中古車購入チェックポイント
更新日:2022.01.31 / 掲載日:2022.01.21
中古車はクレジットカードで一括購入できる?他にどんな支払方法があるの?
クレジットカードは高額な買い物をするほどポイントも貯まることから、中古車の購入時もカードを使いたいと考える方もいるかもしれません。
中古車のカード払いはシステム的には可能なのですが、販売店側の都合やカードの限度額などの理由から、実際には使えない場合がほとんどです。
ここでは、クレジットカードが中古車購入に使えない理由や、それ以外の支払方法にはどんなものがあるのかを説明します。
車を購入する場合の支払方法は「一括払い」と「分割払い」に大別できます。
一括払いは、一度に全ての代金を販売店に支払うものです。分割払いは、販売店とローン契約を結んで月1のペースで定期的に返済していく方法です。
クレジットカード払いの場合、実際にはカード会社から借りたお金で中古車販売店への支払いを済ませて、後日カード会社へその分のお金を返済するという流れになります。
しかし、クレジットカード払いを受け付けていないお店や、あまり歓迎しないお店も多くあります。また、受け付けていても上限額を決めている販売店も存在します。
そうしたお店が多い理由は後述しますが、もともとカードの一括払いは限度額に引っかかることも多いので、慎重に検討しましょう。
車を購入する際は、最初からクレジットカードで一括払いすることを前提にしないほうがいいでしょう。
クレジットカード払いの場合、厳密に言えばカード会社に借金をして支払うことになります。そのため、早ければ支払いの翌月にクレジットカードに紐づいている口座からお金が引き落とされることになります。
この方法なら、その後の生活資金も考慮しながら無理のない範囲で支払うことができます。
また、購入金額の一部を現金で支払うため、カード会社から借り入れる額も少なめで済み、限度額以内に収まるよう調整することも可能でしょう。
いずれも、カードで支払った金額を分割して返済していく方法ですが、分割方法に特徴があります。
分割払いは、特定の買い物の代金に限って分割して支払うものです。
リボ払いは、どれだけ買い物をしても毎月の支払額を一定額にとどめるというものです。分割というよりも、利用総額の一部を毎月少しずつ返済するイメージです。この方法だと毎月の支払いは少額で済みますが、支払総額はどんどん溜まる上に高い利息もつきます。
高額の買い物でなくとも頻繁にカード払いを利用する方は、注意しないと後に大変なことになります。
しかし、仮に一括払いでもよいという場合にはどのようなメリットがあるのか、またどんな点に注意すべきかを説明します。
カード会社は、基本的に販売店側からの利用手数料で利益を得ているからです。よって、中古車の購入代金を分割で支払う場合と比べれば、利息分だけでも数万円から数十万はセーブできるでしょう。
またカードによる買い物は早ければ翌月には口座から引き落とされるので、一括払いなら長期の借金にならず安心です。
一定数貯まれば品物や金券と交換することができるので、同じ品物を購入するのなら現金よりもクレジットカードを使ったほうがお得だと言えるでしょう。
その場で現金で支払うよりもひと月だけ支払いを先延ばしできる点も大きなメリットで、家計の状況に合わせた買い物が可能です。
一方、デメリットとしては大きい買い物では「口座の残額が一気に減ること」や「利用限度額が一気に達してしまうこと」が挙げられます。
最近は自動車も値上がり傾向にあり、新車の場合は少なくとも200万円程度は必要となるので、口座の残額を見てよく考えることをおすすめします。
最初から中古車を買う目的で貯めてきた資金であればいいのですが、やはり預貯金は何かあったときのために、ある程度は残しておきたいものです。
家族がいればなおさらで、事故や怪我、病気などでいつ多額の出費が必要になる分かりません。場合によっては後日まとまった金額が必要になり、購入した車を手放すという事態もありえます。
高額の買い物は無理に一括払いにせず、家計とのバランスを取りながら分割払いも検討しましょう。
高額な買い物を一括払いにすると、その限度額に一気に達してしまい、支払いが終わるまでは一時的に他の買い物や定期的に訪れる光熱費の支払いなどができなくなるデメリットがあります。
