中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.29 / 掲載日:2013.01.11

トヨタ ヴォクシー G’s 中古車購入チェックポイント

  • トヨタ ヴォクシー G’s 中古車購入チェックポイント

    トヨタ ヴォクシー G’s

    DBA-ZRR70W
    参考車両:Z G’s
    初年度登録:2011年6月
    追加装備:<G’s 専用オプション>赤ライン仕様18 インチアルミホイール&215/45R タイヤ、スポーツブレーキパッド、ボディストライプ <メーカーオプション> S-VSC、ヒルスタートアシストコントロール、助手席側パワースライドドア、サイドエアバッグ&カーテンシールドエアバッグ (2011年6月)

  • トヨタ ヴォクシー G’s

■全体のチェックポイント

2代目「ヴォクシー」に設定し、2010年6月から発売している「G’s」仕様車は、内外装をカスタマイズし、ローダウンサスや車体強化なども加えて、改造自動車扱いとなっているのが特徴。参考車両は、2011年6月に一部改良した時期の「Z G’s」に、オプションを付けている。中古車両は、車体まわりを慎重にチェックし、車体骨格にダメージがないことを確認。できるだけ試乗して、操縦操作系や走行機構各部の状態を探ってみる。サスペンションのへたりなどにも注意し、チューニングされた“走り味”が生きているかどうか確かめたい。もちろん、エンジンやトランスミッションやブレーキなど、走行に関わる基本的な部分がきちんと点検・整備されている車両を選びたい。

  • 1.車両の雰囲気から探る

    トヨタ ヴォクシー G’s (正面)

  • 1.車両の雰囲気から探る

     まずは外装の様子を見てみよう。どこかに違和感や不自然に見える部分などがないかチェック。G’s はエアロパーツが気になるところだが、全体をよく見ることが大切だ。車体の姿勢(傾き)にも注意しよう。
     前方からは、バンパー/グリル/ヘッドライト/ボンネット/フェンダーなどのバランスを見る。前面は、基本的に左右対称になっていることもポイントだ。左右ライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)は、その側の車体部を修理している可能性もある。ナンバープレートの傷や変形なども、車体部の修理を疑ってみる。バンパーは、角や下側のリップ部に損傷がないか見る。ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意しよう。

  • 2.後部のチェックポイント

    トヨタ ヴォクシー G’s (後部)

  • 2.後部のチェックポイント

     前面と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ/フェンダーなどのバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印の傷(ナンバープレートを外した形跡)が車体部の修理/交換を推測するヒントになる。
     テールゲートの立て付けが全体に狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。部分的に隙間がずれている箇所は、その部分の車体部を修理していると考えられるので、詳しく調べてみよう。

  • 3.隙間の幅と色調を比べる

    トヨタ ヴォクシー G’s (正面左)

  • 3.隙間の幅と色調を比べる

     外装の立て付けは、例えば車体前部側面では、フェンダーを中心に見てみると、バンパー、ヘッドライト、ボンネット、ドア、ピラー(フロントウインドウ部の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、修理/交換してずれた可能性がある。
     隙間を境に、隣接しているパネルの色艶も比べてみよう。修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがある。

  • 4.角度を変えると見える

    見る角度を変えながらチェック

  • 4.角度を変えると見える

     外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども確認できる。
     しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。部分的に色艶が違っている部分やザラザラした肌荒れ状態になっている箇所なども、修理跡の疑いがある。

  • 5.整備状態を確かめる

    トヨタ ヴォクシー G’s (エンジン)

  • 5.整備状態を確かめる

     定期点検整備記録と突き合わせて、消耗部品を中心に、エンジン周辺をチェック。オイル漏れなどにも注意。少なくとも日常点検項目くらいはチェックしておきたいが、詳しい整備状況は販売店スタッフに聞いて確認しよう。
     交換した新しい部品が付いていれば、消耗品か、不具合があったか、それとも事故などでダメージを負ったのか、交換した理由を探ってみる。

6.車体内側の鉄板を確認する

 左右フェンダー側や室内側のパネル、フレーム、メンバー(補強部材)など、エンジンルーム内側の鉄板を調べよう。細部まで見るのは難しいが、歪みや修理/交換の形跡などがないかチェック。
 ダメージを負うと走行機能面に支障が生じる重要な部分を修理している車両は、修復歴があることを明示しているはずだが、念のために、たとえ修復歴に該当しなくても事故歴や修理歴がないか、販売店に聞いておこう。

  • 7.取り付け状態を調べる

    トヨタ ヴォクシー G’s (フロントフェンダー)

