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更新日:2022.10.24 / 掲載日:2022.10.24
車の故障内容ごとに対処の仕方は異なる!その方法を解説
走行中や車を発進させようとした時に、車両に不具合が起きることがあります。故障の内容によっては運転に支障を来たすので、すぐに対処しなければなりません。
最も多いのは、ヒューズ切れの電装系やセルモーターの故障などです。また、ワイパーやタイヤ、バッテリーなどが古くなっていることもあります。
この記事では、車の故障内容でよくあるトラブルとその対処方法について詳しく説明します。また、故障と間違われやすいもののすぐに復旧できるケースや故障する前兆などもあるので紹介していきます。

車の故障・不具合の種類は数多くありますが、エンジンが始動しない、タイヤの異常、バッテリー上がりにベルト鳴きやブレーキ鳴きのような異音など、その大まかなパターンはある程度決まっています。そのため、プロの修理業者は起きている不具合からいくつかの原因を予想してチェックしていくことになります。
こうした判断はプロに任せるのが一番ですが、素人でも故障のパターンを知識として身につけておけば、いざ車が故障した時に応急処置をしたり、引き続き運転するかどうかについて適切な判断を下したりすることができるでしょう。

車の故障や不具合には様々なものがありますが、パターンはある程度決まっています。
ここからは、エンジンがかかりにくい、異音がする、エアコンが効かないといった比較的よくあるトラブルの内容とその対処法を説明していきます。
もともとセルモーターは、走行距離約10万kmで寿命を迎えるのが一般的です。しかし、使用頻度によってはもっと短期間で故障することも珍しくありません。
異音や動作不良などの不具合があれば、多くの場合は交換になります。
特に古い車や過走行車に多いのが、タイヤのガタつきです。通常、車のタイヤは手で持って揺らしても動きませんが、長距離走行で酷使すると不安定になり、前後左右に揺れることがあります。
しかし、普通はタイヤは車体と地面の間に挟まれているので、タイヤを浮かせた状態でないとガタつきの確認はできません。車検などの検査を受ける際に、こうした点もチェックしてもらうようにしましょう。
また、タイヤのトラブルではパンクもよく起こります。古いタイヤのバルブのゴムが劣化して割れるパターンや釘などの鋭利な突起物を踏んで刺さったままになり空気が漏れない状態になっているなど、原因は様々です。
いずれにせよ、修理や交換の必要があるので乗車時に一ヵ所だけ沈む感じがあるなど、普段と違う乗り心地の場合はすぐにガソリンスタンドで空気圧をチェックしましょう。あわせてタイヤの状態も見てもらってください。
バッテリーはエンジンを動かしたり電装品を使ったりするための電気を蓄えておく部品です。仮に電気が十分溜まっていたとしても、本体が自然劣化するので2~3年に一度は交換が必要です。
また、ライトを長時間つけっぱなしだったり、半ドアの状態で長時間放置したりすると電力不足になり、バッテリー上がりを起こすこともあります。
新品で交換するとサイズによって4,000~20,000円かかり、さらに工賃もプラスされます。
ヒューズは、配線へ過剰な電流が流れた場合に自動的に切れるようになっています。ヒューズ自体は簡単に交換できますが、切れた原因が分からない、新品に交換してもまたすぐ切れるなどの場合は整備工場やディーラーで修理しなければならないこともあります。
後付けの電装品が多すぎるとヒューズ切れを起こす確率は高くなるので注意が必要です。
異音の種類には様々なものがあり、金属音ひとつ取っても多くのパターンがあります。そのため、プロの修理業者でも音がする位置やその原因を特定するのは簡単ではありません。しかし、いつもと違う異音を感じたら業者に点検してもらうのが先決です。
以下では異音の代表例である「ベルト鳴き」と「ブレーキ鳴き」の2種類について詳しく解説します。
音が発生するだけなら問題ないですが、ファンベルトにはエンジンの回転を発電機に伝える役割があります。劣化が進んでファンベルトが切れれば電力供給がストップし、走行中にエンジンが動かなくなるでしょう。
悪化するとオーバーヒートを起こしてエンジンが破損することもあります。
