カー!といえばグーネットピット

無料整備工場検索&予約アプリ

グーネットピットアプリ

中古車購入チェックポイント
更新日:2022.11.28 / 掲載日:2022.11.28

車が故障したら張り紙をしておけば駐車違反にならない?故障時の停車方法を解説

走行中に車が故障してしまい、やむを得ず停車して車から離れなければならないことがあるでしょう。しかし、停める場所によってはトラブルに発展することがあります。

車両に「故障中」という張り紙をしておけば大丈夫だろうと思うかもしれませんが、それでも道路交通法上は違反となります。

ここでは、故障した車を停車・駐車する場合に注意すべきことを解説していきます。万が一の場合に役立ててください。

故障車を停めたままにすると駐車違反になる?

車が故障して動かなくなってしまった場合、路上などで駐車したままだと駐車違反になるのでしょうか?

ドライバーの立場からすれば、「故障してしまったのなら仕方ないだろう」と思うところですが、駐車してはいけない場所に車を停めれば、どんな理由があったとしても駐車違反になります。

ここから、道路交通法では「駐車」「停車」「駐車違反」についてどう定めているのかを解説していきます。

また、走行時に車が故障したらどうすればいいのか、そしてもしも駐車違反として摘発されたらどう対処するといいのかも見ていきましょう。

どのような場合に駐車違反と見なされるの?

走行中に車が故障して緊急停止を余儀なくされることがありますが、このような場合はどこに駐車するといいのでしょう?

まずは、道路交通法上の駐車の定義や、どのような場合に駐車違反と見なされるのかについて解説します。

道路交通法で決まっている

車を停めると駐車違反となるエリアは、道路交通法によって定められています。細かく説明すると、駐車禁止違反となるエリアは2種類あります。

1つ目は、駐車禁止の表示や標識がある場所で、ここに駐車すると指定違反となります。

2つ目は、表示や標識がなくても、もともと駐車禁止と定められている踏切や線路、トンネル内や歩道などです。ここも駐車すれば法定違反となります。

このように駐車違反になるエリアは2種類あり、いずれかに違反すると、道路交通法に基づいて処罰されることになります。

さらに、駐車違反という違反行為にも2種類あるので説明していきます。

駐車違反の種類①駐停車違反

駐停車違反とは、駐車禁止エリアにすぐに運転できる状態で駐車することです。

つまり、車を運転できる人が車内や車両の近くにいる状態なので、監視員や警察からすぐに車を動かすよう口頭で注意されるだけというケースもあります。

もちろん、即座に駐車違反のステッカーを貼られる可能性もあります。

駐車違反の種類②放置駐車違反

放置駐車違反とは、駐車禁止区域に車を放置した場合です。

前述した駐停車違反とは異なり、運転できる人が車内や車両周辺におらず、無人の車が放置された状態が当てはまります。この時、たとえ運転手がすぐ戻るつもりでアイドリングした状態でもアウトです。

駐車監視員は一定の時間をおいて現場を2度確認し、車がずっと停まっていれば放置したと見なされます。このように、段階を踏んで違反車両のチェックを行っています。

車に人が乗っていればOK?

駐車禁止エリアに車を停めていても、車内に人が乗っていれば違反にならないという俗説がありますが、そのようなルールはなく、絶対違反にならないとは言い切れません。

しかし、駐車違反の状況を監視している駐車監視員は、人が乗っている状態の車には関知しないことが多いのが実態で、この点が俗説として流布している可能性はあります。

一方、警察は人が乗っていようがいまいが、駐停車違反あるいは放置駐車違反のいずれかで取り締まるでしょう。

駐車と停車の違いは?

短時間の停車であれば、駐車には該当しないと道路交通法では規定されています。

同法第2条によると、駐車の定義は「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること」とあります。

停車はそれよりも短い時間、車を停めることです。具体的には、5分を超えない貨物の積卸しや人の乗降のための停止は、停車扱いとなります。

反対に言えば、荷物の積み下ろしに5分以上の時間がかかっていれば駐車と見なされるので、注意が必要です。

緊急避難は通用しない

法律の概念で、緊急時であれば他人の権利を侵害しても仕方ないとされる緊急避難という概念があります。

例えば、クマに襲われて逃げる際、周囲に気を配る余裕がなく他人のものを壊してしまった場合などは、この概念が適用され処罰されません。

駐車違反に関して言えば、2012年の事例で、腹痛のため駐車禁止区域に駐車してトイレを利用したところ駐車違反と見なされ、弁明したところ後で違反が取り消されたというケースがあります。

しかし、同様のケースなら必ず違反取り消しになるとは限らず、ケースバイケースと言えるでしょう。

「故障中」の張り紙をしても認められない

故障して停止してしまった車に「故障中」「エンジンがかかりません」「すぐ戻ります」などの張り紙をしてその場を離れたとしても、やはり駐車違反と見なされるでしょう。

理由は簡単で、道路交通法上の駐車の定義には該当しないからです。もしそれで駐車違反とされて納得がいかないのであれば、前述した弁明という形で事情を説明して取り消しを求めることになります。

