徹底分析中古車相場
更新日:2018.11.07 / 掲載日:2018.11.07

【トヨタ アクア】中古車ならどの年式&グレードが買い? アクア購入徹底ガイド

 ハイブリッドカーとコンパクトカー。売れるクルマの2大条件を備えたトヨタ アクアは、発売から7年以上経っても新車登録台数のトップランカーだ。2018年4月から2018年9月までの集計では、6万2220台で同門のプリウスを超え、さらに前年比で99.5%と、新車販売の勢いは衰えない。プリウスの新車価格は、諸々のオプション込みなら300万円を超える一方、アクアはそれよりも100万円は安く買える。燃費性能がほぼ互角となれば、アクアが大ヒットした理由も頷けるだろう。でも偉大なるクルマは、次期型のハードルが上がってしまうもので、次期型の話題がなかなか聞こえてこない。そんな状況の今、アクアの中古車動向が気になるところだ。物件が非常に豊富なため、どの年式、どのグレードが買いなのか判断が難しい。今回はその辺りも解説していこう。

トヨタ アクアってどんなクルマ?

 2011年12月、コンパクトクラスのハイブリッドカー「アクア」が誕生した。このクラスでは、すでにホンダ フィットハイブリッドが先鞭をつけていたが、JC08モード燃費はホンダの26.0km/Lに対し、トヨタは35.4km/Lとフィットを大きく上回った。それもそのはず、アクアは既存モデルの流用ではなく、ハイブリッド専用のボディを採用していたためだ。ボディは全長およそ4mの5ナンバーサイズで、全高は1455mmとフィットやヴィッツよりも車高が低い設計。しかしながら、前後席とも大人が十分座れるスペースが確保され、ファミリーカーとしての実用性は十分。また、流線型のスポーティなデザインも特徴で、クルマとしての魅力も申し分がない。

 メカニズムにもう少し詳しく触れると、アクアにはプリウス譲りのハイブリッドシステム「THS II」が与えられている。74馬力の1.5L 4気筒エンジンに61馬力のモーターが組み合わされ、このクラスとしては十分な走りを実現。なお、デビューが古いため、発売当初は安全装備が現在の視点で見ると心許ない、つまり衝突被害軽減ブレーキ(トヨタ・セーフティセンス)の設定がなかったものの、こちらは後の改良でフォローされている。またクロスオーバーや「G’s」に代表されるスポーティモデルなど、派生車種が多いこともアクアの魅力のひとつとなっている。

トヨタ アクアの年式別中古車相場は?

 アクアの改良遍歴を振り返ってみよう。2011年12月に発売されたアクアは、下から「L」、「S」、「G」という3グレード構成でスタート。いずれも装備内容の差はあれども、基本メカニズムは一緒である。2013年5月の一部改良では、上級グレード「G」に合成皮革シートの「ブラックソフトレザーセレクション」を設定。2014年12月にはマイナーチェンジが行われ、いわゆる中期型へと進化した。フロントまわりが、「キーンルック」と呼ばれる最新のデザインコンセプトに改められ、LEDヘッドランプを採用するなど、見た目が大きくかわったのが特徴。同時にボディ剛性の強化、サスペンションチューニングの変更など走りの部分にも手が加えられ、さらに最低地上高を20mm上げたクロスオーバースタイル「Xアーバン」も新登場している。2015年11月には一部改良が行われ、待望の衝突回避支援パッケージ「トヨタ・セーフティセンスC」を設定。2017年6月には2度目のマイナーチェンジが行われ、再び外観デザインを大きくリニューアル。これと同時に「Xアーバン」が「クロスオーバー」という名称に変更され、パワートレーンの改良によってJC08モード燃費は最大で38.0km/Lにまで高められた。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2011年式  85万円 
 2012年式  83万円 
 2013年式  89万円 
 2014年式  116万円 
 2015年式  130万円 
 2016年式  141万円 
 2017年式  176万円 
 2018年式  177万円 
※中古車平均価格はグーネット2018年10月30日現在のデータによる。

100万円以下の予算で検討するなら2013年式

 アクアは登場からもうすぐ丸8年経つこともあり、中古車物件の数は極めて豊富。年式や走行距離に応じて相場も緩やかに推移するから、基本的に予算に合わせ、どの年式でもオススメだ。とくに2013年式のボリュームが大きく、平均価格が100万円を割り込むから、このあたりを基準に探してみるとよいだろう。ちなみにこの年式だと半数近くは走行距離が5万km以上となるため、低走行にこだわるなら、プラスアルファの予算を見積もっておきたい。また、初期型デザインは避けたいならば2015年式以降の中期、後期モデルとなる。2015年式は2013年式に次いで物件があり、3万km前後の低走行物件も充実する。平均価格は130万円となっているが、100万円くらいの予算でも探せるはずだ。また2015年11月以降に「トヨタ・セーフティセンスC」が一部を除き標準装備となっている。安全性重視なら、やや相場は高くなるがこれ以降の年式で探そう。

トヨタ アクアのグレード別中古車相場は?

 アクアには、下から「L」、「S」、「G」という基本グレードに加え、専用外観でSUVライクに仕立てた「Xアーバン」または「クロスオーバー」、スポーティな足まわりが特徴の「G’s」または「GRスポーツ」と、様々なグレードが設定されている。スポーツモデルを含むすべてのモデルはパワートレーンが共通で、異なるのは装備内容が中心。

 「L」、「S」、「G」の違いは内装の仕立てと快適装備で、とくに「L」はリヤドアが手動開閉式ウインドウになるなど、かなり装備が簡略化されているから注意しよう。また、この3つのグレードは15インチのスチールホイールが標準となり、アルミは「S」以上のグレードでオプションとなっている。2015年11月から設定された「トヨタ・セーフティセンスC」は「S」以上に標準装備、「L」ではオプション設定となることも覚えておきたい。それを踏まえ、グレード別の中古車平均価格を見ていこう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
L75万円
S109万円
G113万円
Xアーバン/クロスオーバー155万円
G’s/GRスポーツ154万円
※中古車平均価格はグーネット2018年10月30日現在のデータによる。

オススメは装備充実な「G」

 上の表からも分かるとおり、アクアの基本グレードはそれほど相場に差はない。さすがに廉価モデル「L」は相場が低いものの、装備内容を考えたら逆に割高とも言える。もっともコストパフォーマンスに優れるのは、最上級な「G」。スエード調ファブリックという上質なシート表皮が標準装備となり、「ソフトレザーセレクション」仕様ならば合成皮革仕様になるなど、見た目もリッチだ。ただし物件数がもっとも多いのは「S」となり、全体の6割以上を占めている。それゆえ「G」または「L」が買いやすいだろう。また、個性ある外観の「Xアーバン」や「クロスオーバー」も、こだわり派にはオススメできる。ただし、こちらは物件が少なく相場も高め。

トヨタ アクア中古車相場のまとめ

 ハイブリッドという存在が、もはや特殊なものでなくなって久しい。そんな今の情勢を牽引していったトヨタ アクアは、コンパクトなハイブリッドカーの理想形と言っていい。クセがなく、扱いやすい。それでいながら驚くほどの低燃費を実現するから、基本的にどんなユーザーにも強くオススメできる。強いて欠点を挙げるとすれば、街中での遭遇率が高いことくらいだろうか。いずれにしても、中古車として狙いやすいため、低燃費のコンパクトカー探しの第一候補になるだろう。

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グーネットマガジン編集部

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