ブレーキ鳴きは、ブレーキパッドの減りやパッドとディスクの間に異物が詰まっていることやブレーキ裏側の金属がピストンに当たるなどが原因で発生します。
修理費用は15,000~20,000円と高額ですが、長期間放置すると危険なので速やかにブレーキパッドを交換もしくは研磨してもらいましょう。
それぞれのセンサーには基準となる数値が定められており、実際の数値が基準から逸脱するとランプが作動する仕組みです。
ただし、センサーが取り付けられているパーツ以外の箇所で不具合が起きている可能性もあるので、チェックランプが点灯したら専門家に見てもらうのがベストでしょう。
車のメーターには多くのチェックランプがついており、センサーの設置場所ごとに分類されています。故障の診断をする場合は点灯したランプを確認することで故障箇所を特定し、それを手掛かりに不具合を起こしているパーツを探すという流れになるでしょう。
いずれにせよ、チェックランプが点灯したままの状態で放置するのは危険です。異常が見られたら、すぐに整備工場や専門家に見てもらうようにしましょう。
これは、ワイパーゴムが劣化することでフロントガラス状での動きが鈍くなり、ガラス面との摩擦で小刻みにガクガク揺れる現象のことです。このガクガクした揺れは、特にワイパーが戻る動きの時に顕著です。
故障ではなく単にワイパーの交換時期の判断基準になる現象なので焦らずとも大丈夫ですが、悪天候の場合は視界が悪くなるので注意しなければなりません。
特にライトが切れる前兆として「色の変化」があります。もしも普段と違う色で点灯し始めたら、電球の交換を考えるべきでしょう。
色の変化の有無はライトの種類によって異なるものの、普段よりもオレンジがかった色や青っぽい色になっている場合は、劣化の証拠と考えて間違いありません。
特にブレーキ球やヘッドライトは、ライト切れが事故に直結することがあるため、警察に見つかれば摘発の対象となります。普段運転していても気付きにくいことも多いので、注意が必要です。
最近の車には何年も使用できるライトが設置されていることが多く、LEDランプは製造時から廃車になるまで使えるとされています。
原因として多いのが、エアコンガスが少なくなってしまっているというものです。エアコンはエアコンガスを循環させて冷風を生み出す仕組みなので、ホースが劣化して裂け目などからガスが抜けると涼しい空気が作れなくなってしまいます。
古い車ほどこうしたトラブルが起きやすいですが、ガスを補充することで一時的に回復することもあります。ただし、安易にガスを補充すると、ガスの入れ過ぎによってコンプレッサーを壊すことにもなるので注意が必要です。
また、事故などが原因でコンデンサーが割れてガスが抜けているような場合は、他の箇所でも事故による故障が発生している可能性があります。
自力での修理が可能だからと安易に手を出さずに、車の扱いに慣れていない方は整備工場や業者などへ持っていくようにしましょう。
エアコンの動作は車の運転には直接影響しませんが、夏場に故障すると熱中症の危険もあるので、早めの対処が必要です。
オイル漏れだけの修理であれば、ゴムシールの交換だと15,000~20,000円、パッキン交換なら20,000~30,000円で足りるでしょう。
黒色の焦げ臭い液体が外に漏れていたり、マフラーから白煙が上がったりする症状が見られた場合は早急に業者へ修理を依頼してください。
エンジンが壊れると修理費用もかなりの額になりますが、ラジエーターの水漏れ箇所の修理だけなら10,000~20,000円で済みます。
冷却水はエンジンを冷却するためのものです。エンジンから熱を奪ってラジエーターで冷やされ、またエンジンから熱を奪って…という流れで循環しています。
ラジエーターそのものを交換する場合は、部品代だけでも50,000~100,000円はかかるので注意しましょう。
ひと口に「ブーツ」と言っても、ロアーアームブーツ、タイロッドエンドブーツ、ドライブシャフトブーツなどの種類があります。中にはグリスが入っており、劣化すると破れたりヒビ割れが生じたりします。
燃料ポンプには燃料をタンクから吸い出すという役割があるので、これが動かないと車も動きません。
ポイントは、キーがオンになっている状態で車両の後ろのほうから「ウイーン」という動作音がするかどうかです。音がしなければすぐに業者へ修理を依頼しましょう。
修理費用は小型車であれば30,000~40,000円となりますが、輸入車や大型車の場合は約100,000円になることもあります。

