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更新日:2024.07.09 / 掲載日:2022.10.01
車の異常で故障部位が分かる?そのサインについて解説!
昔より車の性能は良くなったとされていますが、故障する可能性はゼロではありません。
車に不具合が生じると変な音や臭い、振動といった普段とは違うサインが出て、故障かもしれないと気付くケースが多いです。そのため、どのようなサインが出ると、どこに不具合が生じている可能性が高いのか、知っておくといざという時に役立つでしょう。
この記事では、そのサインごとに予想される故障部位や車の故障しやすい部位について説明していきます。
故障のサインというのは、普段はしない「音」「異臭」「振動」の3つだとされています。
この3つのサインが出たら故障の可能性を疑い、点検や整備を受けることをおすすめします。

車に異常があると、普段は聞こえない異音を発することがあります。異音は分かりやすいサインの一つとも言われています。
ここからは、どのような音が聞こえたら、どこに異常が起きているのか詳しく説明していきます。
エンジンルーム内のベルトは、エンジンの動力をエアコンなどへ伝える役割を担っています。ベルトはプーリーと呼ばれる丸い滑車の上に取り付けられており、ベルトが動くとプーリーも回転します。
ベルトはゴム製なので経年劣化によりヒビ割れや亀裂、緩みなどが見られると弾力性がなくなるので、プーリーの上で滑ったりプーリーが回りにくくなったりします。その際に「キュルキュル」といった異音が生じるのです。
異音が聞こえてもそのまま車は走らせますが、劣化が進むとエンジンが止まる、もしくはベルトが切れてしまうリスクがあります。
車輪と一緒に回転しているディスクローターが、ブレーキをかけることでブレーキパッドに挟まれて車は停まります。しかし、異音がする場合はブレーキパッドに角が立っていたり、ブレーキパッドとディスクローターの摩擦を抑えるグリスが不足していることが原因だと考えられます。
この場合、パッドの角を削って滑らかにし、グリスを補充するメンテナンスが必要です。さらに「キュルキュル」という音がする場合は、ブレーキパッドがすり減り摩耗しているので、交換の必要が出てきます。
エンジンオイルは、エンジンを動かす際に使われるので、走行距離が進むと消費量が増え、定期的に補充しないと不足する場合があります。
エンジンオイルを補充すれば異音はなくなるでしょう。
エンジンが動力を作り出す際に熱が生じますが、冷却水によって冷やされています。この冷却水が不足するとエンジンが高温になり、アクセルを踏んでも加速しないなどの症状が出てきます。
そのまま放置すると、エンジンが止まる場合もあるので、冷却水の補充が必要です。
タイヤの付け根にある車軸をスムーズに回転させるハブベアリングが、摩擦により破損しているかもしれません。
そのまま走行していると、車が急に動かなくなってしまうリスクがあるので、部品交換が必要です。
マフラーが破損すると、特にエンジンの回転数を上げた際に排気漏れが起こり、こもったような異音が聞こえることがあります。
マフラーの修理、もしくは交換が必要となるでしょう。

普段はにおわない独特な臭いにより、車の異常に気付く場合もあります。臭いの種類によって、異常が起きている部位が異なります。
ここからは、どのような臭いがしたら、どこに異常が起きている可能性があるのか詳しく説明していきます。
走行中、エンジン回りやマフラーは高温になります。ガソリンが引火して火災を引き起こすリスクがあり、走行し続けると危険です。
そのため、速やかに整備工場に点検依頼しましょう。
しばらく送風にしても臭いが消えない場合は、フィルターを掃除してホコリを除去しましょう。それでも臭いが消えない場合は、フィルターの交換が必要となります。
冷却水はエンジンやホース、ラジエーターなどの内部を循環しているため、どこからか漏れる可能性があります。赤色や緑色といった色をしているので、破損部位は確認しやすいと言えます。
冷却水漏れがあると、エンジンが十分に冷やされず、オーバーヒートを起こして最悪エンジンが停止してしまうこともあるので早めに修理しましょう。
オルタネーターは車の発電機のようなパーツで、バッテリーに充電する役割を担っています。故障すると電力がバッテリーに過剰に送られ、発生した熱により希硫酸バッテリー液が気化して異臭が発生します。
この場合はオルタネーターの修理や交換が必要です。
エンジンに動力を伝えるためのベルトにはプーリーという滑車がついており、連動して回転しています。しかし、ベルトのひび割れや緩みなどにより、プーリーとの間で摩擦が起こり生じた熱で焼けてしまうことがあります。
また、タイヤのトラブルの可能性もあるので、確認が必要です。
中でも多いのが、サイドブレーキをかけたままでの走行です。ブレーキフルードが高温になって沸騰し、気泡ができてブレーキの効きが甘くなってしまいます。
また、MT車ではクラッチディスクが摩耗すると、クラッチを踏んでも滑って走行不能になってしまう可能性もあるので、早めの点検・修理が大事です。
マフラーに亀裂やひび割れが見られる、穴が開いているといった破損がある場合、そこから排気ガスが漏れ出てしまいます。窓やドアを閉めていても、臭いを感じることがあるでしょう。
マフラーの損傷部位を確認し、修理に出す必要があります。
エンジンルーム内を確認し、不具合箇所を特定してメンテナンスしなければなりません。