弁明については後で詳しく説明しますが、このような手続きを取ったからと言って、必ず違反取り消しになるとは限りません。

駐車が認められない場所

駐車が禁止されている場所は、道路交通法第45条によって細かく定められています。

例えば、駐車場や車庫などの出入口から3メートル以内の場所や、道路工事の区域の端から5メートル以内の場所などです。他にも、消防用機械器具の置き場や防火水そうなどから5メートル以内の場所も該当します。

また、踏切や線路、トンネル内なども歩道と同様に駐車禁止の標識がなくても駐車すれば違反となるので注意しましょう。

駐車が認められる場所

駐車が認められる場所は、商業施設や公的施設の駐車場、コインパーキングなどが挙げられます。

また、ややグレーゾーン的な位置づけではありますが、歩道そのものは駐車禁止でも、歩道に面した植え込みなら摘発はされません。しかし、植え込みからタイヤなどが少しでも歩道にはみ出していると、即座に駐車禁止違反となるので気を付けましょう。

条件付きで駐車が認められる場所

「時間制限駐車区間」と呼ばれる丸い青地のプレートに「P」と記された標識がある道路なら、標識に示された時間内であれば駐車できます。しかし、有料のパーキングメーターやチケット発給機の使用が必須です。

他にも「駐車可」を示す標識として、四角形で青地のプレートに「P」と記された補助標識があります。ここには「日曜・休日を除く」といった形式で駐車できない期間や曜日、駐車可能な車両の種類が示されています。

さらに、補助標識には高齢運転者等標章を所有するドライバーしか停められないものもあるので、しっかり確認してから駐車してください。

私有地への駐車

警察や駐車監視員が取り締まりを行うのは、公道での駐車禁止区域に限られます。そのため、それ以外の場所に車を停めても摘発の対象にはなりません。

それでは、取り締まりの対象外である私有地に駐車した場合はどうでしょうか?

この場合、警察や監視員が直接摘発することはありません。しかし、無断駐車だと土地の所有者が通報する可能性があります。

私有地への駐車は基本的に民事の案件となりますが、場合によっては警察が介入し、駐車した人が罪に問われることもあります。

車が故障した時の停車方法

ここまでで、道路交通法における駐車と駐車違反の定義や、駐車が認められない場所と認められる場所などを見てきました。

では、道路を走行中に万が一車が故障してしまったら、どのように対応するといいのでしょう?順番に見ていきましょう。

①まずは安全を確保する

道路を走行している最中に車が故障したら、まずは周囲の安全を確認しながら停車しましょう。

この時、駐車禁止ではない場所にこだわって探していると、車の故障が悪化して道路の真ん中でストップしてしまうことも考えられるので、さしあたり路肩に停めるのが安全です。

しかし、きちんと停車する前に路上で車が停止してしまうことも考えられます。いずれにせよ、後続車の追突などを避けるために、ハザードランプをつけるなどして車が停止していることを周囲に示さなければなりません。

高速道路の場合は、路肩だとしても車を停止させることそのものが危険行為と見なされます。そのため、一般道の場合よりも安全確保をしっかり行う必要があります。非常停止器材の設置や発煙筒を忘れずに使用するようにしましょう。非常停止器材の三角表示板は、車から50メートル以上後方に設置するのがルールです。

また、高速道路上では緊急停止した車の車内に残っていると追突の危険があるので、搭乗者はすみやかにガードレールの外などに避難してください。

②故障の状態を確認

車が故障したため緊急停止した場合、一般道であれば路肩などに停めて車の状態を確認しましょう。

高速道路の場合はそんな余裕はありません。路肩であっても追突されて大事故になる恐れがあるので、すみやかに道路外へ避難し救援を呼びましょう。

③自走できるかどうか見極める

車が故障して緊急停止を余儀なくされた場合は、自走できるかをまず判断しなければなりません。

この時、物理的に車が自走できるか、自走したら故障が悪化して結局動かなくなるか、また動かすと法律違反にならないか、といった観点から考える必要があります。

その上で、もしも自走できるという結論に至ったら、修理業者などに車を持ち込みましょう。自走不可能な場合や判断がつかないという場合は救援を呼び、専門家に確認してもらうのがベターです。

④救援を呼ぶ

故障した車を緊急停止させ、故障の状態を確認したら、状況に応じて救援を求めましょう。

前項で述べた通り、高速道路の場合は故障の状態を確認している余裕はないので、避難したらすぐに助けを呼ぶようにしてください。

この時、どこに救援を求めるかについてはいくつかの選択肢があります。任意保険に加入している損害保険会社に連絡しロードサービスを依頼したり、JAFや道路緊急ダイヤルの「#9910」を利用したりするといいでしょう。