ここからは、ガス欠やスマートキーの電池切れなど、故障ではないものの発生すると故障と勘違いしやすいケースについて、いくつか紹介していきます。いざという時に冷静に対処できるようにしましょう。
ガス欠は燃料切れのことでです。ガソリンや軽油などの燃料が切れると動力源のエンジンが動かなくなるので、車はストップしたままの状態になります。
動かない原因がガス欠かどうか、あるいはガス欠になりそうか否かの判断基準は、ガソリンメーターの針が「空っぽ」を示す「E(エンプティ)」の位置にあるかどうかです。
車によっては燃料残量警告灯がないこともあるので、チェックを怠らないようにしましょう。
特にオートマチック車の場合は、ギアがPレンジに入っていないのを見落とすと運転はできません。
ただ動かないだけならまだいいですが、エンジンを切る際に誤ってDレンジやNレンジに入れたままだと、ゆるい傾斜の場所でも車が勝手に動く恐れがあります。エンジンが動かないので操作もできず危険なので、注意が必要です。
電池が切れるとプッシュスタートを押してもエンジンが反応しないので、キーをプッシュスタートボタンにかざしながらボタンを押すなどする必要があります。
電池切れの際の対処法は車種によって異なるので、車の説明書を必ず確認してください。
なお、スマートキーの電池が切れるとドアの開閉もできなくなるので、この場合はメカニカルキーを使用することになります。
ハンドルを左右に動かしつつキーを回せば、すぐに解除できるでしょう。
マニュアル車の場合は、フットブレーキではなくクラッチの踏み込みが必要になるでしょう。
また、普段はフットブレーキを踏んでエンジンを始動させるタイプの車に乗っている人がプッシュスタート型の車に初めて乗った場合など、調子が狂ってしまいフットブレーキを踏み忘れることがあるので注意しましょう。

車の故障や不具合は何の前触れもなく起きることは稀です。故障が起こる前兆とは、どんなものがあるのでしょう?
以下で詳しく説明していきます。
異音には、前述したベルト鳴きのキュルキュル音やブレーキ鳴きのキーキー音の他にも「カンカン」「ゴロゴロ」という金属音、オーバーヒートによる「ゴーゴー」というものがあります。
また、異臭も様々で、燃料漏れによるガソリン臭、エアコンの異常による生臭さ、冷却水漏れによる甘いにおいの他、酸っぱいにおい、ゴム臭、金属臭などがあります。
故障箇所によって音や臭いの種類も異なるので、すぐに専門家に見てもらいましょう。
警告灯のデザインは世界共通です。輸入車でも国産車と同じ規格が使われています。「危険が赤」「注意が黄」「安全が緑」なので、赤や黄色のランプが点灯した場合は早めに業者へ修理を依頼しましょう。
最も多いのは、ヒューズ切れの電装系やセルモーターの故障などです。また、ワイパーやタイヤ、バッテリーなどが古くなっていることもあります。
この記事では、車の故障内容でよくあるトラブルとその対処方法について詳しく説明します。また、故障と間違われやすいもののすぐに復旧できるケースや故障する前兆などもあるので紹介していきます。
車の故障の種類

こうした判断はプロに任せるのが一番ですが、素人でも故障のパターンを知識として身につけておけば、いざ車が故障した時に応急処置をしたり、引き続き運転するかどうかについて適切な判断を下したりすることができるでしょう。
よくあるトラブルと対処法

ここからは、エンジンがかかりにくい、異音がする、エアコンが効かないといった比較的よくあるトラブルの内容とその対処法を説明していきます。
セルモーターの故障
セルモーターは、自動車のエンジンを始動させるためのモーターのことです。エンジンをかけた時に「キュルキュル」という音が聞こえなかったり、反対に異音が生じたりする場合は、セルモーターが故障している可能性があります。もともとセルモーターは、走行距離約10万kmで寿命を迎えるのが一般的です。しかし、使用頻度によってはもっと短期間で故障することも珍しくありません。
異音や動作不良などの不具合があれば、多くの場合は交換になります。
タイヤのガタつき・パンク
タイヤのトラブルも車の不具合でよくあります。特に古い車や過走行車に多いのが、タイヤのガタつきです。通常、車のタイヤは手で持って揺らしても動きませんが、長距離走行で酷使すると不安定になり、前後左右に揺れることがあります。