その大きな理由は「カードには利用限度額が存在すること」と「販売店からカード会社に対して手数料を支払う必要があること」の2つです。
特に販売店がカード払いに対応しないのは、後者の理由が大きいでしょう。
限度額は「与信枠」などとも呼ばれ、カードの持ち主が利用できる金額の上限であると同時に、カード会社が立て替えられる分の上限でもあります。
クレジットカード払いは、カード会社がいったん代金を立て替えてくれるシステムなので、立て替えた分を確実に回収するために設定するのが限度額です。
中古車とはいえ、車の購入となると高額の買い物ですので、この利用限度額の制限に引っかかることも大いにありえるでしょう。
利用限度額の枠を一時的に大きくすることは可能です。しかし、カード会社に対する申請手続きが必要で、審査に時間もかかります。
手数料率はカード会社により異なるものの「1~10%」とされており、200万円の車を売って手数料率が5%なら、手数料は10万円となります。
販売店でカードによる購入を不可としているところが多い一番の原因は、この販売手数料です。
中古車に限らず、ディーラーでも新車販売で一般的なカード払いはできないでしょう。
ただ、例外もあります。自動車メーカーが独自に運用しているカードなら、メーカー系列のディーラーで使えることがあります。
例えば、トヨタの「TS CUBIC CARD」はトヨタ系ディーラーで対応可能な場合があります。
しかし、こうしたカードがなければ、新たに作らなければなりません。そうなると審査もある上に発行まで2週間~1カ月はかかります。その手間をかけてクレジットカードでの一括払いにこだわる必要があるのかは考えておきましょう。
では、クレジットカード払いができない場合は他にどういう支払方法があるのでしょうか?その種類やメリット・デメリットを説明します。
ただ、ディーラーから中古車を購入する場合は現金一括払いも渋られ、ディーラーローンをすすめられることが多いです。
ディーラーローンは、ディーラーが信販会社と提携して扱うカーローンで、購入者が利用するとディーラーには信販会社からの手数料が入ります。
現金一括払いにこだわらないなら、ディーラーローンを検討してもよいでしょう。
どのローンも支払いにクレジットカードは使えず、口座振替が基本となります。
以下で詳しく説明していきましょう。
しかし、審査が厳しく手間もかかる点がデメリットです。
手続きの流れとしては、まず購入したい車の見積もりを入手し、必要書類を揃えて銀行で申し込みます。審査を通過し、所定の手続きをした後に自分の口座にお金が振り込まれ、販売店への支払いにあてることになります。
審査にかかる時間として約1週間は必要なので、販売店側とスケジュールの打ち合わせが必要です。
また、銀行系ローンの金利設定は変動金利であることが多いので、その点も含めてよく検討するようにしましょう。
全ての手続きをディーラーで済ませることができ、審査も銀行系ローンと比べるとハードルが低く時間がかからないのがメリットです。
もともとディーラーローンは車を担保とするので回収不能になるリスクも少なく、審査も比較的簡易です。
ただし、金利は銀行系ローンと比べると倍以上になりますので注意しましょう。
もちろんそれでは業者も儲からないので、金利の代わりに手数料を設定しています。手数料率は10%に上ることもあり、契約時には保証人が必要なこともあるなどデメリットも多く、安易な利用はおすすめできません。
「残価設定クレジット」あるいは「残クレ」とも呼ばれます。
月々の返済金額が低くなるのが大きなメリットですが、下取価格が設定されているゆえのデメリットもあります。
車を傷つけたりへこませたりして下取価格が最初の想定を下回ってしまうと、その差額は自費で清算しなければなりません。
実際、車のように数十万円~百万単位になる高額な買い物は分割払いが一般的です。そしてメリットもあります。
分割払いであれば、手持ち資金の減少も抑えられるので家計を考える上でも余裕ができます。
もちろん、分割払いでもお金が出ていくことに変わりはありません。定期的な出費を想定して、場合によっては十数年単位で、計画的な支払いスケジュールを考える必要があります。
もし急に病気や怪我、事故などに自分あるいは家族が遭遇すれば、一括で大きな額を支払わなければいけなくなります。そのようなリスクに備えて、ある程度手持ちの資金は確保しておくと安心です。
