輸入車
更新日:2021.03.09 / 掲載日:2020.05.05
輸入車でもハイブリッドカーを選びたい【輸入車コンシェルジュ】

文●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年6月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2020年4月調べ。
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
クルマ選びでいちばん大切なのは、購入したクルマが自分にフィットすること。そこでこのコーナーでは、相談者の夢や希望を元に編集部がオススメの輸入車を紹介!夢を実現化できる金額「予算400万円」をキーワードとして、毎回定番から意外性のあるものまで、さまざまな輸入車を提案していきます!
相談者[Y・Sさん]38歳/会社役員/既婚
これまで国産ハイブリッドカーを愛用していたというY・Sさん。燃費性能はもちろんのこと、満タンからの航続距離の長さも気に入っていたとのこと。今回、通勤手段かつ週末の小旅行を目的にクルマを買い替え予定。長距離ドライブの快適さと航続距離の長さを求めています。

輸入車でもハイブリッドカーを選びたい
CO2に起因する地球温暖化を防ぐため、いま各国のクルマは急激に電動化を進めています。特に環境意識の高い欧州では高級車ブランドがいち早く反応、高価格帯モデルを皮切りに、ハイブリッド車が続々と登場する状況となっています。
ところがハイブリッドは必ずしも万能ではありません。それはモーターに高速走行で効率が落ちるという特性があるからです。長距離を高速で移動するニーズが多い欧州において、ディーゼルエンジンが長く主役の座についていたのにはこうした理由もあったのです。
そこでここ数年主流になってきたのが、排気量2L~3Lの過給機付きエンジンにモーターを組み合わせることで、高速走行と市街地走行の性能を両立させるソリューション。2015年あたりからは、外部からバッテリーに充電できるプラグインハイブリッドタイプも登場。さらに性能がアップしています。
輸入車らしい高速走行性能と大排気量エンジン並みのパワー、そして市街地での低燃費を両立させるプラグインハイブリッド。じつはまだその魅力が浸透していないこともあって、中古車価格が低めとなっているのも魅力のひとつ。もちろんリスクはありますが、試す価値は大です。
【BMW 5シリーズ(先代)】電動化でも走りを諦めないBMWらしいハイブリッドカー

欧州型ハイブリッドカーのお手本ともいえるのが、先代5シリーズに設定されたアクティブハイブリッド5でしょう。
3L直6ターボエンジンとトランスミッションの間にモーターを配置。状況によって、エンジンのみ、モーターのみ、エンジン+モーターと3つの走行モードを使い分けます。
システム合計の最高出力は340馬力を発揮。0ー100km/h加速は5.9秒を誇ります。それでいながら2L直4ターボの523iとほぼ変わらない燃費性能(523i:14・2km/L、アクティブハイブリッド5:13・6km/L、いずれもJC08モード)なのだから大したものです。
残念ながら完璧ではないところもあります。たとえばラゲッジは、後席と荷室の間にバッテリーを搭載するため容量は標準より145L少ない375Lでトランクスルーもなし。
しかし、そんなことが枝葉末節だと思えてしまうのが、中古車価格の安さ。200万円代から探すことが可能で、400万円は楽々予算内。新車の半額以下なのだから魅力です。
2016年 BMW アクティブハイブリッド5(8速AT) ●全長×全幅×全高:4915×1860×1475mm ●車両重量:1960kg ●エンジン:直6DOHCターボ+モーター ●最高出力:306ps/5800rpm ●最大トルク:40.8kg m/1200-5000rpm ●排気量:2979cc ●中古車参考価格:150万円~390万円(12年~16年 全グレード)
【メルセデス・ベンツ Cクラス】コンパクトなボディにV8並みのパワーを詰め込む

欧州勢にとってHVはエコのためであると同時にパフォーマンスアップのツールでもあります。このC 350 eでは、システム最大で61.2kgmという最大トルクを発揮しますが、これはNAエンジンでいうところの4LV8に匹敵するもの。ジキルとハイドのような二面性もまた魅力なのです。
2015年 メルセデス・ベンツ C 350 e アバンギャルド(7速AT) ●全長×全幅×全高:4690×1810×1430mm ●車両重量:1830kg ●エンジン:直4DOHCターボ+モーター ●エンジン最高出力:211ps/5500rpm ●エンジン最大トルク:35.7kg m/1200-4000rpm ●排気量:1991cc ●中古車参考価格:310万円~445万円(15年~20年 C 350 e アバンギャルドのみ)
【ポルシェ パナメーラ(先代)】低燃費によって航続距離も大幅に増加したスポーツセダン

スポーツカーブランドであるポルシェも、じつは電動化に積極的。先代パナメーラに用意されたHVモデルは、後期のS Eハイブリッドになって充電可能なプラグインHVに進化。電力のみで最長36km、時速135km/hまでの走行が可能と高性能。踏み込めばもちろん、怒涛の加速を披露します。
2014年 ポルシェ パナメーラ S Eハイブリッド(8速AT) ●全長×全幅×全高:5015×1931×1418mm ●車両重量:2130kg ●エンジン:V6DOHCスーパーチャージャー+モーター ●最高出力:333ps●最大トルク:44.9kg m/3000-5250rpm ●排気量:2995cc ●中古車参考価格:475万円~700万円(13年~16年 パナメーラ S Eハイブリッドのみ)