中古車購入チェックポイント
更新日:2022.02.27 / 掲載日:2022.02.27

中古車を買うなら何年落ちの車がいい?選び方と注意点を覚えておこう!

中古車を買う時に何年落ちのものを買うといいのか気になるという方もいるかもしれません。

あまり古いものは品質が良くなかったり、逆に新しいものは値段が高かったりすることもあります。

では、何年落ちの中古車を購入すると最も丁度いいのでしょう?それを判断するための「年式や走行距離の見方」「車の平均的な使用年数」「希望に合わせた年式の選び方」について詳しく説明していきます。

そして長く乗られた中古車の意外なメリットについても説明するので参考にしてください。

中古車は何年落ちがいい?ポイントは年式!

中古車探しの大きなポイントの一つが、車の年齢にあたる年式です。

車を探す場合は、まず年式のチェックからスタートします。そこに走行距離、価格、希望する条件などを加味しながら選んでいくことになるでしょう。

中古車の年式とは?

中古車の年式は、製造年を指す場合と初度登録年(軽自動車の場合は初度検査年)を指す場合があります。

製造年は主に輸入車などに適用され、初度登録年は主に国内で製造された車に適用されます。

年式は新車として登録された段階からカウントが始まり、中古車の場合は未使用車などを除けば「〇〇年」と記載があるはずです。

車が古ければ古いほど低年式と呼ばれ、新しいほど高年式と呼ばれます。

製造・登録されて7年以上経ったものは低年式とされ、3年以内であれば高年式とされることが多いです。

また、年式の表現方法として「○年落ち」とも呼ばれていて、○には初度登録年から経過した年数の数字が入ります。

中古車の年式を調べる方法は?

車の年式をどのように確認するのかというと、最も一般的な方法は車検証か新車保証書をチェックすることです。

車検証には初度登録年月日(軽自動車の場合は初度検査年月)が書かれているので、すぐに分かります。

一方、新車保証書とは新車だけについてくるメーカーから発行される保証書になります。整備手帳に入っていることが多いです。この新車保証書の登録日を見ることで車検証と同じように年式の確認が可能です。

また、正確な年式が確認できるとは言えませんが、もう一つの方法としてシートベルトから年式を推測することもできます。シートベルトの付け根には製造年月日が記されているので、それを元に推測することができます。

おすすめは3年・5年・7年落ち

中古車でできるだけ年式が新しいものを狙うなら、3年・5年・7年落ちのものをおすすめします。

ローンや残価設定型クレジットなどの支払いが終わる時期や車検直前のタイミングで車を手放す方が多いため、この年式の中古車は市場での流通量が多いです。

高年式の中古車は修理や部品交換を行う際も、ほとんどの場合でメーカー側に純正部品が残っています。

また、売却する場合も10年未満の年式であれば、買取査定時に高値が期待できます。

3年落ちは、なるべく新しい車がいい人向け

高年式の中古車を購入する場合、価格よりも新しさを優先したいなら3年落ちのものを探すのがおすすめです。

前の持ち主の使用状況が平均的なレベルなら、走行距離もほどほどで品質も良いものが見つかるでしょう。

販売価格がやや高額になるのはデメリットですが、使い古されていないので見た目もいい車が多いです。

3年落ちの中古車なら、よほど目立つ劣化や事故の痕でもない限り、ほとんど新車同様の感覚で乗ることができます。

5年・7年落ちは、なるべく安い車がいい人向け

新しさよりも価格の手頃さを優先する場合は、5年・7年落ちのものがいいでしょう。

5年という数字は、カーローンや残価設定型クレジットの支払いが終わるタイミングにあたり、そこで手放す方も多いです。

7年というのは、多くの乗用車が3回目の車検を迎える時期です。この頃には新車のような新鮮味も薄れ、メーカーの保証期間も終了します。中古車としての市場価値も下落することから売却に出されることがよくあります。

マイナーチェンジ・フルモデルチェンジ後の車も狙い目

車は発売されてからある程度の年数が経つと、一部の性能やデザインが変更されるマイナーチェンジが行われることがあります。もっと大掛かりなバージョンアップの場合はフルモデルチェンジとも呼ばれます。

いずれかが行われた車種の場合、チェンジ前の旧タイプの車を探すと比較的高年式で状態のいい中古車が見つかる可能性が高いです。

チェンジ後は新タイプに人気が集まり、旧タイプは年式・走行距離に関係なく値下がりします。

一般的にマイナーチェンジのタイミングは発売から3~5年後くらいです。車のデザインや性能が大きく変わるするフルモデルチェンジは発売から5~10年後くらいのタイミングで行われます。

未使用車を狙うのもよい

高年式・低走行距離で高品質の中古車を狙うなら、未使用車もいいでしょう。

未使用車は「登録(届出)済未使用車」「新古車」とも呼ばれ、ディーラーが販売台数を稼ぐために、新車を意図的に中古車登録したものです。そのため、車両の状態は新車同然ながら価格は新車の8~9割程度となります。