  • 7.取り付け状態を調べる

     フロントフェンダーは、エンジンルーム側に腐食(錆)や修理跡がないかチェック。同時に、固定ネジを回した形跡がないかチェック。下でフェンダーを支えているブラケットも、修正跡や修理/交換跡がないかチェックする。 フロントフェンダーは、車体構成上の重要な車体補強部材とはなっていないので、傷や凹みなど外傷を修理しても修復歴にはならない。しかし、大きな衝撃を受けて修理/交換しているとなれば、車体内側の骨格部にダメージが及んでいないか調べる必要がある。

  • 8.前部の必須チェックポイント

    トヨタ ヴォクシー G’s (ラジエターサポート)

  • 8.前部の必須チェックポイント

     エンジンルームの最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートは、車体部に大きな衝撃を受けると影響が及びやすい。歪みや修正跡、修理/交換の形跡などがないか調べよう。左右フェンダー側へ伸びている部分と接続部。ラジエターやヘッドライト、フロントグリルなど関連部品。バンパーやフェンダーなど周辺の状態にも注意しながらチェックしよう。

  • 9.ボンネットの裏面も見る

    ボンネットの裏面も見る

  • 9.ボンネットの裏面も見る

     外面をチェックしたら、裏面側も修理跡などがないかチェック。特にフロント部分をぶつけて修理した様子がないか注意して見る。
     外して修理、あるいは交換することもあるので、ヒンジ部のネジもチェック。ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺もチェック。
     ボンネットを修理/交換していれば、ボンネット単独の損傷も考えられるが、他の部分を修理/交換している可能性があるので、車体部も慎重にチェックしよう。

10.縁と奥も覗いてチェック

 フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)を傷付けることも多い。傷や凹みなどがないか、フェンダーに歪みがないかチェック。鉄板を内側に折り込んでいる縁の部分に修理跡がないかチェック。下側にあるサイドシルプロテクターの取り付け状態も確認。さらに奥を覗いて、タイヤハウス内の状態をチェック。内側に設置しているフェンダーライナー(泥よけカバー)をチェック。同時に、バンパー側の状態も見てみよう。

  • トヨタ ヴォクシー G’s (フェンダー1)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (フェンダー2)

  • 11.周辺も調べて判断する

    トヨタ ヴォクシー G’s (ドアヒンジ)

  • 11.周辺も調べて判断する

     ドアに大きな損傷を負うと、外して修理したり、あるいは交換してしまうことも多い。ドアヒンジ部のネジをチェックしよう。ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジを見ただけでドアを修理/交換しているとは断定できない。ドア自体をはじめ、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、周辺にダメージや修理跡などがないか調べて判断する必要がある。

  • 12.リアフェンダーのチェック

    トヨタ ヴォクシー G’s (リアフェンダー)

  • 12.リアフェンダーのチェック

     損傷や歪み、修理跡などがないかチェックし、リアバンパー、コンビネーションランプ、スライドドアのレールカバーとレール、スライドドアなど周辺も含めて立て付けをチェック。スライドドアの開口部も、修理/交換の形跡がないかチェックする。
     車体左側は、フューエルリッドを開けて、マスキング跡や修理跡がないかチェック。フューエルリッド表面の色調がフェンダー部と違っていないか見る。

  • 13.スライドの動作をチェック

    トヨタ ヴォクシー G’s (スライドドア)

  • 13.スライドの動作をチェック

     スライドドアは、損傷や修理跡がないか、外面と内面をチェック。ドアとピラー(柱)の合わせ部分もチェック。スライドドアの開閉具合とスライド動作をチェックする。パワースライドドアは、電動機構が正常か確かめる。スライドの動きが鈍い、引っかかりがあるなど、なんらかの異常を感じたら販売店で点検してもらおう。

14.金具類の状態も細かく調べる

 スライドドアは、ドアを支えている金具類のほか、レール(ドア開口部の上下と車体後部側面にある溝金具)も慎重にチェック。各部のネジの状態や金具類の修正、交換の形跡などに注意しよう。

  • トヨタ ヴォクシー G’s (スライドドア1)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (スライドドア2)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (スライドドア3)

15.下側に注意ポイント

 ドアの下部に装着しているサイドシルプロテクターに傷や破損がないか、修理や交換していないかチェック。ドアも、ダメージがないかチェック。
 重要なのは、車体側のサイドシル( 車体の梁)だ。ドアを開けて、傷、凹み、腐食、歪みなどがないかチェック。床下側も覗いて、下に突き出ている部分に損傷や修理/交換がないか注意深く調べる。ステップ部(サイドシルの上側)も、ピラー(柱)との接合部あたりを慎重にチェックしよう。

  • トヨタ ヴォクシー G’s (下部1)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (下部2)