ローンを組んで中古車の購入費用を分割払いする場合は、このようなキャンペーンを利用することができます。
金融機関の中には、1%を下回るような低金利を設定するところもありますし、ディーラーも負けじと独自の低金利キャンペーンを展開することがあります。こうした金利情報を集めて、より有利なローンを選ぶことが大切です。
低金利のローンを組んだとしても、一括払いに比べれば利息分で総額が高くなります。しかし、手持ち資金が激減することを考えると一括支払いよりも安心で安全です。
特に車の購入の場合、車の名義にも大きく関わってくるので、デメリットを含め知識をきちんと身に付けておきましょう。
ディーラーローンは車を購入する流れで手続きができるという点は手軽ですが、安易に即決しないようにしましょう。
購入時点でローンで支払うと決めているなら、銀行系も含め複数のローン商品の金利を比べるのが賢明です。
ディーラーの担当者に乗せられるままに高金利ローンを組むことにならないように注意してください。
車検証の「所有者」の項目にディーラーの名前が載っており、自分は「使用者」となっているはずです。これは、車の正式な持ち主はディーラーであることを示しており、万が一返済が滞った場合は車を処分する権利があることを意味します。
そのため、車検証上の住所変更手続きなどが必要な場合は、逐一ディーラーと連絡を取り合わなければなりません。
中古車のカード払いはシステム的には可能なのですが、販売店側の都合やカードの限度額などの理由から、実際には使えない場合がほとんどです。
ここでは、クレジットカードが中古車購入に使えない理由や、それ以外の支払方法にはどんなものがあるのかを説明します。
この記事の目次
中古車はクレジットカードで一括購入できる?
基本的には、クレジットカードの一括払いで中古車を購入することは可能です。特に最近はキャッシュレス支払いが一般的になってきたことから、クレジットカードが使えるお店も増えてきています。車を購入する場合の支払方法は「一括払い」と「分割払い」に大別できます。
一括払いは、一度に全ての代金を販売店に支払うものです。分割払いは、販売店とローン契約を結んで月1のペースで定期的に返済していく方法です。
クレジットカード払いの場合、実際にはカード会社から借りたお金で中古車販売店への支払いを済ませて、後日カード会社へその分のお金を返済するという流れになります。
中古車はクレジットカードで一括購入できるが…
システム上、クレジットカードで中古車購入の代金を一括払いすることは可能です。しかし、クレジットカード払いを受け付けていないお店や、あまり歓迎しないお店も多くあります。また、受け付けていても上限額を決めている販売店も存在します。
そうしたお店が多い理由は後述しますが、もともとカードの一括払いは限度額に引っかかることも多いので、慎重に検討しましょう。
車を購入する際は、最初からクレジットカードで一括払いすることを前提にしないほうがいいでしょう。
クレジットカードを使った3つの支払い方法
クレジットカードを使って中古車を購入する場合、支払い方法は、一括払い以外にも一部支払いやリボ払い・分割払いがあります。それぞれどのような特徴を持つのか、注意点などもあわせて以下で説明していきます。①一括払い
一括払いの場合は、販売店に全ての購入代金を一気に支払うことになります。支払方法は現金かクレジットカード払いになります。クレジットカード払いの場合、厳密に言えばカード会社に借金をして支払うことになります。そのため、早ければ支払いの翌月にクレジットカードに紐づいている口座からお金が引き落とされることになります。
②一部支払い
クレジットカードによる一部支払いでは、一括払いのように全額をカードで払うことはしません。ある程度の金額を現金などで支払い、その残りの金額をクレジットカードで支払うことになります。この方法なら、その後の生活資金も考慮しながら無理のない範囲で支払うことができます。
また、購入金額の一部を現金で支払うため、カード会社から借り入れる額も少なめで済み、限度額以内に収まるよう調整することも可能でしょう。
③リボ・分割払い
中古車の購入に限らず、クレジットカード払いで最も注意が必要なのが「リボ払い」と「分割払い」です。いずれも、カードで支払った金額を分割して返済していく方法ですが、分割方法に特徴があります。
