中古車比較・ライバル車対決
更新日:2026.02.07 / 掲載日:2026.02.07
アウディ A4(B9)前期と後期でどう違う?|輸入車比較ガイド

2025年、アウディの新型ミドルクラス「A5」が一新された。それまでA5はクーペやカブリオレに与えられた車名だが、次世代型はセダンやステーションワゴンとしてデビュー。つまり、アウディA4の正統な後継モデルがA5になったというわけだ。今回はアウディA4の先代モデル(B9)に注目。2016年の発売から10年近くが経ち、中古車市場には多くの物件が存在する。そこで、本記事ではA4(B9)の前期と後期の違いに注目しつつ、その中古車動向を探ってみよう。
アウディ A4(B9)ってどんなクルマ?

アウディのミドルクラスを担ってきたA4。2016年に登場した5代目(B9)は、モジュラープラットフォーム「MLB evo」を導入し、大幅な軽量化を図りつつも走行性能を大きく高めたのが特徴である。ボディタイプはセダンとワゴン(アバント)が基本となるが、ワゴンボディをベースとしたクロスオーバー「オールロードクワトロ」も設定。エクステリアは、エッジの効いたデザインを採用し、先代と比べてスポーティさを強調している。また、オプションでマトリクスLEDヘッドランプも選択可能。

インテリアは従来型と比べてさらに広くなった。シートも新デザインとなり、高強度スチールやマグネシウムを用いるなどして、先代と比べて最大9kgも軽量化を実現。また、インフォテイメントシステムのMMIも当時の最新世代にアップデート。また、12.3インチの高輝度液晶モニターを用いたフルデジタルディスプレイ「アウディバーチャルコックピット」はオプション装備とされた。

発売当初のパワートレインは、2種類の2.0L 直4ターボを搭載。FFモデルは190馬力、4WD(クワトロ)は252馬力を発揮し、いずれも7速Sトロニックを組み合わせている。さらに354馬力の3.0L V6ターボを搭載した高性能バージョンのS4、1.4L 直4ターボを搭載したエントリーグレード「1.4TFSI」、クリーンディーゼルなども追加された。安全面では、「アウディプレセンスベーシック」、「アウディプレセンスシティ」などの予防安全システムを全車標準装備。クルマや歩行者の存在を検知し、事故を未然に防ぐ最新技術が盛り込まれた。
| グレード | 駆動方式 | エンジン | 特徴 |
| 1.4TFSI | FF | 1.4L 直4ガソリンターボ | 経済的なエントリーモデル |
| 2.0TFSI/35 TFSI | FF | 2.0L 直4ガソリンターボ | 発売当初から設定される量販モデル |
| 2.0TFSI クワトロ/45 TFSI クワトロ | 4WD | 2.0L 直4ガソリンターボ | 発売当初から設定される量販モデル。4WDを採用し安定性のある走りを実現 |
| 35 TDI | FF | 2.0L 直4ディーゼルターボ | クリーンディーゼルのエントリーモデル(後期型のみ) |
| 40 TDI クワトロ | 4WD | 2.0L 直4ディーゼルターボ | クリーンディーゼルの上級モデル(後期型のみ) |
| S4 | 4WD | 3.0L V6ターボ | 走りと快適性を両立した高性能モデル |
| RS 4 | 4WD | 2.9L V6ターボ | アバントのみに設定される最強モデル |
A4(B9)の前期と後期はどこで区別されるの?

A4(B9)は2016年2月に日本に導入され、後継モデルとなった新型A5が登場する2025年までの間、およそ9年間販売された。今回はその主な変遷を振り返ってみよう。
2016年4月:A4 アバントを設定
2016年9月:A4 オールロードクワトロを設定
2016年10月:「1.4TFSI」「S4」を追加
2017年11月:一部改良
2019年1月:一部改良/「RS 4 アバント」を追加
2020年10月:マイナーチェンジ ⇦ ここが分かれ目!
2021年1月:「35 TDI」「40 TDI クワトロ」を追加
A4は2020年10月にマイナーチェンジが行われ、内外装の変更を行うとともに装備内容の強化を図っている。ブリスターフェンダーを採用することで全幅を5mm拡大。またS4を除く全車に12Vマイルドハイブリッド(MHEV)を搭載し、エネルギー回生機能を高め、燃費を改善した。この改良以前のモデル(2016年4月〜2020年10月)を前期型、以降(2020年10月〜2025年)を後期型と呼ぶ。
フロントまわりのデザインを比較すると?