16.テールゲートのチェック

 解錠・施錠の具合をまずチェック。開閉して、上げ下げの動きをチェック。上げた全開状態でしっかり止まっているかチェック。
 閉める時にカチッとうまく収まらない場合は、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもあるので要注意。
 テールゲートは、内側に修理跡などがないかチェック。取り付けネジもチェックし、ヒンジおよびルーフ側のヒンジ固定部に歪みや修理跡などがないか調べよう。

  • トヨタ ヴォクシー G’s (テールゲート1)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (テールゲート2)

  • 17.鉄板の接合部を調べる

    鉄板の接合部を調べる

  • 17.鉄板の接合部を調べる

     テールゲートの開口部を見ると、鉄板の接合部がある。溶接、シーラー、塗装の状態に注意して修理/交換の形跡がないかチェック。下側は、コンビネーションランプやバンパーなどの状態にも注意。後方から強い衝撃を受けると広範囲に波及することがあるので、フェンダー、ピラー、サイドウインドウ、ルーフ、キャビン(室内)なども慎重にチェックしよう。

  • 18.タイヤとホイールのチェック

    トヨタ ヴォクシー G’s (タイヤ)

  • 18.タイヤとホイールのチェック

     タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかチェック。同時に、接地面の摩耗状態も調べよう。外側だけとか内側だけなど一部が極端に減る偏摩耗が起きていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、車体が歪んでいるのか確かめる必要がある。異常摩耗は、不適切なエア圧などでも起こるが、車体やサスペンションの異常を知る手がかりにもなる。
     ホイールは、損傷、破損、歪みなどがないかチェック。リムの縁(タイヤと接している外周部)に傷や曲がりがないかチェック。アルミホイールは、過度な衝撃で生じる変形や割れなどにも注意したい。

  • 19.床下の状態もチェック

    トヨタ ヴォクシー G’s (床下)

  • 19.床下の状態もチェック

     パネルやフレーム、メンバー(補強部材)など鉄板部。マフラーやサスペンション、ブラケットなど、部品類や金具類も。傷、曲がり、歪み、修理跡などがないかチェック。交換の形跡にも注意。前後バンパーの裏あたりや、左右からもサイドシルの奥まで覗いてチェックしよう。
     オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の割れなどにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲を見つつ腐食が進んでいないか調べよう。

  • 20.走行機構の状態を確認

    走行機構の状態を確認

  • 20.走行機構の状態を確認

     エンジンをかけてもらい、始動具合やアイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。できれば自分でエンジンをかけて、始動時には表示灯・警告灯類の点灯なども見てみたい。
     始動困難、不安定なアイドリング回転、異音や大きな振動、白煙(水蒸気なら問題ない)や黒煙の排気ガスなどが出ていれば、なんらかのトラブルを抱えている。異常を感じたり、疑問があれば、販売店スタッフに聞いてみよう。
     CVTは、セレクトレバーを操作して、各ポジションにスムーズに切り替えできるかチェック。できれば試乗して、走行中のオートマチック動作をチェックし、マニュアルモードの具合も試してみたい。
     とはいっても、異常や不具合を判断するのは難しい。車両の購入を決めるなら、エンジンはじめ、トランスミッション、ブレーキ、サスペンションなど走行に関わる部分をすべて正しく整備した状態で納車してもらうようにしよう。

21.室内の隅まで細かくチェック

 ヘッドライト、ウインカー、テール/ブレーキ/バックランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプの点灯など基本的な部分。キーレスエントリーシステムでの各部動作もチェック。エアコンは冷房・暖房とも利き具合を確認。できるところだけでもチェックしたら、あとの細かい部分は販売店で点検してもらおう。参考車両は、新車時にメーカーオプションやG’s専用メーカーオプションを組み込んでいる。仕様グレードによって異なる標準装備や追加装備など、車両の装備は販売店で現車を見る時に確かめておこう。
 室内は、シートや内装材などに汚れ、染み、傷、穴などがないか。運転席周辺だけでなく、2列目席、3列目席、ラゲッジスペースまで丹念に調べる。床や天井もチェック。ボックスやポケットなどは内部も見る。ボックスの蓋やエアコンの吹き出し口などは、可動部の破損にも注意。シートアレンジなども試しながら細部まで慎重にチェックしよう。

  • トヨタ ヴォクシー G’s (室内1)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (室内2)

  • トヨタ ヴォクシー G’s (室内3)

■車両の情報をチェック

  • 書類

     備え付けの書類は、「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、オプションや後付け装備などの使用説明書が揃っていることも確かめよう。
     現車をチェックする時には、「定期点検整備記録簿」の記載内容を必ず確認。車両がどのように使われ、扱われてきたかがわかる。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。最後に点検整備した日付と記録内容も見ておこう。