しかし、普通はタイヤは車体と地面の間に挟まれているので、タイヤを浮かせた状態でないとガタつきの確認はできません。車検などの検査を受ける際に、こうした点もチェックしてもらうようにしましょう。
また、タイヤのトラブルではパンクもよく起こります。古いタイヤのバルブのゴムが劣化して割れるパターンや釘などの鋭利な突起物を踏んで刺さったままになり空気が漏れない状態になっているなど、原因は様々です。
いずれにせよ、修理や交換の必要があるので乗車時に一ヵ所だけ沈む感じがあるなど、普段と違う乗り心地の場合はすぐにガソリンスタンドで空気圧をチェックしましょう。あわせてタイヤの状態も見てもらってください。
バッテリー上がり
バッテリー上がりも、車のトラブルでよくあります。バッテリーはエンジンを動かしたり電装品を使ったりするための電気を蓄えておく部品です。仮に電気が十分溜まっていたとしても、本体が自然劣化するので2~3年に一度は交換が必要です。
また、ライトを長時間つけっぱなしだったり、半ドアの状態で長時間放置したりすると電力不足になり、バッテリー上がりを起こすこともあります。
新品で交換するとサイズによって4,000~20,000円かかり、さらに工賃もプラスされます。
メインヒューズが切れた
特定の電装品が動かないという場合は、当該機器の故障だけではなくメインヒューズ切れも疑いましょう。ヒューズは、配線へ過剰な電流が流れた場合に自動的に切れるようになっています。ヒューズ自体は簡単に交換できますが、切れた原因が分からない、新品に交換してもまたすぐ切れるなどの場合は整備工場やディーラーで修理しなければならないこともあります。
後付けの電装品が多すぎるとヒューズ切れを起こす確率は高くなるので注意が必要です。
異音
車の内部から聞こえてくる異音もよくある車の故障、あるいは故障の前兆です。異音の種類には様々なものがあり、金属音ひとつ取っても多くのパターンがあります。そのため、プロの修理業者でも音がする位置やその原因を特定するのは簡単ではありません。しかし、いつもと違う異音を感じたら業者に点検してもらうのが先決です。
以下では異音の代表例である「ベルト鳴き」と「ブレーキ鳴き」の2種類について詳しく解説します。
ベルト鳴き
ベルト鳴きは、「キュルキュル」という不快な音が特徴です。エンジン補機類ベルトの一種であるファンベルトが、経年劣化により硬くなったり、伸びたりしてスリップした場合に発生します。音が発生するだけなら問題ないですが、ファンベルトにはエンジンの回転を発電機に伝える役割があります。劣化が進んでファンベルトが切れれば電力供給がストップし、走行中にエンジンが動かなくなるでしょう。
悪化するとオーバーヒートを起こしてエンジンが破損することもあります。
ブレーキ鳴き
ブレーキを踏んだ時に「キーキー」という金属がこすれるような音がするのをブレーキ鳴きと言います。この症状が出ること自体は故障ではないので、運転に支障がなければ慌てて修理してもらう必要はありません。ブレーキ鳴きは、ブレーキパッドの減りやパッドとディスクの間に異物が詰まっていることやブレーキ裏側の金属がピストンに当たるなどが原因で発生します。
修理費用は15,000~20,000円と高額ですが、長期間放置すると危険なので速やかにブレーキパッドを交換もしくは研磨してもらいましょう。
チェックランプの点灯
車には数多くのセンサーが設置されており、不具合が発生した部位ごとにチェックランプが点灯するようになっています。こうしたセンサーには、空気残量・油圧・角度などを感知するものなどがあります。それぞれのセンサーには基準となる数値が定められており、実際の数値が基準から逸脱するとランプが作動する仕組みです。
ただし、センサーが取り付けられているパーツ以外の箇所で不具合が起きている可能性もあるので、チェックランプが点灯したら専門家に見てもらうのがベストでしょう。
車のメーターには多くのチェックランプがついており、センサーの設置場所ごとに分類されています。故障の診断をする場合は点灯したランプを確認することで故障箇所を特定し、それを手掛かりに不具合を起こしているパーツを探すという流れになるでしょう。
いずれにせよ、チェックランプが点灯したままの状態で放置するのは危険です。異常が見られたら、すぐに整備工場や専門家に見てもらうようにしましょう。
ワイパーの「ビビり」