後期型のA4は、ひと目で違いがすぐにわかる大幅な変更が行われている。フロントまわりでは、シングルフレームグリルがワイドかつフラットなデザインになり、水平基調のラインがワイド感を強調(①)。ヘッドライトの形状も一新され、LEDヘッドライトを標準装備(②)。注目点は、前期型の下端にあったエッジ部分がなくなり、滑らかなラインを描いている。また、S4にはフルオートマチックハイビーム機能を備えたマトリクスLEDテクノロジーも採用。フロントバンパー形状も見直され、左右の五角形のエアインテークが存在感を放つ(③)。極めつけはブリスターフェンダーを採用したこと(④)。全幅がワイドになったことでどっしりとした安定感のあるエクステリアとなった。

リアまわりのデザイン(セダン)を比較すると?


リアコンビランプの形状もリニューアル。デザインが変更されているほか、左右のライトはクロームストリップによって繋がる処理がなされている(⑤)。ディフューザーインサートの左右には台形エキゾーストパイプが一体化され、前期型と比べて安定感のあるスタイルとなったのが特徴。

インテリアを比較すると?


インテリアは、エクステリアほど大きな変更点はない。後期型のトピックは、新しい操作システムの中心となる大型MMIタッチディスプレイの採用。このディスプレイはドライバーに向かってわずかに角度が付けられており、視認性をアップ。高解像度TFT ディスプレイのサイズは10.1 インチで、余分な装飾が排除されてクリーンなグラフィックを提供する。メニュー構造は、ユーザーの好みに合わせてカスタマイズもできる。また、以前MMIコントロールターミナルと右側のボリューム用ロータリースイッチがあった場所には、新たに収納スペースが設置されている。
A4アバントを比較すると?


A4アバントの変更点も基本的にはセダンと同じ。フロントまわりはもちろん、リアコンビランプ、エキゾーストパイプの形状もリニューアルされ、よりスポーティな印象を高めている。アバントにはルーフレールが標準装備され、ルーフラインはDピラーへと流れるようなラインを描いている。空力性能も優秀で、アバントではCd値0.27を実現。
パワートレインを比較すると?

パワートレインは、前期型に設定されていた1.4Lターボが廃止され、後期型では2.0Lターボ(FF)、2.0Lターボ(4WD)、3.0Lターボ(S4/4WD)、2.9Lターボ(RS 4/4WD)となった。また、これらに加えて2021年に2.0Lディーゼルターボも2タイプ追加されている。
ガソリン車(35 TFSI/45 TFSI)では最高出力/最大トルクも異なっており、2.0Lターボ(FF)は190馬力/32.6kgmから150馬力/27.5kgm、2.0Lターボ(4WD)は252馬力/37.7kgmから249馬力/37.7kgmに変更され、さらに12Vのマイルドハイブリッドシステム(MHEV)が導入された。
前期/後期で中古車相場の違いは?

最後に中古車相場を見ていこう。A4(B9)の中古車価格帯と中古車平均価格を比較すると次のようになる。
| 中古車価格帯 | 中古車平均価格 | 物件掲載台数 | |
| 前期型(2016年~2020年) | 140万円〜230万円 | 180万円 | 140台(セダン) |
| 後期型(2020年~2025年) | 230万円〜570万円 | 390万円 | 170台(セダン) |
発売からおよそ10年が経過しているが、中古車はまだ十分に揃っている。2020年のマイナーチェンジを境に前期型と後期型を区別すると、後者のほうが物件豊富。ただし中古車平均価格は2倍以上となっており、後期型の相場は高値安定。一方、前期型ならば100万円台の予算か探せる。前期型と後期型は見た目も大きく異なるが、それ以上にパワートレインがマイルドハイブリッド化されるなどメカニズムが違いとなっている。この辺りも考慮してクルマ選びをしていこう。