さらに、車両は既にあるので納車までの期間が短く、重量税は支払済み、新車保証を受けられる(継承できる)こともあるなど、メリットも多いです。

年式から中古車を選ぶ場合の注意点

年式を基準にして中古車を探す場合、特に高年式のものを狙うことになるでしょう。しかし、高年式の車だから何もかも安全というわけではありません。

以下では、高年式の中古車でも注意しなければならない点を説明します。

高年式でも注意すべきタイプの中古車がある

高年式でも購入には慎重になったほうがいい中古車もあります。最も注意すべきなのは、かつてレンタカーとして使われていた車両です。

レンタカーは最新モデルが使われることが多いので、少しでも型落ちすると売却されることが少なくありません。そういった車両は高年式のものが多く、中には新車と見間違えてしまうような状態のものもあります。

ただし、レンタカーで注意すべきなのは、たとえ高年式でも短い期間に不特定多数の人が使用していることから、乱雑に扱われている可能性があるということです。

レンタカー上がりの中古車の購入を考える場合は車両の状態の事前チェックや試乗をきちんと行いましょう。不安な点があれば、販売店とよく相談してください。

高年式だから状態がいいとは限らない

高年式の中古車だから「状態がいい」「故障しにくい」とは必ずしも言えません。いくら高年式でも定期的なメンテナンスが行われていなかったり、走行距離が極端に多かったりすると不具合が起きやすくなります。

特に高年式の中古車は性能面で新車に近いので、最新の電子制御装置を備えていることが多くあります。こうした部品の故障は販売店側も見落としてしまうことがあり、高年式だから何もかも安心とは考えないほうがいいでしょう。

できるだけ長く乗るには

高年式車でも中古車である以上は故障や不具合のリスクがつきものです。

それを避けて長く乗るためにも、車選びの段階で保証付きのものを選ぶようにしたり、整備記録簿や鑑定書の有無を確認したりしましょう。

また、購入後もメンテナンスをこまめに行うのが長く乗る秘訣です。6ヶ月・12ヶ月点検、オイル交換、洗車などをきちんと行い、運転する時や車両を保管する時も車体に余計な負担がかからないような扱いを心がけてください。

車の平均使用年数は10年以上と長期化している

ここまでで高年式の中古車の特徴・注意点・探し方などを説明しましたが、低年式の範疇に入る中古車でも、よほどの問題がなければ長く乗り続けることは難しくありません。

一般財団法人自動車検査登録情報協会(自検協)によると、日本国内の車の平均使用年数は、2019年3月時点で13.26年となっています。軽自動車は14.92年となっており、これらの数字から一台の乗用車を10年以上乗ることも珍しくはないことが分かります。

日本で車の使用年数が長期化した理由は、自動車製造の技術力・安全性・性能の向上によるところが多いでしょう。

ここからは、少し視点を変えて10年落ちくらいの低年式車を購入することのメリットを説明していきます。

10年落ち以上の中古車の魅力

中古車市場では10年経った車は中古車としての価値もほとんどなくなります。

しかし、古い車にもそれなりの魅力があります。それが顕著にあらわれるのが、いわゆる「旧車」です。

旧車とは、もう製造中止となっている極めて古い車のことです。愛好家の中には、かえって希少価値が高くなった旧車を大切に所有している方もいます。

車好きの方にとっては、10年落ち以上の中古車の世界というのは独特な魅力を備えています。

掘り出し物の車が見つかる可能性がある

中古車の中には型式の古い輸入車やクラシックカーなど、製造中止となった希少価値が高い車種もあります。あえて低年式の車を探すことで意外な掘り出し物を見つけられるかもしれません。

人気が高い高級車や生産数が少ない希少車は、車の持ち主も大切にしていることが多いです。中古車といえば複数の持ち主に使われていることが普通ですが、こうした車はワンオーナーであることも多く、良い状態を保っている場合も多くあります。

掘り出し物の特徴は、年式と比較して内装が美麗だったり、古いのに傷一つなかったり、点検・修理の記録が細かに残されていたりする点です。

こうした車も低年式の掘り出し物ならではです。

安い値段で購入できる可能性がある

そもそも中古車の最大の魅力は、新車よりも安く買える点にあります。

車のコンディションに関係なく、「とにかく安く乗りたい」「長い期間乗る予定はない」という方は10年落ち以上の低年式車でもいいでしょう。

低年式車とひと口に言っても、そのコンディションは一台一台違っています。選び方やメンテナンスのやり方次第で長く乗り続けることもできます。そのためには車の状態を見極めて、こまめに整備を行う心づもりが必要です。

ごく短い期間だけ乗るのが目的なら、すぐに乗れなくなってしまっても損にはなりません。逆に長く乗れれば得をしたことになり、どちらに転んでも低年式中古車のメリットを活かせたと言えるでしょう。

昔人気だった車が手に入る可能性がある

昔人気だった高級車やスポーツカーは、低年式の中古でも良好な状態で購入できることが多いです。

ただし、人気モデルやヴィンテージ価値が高いものは新車以上に高いこともあるので、値下げ幅の大きいモデルを狙いましょう。

10年落ち以上の中古車の注意点

10年落ち以上、つまり低年式の中古車には購入にあたり注意すべき点が多くあります。

古いから故障しやすいというリスクだけにとどまらず、長い目で見た場合に維持費や税額が高額になることも覚えておくべきでしょう。

いずれ寿命が来る

乗用車もいずれ必ず寿命が訪れます。

メンテナンス次第で多少は長くもたせられるかもしれませんが、一般的には「年式10年」「走行距離10万キロ」が車の寿命とされています。中古車市場でも、この数値を超えた車はほぼ自動的に無価値となるでしょう。

