中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.28 / 掲載日:2014.10.24

スバル ステラ カスタム (2011年11月~2013年1月) 中古車購入チェックポイント

  • スバル ステラ カスタム (2011年11月~2013年1月)

    スバル ステラ カスタム

    DBA-LA100F
    参考車両:Rリミテッド
    初年度登録:2012年6月
    追加装備:<メーカーオプション>ナノイー空気清浄ディフューザー付オートエアコン<ディーラーオプション>ドアバイザー、リアスプラッシュボード

  • スバル ステラ カスタム

全体のチェックポイント

2011年5月から発売している2代目「ステラ」が、2011年11月に改良した後の「カスタム」のNA車。参考車両には、オプション装備も付いている。まずは外装・内装・装備機器などの状態をしっかりチェック。定期点検整備を受けていない“乗りっぱなし”の車両も少なくないので、走行機能系の整備状況を確認することも大切だ。

外装と同時に周辺の骨格部の状態にも注意する

  • 1.車体のバランスを見る

    スバル ステラ カスタム(正面)

  • 1.車体のバランスを見る

     まずは、外装のずれや塗装の異常などにも注意しながら車体まわりを観察する。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドランプ、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷にも注意したい。

  • 2.隣接部も同時にチェック

    スバル ステラ カスタム(正面左)

  • 2.隣接部も同時にチェック

     バンパーは、角や下部に損傷がないか見て、ずれていないか立て付けを調べる。ヘッドランプは、左右の片方だけ交換していないか注意する。フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁、奥のタイヤハウス内やライナー(泥よけカバー)なども、損傷や修理跡がないかチェック。

  • 3.周辺も慎重にチェック

    スバル ステラ カスタム(ドア)

  • 3.周辺も慎重にチェック

     ドアは、外面だけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理や交換していないか、ヒンジ部も見る。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など関連部も慎重にチェックする。

4.下側に要チェックポイント

 車体側面は、下部に装着しているサイドシルスポイラーに損傷や修理/交換跡がないかチェック。それよりも重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食、修理/交換跡などがないかチェック。ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)もチェックする。

  • スバル ステラ カスタム 下側1

  • スバル ステラ カスタム 下側2

5.損傷の程度と範囲も確認

 ドア開口部は、乗り降りによる傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認。左リアフェンダーは、フューエルリッドと給油口周辺も、修理跡やマスキング跡などがないかチェック。

  • スバル ステラ カスタム (ドア開口部)

  • スバル ステラ カスタム (給油口)

6.後部のチェック

 後面も、バンパー、リアゲート、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。エンブレムやルーフスポイラーなど付加部品にも注意。
 横開き式リアゲートは、解錠・施錠と開閉具合をチェック。閉める時に収まりが悪かったり、リアゲートがずれている場合は、車体の歪みも疑ってみる。
 修理跡がないか、リアゲートの内側も見て、ヒンジおよびヒンジ固定部も調べる。パネル接合部の異常に注意しながら開口部もチェック。さらに、ラゲッジフロア下のパネル周辺も、歪みや修理跡などがないか見る。

  • スバル ステラ カスタム 車体後部1

  • スバル ステラ カスタム 車体後部2

  • スバル ステラ カスタム 車体後部3

  • 7.車体の内側もチェック

    スバル ステラ カスタム 車体内側

  • 7.車体の内側もチェック

     車体前部は、ボンネットの内側やヒンジ部もチェック。フェンダーも、内側に腐食(錆)や修理跡などがないか見て、取り付け状態を調べる。同時に、車体パネルもチェック。
     エンジンルーム最前部にあるラジエターサポートも必ずチェック。ヘッドランプやバンパーなど関連部品の状態にも注意したい。

  • 8.ホイールとタイヤをチェック

    スバル ステラ カスタム(ホイールとタイヤ)