厳密には故障ではありませんが、部品交換を示すサインとしてワイパーの「ビビり」があります。これは、ワイパーゴムが劣化することでフロントガラス状での動きが鈍くなり、ガラス面との摩擦で小刻みにガクガク揺れる現象のことです。このガクガクした揺れは、特にワイパーが戻る動きの時に顕著です。
故障ではなく単にワイパーの交換時期の判断基準になる現象なので焦らずとも大丈夫ですが、悪天候の場合は視界が悪くなるので注意しなければなりません。
ライト切れ
車にはたくさんのライトがついています。ライトは全て消耗品なので、劣化の具合によっては交換が必要です。特にライトが切れる前兆として「色の変化」があります。もしも普段と違う色で点灯し始めたら、電球の交換を考えるべきでしょう。
色の変化の有無はライトの種類によって異なるものの、普段よりもオレンジがかった色や青っぽい色になっている場合は、劣化の証拠と考えて間違いありません。
特にブレーキ球やヘッドライトは、ライト切れが事故に直結することがあるため、警察に見つかれば摘発の対象となります。普段運転していても気付きにくいことも多いので、注意が必要です。
最近の車には何年も使用できるライトが設置されていることが多く、LEDランプは製造時から廃車になるまで使えるとされています。
エアコンが効かない
エアコンが急に効かなくなるというトラブルもよくあります。特に夏場はこうしたトラブルが起きやすいです。原因として多いのが、エアコンガスが少なくなってしまっているというものです。エアコンはエアコンガスを循環させて冷風を生み出す仕組みなので、ホースが劣化して裂け目などからガスが抜けると涼しい空気が作れなくなってしまいます。
古い車ほどこうしたトラブルが起きやすいですが、ガスを補充することで一時的に回復することもあります。ただし、安易にガスを補充すると、ガスの入れ過ぎによってコンプレッサーを壊すことにもなるので注意が必要です。
また、事故などが原因でコンデンサーが割れてガスが抜けているような場合は、他の箇所でも事故による故障が発生している可能性があります。
自力での修理が可能だからと安易に手を出さずに、車の扱いに慣れていない方は整備工場や業者などへ持っていくようにしましょう。
エアコンの動作は車の運転には直接影響しませんが、夏場に故障すると熱中症の危険もあるので、早めの対処が必要です。
オイル漏れ
エンジンオイルが漏れ出すオイル漏れが起きている場合は、エンジンの始動は厳禁です。もし始動させればエンジンが焼き付き、エンジンの修理や交換で10万円以上の費用がかかってしまいます。オイル漏れだけの修理であれば、ゴムシールの交換だと15,000~20,000円、パッキン交換なら20,000~30,000円で足りるでしょう。
黒色の焦げ臭い液体が外に漏れていたり、マフラーから白煙が上がったりする症状が見られた場合は早急に業者へ修理を依頼してください。
ラジエーターの水漏れ
オイル漏れの場合と同様にラジエーターの冷却水が漏れている状態の時も、エンジンが損傷することがあるので車を走行させてはいけません。エンジンが壊れると修理費用もかなりの額になりますが、ラジエーターの水漏れ箇所の修理だけなら10,000~20,000円で済みます。
冷却水はエンジンを冷却するためのものです。エンジンから熱を奪ってラジエーターで冷やされ、またエンジンから熱を奪って…という流れで循環しています。
ラジエーターそのものを交換する場合は、部品代だけでも50,000~100,000円はかかるので注意しましょう。
ブーツの破損
車は多くの金属部品から成り立っています。そして、それらがかみ合っている部分は、ゴム製のブーツによって劣化や固着が起こらないようになっています。このブーツが破損すると車検には通らず異音が発生するので、すぐに修理が必要です。ひと口に「ブーツ」と言っても、ロアーアームブーツ、タイロッドエンドブーツ、ドライブシャフトブーツなどの種類があります。中にはグリスが入っており、劣化すると破れたりヒビ割れが生じたりします。
燃料ポンプの故障
セルモーターは正常に動いているのにエンジンが動作しないという場合は、燃料ポンプの故障を疑う必要があります。燃料ポンプには燃料をタンクから吸い出すという役割があるので、これが動かないと車も動きません。
ポイントは、キーがオンになっている状態で車両の後ろのほうから「ウイーン」という動作音がするかどうかです。音がしなければすぐに業者へ修理を依頼しましょう。
