中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.21 / 掲載日:2005.08.12

ホンダ バモス 中古車購入チェックポイント(2005年08月)

  • ホンダ バモス 中古車購入チェックポイント

    ホンダ バモス

  • ホンダ バモス

■全体のチェックポイント

バモスは、居住空間が「使える」スモールバン。シンプルな室内と平らな床、荷物の積載スペースもかなり広い。手軽で実用的なことから使い方はさまざまだが、日常的に重量物を積んでいる、あるいは乱暴な運転を繰り返している車両は、車体が疲労している場合がある。また、エンジンが床下にあって確認しにくいので、点検整備記録の詳細を見ると同時にエンジンを掛けて回転状態や異音もチェック。できるだけ試乗して、車体まわりの異音にも注意しよう。ドレスアップ系改造車も多いので、車検のために標準に戻すなどした部品の脱着跡にも目を光らせよう。

  • 1.全体を見る

    ホンダ バモス(車体表面)

  • 1.全体を見る

    車両全体が見渡せる位置まで下がって、外観を眺めてみよう。まず、車体表面の色艶を見ながら、異常がないか観察。ナンバープレートは曲がっていないか?左右のヘッドライトの色は同じか?バンパーがずれていないか?車体の切れ目の隙間(チリ)は均等な線になっているか?一部だけくすんでいたり、艶が違って見えたら、修理したことも考えられる。さらに、車体に映る周囲の景色を見てみよう。歪みや凹み、あるいは波打っているのを見つけることもある。塗装表面が肌荒れ状態になっている場合も、板金塗装した修理跡かもしれない。見る角度を変えてみると異常を見つけやすい。

  • 2.支えている金具に注目

    ホンダ バモス(ステー)

  • 2.支えている金具に注目

    最近のヘッドライトは衝撃吸収を兼ねて大型化されているが、レンズが割れるまでにいたらないダメージでは、ステー(ヘッドライトのケースを支えている金具)に亀裂が入ってしまうこともある。ステーを補修した跡がないか、点検してみよう。溶着している場合は、修理したことがすぐにわかる。

  • 3.ボンネットの交換は理由が問題

    ホンダ バモス(ボンネット)

  • 3.ボンネットの交換は理由が問題

    事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着した形跡がある場合は要注意。事故の修理でボンネットを交換した可能性が高い。まれにエンジンの修理などのためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。

  • 4.ボンネット内の状態を観察する

    ホンダ バモス(ボンネット内部)

  • 4.ボンネット内の状態を観察する

    ボンネットを開けて必ず内部をチェック。左右のフェンダー、ラジエターを固定している鉄板(ラジエターサポート)の塗装をまわりと見比べよう。色合いが違う部分は修理した可能性がある。微妙な色合いの違いを見極めるのだ。バモスの場合、ボンネットを開けてもエンジンは見えない。エンジン系は、点検整備記録簿に記載されたの整備内容や部品交換、実施時期などをしっかり確認しよう。

  • 5.色と隙間を見る

    ホンダ バモス(チリ)

  • 5.色と隙間を見る

    事故などで前部に大きな衝撃を受けて車体が歪むと、外板パネルを修理することになるが、外板部品を組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、各パネル同士の隙間(チリと呼ぶ)を見ればわかりやすい。フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)、それぞれのチリが均等の幅になっていなければ、前部の外板に手を加えた(修理した)可能性が高い。同じ場所の車体の左右を見比べるのもチェックのコツだ。また、塗装する際に、色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色艶が合っているかもチェックしよう。

  • 6.車体前部の修復を推測する

    ホンダ バモス(フロントフェンダー)

  • 6.車体前部の修復を推測する

    フロントフェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷があるなど、工具を使ってネジを脱着した形跡があれば、フェンダーを交換した可能性がある。フェンダーを交換していても事故車とはいわないが、車体の前部を広範囲にわたって修理しているかもしれない。交換していなければ、大きな事故を起こしていないといえる。

