中古車購入チェックポイント
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2014.04.18
注目エコカー大特集!

4月から消費税が8%に上昇するため、燃料費を含めた維持費が大きくなるところは頭の痛い悩みとなってくる。だが、エコなクルマに乗り替えれば、そんな不安も一発解消できるはず。そこで今回は人気のエコカーをジャンル別に紹介していこう。
CASE 1 パワフル&低燃費のNEWディーゼルタイプでエコでクリーンなドライブを妻と楽しむ
性別:男性 年齢:36歳 家族構成:妻・子供2人・祖父・祖母

●燃費の良いセダンに乗り替えたい
●デザイン性も重視したいポイント
●操作感を楽しめるMT設定があるのがいい
オススメのクルマ マツダ アテンザセダン(現行型・平成24年11月~)

中古車の相場:213万~290万円 流通台数:約90台 ※平成24年~26年式の相場です。
ポイント
●ディーゼルながら、うるさい・臭いといったマイナス要素が無い
●美しさとスポーティさが見事に融合した存在感ある外観デザイン
ユーザー口コミレビュー
ディーゼルとは思えない静粛性とクリアな排気に、普通に走っても20km/Lに近づく燃費の良さ。コスト削減が期待できます。
スポーティさと気品を感じさせるデザインが特徴的なアテンザセダン。このクルマのポイントと言えば、高効率かつパワフルな新世代クリーンディーゼルエンジン搭載モデルを用意したこと。2.2Lタイプがこれにあたるが、このサイズでありながらも22.4km/Lという低燃費を実現。また、6MTを用意するなど、本格的な走りを求める人のニーズに応えたところもうれしいかぎりだ。
ココに注目!

インストルメントパネルなどのブラックとの対比により、美しさをさらに引き出しているオフホワイトのレザーシート。冷たい印象を受ける白ではなく、温かみを感じさせるために絶妙に黄味を含んだ色調にしているところはポイント。
2014年に入ってからは横ばい傾向

人気車ゆえに流通台数があまり増加しないし、値崩れもない。旬を逃したくない人は、在庫がある時こそ買い時だろう。
CASE 2 ママ友とのお出かけにも使える便利なお値打ちコンパクトが欲しい!
性別:女性 年齢:29歳 家族構成:夫・子供2人

●可愛らしいクルマに乗りたい!
●乗っていて楽しくなるようなものがいい
●購入額も維持費も安く抑えられるもの
オススメのクルマ ダイハツ ミラココア(現行型・平成21年8月~)

中古車の相場:77万~112万円 流通台数:約1400台 ※平成21年~26年式の相場です。
ポイント
●ポップでカラフルなカラーバリエーションが揃う
●アイドリング機能搭載で燃費という面でも大きく向上
ユーザー口コミレビュー
燃費の良さは抜群です!外観も室内も可愛いデザインでシックなピンクが特に可愛い。運転しやすくて内装もキュート!
女性からの支持も高い軽自動車カテゴリー。その中でも価格、燃費、装備などの基本部分を抑えつつ、可愛らしさ、おしゃれさを前面に出して、ライバル車種との差別化を明確に打ち出しているミラココア。個性的な外観だけではなく、車内のパネルや装備にも特徴は活かされており、運転しやすいだけではなく、運転するのが楽しくなるようなクルマに仕上がっている。
ココに注目!

このクルマのポイントと言えば、当然ながら個性的な外観だが、それを際立たせてくれる豊富なカラーバリエーションを見逃す事は出来ない。オシャレ気分を感じながら走るだけで、ちょっとした買い物でも楽しいドライブに変わるはず。
前年から引き続き下降

緩やかに平均価格帯は下降を続けており、流通台数も増加中なので、十分に買い!今こそ狙いの一台を見つけたい。
CASE 3 CASE 3 カッコ良くて値段も手頃なHVでガソリン代を節約し、デート予算アップに!
性別:男性 年齢:31歳 家族構成:独身

●ガソリン代を抑えられるクルマにしたい
●広さや性能よりもデザイン性を重視
●キビキビとした走りも楽しみたい
オススメのクルマ ホンダ インサイト(現行型・平成21年2月~)

中古車の相場:106万~154万円 流通台数:約850台 ※平成21年~26年式の相場です。
ポイント
●近未来をイメージしたデザイン性の高い外観ボディ
●HVならではの燃費と1.3Lクラスらしからぬハイパワー
ユーザー口コミレビュー
1番心配していたパワー不足は感じませんでした。車内も静か。着座位置が低いわりに視界もよく、運転しやすいクルマです。
手軽に手に入る価格で、デザイン性も優れたハイブリッドカーが欲しい!という人に最適なのがインサイト。サイズ自体はコンパクトカーの部類だが、アシストモーターを装備することで、スムーズな加速も実現。ただ、デザイン性重視なので後部座席の窮屈感があるところは難点だが、2人っきりのドライブを楽しむのであれば十分な広さなので問題ナシだ。
ココに注目!