  • 書類

車両チェックの勘どころ

塗装
●部分的に色調や艶が違う場合は、周辺の状態を慎重にチェック。エンジンルームやスペアタイヤ収納部などは、新車時から外装とは塗色が異なってることがある。●ドアの開口部など、外から見えない部分にマスキング(塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)した跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような“直線状の段差”があれば、何らかの理由で塗装している。●部品などに塗料が付着している場合も、周辺を詳しく調べる必要がある。●車種によっては、スペアタイヤ収納部などに、塗装の飛沫が付着しているように見える、新車時から仕上げが荒くなっている部分もある。

取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ネジの頭が塗装されていれば比較的容易に確認できるが、無塗装ネジの場合は判断しにくい。傷や錆に注意して、関連する近隣のネジや、車体左右の同じ部品のネジと見比べる。

溶接とシーラー
●修理/交換で溶接している(熱を加えた)部分は、錆が発生しやすくなっている。特に床下は、溶接部の塗装の剥がれや浮きに注意する。
●鉄板の接合部分に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理/交換で再溶接すると塗り直すので、不自然に見える。●爪で押して、表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を比べてみる。
●スポット溶接(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)を修理工場で打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け
●外板パネルなどを修理/交換すると、組み付ける際に誤差が出ることがある。隣接するパネルの隙間(チリと呼ぶ)の幅が均等になっていなければ、修理/交換している可能性がある。●バンパーなどは、ぶつけたり、押されてずれることもある。たとえ修理/交換していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角の線)やモール類(ドアなどに付いている飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。

■今回の車両のプロフィール

●2007年6月にフルモデルチェンジして2代目となった「ヴォクシー」。2010年4月のマイナーチェンジで、ヘッドランプ、フロントグリル/バンパー、リアコンビネーションランプ、ホイールなどのデザインを変更。従来の「ZS」グレードに搭載していた2.0Lバルブマチックエンジン+7速マニュアルモード付CVTを全車に採用。8人乗りだった従来の定員設定を、セカンドシートアレンジを変更し、マルチ回転キャプテンシートを備えた「7人乗り」と6:4分割チップアップシートが標準装備の「8人乗り」を設定。あわせて、「ガズーレーシング」がチューニングしたスポーツコンバージョン車「Gスポーツ(通称G’s ジーズ)」を設定し、2010年6月に発売した。
●翌年の2011年6月に、G’sは内装を中心に一部改良。ベースとなっているヴォクシーの仕様グレードは、4タイプ。「トランス-X」はラゲッジスペースを優先した5人乗り。「X」は、ベーシックタイプの7/8人乗り。Xには、グレードとは別に、ディスチャージヘッドランプや左側パワースライドドアなどの装備を追加する「Lエディション」7/8人乗りと「Lエディションサイドリフトアップシート装着車」7人乗りを設定。最上級グレードの「V」7人乗りは、Lエディションの装備に加えてフロントフォグランプ、サイドターンランプ付ドアミラー、両側パワースライドドア、本革巻き/本木目4本スポークステアリングホイール&シフトノブ、スマートエントリー&スタートシステム、リアオートエアコンなどを標準装備。
「Z」7/8人乗りは、Xの基本装備に、前後大型バンパー、フロントグリル、サイドマッドガード、リアスポイラー、リア床下整流板、マフラーカッター、16インチアルミホイールなどを組み込んだエアロスタイルで、インテリアには高輝度シルバー加飾をあしらっている。上級エアロの「Z X」は、Zの装備に加えて、パドルシフト付本革巻き3本スポークステアリングホイール&シフトノブ、パドルシフト、フロントフォグランプ、左側パワースライドドア、スマートエントリー&スタートシステムなどを標準装備している。

●「Z G’s」「ZX G’s」は、ベースのZおよびZXに、フロントバンパー&スモークメッキヘッドランプモール、フロントグリル&スモークメッキフードモール、ディフューザー形状リアバンパー、LEDイルミネーションビーム、アルミペダル、30mmローダウンサスペンション、デュアルスポーツマフラーなどのG’s専用パーツを装着し、フロントドア開口部や床下の溶接スポットを増強。
ZXに設定している「G’sバージョンエッジ」では、さらに、フロントサスペンションメンバー後端とリアボディにブレースを入れ、ヤマハ・パフォーマンスダンパーを装着。フロント、フロントホイールハウス前部/後部、フロントサスペンションメンバー、リアホイールハウス前部にスパッツ(床下空力パーツ)も追加したスペシャルチューンを施している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動定員
Z G’sDBA-ZRR70WCVT-7MFF8
DBA-ZRR70WCVT-7MFF7
ZS G’sDBA-ZRR70WCVT-7MFF8
DBA-ZRR70WCVT-7MFF7
ZS G’s バージョンエッジDBA-ZRR70WCVT-7MFF8
DBA-ZRR70WCVT-7MFF7

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グーネットマガジン編集部

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