  • 8.ホイールとタイヤをチェック

     「Rリミテッド」は、14インチアルミホイール&155/65Rタイヤを標準装備。アルミホイールは、塗装の傷み、リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある歪み(変形)や割れなどにも注意しながらチェック。タイヤは、残り溝の深さを点検。傷やひび割れ、欠けなどがないかチェック。接地面の一部だけが極端に減る偏摩耗など異常摩耗を起こしていれば、不適切なエア圧なども考えられるが、サスペンションの異常や車体の歪みにも注意する必要がある。

  • 9.床下も覗いてチェック

    スバル ステラ カスタム(床下)

  • 9.床下も覗いてチェック

     車体パネルや補強部材、カバー類、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、歪み、破損、修理/交換跡などがないかチェック。オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の劣化・破損などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態を見る。

★損傷箇所や修理歴を確認

 「ステラ カスタム」は、専用エアロバンパー・フロント/リア、専用フロントグリル、LEDイルミネーション内蔵HIDヘッドランプ、ハロゲンフォグランプ、サイドターンランプ付電動格納ドアミラー・キーレスアクセス連動、LEDストップランプ内蔵ルーフスポイラー、クリアリアコンビネーションランプなどを装着し、「Rリミテッド」はサイドシルスポイラーを装備。参考車両には、ディラーオプションのドアバイザーやリアバンパー下左右スプラッシュボードなども付いている。
 外装を慎重にチェックするのはもちろんだが、車体骨格にダメージがないことも確認したい。車体の骨格部を事故修理しているのは修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、損傷や修理/交換している箇所がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器の機能・作動をチェック

  • 1.隅まで細かくチェック

    スバル ステラ カスタム 室内1

  • 1.隅まで細かくチェック

     室内は、内装材に汚れや傷などがないか。床や天井の状態も調べるほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。シートの染みや破れ。ボックスの蓋やエアコン吹き出し口、収納式カップホルダーの開閉機構破損などにも注意。
     前席周辺だけでなく、後席も、リアシート一体スライドや分割可倒リクライニングなども試しながら周辺を調べる。後部ラゲッジスペースも傷みがないかチェック。
     室内全体としては、頻繁に使われる部分の傷みなどに注意しながらチェックする。

  • スバル ステラ カスタム 室内2

  • スバル ステラ カスタム 室内3

  • スバル ステラ カスタム 室内4

  • スバル ステラ カスタム 室内5

  • 2.装備機器類の作動を確認

    スバル ステラ カスタム 装備機器

  • 2.装備機器類の作動を確認

     ヘッドランプ、ウインカー、ワイパー、ブレーキ/テール/バックランプ、パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど、基本的な装備機器の作動状態をチェック。キーレスアクセス装着車は、アクセスキーの機能およびキーレス機能/ドアスイッチ機能を確認。エアコンは、調整・設定機能をチェックするが、冷房は走行機能によって制御されることにも注意したい。

  • 3.追加装備の機能も確認

    スバル ステラ カスタム 追加装備

  • 3.追加装備の機能も確認

     標準装備は、オーディオレス・2スピーカー。参考車両にはリアビューカメラや4スピーカーが付いているが、AV一体ナビは取り外されている。空いたままのユニット装着場所にカバーを付けてもらうか、リアビューカメラを利用できるナビシステムを装着するか検討するといいだろう。

★販売店で細部まで調べてもらう

参考車両は、メーカーオプションのナノイー機能付オートエアコンを装備。ディラーオプションのAV一体ナビは取り外されているが、ナビ画面に表示するリアビューカメラや前後ドア内蔵4スピーカーが残っている。
 車両をチェックする際は、装備内容を販売店に聞いて確認。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックし、どこかに異常がないかは販売店で点検してもらう。特に電装機器の作動が正常か確認したい。

走行関連機構全般の具合と整備状況を確認する

1.エンジンをかけてみる

 エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、キーレスアクセスおよびプッシュエンジンスイッチの機能を確認。表示・警告灯、メーターやディスプレイ表示なども見る。容易に始動しない車両は、なんらかの問題を抱えているので注意したい。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • スバル ステラ カスタム エンジン1