駐車違反として摘発された場合の罰則と対処法

ここまでで、道路交通法の内容や走行中に車が故障してしまった場合の対処法などを説明しました。

次に、もしも駐車違反として摘発されてしまったらどうすればいいのか、その罰則の内容について解説します。

罰則

駐車禁止場所に駐車したことで摘発されると、違反点数は1点、反則金の金額は大型車等が12,000円、普通車が10,000円、二輪車と原付が6,000円となります。

同じく駐車禁止場所で放置駐車違反となると違反点数2点、反則金は大型車等が21,000円、普通車が15,000円、二輪車と原付が9,000円です。

駐車監視員に取り締まられた場合は反則金を納めることで終了しますが、警察に摘発されると反則金に加えて違反点数もプラスとなります。

また、一定回数以上、放置駐車違反金の納付命令を受けると、車の使用制限命令が出されます。

対処法①反則金を支払う

駐車違反となった場合の対処として、まずは素直に反則金を支払うという選択肢があります。

この場合、交通監視員によって取り締まられた場合と警察に取り締まられた場合とで適切な対処法が少し違ってくるので注意しましょう。

交通監視員によって違反を咎められた場合は、後日違反金の納付書が送られてくるので、それを使って反則金を支払えば手続きは終了です。

この時、気を付けなければいけないのが、わざわざ警察に出頭すると藪蛇になるという点です。交通監視員によって取り締まられた場合は、出頭の必要はなく、むしろ出頭することで違反点数もつけられることになります。

警察に取り締まられた場合、その現場に違反者がいれば「青切符」にその場で署名して違反金と違反点数が決定します。もし現場に違反者がいなければ、交通監視員によって取り締まられた場合と同様に後日出頭する必要はありません。

対処法②弁明書を提出する

駐車違反とされたものの、やむを得ない事情などがあり、どうしても納得できない場合は、弁明書を提出することでペナルティを免れられることもあります。ただし、本当に免れられるかどうかは結果を見ないと分かりません。

こうした弁明のチャンスは、車両の使用者に対して付与されるものと道路交通法によって定められています。手続きは口頭では認められず、必ず書面による弁明となります。この時、弁明書とあわせて証拠の提出も可能です。

弁明の手続きによってペナルティ回避が認められるケースはいくつかあります。例えば、警察や交通監視員の事実誤認によって違反が成立していなかった場合や弁明書の提出者が実際には当日の違反車両の使用者でなかった場合などです。

ただし弁明を行った結果、どのように審査され、どんな結果になったのかは通知されません。弁明が認められれば何も起こらず、認められなければ反則金の納付書が届くことになります。

車の持ち主と運転者が異なる場合は?

車の持ち主が友人に車を貸して、その友人が駐車違反をして駐禁ステッカーを貼られた場合はどうなるのでしょう?

原則的には、その時運転していた友人が反則金を納めれば問題ありません。しかし、友人が黙ってそのまま車を持ち主に返したとすると、反則金の納付書は持ち主に届きますし、あくまでも反則金の支払い義務は持ち主にあります。

この場合は、駐車違反そのものは明らかな事実なので弁明書を出しても意味がなく、とにかく誰かが反則金を支払わなければなりません。

この反則金を滞納すれば、持ち主は車検を受けられないというペナルティを課されます。友人が支払いを拒んでいるとしても、それは道路交通法とは関係なく、持ち主と友人との間の個人的な金銭トラブルという次元で処理するしかありません。

ちなみにこのようなケースでも、車を借りていた友人が反則金を支払うために出頭すると違反点数もプラスされます。

車の持ち主に反則金の納付書が届いたら、納付書を使って友人が反則金を納めることで、全て丸く収まるでしょう。

レンタカーによる駐車違反

マイカーでの駐車違反の場合は反則金の納付だけで済みますが、レンタカーで駐車違反を咎められた場合はレンタカー会社へ連絡を入れ、必ず警察へ出頭しなければなりません。

手続きが終わり、レンタカー会社へ車を返却する際、警察でもらった書類や領収書を提出してください。

もしも警察署へ出頭しないまま知らないふりをしてレンタカーに車を返せば、後で補償金の支払いを求められるでしょう。最悪の場合、ブラックリスト入りして全国でレンタカーを利用できなくなるかもしれないので注意しましょう。

社用車による駐車違反

マイカー以外の車で駐車違反を咎められるケースとして、レンタカー以外でよくあるのが社用車です。

もしも営業中などに駐車違反として取り締まりを受けたら、会社と相談して誰が反則金を支払うか決める必要があります。

社用車の駐車違反でも、運転者は警察に出頭する必要があります。もし怠れば、会社に対して反則金の納付書が送付されるでしょう。

また、摘発されたことを隠していると、その車は車検拒否制度に基づいて車検を受けられなくなります。

まとめ

①故障した車を停めたままにすると駐車違反になる恐れがある

②駐車違反には駐停車違反と放置駐車違反の2種類がある

③車内に人がいても、駐停車違反と見なされることも

④法律上の緊急避難や「故障中」の張り紙などは通用しない

⑤駐車が認められる場所と認められない場所がある

⑥車が故障したら安全を最優先にして停車し、場合によっては救援を求める

⑦駐車違反として摘発されたら反則金を支払うか弁明書を提出することもできる

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