輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2019.01.10
【ボルボ XC60】100万円台でも買えるってホント!? 先代は今が買い時!

昨年、カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)にボルボ XC40が選ばれた。その前年はXC60が受賞しており、ボルボとしては2年連続の受賞という快挙だ。ご存知のようにここ数年はSUVが人気筆頭で、各メーカーがしのぎを削っている。また、ボルボというブランドも、洗練されたニューモデルを続々と投入し、輸入車世界の注目株だ。ボルボの2年連続COTY受賞は、そんな時代背景も関係しているのだろう。実際、XC40やXC60はクルマとしての完成度が非常に高く、SUVのひとつの理想形に到達したと言っていい。そこで今回は、ボルボ XC60の先代モデルがテーマ。デビュー年は少し古いが、今でも通用する走りの完成度と優れた安全装備がウリのクルマ。新型が登場したことで相場も下がり、今とても買いやすくなっている。
ボルボ XC60ってどんなクルマ?
2009年6月、新型SUVのボルボ XC60が発売された。当時ボルボにはすでにXC90という大型サイズのSUVが存在していたが、XC60はそれよりもひとまわり小型で、全長はおよそ4.6mと、一般的なミドルクラスセダンと同程度のボディを持つ。SUVと言えば大柄なボディが主流だったから、日常でも使いやすいエントリーモデルとして注目された。また先代XC60における最大のトピックと言えば、量産車では世界初となる衝突被害軽減ブレーキ「シティセーフ」の採用だろう。今でこそ軽自動車にも採用されるほどに普及する安全装備だが、衝突の危険が迫るとクルマが自動的に減速するというシステムは、XC60のデビュー当時は画期的なものだった。
エンジンは、当初は3.0L V6でスタートしたが、後に4気筒モデル、5気筒モデル、さらにクリーンディーゼルなど、多彩なパワートレーンが組み合わされた。また駆動方式は4WDのほかに、カジュアルな前輪駆動モデルも用意され、カーライフの大半をオンロードカーとして使う多くのユーザーにも訴求。かつてステーションワゴンづくりに定評のあったボルボだが、SUVのジャンルでも大成功を収めたのである。
ボルボ XC60の世代別中古車相場は?

ここで、先代ボルボXC60の変遷を簡単におさらいしておこう。2009年6月のデビュー当時は285馬力の3.0L 直6ターボ+6速ATを搭載する「T6 SE AWD」でスタートした。2010年2月にはスポーツサスペンションなどを与えた「Rデザイン」が登場。同年7月には2011年モデルが発表され、エンジンの最高出力が307馬力にアップ。その翌月には2.0L 直4ターボにデュアルクラッチ式トランスミッションを組み合わせた「T5 SE」も登場している。2011年10月には、直4ターボが203馬力から240馬力へと最高出力が高められた。
その後、2013年8月にはマイナーチェンジを受けて内外装を大幅にリフレッシュ。安全面では、シティセーフにサイクリスト検知機能が加わったのもトピックである。2015年7月、クリーンディーゼルのD4系グレードが登場。2.0L 直4ターボを搭載し、JC08モードで18.6km/Lという優れた燃費性能を実現している。また、従来のT6に代わり、改良型2.5L 直5ターボを搭載するT5系グレードが設定された。2016年8月、先代XC60の最後を飾る「クラシック」が登場。エンジンは既存のディーゼルに加え、新開発のDrive-E と呼ばれる2.0L 直4ターボ+8速ATも設定された。
年式 | 中古車平均価格 |
2009年式 | 125万円 |
2010年式 | 137万円 |
2011年式 | 148万円 |
2012年式 | 161万円 |
2013年式 | 223万円 |
2014年式 | 291万円 |
2015年式 | 325万円 |
2016年式 | 339万円 |
2017年式 | 389万円 |
2013年~2014年式は物件豊富で探しやすい
8年にも及んだモデルライフのなかで、物件豊富で買いやすいのが2013年式。ちょうどマイナーチェンジのタイミングとなるが、この年式だと前期型が中心で、走行距離5万km前後の車両がおよそ200万円の予算から探せる。後期型を探すなら、2013年式か2014年式が相場も低めで探しやすい。たとえば2013年式(後期型)で走行距離3万kmだと250万円~300万円が予算の目安となるだろう。価格重視なら前期型が魅力ある選択だが、いまのタイミングで購入するなら、フレッシュさがまだまだ残る後期型も前向きに考慮したいところだ。
ボルボ XC60のグレード別中古車相場は?

XC60のグレード構成は、大別するとガソリンの「T5」、「T6 AWD」、ディーゼルの「D4」に分けられる。ただし、「T5」は当初2.0L 直4ターボ(2WD)が搭載されていたが、2015年7月以降は2.5L 直5ターボ(4WD)に変更されていることに注意。また、各エンジンにはRデザインと呼ばれるスポーティ仕様も設定され、選べるグレードは幅広い。ここでは物件豊富な代表グレードの中古車平均価格を見ていこう。
グレード | 中古車平均価格 |
T5 SE | 232万円 |
T5 Rデザイン | 267万円 |
T6 AWD Rデザイン | 348万円 |
D4 SE | 320万円 |
手頃な価格で物件数が豊富な「T5 Rデザイン」
エンジンの違いで走りの個性が異なるXC60だが、手頃な価格の中古車が揃っているのは「T5」系。なかでも2.0L 直4ターボ時代の「T5 SE」や「T5 Rデザイン」は探しやすくオススメ。とくに後者は、SUVながらもしっかりした足まわりを持つのが特徴で、さらにドアミラーやサイドスカートなどに専用パーツが備えられる。室内はレザー製スポーツシートやアルミペダルなどが採用され、「T5 SE」よりも上級なポジションであることを感じさせる。Rデザインの「R」は、「Racing」のようなハードコアなものではなく、「Refinement(洗練)」という意味だから、安心して選んでよし。
一方、クリーンディーゼル搭載の「D4」も気になるところだが、こちらは後期型で追加されたもので、基本的に高年式・低走行な物件となる。価格の安い前期型と比べて相場が100万円ほど高いのがネックだ。しかしその分リセールが強く、ディーゼルというメカニズムもあって満足感は高いはず。しかも物件のボリュームが多く、探しやすいのも魅力的。予算に合わせてグレードを絞り込んでいこう。
ボルボ XC60中古車相場のまとめ
SUVブームによって数多くのモデルが存在するなか、ボルボXC60はシティセーフ全車標準装備など安全への意識の高さをはじめ、堅実なクルマづくりが評価されている。中古車市場におけるライバルはメルセデス・ベンツGLKやBMW X3が挙げられるが、それらよりも若干相場が低く、手が届きやすいことも注目のポイント。ミッドサイズという手頃な大きさのボディは、通勤、買い物、レジャーと幅広い用途で使えるだろう。2016年に新型が登場したことで、先代は今後さらに相場が下がっていくはず。オススメ度の高い1台である。