  • 7.支え金具とその周辺を観察する

    ホンダ バモス(リアゲートヒンジ周辺)

  • 7.支え金具とその周辺を観察する

    リアゲートは面積が大きく、後部をぶつけるとダメージを受けやすい。ヒンジ(ドアを支えている金具)と、その周辺をチェックしよう。まず、ドアがしっかり閉まるかどうか確かめてみる。ずれているせいで、スムーズにロックできないこともある。そして、ヒンジを固定しているネジを観察。ネジ脱着した形跡が、修理や交換したかどうかの目安となる。また、ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推測できる。

  • 8.開口部の溶接部分を見る

    ホンダ バモス(リアゲート開口部)

  • 8.開口部の溶接部分を見る

    リアゲートを開くと、開口部は左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されているのが見える。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接部分が乱れているし、車体の左右で違っている。とくに、スポット溶接(丸い点状の窪みが並んでいる)の状態を観察しよう。また、板金塗装修理をしていれば、色の雰囲気が周囲と違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛って隙間を埋めているシール材を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(爪で押すと「プチッ」と表面が割れる)ようなら、修理の際に新しいシールを盛ったということがわかる。

9.スライドドアのアームとレールをチェック

一般的なヒンジ式ドアに比べると、スライドドアは複雑な構造になっている。アーム(ドアを支えている金具)やレール(スライドさせる溝の金具)などが歪んでいないか、観察してみよう。レールが曲がっているとスムーズに開閉できなかったりドアがしっかり閉まらないこともある。アーム類は、固定しているネジの頭に工具をかけた形跡がないかを見るが、ドアの立て付けを修正するためにネジを回すことも多いので、必ずドア自体や周辺を含めてチェックしよう。

  • ホンダ バモス(スライドドア1)

  • ホンダ バモス(スライドドア2)

  • 10.ドアヒンジからダメージを推測する

    ホンダ バモス(ドアヒンジ)

  • 10.ドアヒンジからダメージを推測する

    車体側面のドア部分に大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換の際は、ドアを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のドアだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったと考えられる。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。

  • 11.車体の床下もチェック

    ホンダ バモス(床下)

  • 11.車体の床下もチェック

    床下を覗いてみよう。意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。車体の骨格にあたるフレームの歪みや部分的な変形、ドア下部の凹み、さらにマフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、あるいは交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は、そのまま手を付けていない(補修や修理していない)ことがあるので、事故跡を見付けることがある。

バモスのコンディションはここで見極める!

  • 1.試走してチェック

    ホンダ バモス(セレクトレバー)

  • 1.試走してチェック

    オートマチックトランスミッションは、セレクトレバーをNからDへ、NからRへと、各ポジションに入れてみて、作動の具合いを試してみる。各ギヤへの切り替え時のショックは大きくないか、アクセルを踏むのと連動してスムーズに発進や加速ができるか、できる限り試走して確かめよう。

  • 2.トラブルを事前に察知する

    ホンダ バモス(始動)

  • 2.トラブルを事前に察知する

    エンジンを始動してみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、回転がスムーズに上下するか試してみよう。

  • 3.装備類をすべて操作してみる

    ホンダ バモス(装備類)

  • 3.装備類をすべて操作してみる

    ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなどの作動をチェックするのは常識だが、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も、必ずスイッチONにして正常に機能しているかチェックしよう。純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう

■今回の車両のプロフィール

1999年6月から発売されている現行モデル。2001年には、マイナーチェンジによってフロントグリルなどの一部デザインが変更されている。床下に搭載している3気筒エンジンは、ターボとノンターボの2種類で、2WD(後輪駆動)とリアルタイム4WD(4輪駆動)を選ぶことができる。マイナーチェンジ後は、6:4分割式リアシートを採用するなど、シートアレンジの幅が広がり使い勝手が向上。ローダウン仕様のSパッケージも追加設定されている。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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