輸入車
更新日:2019.09.13 / 掲載日:2019.09.13
【シトロエン C3】50万円でも買えるって本当!? いま注目のフレンチコンパクト

輸入車は、国産車以上に経年による値落ちが大きい傾向にある。とくに多くのフランス車やイタリア車の相場は、高級セダンからコンパクトカーまで数年で下がることが多い。たとえばフランスの自動車ブランド、シトロエンもそう。昔から個性の強いデザインが特徴で、メカニズムも凝ったものが多く、日本でもこよなく愛するファンが多い。そんなシトロエンのコンパクトカー「C3」は、トヨタ アクアに近いプロポーションを持ち、だれでも気軽に運転できる実用車だ。ハイセンスな内外装も魅力で、初めての輸入車選びの候補に挙げたい1台でもある。そして何より、先代モデルならば50万円以下の物件も見かけるほど、お買い得なのだ。今回は、そんなシトロエン C3の中古車相場を紹介していこう。
シトロエン C3ってどんなクルマ?
サクソとクサラの中間的なポジションを担うコンパクトカー、C3が登場したのは2002年10月のこと。この頃シトロエンは、車名をアルファベトの「C」に車格を表す数字を組み合わせたものに統一され、デザインも従来のものから、各車を順にリフレッシュしていた時代。C3もその一環で登場したモデルで、サクソよりも少し大きい5ドアハッチバックボディを持つ。2010年5月にはフルモデルチェンジを受け、2代目が登場。「VISIODRIVE(ビジオドライブ)」をコンセプトに掲げ、広い視界と快適性を融合させた、今までにない室内空間を実現したことがトピックである。具体的には、ルーフまで伸びるフロントウインドウを採用してガラスエリアを拡大したこと。熱や紫外線を通しにくい加工がなされているから、まるで快適なオープンカーに乗っているかのような気分が味わえる。
2代目C3のデビュー当初に設定されたエンジンは1.6L 4気筒で、これに4速ATが組み合わされた。後にダウンサイズされた1.2L 3気筒+5速AT(ETG5)に変更され、2017年7月に3代目C3が登場するまでシトロエンのボトムレンジを担った。新車時価格は200万円台という手頃な価格も手伝って、新車販売台数はそれなりに順調。それゆえ、登場から10年近く経った今でも十分な数の中古車が流通し、価格も下がっていま買い時を迎えている。
シトロエン C3の年式別中古車相場は?

2代目C3の中古車相場を探る前に、改良遍歴を簡単に振り返ろう。2010年5月のデビュー時におけるグレードは、ベースモデル(翌年からセダクションと呼ばれる)に加え、オートヘッドライト、オートワイパー、エクスクルーシブ専用エンブレムなどの装備が加えられた「エクスクルーシブ」の2グレード構成。2013年6月には一部改良が行われ、ラジエーターグリル形状、室内のカラーコンビネーションなどが変更された。2014年2月の改良では、従来の1.6L 4気筒に替えて1.2L 3気筒を搭載。これに組み合わされるトランスミッションは、2ペダル式の5速ロボタイズドMTで、従来のパワーユニットよりも高効率化を図ったのが特徴である。またJC08モード燃費も12.1km/Lから19.0km/Lへと格段に向上し、環境性能も高められた。
それらを踏まえ、各年式の中古車平均価格を見ていこう。
年式 | 中古車平均価格 |
2010年式 | 43万円 |
2011年式 | 51万円 |
2012年式 | 58万円 |
2013年式 | 66万円 |
2014年式 | 79万円 |
2015年式 | 102万円 |
2016年式 | 107万円 |
3年落ちでも100万円前後の物件が存在する
先代C3の中古車平均価格は、全年式で65万円と非常にリーズナブル。年式別に見ると、2011年式以前の低年式なら50万円を下まわる物件が中心となる。一方、1.3L 3気筒が搭載された2014年式以降の高年式でもアンダー100万円のものが多く、積極的に狙えるのが魅力だ。もっとも物件豊富なのは2012年式で、平均価格は58万円。2010年式、2014年式はそれに次いで多いようだ。走行距離に注目すると、実用車とはいえそれほど距離が伸びたものは少ない。5万km以下でも50万円の物件が流通しているので、探しやすい車種と言える。
シトロエン C3のグレード別中古車相場は?

先代C3のグレード構成は、「ベースグレード/セダクション」と「エクスクルーシブ」のふたつが基本。また、2015年9月以降はラインアップが見直され、「セダクション」にフルレザーシートを組み合わせた「セダクション レザー」に一本化されている。これらに加え、特別仕立てのインテリアを採用した限定車も存在している。ここでは、カタログモデルの中古車平均価格をチェックしてみたい。
グレード | 中古車平均価格 |
ベースグレード/セダクション | 71万円 |
セダクション レザー | 107万円 |
エクスクルーシブ | 57万円 |
装備が充実した「エクスクルーシブ」がオススメ
グレード問わず全体的に相場が下がっているから、どのグレードも積極的に狙っていける。それなら、装備が充実した「エクスクルーシブ」を優先的に探すほうが賢いだろう。なお2015年9月に登場した「セダクション レザー」は、数が少なく相場も少々高くなっている。また、専用内外装を持つ「エアプレイ」のような限定モデルを探して見るのもおもしろいかもしれない。
シトロエン C3中古車のまとめ

上記のとおり、先代C3は現在相場がグッと下がって、非常にお買い得な1台となっている。最後に、初代C3の相場にも触れてみたい。こちらのデビューは2002年だから、すでに17年ほど経過している。以前はそれなりに物件が揃っていたが、現在市場に流通するのはごく僅かで、少々探しにくいのが難点。しかし平均価格はおよそ20万円と格安だ。走行距離は、2019年9月の調査では1万km~7万kmと幅広いが、極端に伸びた個体ばかりというわけではない。初代、2代目とも低予算で購入できるフレンチコンパクトの代表モデルと言っていいだろう。