車で走行中に感じたことがないような振動が起きたり、ハンドル操作時に違和感を感じたりすることがあれば、車のどこかで不具合が起きている可能性があります。
ここからは、どのような振動や違和感があると、どこの故障と関係しているのか詳しく説明していきます。
ギアの変速時の振動は、ギアチェンジをスムーズに行うためのATフルードという油の劣化や不足が原因の一つと考えられます。そのため、違和感を感じたら不具合を疑いましょう。
他にも走行中に車が揺れる場合には、タイヤの取り付けの不具合やタイヤの一部だけが摩耗する偏摩耗が原因とされています。
どのようなサインが出るとどこが故障している可能性があるのか、知っておきましょう。

エンジンのトラブルでは、エンジンがかからないもしくはかかりにくいというサインが多いです。
他にも、アイドリング中にエンジンが止まる、アクセルを踏んでも加速しないなどのサインにも注意しましょう。
また、回転することでエンジンの動力を生み出すスターターモーターの不具合の可能性もあります。電気を生み出してバッテリーに送るオルタネーター(発電機)の故障という場合もあるでしょう。
原因を特定し、きちんと整備しなければエンジンがかからなくなるので、早めに対処するようにしてください。
これは、エンジンが取り込む空気を調整するスロットルボディというパーツに、煤が溜まってしまったことが要因とされています。空気の流れが遮断され、エンジンが止まるかもしれません。
キレイに掃除して煤を除去すれば改善される場合もあります。
エンジンは取り込んだ空気とガソリンを圧縮して作った空気を燃やすことで、動力を作ります。燃やす際に火花を発生させる点火装置が、スパークプラグです。
また、スパークプラグを動かすためにバッテリーから必要な電圧を送る、イグニッションコイルというパーツがあります。
この2つのパーツに故障が生じると、加速しづらくなります。

タイヤのトラブルで特に多いのがパンクです。異物を踏む、縁石にぶつかるといったことが原因です。
タイヤの摩耗により雨の日にスリップする、高速走行でハンドルを取られるといったトラブルもあります。
しかし、タイヤの側面に傷がついたらタイヤ交換をしなければなりません。そのまま走行すると、傷が深く大きくなってタイヤの空気が抜けてしまいます。
ハンドルを取られ事故を招く恐れがあるので、すぐに補修しましょう。
そうなると、雨の日にスリップする、高速走行中に急にバーストしてハンドルを取られるといったリスクが高まります。
スリップサインが出たら、早めに新しいタイヤに交換しましょう。

エアコンのトラブルというと、風が出ない、冷房や暖房が効かないという不具合が多いです。
また、頻度は少ないですがエアコンの吹き出し口の向きが変えられず、同じ向きでしか送風されないというトラブルもあります。
これは、エアコンフィルターにホコリがつまっていることが考えられます。また、エアコンの風を送り出すブロアモーターの故障の可能性もあります。
この場合は、フィルターの交換やブロアモーターの修理が必要です。
他にも、冷却水を冷やすラジエーターファンモーターの不具合、エアコンのコンプレッサーの故障などが原因の場合もあります。
暖房が効かない場合は、サーモスタットの故障の可能性を考えましょう。
エンジンの熱を冷却水で通し、ラジエーターで温まった冷却水を冷やしエンジンへ戻します。ただし、エンジンが温まるまでは弁で閉じられていて、冷却水がラジエーターに流れないようにしています。この弁のパーツがサーモスタットです。
故障により弁が開いたままになるとエンジンは熱くないのに冷却水だけが冷やされて、暖房が効かなくなるのです。
レバーを動かすと、ワイヤーが伸びたり縮んだりして風向の切り替え板(フラップ)の向きを変えるのですが、ワイヤーが緩むもしくは変形していると、切り替え板が動かなくなります。
この場合は、ワイヤーの交換が必要です。