  • スバル ステラ カスタム エンジン2

  • 2.エコ機能もチェック

    スバル ステラ カスタム CVT

  • 2.エコ機能もチェック

     CVTは、[P・R・N・D・S・B]の各レンジに切り替えながらセレクトレバーの操作具合をチェック。可能なら試乗して、自動無段変速動作をチェック。
     アイドリングストップ作動時の自動エンジン停止・再始動および作動を停止する[eco IDLE OFF]スイッチ、坂道発進時の後退を抑制(アイドリングストップ時に作動)するヒルスタートアシスト、エコドライブモード[eco MODE]スイッチなども、機能と作動が正常かチェックしたい。
     とはいっても、異常を判断するのは難しいので、各走行機能は販売店で点検してもらおう。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    スバル ステラ カスタム(エンジン)

  • ★正しく点検・整備してもらう

     NA(自然吸気)エンジン車は、658cc直列3気筒DOHC12バルブ[可変バルブタイミング付]エンジン、インパネシフトCVT、停車前アイドリングストップ機能付アイドリングストップ[eco IDLE]+ヒルスタートアシスト、エコドライブモード[eco MODE]、発電制御、制動力配分制御EBD付ABSなどを搭載している。各機構の話はともかく、とりあえずはオイル漏れなどにも注意しながらエンジンルーム内を見る。各部の現状と整備状況は、販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、ブレーキやサスペンションなども含めたすべての走行機構をきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て「年式(登録年月日)・仕様・グレード」を確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • 書類

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 書類

  • スバル ステラ カスタム「立て付け」を見る

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • スバル ステラ カスタム「立て付け」を見る

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • スバル ステラ カスタム 「取り付け状態」を見る

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • スバル ステラ カスタム 「取り付け状態」を見る

  • スバル ステラ カスタム「接合部」を見る

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • スバル ステラ カスタム「接合部」を見る

今回の車両のプロフィール

●自社生産からダイハツのOEMに切り替えて、2011年5月に発売した2代目「ステラ」。標準スタイルの「ステラ」とスポーティスタイルの「ステラカスタム」に、NA(自然吸気)エンジン+CVT(無段変速機)を搭載し、アイドリングストップ[eco IDLE]を設定。2011年8月には、「ステラ カスタム」にターボ車「RS」を追加した。
●2011年11月に「ステラ/ステラ カスタム」を改良。NA車に新型エンジンと停車前アイドリングストップ機能付[eco IDLE]を搭載。2012年5月には「RS」も改良。新型ターボエンジンと改良したCVTを採用し、[eco IDLE]も搭載している。「ステラ カスタム」は、専用バンパー、専用フロントグリル、HIDヘッドランプ、ハロゲンフォグランプ、ルーフスポイラー、クリアクリスタルリアコンビランプなどを装着し、ルミネセントメーター、キーレスアクセス&プッシュスタート、ブラックインストルメントパネル&ヘアライン調シルバーセンターパネル、オーディオレス・2スピーカーなどを標準装備。スタンダードタイプの「R」は、シルバー加飾ステアリングホイールや14インチアルミホイールを装備。上級の「Rリミテッド」は、サイドシルスポイラー、フロントウインドウトップシェード、シルバー加飾/革巻ステアリングホイールなどを装備。ターボ車「RS」は、Rリミテッドに準じる装備に、MOMO製本革巻ステアリングホイール、オートライト、15インチアルミホイール、ローダウンサスペンション、リアスタビライザー、フロントベンチレーテッドディスクブレーキなどを組み込んでいる。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
RDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
R リミテッドDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
RSDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
●その後、2013年1月5日にマイナーチェンジ。外装・内装を一部変更すると共に、安全性能や燃費性能を向上。新たに衝突回避支援システム「スマートアシスト」搭載車を設定している。

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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