分割払いは、特定の買い物の代金に限って分割して支払うものです。
リボ払いは、どれだけ買い物をしても毎月の支払額を一定額にとどめるというものです。分割というよりも、利用総額の一部を毎月少しずつ返済するイメージです。この方法だと毎月の支払いは少額で済みますが、支払総額はどんどん溜まる上に高い利息もつきます。
高額の買い物でなくとも頻繁にカード払いを利用する方は、注意しないと後に大変なことになります。
クレジットカード一括払いのメリット
中古車を購入するとき、ほとんどの販売店はクレジットカードによる一括払いには応じてくれないでしょう。しかし、仮に一括払いでもよいという場合にはどのようなメリットがあるのか、またどんな点に注意すべきかを説明します。
利息や手数料がかからない
借金には利息や手数料がつきものですが、クレジットカードは支払いの延期や分割などがない限りどちらもつきません。カード会社は、基本的に販売店側からの利用手数料で利益を得ているからです。よって、中古車の購入代金を分割で支払う場合と比べれば、利息分だけでも数万円から数十万はセーブできるでしょう。
またカードによる買い物は早ければ翌月には口座から引き落とされるので、一括払いなら長期の借金にならず安心です。
ポイントがたまる
ポイントが貯まることもクレジットカードの大きなメリットです。一定数貯まれば品物や金券と交換することができるので、同じ品物を購入するのなら現金よりもクレジットカードを使ったほうがお得だと言えるでしょう。
支払いを先延ばしにできる
クレジットカードの一括払いの場合、その金額が口座から引き落とされるのは早くとも翌月です。その場で現金で支払うよりもひと月だけ支払いを先延ばしできる点も大きなメリットで、家計の状況に合わせた買い物が可能です。
クレジットカード一括払いのデメリット
利息がない、ポイントがつく、支払いも延ばせるなど、カード一括払いには多くのメリットがあります。一方、デメリットとしては大きい買い物では「口座の残額が一気に減ること」や「利用限度額が一気に達してしまうこと」が挙げられます。
手持ち資金が一気に減る
クレジットカードでの一括払いで大きな買い物をすると、手持ち資金が一気になくなります。最近は自動車も値上がり傾向にあり、新車の場合は少なくとも200万円程度は必要となるので、口座の残額を見てよく考えることをおすすめします。
最初から中古車を買う目的で貯めてきた資金であればいいのですが、やはり預貯金は何かあったときのために、ある程度は残しておきたいものです。
家族がいればなおさらで、事故や怪我、病気などでいつ多額の出費が必要になる分かりません。場合によっては後日まとまった金額が必要になり、購入した車を手放すという事態もありえます。
高額の買い物は無理に一括払いにせず、家計とのバランスを取りながら分割払いも検討しましょう。
利用限度額に達する恐れ
クレジットカードは、支払いが延滞・滞納することのないように利用限度額が設定されています。高額な買い物を一括払いにすると、その限度額に一気に達してしまい、支払いが終わるまでは一時的に他の買い物や定期的に訪れる光熱費の支払いなどができなくなるデメリットがあります。
クレジットカードで一括払いができない2つのパターン
中古車購入の代金をクレジットカードで一括払いすることはシステム上は可能です。しかし、現実的には難しいでしょう。その大きな理由は「カードには利用限度額が存在すること」と「販売店からカード会社に対して手数料を支払う必要があること」の2つです。
特に販売店がカード払いに対応しないのは、後者の理由が大きいでしょう。
①限度額をオーバーすると一括払いができない
中古車購入でクレジットカードで一括払いがなかなかできない理由のひとつに、利用限度額の問題があります。限度額は「与信枠」などとも呼ばれ、カードの持ち主が利用できる金額の上限であると同時に、カード会社が立て替えられる分の上限でもあります。
クレジットカード払いは、カード会社がいったん代金を立て替えてくれるシステムなので、立て替えた分を確実に回収するために設定するのが限度額です。
中古車とはいえ、車の購入となると高額の買い物ですので、この利用限度額の制限に引っかかることも大いにありえるでしょう。
利用限度額の枠を一時的に大きくすることは可能です。しかし、カード会社に対する申請手続きが必要で、審査に時間もかかります。