車が急に故障してしまった場合、まずは安全な場所に車を停めて、異常箇所を確認しましょう。移動できないなら、ロードサービスに連絡をしてレッカーを依頼します。
そして、できる限り早く整備工場などで点検や整備をしてもらうことが大事です。
渋滞や二次災害回避のために警察にも通報しましょう。
高速道路を走行中はハザードランプをつけて退避場所に車を停め、同乗者もガードレールの外、走行車線から遠い場所に避難させましょう。
任意の自動車保険でも、契約内容によってはレッカー移動の対応をしてくれる場合もあります。
そのまま整備工場などに運んでもらい、点検や整備を受けましょう。
故障車両で道路を塞いでしまうと、渋滞や交通事故を招くリスクが高まります。レッカーもなかなか現場に来れなくなるので、交通整理をお願いしましょう。

日頃から定期的に車の点検やエンジンオイル交換などのメンテナンスをきちんと行うことで、急な故障はある程度回避することができます。
消耗した部品があれば、先延ばしにせずに早めに交換することも大事です。そして、異音や異臭などの不具合に気付いたらできる限り早く点検を受けるようにしましょう。
車に不具合が生じると変な音や臭い、振動といった普段とは違うサインが出て、故障かもしれないと気付くケースが多いです。そのため、どのようなサインが出ると、どこに不具合が生じている可能性が高いのか、知っておくといざという時に役立つでしょう。
この記事では、そのサインごとに予想される故障部位や車の故障しやすい部位について説明していきます。
この記事の目次
車の故障は音、異臭、振動で気づくことが多い
車はいきなり故障することもありますが、故障前にサインが出ているケースがほとんどです。故障のサインというのは、普段はしない「音」「異臭」「振動」の3つだとされています。
この3つのサインが出たら故障の可能性を疑い、点検や整備を受けることをおすすめします。
音から分かる故障部位

ここからは、どのような音が聞こえたら、どこに異常が起きているのか詳しく説明していきます。
ベルト系のゆるみ
エンジンルームから「カラカラ」「キュルキュル」という音がする時は、ベルト系に異常がある場合が多いです。エンジンルーム内のベルトは、エンジンの動力をエアコンなどへ伝える役割を担っています。ベルトはプーリーと呼ばれる丸い滑車の上に取り付けられており、ベルトが動くとプーリーも回転します。
ベルトはゴム製なので経年劣化によりヒビ割れや亀裂、緩みなどが見られると弾力性がなくなるので、プーリーの上で滑ったりプーリーが回りにくくなったりします。その際に「キュルキュル」といった異音が生じるのです。
異音が聞こえてもそのまま車は走らせますが、劣化が進むとエンジンが止まる、もしくはベルトが切れてしまうリスクがあります。
ブレーキパッドのすり減り
走行中にブレーキを踏むと、「キーキー」と金属がこすれるような音が聞こえることがあります。これは、ブレーキパッドのすり減りが原因で起こる異音です。車輪と一緒に回転しているディスクローターが、ブレーキをかけることでブレーキパッドに挟まれて車は停まります。しかし、異音がする場合はブレーキパッドに角が立っていたり、ブレーキパッドとディスクローターの摩擦を抑えるグリスが不足していることが原因だと考えられます。
この場合、パッドの角を削って滑らかにし、グリスを補充するメンテナンスが必要です。さらに「キュルキュル」という音がする場合は、ブレーキパッドがすり減り摩耗しているので、交換の必要が出てきます。
エンジンオイル不足
「ゴロゴロ」「カラカラ」という音がエンジンから聞こえたら、エンジンオイルが不足している可能性が高いです。エンジンオイルは、エンジンを動かす際に使われるので、走行距離が進むと消費量が増え、定期的に補充しないと不足する場合があります。
エンジンオイルを補充すれば異音はなくなるでしょう。
オーバーヒート
「カリカリ」「キンキン」「カンカン」などの異音は、冷却水不足によるオーバーヒートの際に出る音です。エンジンが動力を作り出す際に熱が生じますが、冷却水によって冷やされています。この冷却水が不足するとエンジンが高温になり、アクセルを踏んでも加速しないなどの症状が出てきます。
そのまま放置すると、エンジンが止まる場合もあるので、冷却水の補充が必要です。
ハブベアリングなどの破損
車を走行中に足元から「ゴーゴー」「ゴロゴロ」という異音が聞こえてくると、動力伝達系が異常をきたしている可能性があります。タイヤの付け根にある車軸をスムーズに回転させるハブベアリングが、摩擦により破損しているかもしれません。
そのまま走行していると、車が急に動かなくなってしまうリスクがあるので、部品交換が必要です。
マフラーの破損
マフラーの付近から「バラバラ」という異音がする場合、マフラーが破損もしくは腐食して穴があいている可能性があります。マフラーが破損すると、特にエンジンの回転数を上げた際に排気漏れが起こり、こもったような異音が聞こえることがあります。
マフラーの修理、もしくは交換が必要となるでしょう。
異臭から分かる故障部位