ライバル車よりもデザイン面で力を入れたクルマだけあり、そのこだわりは運転席のパネル類にも及ぶ。スピードメーターがやや見にくい難点もあるが、メーター類は色の変化でエコドライブ度を表現するなど斬新な手法を取り入れている。
前年から引き続き下降

すでに3月末での生産終了がリリースされていることもあり、このモデルを狙う人は価格下降が続く今を逃したくない。
CASE 4 コンパクトサイズで5人以上乗れてさらにハイブリッドカー・・・ある?
性別:男性 年齢:41歳 家族構成:妻・子供2人・両親

●ロングボディではないミニバンが欲しい
●6人しっかり乗れるクルマに替えたい
●乗降性の良いスライドドアは必須条件
オススメのクルマ ホンダ フリードハイブリッド(現行型・平成23年10月~)

中古車の相場:173万~215万円 流通台数:約350台 ※平成23年~26年式の相場です。
ポイント
●1.5Lクラスながらも実用的な3列シートを配備
●乗降性に優れた電動スライドドアを装備
ユーザー口コミレビュー
妻の「両側スライドで大き過ぎないクルマ」という要望から買いましたが、本当に使い勝手の良いクルマだと感じます。
1.5Lサイズのコンパクトカーながらも、実用に耐えられる3列シートを実現させたフリードのハイブリッド版。ただ、車体自体と、5人以上乗れるゆえの「重さ」も絡み、他のHVカーと比べるとやや実燃費では劣るところは否定できない。だが、LサイズミニバンのHVカーと比べれば、十分実用的な数字(実燃費で18km/L程度)を残しているので選ぶ価値のある1台だ。
ココに注目!

1.5Lクラスでも3列目シートを用意した7人乗りタイプはいくつかあるが、その中で最も実用性が高いシートを実現。また6名乗りタイプの2列目シートはキャプテンシートを採用しており、車内移動をスムーズにしたところは高く評価したい。
前年から引き続き下降

昨年秋以降から下落が続いているものの、HVカーということもあり、ここから大幅に値崩れすることは予想しにくい。
CASE 5 低燃費だけではなく上質・高級感にこだわったタイプが欲しい
性別:男性 年齢:44歳 家族構成:妻・子供1人

●HVカーでもしっかりとした走りを感じたい
●上質感のあるデザイン性が欲しい
●優雅な乗り心地を楽しめるクルマがいい
オススメのクルマ トヨタ SAI(現行型・平成21年12月~)

中古車の相場:193万~303万円 流通台数:約330台 ※平成21年~26年式の相場です。
ポイント
●上質感を味わいながらのエコドライブを楽しめる
●ミドルアッパー層を納得させる高級感あふれる装備
ユーザー口コミレビュー
プリウスほどの燃費は期待できないが、加速性能はさすがにこちらが上。運転を楽しめるハイブリッドに仕上がっている。
ゆったり広々な2.4Lクラスのワイドボディカーで、優雅でありながらもエコなドライブを楽しみたい層に最適なのがSAI。繊細な彩りを施した美しいデザインに、世界のトヨタが誇る才能という2つの「SAI」を軸に生まれたこのクルマは、ただ燃費がいいだけではなく、普通のドライブを上質なひとときに変えてくれる付加価値を与えてくることを付け加えておきたい。
ココに注目!

車内2ヶ所にAC100V/1500Wのアクセサリーコンセントも装備できるこのクルマ。ロングドライブなどで家電製品などを使う際に便利なのだが、運転席で電源のon/offも操作が出来るので、電源の無駄遣いにならないところが心憎い設計となっている。
前年から引き続き下降

平均的にはまだまだ高値で推移しているが、2011年式以前のものであれば平均価格帯よりも安いものが狙えるのはポイント。
※すべての価格は参考価格です
※すべての流通台数は参考台数です
※相場、口コミレビューに関してはGoo-net 2014年3月調べ