また、メーカーでも10年が経過すると純正部品の在庫がなくなり、部品交換時に代替品を使わざるを得なくることが多いため、こまめにメンテナンスを施しても品質の劣化は避けられません。

修理時に部品が手に入らないことがある

長期間使われた車は車検や故障で部品交換が必要となってもメーカー側に純正部品が存在していないことがあります。業界内で、自動車部品はその車の生産終了後10年程度は保管するようにルール付けされているからです。

そのため、10年以上の年月が経つとメーカー側には部品の保管がなくなり、存在するのはディーラーなどの在庫のみとなります。それでも修理を行うとなれば、純正ではない代替部品によって対応することになるでしょう。

ただ、こうした部品はメーカーや車種によってそれぞれ規格やサイズが異なります。代替品で修理すると車全体の構造のバランスが崩れたり、本来の性能を発揮できなくなったりすることもあるので要注意です。

維持費が高くつく

低年式の車は、パーツの交換費用や消耗品の維持費が高くつきます。

特に定期的な交換が必要なエンジンオイルは、オイルそのもののみならずフィルターの交換費用もプラスされることになります。

10年落ちの車はほとんどの部品で交換が必要となり、車両を安く手に入れてもその後の維持費がかさむでしょう。

特に車の安全な走行に大きく関わる燃料ポンプなども、走行距離が10万キロを超えると交換が必要です。

ちなみに車検についてですが、以前は10年を経過した車は毎年車検を受ける決まりでした。しかし、この規定は1995年に廃止され、現在は普通自動車の車検の間隔は2年となっています。車検代については以前よりも負担が減っていると言えるでしょう。

税金も高くつく

車の維持費の中でも、車検代に次いで特に一度の出費が大きいのが自動車税です。

環境保護などの観点から、排気量が大きいものや初度登録から13年を経過した低年式の車は、税率が上がる決まりになっています。その上げ幅は普通自動車が15%、軽自動車が20%となっているため、10年落ち以上の中古車を所有する場合はこの負担増に要注意です。

自動車重量税も、13年を経過すると車両の重量に応じて税額がアップします。

ただし、電気自動車やハイブリッド車などの環境に優しい車は、この重課が免除されます。また、重量税も排出ガス規制の達成割合などに応じた減税措置が適用されているので、中古車購入時はこういった点も考慮しましょう。

中古車は年式と走行距離の両方が重要

中古車は高年式で走行距離が短ければ高価格、低年式で走行距離が長ければ低価格なのが普通です。

ただし、年式と走行距離のいずれかの数値が極端に多い、あるいは少ない場合も問題です。両者の平均的なバランスは「1年で1万キロ」とされており、そこから大きく逸脱しているような数値の場合は注意したほうがいいでしょう。

年式については先述しましたので、ここからは走行距離のみを基準として車を選ぶ場合の注意点を解説します。

走行距離から中古車を選ぶ場合の注意点

走行距離を基準にして中古車を選ぶ場合、走行距離は長すぎても短すぎても注意が必要です。いずれの場合も重要なのは、年式とバランスが取れている数値かどうかです。

具体的に考慮すべきポイントを以下で説明します。

走行距離が長い車は故障しやすい可能性も

長い走行距離の中古車は割安であることが多く、安さを重視するなら魅力的と言えます。

しかし、走行距離が長ければそのぶんだけ部品の劣化も進んでいることが多く、故障のリスクや修理・部品交換にかかるコストについても頭に入れておく必要があります。

ただ、車の走行距離は10万キロが限界というのは昔の話です。今の車は性能がいいので、それなりのメンテナンスを行っていれば20万キロや30万キロの走行も不可能ではありません。

走行距離が短いから状態がいいとは限らない

反対に走行距離が少ない中古車だからといって、状態が良いとは限りません。

車の走行距離は1年で1万キロが平均とされますが、年式に対して極端に走行距離が短い車は、ほとんど使われないことでかえってパーツの劣化が進んでいることがあります。

長期間エンジンをかけず、メンテナンスも行われていないような車は運転した途端に故障が発生する場合もあります。

走行距離を基準に中古車を探す場合も、必ず年式とのバランスを考慮しましょう。

まとめ

①中古車は新しいものがいいなら3年落ち、安いものがいいなら5年・7年落ちがいい

②モデルチェンジ前や未使用車を狙うのもいい

③高年式の車だから状態がいいとは限らない

④車の平均使用年数は長期化しており、低年式の中古車も魅力がある

⑤ただし、低年式車は維持費が高くつき、修理時に部品が手に入らないケースもある

⑥中古車は年式と走行距離のバランスも重要

⑦車の状態の良し悪しは走行距離の数字だけでは一概に判断できない

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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