ここからは、どのような臭いがしたら、どこに異常が起きている可能性があるのか詳しく説明していきます。
燃焼装置の破損
走行中にガソリンの臭いがきついと感じる場合は、燃料タンクもしくは燃焼ホースが破損して、ガソリンが漏れている可能性があります。走行中、エンジン回りやマフラーは高温になります。ガソリンが引火して火災を引き起こすリスクがあり、走行し続けると危険です。
そのため、速やかに整備工場に点検依頼しましょう。
エアコンフィルターのカビ
エアコンをつけた時に送風口から出てきた風が生臭い、土臭いようなにおいを感じたら、フィルターにホコリがつまっている、もしくはカビが発生している可能性が高いです。しばらく送風にしても臭いが消えない場合は、フィルターを掃除してホコリを除去しましょう。それでも臭いが消えない場合は、フィルターの交換が必要となります。
冷却水漏れ
エンジンルームの熱を冷やすための冷却水(クーラント)が漏れていると、飴のような甘い臭いがしてきます。冷却水はエンジンやホース、ラジエーターなどの内部を循環しているため、どこからか漏れる可能性があります。赤色や緑色といった色をしているので、破損部位は確認しやすいと言えます。
冷却水漏れがあると、エンジンが十分に冷やされず、オーバーヒートを起こして最悪エンジンが停止してしまうこともあるので早めに修理しましょう。
オルタネーターの故障
酢のようなすっぱい臭い、鼻にツンッとくるような硫黄臭を感じたら、オルタネーターの故障が疑われます。オルタネーターは車の発電機のようなパーツで、バッテリーに充電する役割を担っています。故障すると電力がバッテリーに過剰に送られ、発生した熱により希硫酸バッテリー液が気化して異臭が発生します。
この場合はオルタネーターの修理や交換が必要です。
ベルトの摩耗
ゴムが焼けるようににおいがしてきたら、ベルトの滑りが悪くなり、摩擦熱で焼けている可能性が考えられます。エンジンに動力を伝えるためのベルトにはプーリーという滑車がついており、連動して回転しています。しかし、ベルトのひび割れや緩みなどにより、プーリーとの間で摩擦が起こり生じた熱で焼けてしまうことがあります。
また、タイヤのトラブルの可能性もあるので、確認が必要です。
ブレーキの摩擦
鉄のような金属臭がしてきたら、ブレーキやクラッチディスクの異常が考えられます。中でも多いのが、サイドブレーキをかけたままでの走行です。ブレーキフルードが高温になって沸騰し、気泡ができてブレーキの効きが甘くなってしまいます。
また、MT車ではクラッチディスクが摩耗すると、クラッチを踏んでも滑って走行不能になってしまう可能性もあるので、早めの点検・修理が大事です。
マフラーの損傷
いつもより排気ガスの臭いが強いと感じたら、マフラーの損傷が疑われます。マフラーに亀裂やひび割れが見られる、穴が開いているといった破損がある場合、そこから排気ガスが漏れ出てしまいます。窓やドアを閉めていても、臭いを感じることがあるでしょう。
マフラーの損傷部位を確認し、修理に出す必要があります。
配線が溶けている
ビニールが燃えたような独特の臭いを感じる場合、配線が過電流により高温になって溶けてしまっている可能性があります。また、バッテリーやコネクターなどが不具合を引き起こしているとも考えられます。エンジンルーム内を確認し、不具合箇所を特定してメンテナンスしなければなりません。
振動で分かる故障部位