修理費用は小型車であれば30,000~40,000円となりますが、輸入車や大型車の場合は約100,000円になることもあります。
故障と間違えやすいケース

ガス欠
故障と間違えやすいものの一つに、ガス欠があります。ガス欠は燃料切れのことでです。ガソリンや軽油などの燃料が切れると動力源のエンジンが動かなくなるので、車はストップしたままの状態になります。
動かない原因がガス欠かどうか、あるいはガス欠になりそうか否かの判断基準は、ガソリンメーターの針が「空っぽ」を示す「E(エンプティ)」の位置にあるかどうかです。
車によっては燃料残量警告灯がないこともあるので、チェックを怠らないようにしましょう。
ギアの位置が間違っている
エンジンを始動する際、ギアをPレンジに入れないと動かないため、故障と勘違いするケースもあります。特にオートマチック車の場合は、ギアがPレンジに入っていないのを見落とすと運転はできません。
ただ動かないだけならまだいいですが、エンジンを切る際に誤ってDレンジやNレンジに入れたままだと、ゆるい傾斜の場所でも車が勝手に動く恐れがあります。エンジンが動かないので操作もできず危険なので、注意が必要です。
スマートキーの電池切れなど
故障ではないのに車が動かなくなる原因として、スマートキーの電池切れも挙げられます。電池が切れるとプッシュスタートを押してもエンジンが反応しないので、キーをプッシュスタートボタンにかざしながらボタンを押すなどする必要があります。
電池切れの際の対処法は車種によって異なるので、車の説明書を必ず確認してください。
なお、スマートキーの電池が切れるとドアの開閉もできなくなるので、この場合はメカニカルキーを使用することになります。
ハンドルロック
ハンドルロックは、キーを差して車を操作しようとしても動かなくなるという現象です。車のキーを抜いてからタイヤを操作しようとしたり、ハンドルに手を添えて車から降りたりすると起こります。ハンドルを左右に動かしつつキーを回せば、すぐに解除できるでしょう。
ブレーキの踏み込み不足
車種によっては、エンジンの始動時にフットブレーキを踏まないとエンジンがかからないことがあります。そのため、車を動かす際にはフットブレーキをしっかりと踏み込むことが大切です。マニュアル車の場合は、フットブレーキではなくクラッチの踏み込みが必要になるでしょう。
また、普段はフットブレーキを踏んでエンジンを始動させるタイプの車に乗っている人がプッシュスタート型の車に初めて乗った場合など、調子が狂ってしまいフットブレーキを踏み忘れることがあるので注意しましょう。
車の故障の前兆とは?

以下で詳しく説明していきます。
異音・異臭は故障のサイン
車に乗っていて少しでも異音や異臭を感じたら、故障のサインと考えましょう。異音には、前述したベルト鳴きのキュルキュル音やブレーキ鳴きのキーキー音の他にも「カンカン」「ゴロゴロ」という金属音、オーバーヒートによる「ゴーゴー」というものがあります。
また、異臭も様々で、燃料漏れによるガソリン臭、エアコンの異常による生臭さ、冷却水漏れによる甘いにおいの他、酸っぱいにおい、ゴム臭、金属臭などがあります。
故障箇所によって音や臭いの種類も異なるので、すぐに専門家に見てもらいましょう。
チェックランプ・警告灯も故障のサイン
車のメーターパネルに設置されている警告灯やチェックランプの状態にも気を配りましょう。これらは、車の走行に関係する異常が発生した時や操作が間違っている場合などにドライバーへ警告し注意を促す役割があります。警告灯のデザインは世界共通です。輸入車でも国産車と同じ規格が使われています。「危険が赤」「注意が黄」「安全が緑」なので、赤や黄色のランプが点灯した場合は早めに業者へ修理を依頼しましょう。
まとめ
①車の故障には、よくある典型的なものがある
②車の走行に関わるものとしては、セルモーターの故障、タイヤのガタつきやパンク、バッテリー上がりなど
③故障の兆候としては、全体的な異音、ベルト鳴きやブレーキ鳴き、チェックランプの点灯など
④パーツ交換が必要なものは、ワイパーのビビりやライト切れなど
⑤ガス欠やハンドルロックなどは故障と間違えやすいが、すぐに復旧可能
⑥故障には前兆があるので見逃さないこと
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