②販売店の手数料の問題で一括払いができない
クレジットカードで買い物をすると、販売店からカード会社に対し一定の手数料を払わなければなりません。手数料率はカード会社により異なるものの「1~10%」とされており、200万円の車を売って手数料率が5%なら、手数料は10万円となります。
販売店でカードによる購入を不可としているところが多い一番の原因は、この販売手数料です。
中古車に限らず、ディーラーでも新車販売で一般的なカード払いはできないでしょう。
ただ、例外もあります。自動車メーカーが独自に運用しているカードなら、メーカー系列のディーラーで使えることがあります。
例えば、トヨタの「TS CUBIC CARD」はトヨタ系ディーラーで対応可能な場合があります。
しかし、こうしたカードがなければ、新たに作らなければなりません。そうなると審査もある上に発行まで2週間~1カ月はかかります。その手間をかけてクレジットカードでの一括払いにこだわる必要があるのかは考えておきましょう。
クレジットカード一括払い以外の支払い方法は?
クレジットカードの一括払いで中古車を購入するのは、システム上は可能ですが実際には困難です。では、クレジットカード払いができない場合は他にどういう支払方法があるのでしょうか?その種類やメリット・デメリットを説明します。
現金による一括払い
手持ち資金に余裕がある場合は、現金での一括購入を考えてもよいでしょう。ただ、ディーラーから中古車を購入する場合は現金一括払いも渋られ、ディーラーローンをすすめられることが多いです。
ディーラーローンは、ディーラーが信販会社と提携して扱うカーローンで、購入者が利用するとディーラーには信販会社からの手数料が入ります。
現金一括払いにこだわらないなら、ディーラーローンを検討してもよいでしょう。
ローンによる支払い
中古車の購入で利用できるローンとしては、「銀行系ローン」「ディーラーローン」「自社ローン」の3つがあります。どのローンも支払いにクレジットカードは使えず、口座振替が基本となります。
以下で詳しく説明していきましょう。
①銀行系ローンの利用
多くの銀行や金融機関では、数あるローン商品のひとつとして自動車ローンを扱っています。金利は1~3%で、ディーラーローンなどと比べると低く設定されています。しかし、審査が厳しく手間もかかる点がデメリットです。
手続きの流れとしては、まず購入したい車の見積もりを入手し、必要書類を揃えて銀行で申し込みます。審査を通過し、所定の手続きをした後に自分の口座にお金が振り込まれ、販売店への支払いにあてることになります。
審査にかかる時間として約1週間は必要なので、販売店側とスケジュールの打ち合わせが必要です。
また、銀行系ローンの金利設定は変動金利であることが多いので、その点も含めてよく検討するようにしましょう。
②ディーラーローンの利用
ディーラーローンの場合は、ディーラーが提携する信販会社と契約をしてお金を借りることになります。全ての手続きをディーラーで済ませることができ、審査も銀行系ローンと比べるとハードルが低く時間がかからないのがメリットです。
もともとディーラーローンは車を担保とするので回収不能になるリスクも少なく、審査も比較的簡易です。
ただし、金利は銀行系ローンと比べると倍以上になりますので注意しましょう。
③自社ローンの利用
自社ローンは、中古車の販売業者が独自にお金を貸すもので、銀行系ローンやディーラーローンとの大きな違いとして「金利0%」という点が挙げられます。これは貸金法により金利を設定することができないからです。もちろんそれでは業者も儲からないので、金利の代わりに手数料を設定しています。手数料率は10%に上ることもあり、契約時には保証人が必要なこともあるなどデメリットも多く、安易な利用はおすすめできません。
残価設定型ローンを利用する
残価設定型ローンとは、車を一定期間使った後の下取価格を事前に設定しておき、新車価格からその下取り価格を差し引いた金額をローンで支払う方法です。「残価設定クレジット」あるいは「残クレ」とも呼ばれます。
月々の返済金額が低くなるのが大きなメリットですが、下取価格が設定されているゆえのデメリットもあります。
車を傷つけたりへこませたりして下取価格が最初の想定を下回ってしまうと、その差額は自費で清算しなければなりません。
分割払いのメリットは?