ベテラン評論家が独断と偏見で判定を下すライバル対決コラム クルマライバル 勝手にジャッジ
PROFILE 清水草一
PROFILE 清水草一
1962年生まれ。自動車ライターにして交通ジャーナリスト。大の中古車マニアとしても知られ、格安車からフェラーリまで、その生涯で25台以上もの中古車を購入している。
清水草一’s「私の選択」
トヨタ プリウス (先代型・2003年9月~2009年5月) 中古車価格帯:71~165万円
トップセラーに輝いたグローバルカー
元祖ハイブリッドカー・プリウスの2代目モデル。ボディタイプを5ドアハッチバックとし、パワーユニットは低燃費&ハイパワー化。マツダ デミオ (現行型・2007年7月~) 中古車価格帯:50~119万円
ハイブリッドなしでも低燃費を実現
現行型で3代目となるマツダの基幹コンパクト。ライバルと比較して小型軽量設計で、キビキビとした走りと低燃費を特徴とする。
昨年夏に一度下がりきった相場も、年末年始にかけて上昇気味。現行型も同様で、ハイブリッドカーの需要は明らかに高まっている。
「100万円で買える世界代表エコカー」
プリウスはもはやブランド品だ。プリウスの名前を知らない日本人は、全国に3人くらいしかいない・・・かもしれない。
なにしろ日本で一、二を争うほど売れているクルマだから、街に溢れかえっているが、その乗り味は、まだ経験したことのない人にとっては驚異そのもの。まるで別の惑星から来たクルマのような、異次元感覚に満ちている。
低速ではモーターのみで走るから、無音に近いほど静か。歩行者も気付かないから注意が必要だ。少しアクセルを踏み込めば、エンジンが始動して空を浮かんでいるように抵抗感なく走る。ごく普通に運転していても、コンピュータが状況を判断してエンジンを止めたり動かしたり。その頭の良さに感嘆する。そして驚きの燃費!状況によっては50km/Lといった数字も出る。
私が“先代”プリウスを勧めるのは、コストパフォーマンスを考えてのことだ。現行プリウスは大人気につき、価格帯がかなり高い。先代も人気は高いが、現行に比べればリーズナブルだ。乗り出し100万円前後で、世界を代表するエコカーに乗る。これは非常に魅力的なオファーではないだろうか!?昨年秋口に一時的に相場が急上昇したものの、現在は再下降中。マイナーチェンジ後の“スカイアクティブ”モデルは相場より高め。
「隠れたエコカーのエースである」
コンパクトカーはベーシックカー。どれも安くて手軽で燃費がいい。そういう意味では、現代のコンパクトカーはすべてエコカーだ!
数あるコンパクトカーの中でも、私は常にイチオシなのがデミオだ。だって運転が楽しいから!
まずデザインがすばらしい。このギュッと密度の高いデザイン。それでいていかにも走りそうな躍動感。見るだけで楽しくなってくる。
デミオは、実はハンドリングが想像を絶するほどイイ。特にマイナーチェンジ(2011年6月)までの前期モデルは、足まわりがカチッとスポーティで、まるでフォーミュラマシンのようにクイックに曲がってくれる。
燃費だって十分だ。さすがにプリウスにはかなわないが、その7~8割くらいの好燃費は叩き出す。
それでいて価格も手ごろ。前期モデルなら、車両本体価格60万円台が中心。トータルで見ると、ユーザーの出費は非常に少なくて済む。
キビキビ走るナイスデザインなコンパクトカー。それでいて財布にも環境にも優しいデミオ。これこそ、隠れたエコカーのエースではないだろうか!!特にクルマ好きにはオススメである。
ライバル興亡史
2003 プリウス
フルモデルチェンジ。2代目へ。
性能を大幅に向上。やっと時代が追いついてきたのか、初代モデルのデビュー時以上に話題になった。
2005 プリウス
マイナーチェンジ。ボディ剛性向上など。
ハリウッドスターたちが乗りはじめて世界で「ハイブリッドカー=プリウス」という認知度が高まる。
2007 デミオ
フルモデルチェンジ。3代目へ。
人気車デミオのフルモデルチェンジということで注目されるも、革新的なメカは搭載されなかった。
2008 デミオ
一部改良。新内外装色の追加・変更など。
話題性には乏しいものの、毎年のように一部改良や特別仕様車をリリースし、少しずつ進化を続ける。
2011 プリウス
フルモデルチェンジ。3代目へ。
日本でトップセラーに輝く3代目が満を持してデビュー。2代目はその後も廉価版として併売された。
2011 デミオ
マイナーチェンジ。『スカイアクティブ』を搭載。
業界大注目の「スカイアクティブ」搭載で、まるでフルモデルチェンジかのように話題をかっさらう。
両車独自の感覚を持つ走りのフィーリング
先代プリウスと現行デミオ、どっちを選ぶか!?
まずコストを比較しよう。一例を挙げると、先代プリウスは8年落ちの走行5万kmで90万円前後。デミオは6年落ちの走行5万kmで60万円前後だ。その差約30万円。ともに5年乗ると仮定して、走行距離は4万km。ガソリン代の差はトータルで約8万円にとどまる。つまり、デミオの方が22万円おトクということになる。エコカーというと、ついガソリン代に目がいくが、お財布にとっては、車両価格の方が重要だ。
室内空間は、プリウスの方が若干ゆったりしているが、デミオでも大人4人が乗るのに不足はない。
走りは、ハイブリッドの異次元感覚が楽しいプリウスと、スポーティなフォーミュラ感覚が鮮烈なデミオ、ということになる。つまり、新しいメカに興味があって、ゆっくり走るタイプならプリウス。クルマに乗ったら「走る・曲がる・止まる」を楽しみたいタイプにはデミオだ。
ちなみにデミオは、マイチェン後の後期モデルでスカイアクティブGエンジンが投入され、燃費が向上しているが、私は特にオススメしない。燃費ではやはりハイブリッドに負けるし、後期モデルは足まわりがソフトになって、走る楽しさが減少している。新しいぶん値段も張る。
ということで、私の勝手なジャッジは、走りが楽しくてお財布に優しいデミオ(前期型)の勝ち!
今回のジャッジ

鮮烈な走りを味わえるのはデミオならではの魅力!
どう走っても素晴らしい燃費をたたき出すハイブリッドカーは魅力的だが、フォーミュラ感覚の走りを味わえる低燃費マシンは前期型デミオだけ!
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net 2014年3月調べ