中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.21 / 掲載日:2013.03.01
スバル エクシーガ(2010年12月~)中古車購入チェックポイント
スバル エクシーガ(2010年12月~) 中古車購入チェックポイント
DBA-YA5
参考車両:2.0GT リミテッド(特別仕様車)
初年度登録:2010年12月
特別装備:ハイラスター塗装17インチアルミホイール、アルカンターラ&本革シート、MOMO製本革巻ステアリングホイール、本革巻ATセレクトレバー、カーボン調センター/シフトパネル、220km/h表示スポーツルミネセントメーター、キーレスアクセス&プッシュスタート
追加装備:<メーカーオプション>ビルシュタイン製ショックアブソーバー
■全体のチェックポイント
レガシィツーリングワゴンの流れを汲むスポーティな走りが自慢の7人乗りミニバン。内外装をしっかりチェックするのはもちろん、走行機構各部の状態も必ず確かめよう。参考車両は、特別仕様車「リミテッド」なので、せっかくの特別装備に傷みなどがないか見ておきたい。
損傷だけでなく修理や交換の形跡にも注目する
外観は、傷や凹みがないか、外装にずれなどがないかチェック。損傷や修理跡があれば、ダメージの程度と範囲を確認し、念のために車両骨格も調べる。
1.車体のバランスを見る
1.車体のバランスを見る
外観のどこかにずれなどがないか。前面は、バンパー、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどのバランスをチェック。細部では、バンパーの角あたりや下部の損傷。フロントガラスの飛び石傷にも注意。
2.ドアと周辺を調べる
ドアは、外面だけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外していないかヒンジ部のネジも調べる。ドアを修理・交換していないかは、ピラー(柱)やサイドシル(車体の梁)など、ドア開口部や周辺も調べて判断する。
3.テールゲートを開けてみる
3.テールゲートを開けてみる
前部と同様に後面も、バンパー、テールゲート、コンビネーションランプ、フェンダーなどのバランスを見る。バンパーの切り欠きに収まっているマフラーエンドの位置にも注意。外観をチェックしたら、テールゲートの開閉具合をチェックし、上げた全開状態でしっかり止まっているかチェックする。
4.取り付け状態にも注意
4.取り付け状態にも注意
テールゲートは、修理跡などがないか内側もチェック。ヒンジ部のネジを調べて、ヒンジおよびルーフ側のヒンジ固定部周辺もチェックする。
5.開口部も慎重にチェック
テールゲートを開けたら、開口部にある鉄板接合部の溶接、シーラー、塗装などの状態に注意しながら修理や交換の形跡がないかチェック。
6.縁と奥も覗いてみる
6.縁と奥も覗いてみる
フェンダーをチェックする時は、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁も、損傷や修理跡などがないか見る。さらに奥を覗いて、タイヤハウス内もチェック。内側に設置しているライナー(泥よけカバー)の状態にも注意しよう。
7.下側に要チェックポイント
7.下側に要チェックポイント
側面下部に設けているサイドシルスポイラー。傷や破損、修理跡がないかチェック。交換にも注意して、取り付け状態もチェック。重要なのはサイドシル(車体の梁)のほうだ。損傷、腐食(錆)、修理跡がないか、床下側やステップ部(サイドシルの上側)周辺も調べよう。
★車体内側の鉄板を見る
ボンネットを開けて、ボンネットの内側とヒンジ部をチェック。フェンダー側や室内側のパネル、フレーム、メンバー(補強部材)など、エンジンルーム内側の鉄板に修理跡がないか確認。車体に衝撃を受けると影響が及びやすい、最前部にあるラジエターサポートも、修理や交換していないか必ず調べる。
★整備状態も確かめる
★整備状態も確かめる
ボンネットを開けたら、エンジンと周辺をチェック。特に、ターボ車は、タービン周辺にオイル漏れがないか注意して見ておきたい。交換した新しい部品が付いていれば、消耗部品か、不具合があったのか、交換した理由を確認。いずれにしても、詳しい整備状況は販売店スタッフに聞いて確かめよう。
独特のエンジンや4WD機構の整備状態を確認
エンジンをはじめ、走行系の状態もしっかりチェックしておきたいところ。できれば試乗して、ATやSIドライブなどの作動状態もチェックしたい。
1.エンジンをかけてみる
1.エンジンをかけてみる
「2.0GT リミテッド」は、プッシュスタートシステムを特別装備。エンジンをかけてもらい、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。大きな振動や異音が出ていないか注意しよう。できれば自分でエンジンをかけて、始動時に数秒点灯する表示・警告灯も見る。vvv
2.走行時の状態をチェック
「2.0GT」は、マニュアルモード付5速AT+パドルシフト。エンジンをかけてブレーキを踏んだままシフト操作してみる。試乗できれば、オートマチック動作やマニュアルシフトの具合も調べたい。
3.走行モードの機能を確認
3.走行モードの機能を確認
通常走行の「I」、スポーティな走りに「S」、加速重視の「S#」。走行性能が選べるSI-DRIVEも、正しく機能しているか確かめよう。
★販売店で正しく点検・整備してもらう
特殊な水平対向エンジン、2.0ターボに組んでいるVTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御4WD)、SI-DRIVEなども含めて、スバル車を正しく点検・整備しているかどうかもチェックポイントだ。
★足まわりの状態も確認
★足まわりの状態も確認
この車両は、オプションのビルシュタイン製ショックアブソーバーを装着している。ダンパーからオイル漏れがないかチェック。ショックアブソーバーは消耗品なので、ヘタリや抜けにも注意が必要。ほかにも、ブレーキや横滑り防止装置VDCなど、走りに関わる部分の状態をチェック。すべてきちんと点検整備していることが大切だ。
★タイヤとホイールをチェック
★タイヤとホイールをチェック
タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないか調べる。接地面の摩耗状態を見て、一部が極端に減る偏摩耗を起こしていれば、車体やサスペンションに異常を抱えている可能性もあるので要注意。
「2.0GT リミテッド」は、ハイラスター塗装17インチアルミホイールを装備。傷、塗装剥げ、歪み(変形)、破損などがないかチェック。リムの縁も、傷や欠け、曲がりなどがないか見る。
★床下も覗いてみる
★床下も覗いてみる
車体のパネルなど鉄板部、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理や交換の形跡などがないかチェック。シャフトやデフなど駆動系のオイル漏れにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行を確かめる。
使い方や扱い方による傷みなどにも気を付ける
「2.0GT リミテッド」は室内をスポーティに仕立てているが、7人乗りミニバンとしての基本的な機能もチェックしておこう。
1.装備機器類の作動も確認
1.装備機器類の作動も確認
ドアロックやパワーウインドウ、室内ランプなど基本的な部分の作動状態をチェック。リモコンキーでの各部動作も確認。エアコンは、冷房の効き具合に注意。参考車両はナビやオーディオは付いていないが、ナビを装備していればちゃんと機能するかチェックし、地図データ作成時期も確かめたい。
2.隅まで細かくチェック
室内は、汚れや傷、破損などがないか。前席から、2列目や3列目席、ラゲッジスペースまで必ずチェック。ドアや天井の状態も調べるほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。シートは、擦れや破れなどにも注意し、折り畳み具合も試してみる。
★細部は販売店で点検
とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに不具合がないかは販売店で調べてもらおう。
■最初に車両の現状を確認する
中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初年度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
「立て付け」を見る
●隣接しているパネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども確認できる。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っている部分やザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●隣接しているパネルの色艶も比べてみる。修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがある。●ドアの開口部などにマスキングした(塗装する部分の周辺にスプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような“直線状の段差”があれば、マスキング跡。なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、新車時から外装色とは異なっていることがある。車種によっては塗装の飛沫が付着しているように見える場合もあるので、新しく塗装した跡どうか判断する必要がある。
「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ネジの頭を塗装していれば比較的容易に確認できるが、無塗装ネジの場合は判断しにくいので、関連部や車体左右の同じ部分のネジと見比べてみる。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、取り付けネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部も、修正跡や修理跡などがないか見る。
「パネルの接合部」を見る
●車体部品を交換する場合は、溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(鉄板接合部にある丸い窪み)を修理工場で打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれているなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●鉄板の合わせ目などに塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、ヒダがあるなど、パネルの接合状態や塗布方法によって形状が違っていることもあるので注意する。
■今回の車両のプロフィール
●2008年6月に新発売した「エクシーガ」。搭載メカニズムは、2.0Lエンジン+4速AT+2WD/4WD(アクティブトルクスプリット方式AWD)と2.0Lターボ+マニュアルモード付5速AT+4WD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)を設定。2009年9月にマイナーチェンジし、2.0L車に6速マニュアルモード付CVT、ターボ車にパドルシフトを採用。2009年12月に2.5L車を追加。2010年5月にターボ車を改良。2010年8月にエクシーガは一部改良。仕様グレードは、ベーシックな「2.0i」、スポーティな「2.0i-S」、ゆとりのある「2.5i-S」、走りを楽しめるターボ「2.0GT」、ターボ車に運転支援システムを搭載した「2.0GT アイサイト」の5タイプとなった。
●2010年12月には、2.0i-Sをベースにスポーティな装備を追加しながら価格を抑えた特別仕様車「2.0i-S リミテッド」、2.0GTをベースに専用装備などで上質感を高めた特別仕様車「2.0GT リミテッド」を発売。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | シフト | 駆動 |
2.0i-S リミテッド | DBA-YA4 | CVT-6M | FF |
DBA-YA5 | CVT-6M | 4WD | |
2.0GT リミテッド | DBA-YA5 | 5AT-M | 4WD |