「一括払いはできないが、車は欲しい!」という方は多くの場合、分割払いで購入することになるでしょう。実際、車のように数十万円~百万単位になる高額な買い物は分割払いが一般的です。そしてメリットもあります。
手持ちの資金を確保できる
クレジットカードを使うにしろ現金で支払うにしろ、一括購入の最も大きなデメリットは、手持ちのお金が一気に減ってしまうことです。分割払いであれば、手持ち資金の減少も抑えられるので家計を考える上でも余裕ができます。
もちろん、分割払いでもお金が出ていくことに変わりはありません。定期的な出費を想定して、場合によっては十数年単位で、計画的な支払いスケジュールを考える必要があります。
もし急に病気や怪我、事故などに自分あるいは家族が遭遇すれば、一括で大きな額を支払わなければいけなくなります。そのようなリスクに備えて、ある程度手持ちの資金は確保しておくと安心です。
低金利のキャンペーンを利用できる場合がある
銀行やディーラーではキャンペーンを実施していることが多く、その内容は「低金利」を前面に押し出しています。ローンを組んで中古車の購入費用を分割払いする場合は、このようなキャンペーンを利用することができます。
金融機関の中には、1%を下回るような低金利を設定するところもありますし、ディーラーも負けじと独自の低金利キャンペーンを展開することがあります。こうした金利情報を集めて、より有利なローンを選ぶことが大切です。
低金利のローンを組んだとしても、一括払いに比べれば利息分で総額が高くなります。しかし、手持ち資金が激減することを考えると一括支払いよりも安心で安全です。
分割払いのデメリットは?
分割払いは、その仕組みを理解していないとせっかくのメリットも活かせずに終わってしまうことがあります。特に車の購入の場合、車の名義にも大きく関わってくるので、デメリットを含め知識をきちんと身に付けておきましょう。
ローンは商品ごとに金利が異なる
金利が問題になるのは銀行系ローンとディーラーローンですが、利率はさまざまで、特にディーラーローンのほうが高めです。ディーラーローンは車を購入する流れで手続きができるという点は手軽ですが、安易に即決しないようにしましょう。
購入時点でローンで支払うと決めているなら、銀行系も含め複数のローン商品の金利を比べるのが賢明です。
ディーラーの担当者に乗せられるままに高金利ローンを組むことにならないように注意してください。
完済するまで所有者(名義人)は貸主となる
ディーラーローンで車を購入した場合は、車の所有者が「自分ではない」ことに注意が必要です。車検証の「所有者」の項目にディーラーの名前が載っており、自分は「使用者」となっているはずです。これは、車の正式な持ち主はディーラーであることを示しており、万が一返済が滞った場合は車を処分する権利があることを意味します。
そのため、車検証上の住所変更手続きなどが必要な場合は、逐一ディーラーと連絡を取り合わなければなりません。
まとめ
①中古車はクレジットカードで一括購入できるが、販売店からは断られることが多い
②クレジットカードの一括払いは利息がつかない点がメリットだが、手持ちの資金が一気に減ったり、利用限度額の上限に達してしまう恐れがある
③クレジットカード払い以外に「現金一括払い」や「ローン」などの方法もある
④ローン商品には「銀行系」「ディーラー」「自社」「残価設定型」といった種類がある
⑤ローン支払いはメリットも多いが、商品ごとに金利がバラバラ、完済まで車の所有者(名義人)は貸主となるというデメリットもある
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