輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2019.01.17

【アウディ Q3】ジャストサイズな使い勝手。価格も手頃なQ3はいかが?

 以前はプレミアムブランドといえば、車体が大きいモデルが主流だった。セダン、ワゴン、SUV…いずれも全長5mほどある大柄ボディに大排気量V8エンジン搭載するというのが高級車のお決まりである。しかし、彼らは「小さくても高級」なクルマの需要に気づき、今では大小さまざまなモデルをずらりと揃えるようになった。アウディもそんなブランドのひとつで、たとえばSUVの場合、最初は3列シートを持つラージサイズSUV「Q7」でSUV市場に参入した。しかしその後、Q5、Q3、さらに最近ではQ2といった具合に、どんどん小型のモデルを投入している。今後は「Q1」まで登場するという噂も出ているから、高級車の小型化というのはプレミアムブランドにおけるひとつのトレンドとなっている。

 ここで大切なのは、小さいから安っぽい…ではなく、小さくても上級モデルとほぼ同等の技術を投入したクルマづくりがなされていること。アウディに限らず、最近はそのようなクルマが増えたことで、プレミアムブランドの存在が以前よりもグッと身近な存在となったのだ。そんなわけで今回は、コンパクトSUVとして人気の高いアウディQ3に注目したい。というのも昨年の夏、欧州で新型Q3が公開され、日本導入もそれほど遠くないからである。その影響を受けて現行型Q3はこれから値下がりすると予想されるが、まずは今の段階における中古車事情を探ってみたい。

アウディ Q3ってどんなクルマ?

 2012年5月、当時アウディ最小のSUV「Q3」が国内導入された。全長4385mm、全幅1830mm、全高1595mmと、アウディA3に近いコンパクトなボディが特徴で、アウディQシリーズのエントリーモデルらしい取りまわしのよさが光る1台。都会的なエクステリアは、先に登場しているQ5やQ7の系譜上にあるものだが、Q3はよりカジュアル、そしてスポーティなデザインとなっており、SUVというより少し背の高いハッチバックと言ったほうが分かりやすいかもしれない。

 エンジンは当初2.0L 直4ターボ(2.0TFSI)でスタートしたが、後に1.4L 直4ターボ(1.4TFSI)も登場。排気量をダウンサイズしながら、小型ボディを活かした軽快な走りも見所である。また、Q3にはアウディのSUVとして初のRSバージョンが設定されたことも興味深い。RSはセダンやワゴンでおなじみのハイパフォーマンス仕様だが、RS Q3ではスポーツカーのTT RSと同じ2.5L 直5ターボを搭載し、最終的に367馬力という最高出力を実現している。

アウディ Q3の世代別中古車相場は?

 アウディQシリーズの末弟、Q3がデビューしたのは2012年5月。発売当初は「2.0TFSI クワトロ」が設定されていたが、最高出力は170馬力と211馬力という2つの仕様から選択できた。クワトロの名前から分かるとおり、全車4WDで7速Sトロニックが組み合わされる。翌年の2013年8月には一部改良が行われ、アドバンストキー、ハイグロスデザインパッケージが標準装備となるなど、商品力を強化。さらに2014年3月には、310馬力の2.5L 直5ターボを搭載したRS Q3が登場している。そして同年8月には前輪駆動+6速Sトロニックのパワートレーンを持つ「1.4TFSI」が加わり、エントリーモデルとして間口を広げる役目を担っている。

 2015年5月にはQ3、RS Q3ともにマイナーチェンジ。「2.0TFSI クワトロ」は、最高出力がそれぞれ180馬力と220馬力に向上しながら、燃費性能もアップ。RS Q3は最高出力が310馬力から340馬力へと大幅に引き上げられた。また内外装デザインが変更され、フルLEDヘッドライトもオプション装備となるなど、より洗練された佇まいとなっている。2016年7月は、RS Q3の進化バージョン「パフォーマンス」が登場。最高出力は367馬力に強化されるなど、動力性能がさらに高められた。その翌年の2017年3月と9月にそれぞれ小改良が行われ、装備内容などが一部見直されている。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2012年式  211万円 
 2013年式  215万円 
 2014年式  239万円 
 2015年式  270万円 
 2016年式  303万円 
 2017年式  311万円 
 2018年式  378万円 
※中古車平均価格はグーネット2019年1月9日現在のデータによる。

相場が低めな前期型(2012年式~2015年式)が狙い目

 アウディQ3は、SUVのエントリーモデルとは言え、新車時価格がおよそ400万円オーバーの高額モデルだ。しかし、上の表から分かるとおり中古車相場は5年落ちで半額近くにまで下がっている。人気のジャンルゆえ、決して大幅な値崩れとは言えないまでも、かなり手頃に買えるようになったのは間違いない。2015年のマイナーチェンジ前後で相場が異なるが、今回オススメしたいのは前期型。というのも、前期と後期ではそれほど内容の差がなく、主に内外装デザインやエンジン出力の違いに留まっている。前期型なら100万円台の予算から探せるが、後期型は最低でも200万円の予算は必要だ。ちなみに、5年落ち(2014年式)の前期型だと、走行距離5万kmで180万円という物件が確認できた。

アウディ Q3のグレード別中古車相場は?

 前述の変遷でも述べたとおり、現行型Q3のラインアップは、下から1.4TFSI、2.0TFSI、そしてRS Q3の3モデルが基本となる。1.4TFSIには「スポーツ」と呼ばれる仕様も選択できるほか、各種特別仕様車もリリースされている。ここでは、基本3モデルの中古車平均価格を見ていこう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
1.4TFSI276万円
2.0TFSIクワトロ250万円
RS Q3439万円
※中古車平均価格はグーネット2019年1月9日現在のデータによる。

走りの上質さにこだわるなら「2.0TFSIクワトロ」

 1.4Lターボ、2.0Lターボとも、新車時ほど大きな価格差はなくなっている。むしろ1.4Lターボのほうが遅れてデビューしているため相場は高め。物件数は2.0Lターボが多く、1.4Lターボの2倍近くも流通している。燃費、ランニングコストを重視するなら1.4Lターボが狙い目だが、走りの質感は2.0Lターボに軍配が上がる。こちらは4WDのみとなり、プレミアムブランドに相応しいどっしりした走りの質感が美点。同じ予算ならば2.0Lターボをぜひオススメしておきたい。ちなみに、同じ2.0Lターボでも標準型(170馬力/180馬力)と高出力型(211馬力/220馬力)から選べるが、物件は前者のほうがやや多め。しかし相場は後者の方が低い。装備内容もやや異なることから、できれば高出力型を探すといいだろう。

アウディ Q3中古車相場のまとめ

 現行型アウディQ3の相場は、現段階で新車時の半額近くにまで下がった。5年落ち、走行距離3万~5万kmで、200万円~250万円の予算がおおよその目安と考えよう。しかし、フルモデルチェンジまで待つと100万円台の中古車も増え、今よりもさらに買いやすくなっているはずだ。ただし、その場合はリセール時の価格も目減りするから、新鮮味のある現行型に乗るなら今のうち…という考え方もある。いずれにしてもQ3はクルマの完成度が高いから、同価格帯の国産SUVを探しているならチャレンジしてみるのも手。サイズ的にも国産車からの乗り換えにぴったりの1台なのだ。

アウディ Q3の中古車を探すならこちら

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グーネットマガジン編集部

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