入するなら、積極的に「EX」系を探すべきだろう。さらに「G」と「アブソルート」は、後者の物件数が10倍以上も多いことも考慮すると、「アブソルート EX」がベストバイと言えそうだ。なお、ハイブリッドは相場が一段と高額だから、お買い得感は低い。ちなみに装備が簡略化された「B」は、ほとんど中古車市場に流通していないため、ここでは省略している。

ホンダ オデッセイ中古車のまとめ

 オデッセイのデビュー時における新車価格帯は、249万円~373万円。登場から6年で100万円ほど値下がりしたわけだが、客観的に見ると大幅な値崩れとは言いがたく、中古車市場ではそれなりの人気を保っていることを意味する。現行型が本格的に安くなるのは、フルモデルチェンジ後。現段階でも初期型はお買い得な物件が揃っているものの、さらに安く購入したいなら新型登場まで様子を見るのも、ひとつの手かもしれない。

ホンダ オデッセイの中古車を探すならこちら

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グーネットマガジン編集部

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