ここからは、どのような振動や違和感があると、どこの故障と関係しているのか詳しく説明していきます。
エンジンやトランスミッションの故障
アクセルを踏んで加速した際に車が大きく揺れたら、エンジンやトランスミッションに不具合が生じている可能性があります。ギアの変速時の振動は、ギアチェンジをスムーズに行うためのATフルードという油の劣化や不足が原因の一つと考えられます。そのため、違和感を感じたら不具合を疑いましょう。
足回り関係の故障
走行中、ハンドルを切った際に車が大きく揺れたら、ホイールのバランスが合っていない、タイヤと車体をつなぐ装置であるサスペンションの不具合が考えられます。また、ハンドルを切った際に何かにあたる感覚があれば、前輪の向きを変えるステアリング機構のギアや、タイヤの回転をスムーズにするためのベアリングというパーツの破損の可能性があります。他にも走行中に車が揺れる場合には、タイヤの取り付けの不具合やタイヤの一部だけが摩耗する偏摩耗が原因とされています。
故障しやすい部位
車の中でもエンジンやタイヤ、エアコンが故障の頻度が高いとされています。例えばエンジンがかからない、タイヤのパンクなどのトラブルが挙げられます。どのようなサインが出るとどこが故障している可能性があるのか、知っておきましょう。
エンジンのトラブル

他にも、アイドリング中にエンジンが止まる、アクセルを踏んでも加速しないなどのサインにも注意しましょう。
エンジンがかかりにくい、かからない
エンジンがかかりにくくなった、または急にかからないというトラブルはよく起こります。原因はバッテリーの劣化などによる電力不足が考えられます。また、回転することでエンジンの動力を生み出すスターターモーターの不具合の可能性もあります。電気を生み出してバッテリーに送るオルタネーター(発電機)の故障という場合もあるでしょう。
原因を特定し、きちんと整備しなければエンジンがかからなくなるので、早めに対処するようにしてください。
停車時にエンジンが止まりそうになる
アイドリング時にエンジンが止まりそうになるというトラブルもあります。これは、エンジンが取り込む空気を調整するスロットルボディというパーツに、煤が溜まってしまったことが要因とされています。空気の流れが遮断され、エンジンが止まるかもしれません。
キレイに掃除して煤を除去すれば改善される場合もあります。
アクセルを踏んでもなかなか加速しない
アクセルを踏んでもなかなかスピードが出ないというトラブルの場合、点火装置の不具合が予想されます。エンジンは取り込んだ空気とガソリンを圧縮して作った空気を燃やすことで、動力を作ります。燃やす際に火花を発生させる点火装置が、スパークプラグです。
また、スパークプラグを動かすためにバッテリーから必要な電圧を送る、イグニッションコイルというパーツがあります。
この2つのパーツに故障が生じると、加速しづらくなります。
タイヤのトラブル

タイヤの摩耗により雨の日にスリップする、高速走行でハンドルを取られるといったトラブルもあります。
パンク
タイヤに釘などの異物が刺さる、縁石にぶつかるなどが原因でタイヤがパンクすることがあります。異物が刺さったのが地面との接地面で傷が浅く、小さい場合は補修すればそのままタイヤが使えます。しかし、タイヤの側面に傷がついたらタイヤ交換をしなければなりません。そのまま走行すると、傷が深く大きくなってタイヤの空気が抜けてしまいます。
ハンドルを取られ事故を招く恐れがあるので、すぐに補修しましょう。
ハンドルを取られる
タイヤはゴム製なので、道路との摩擦や紫外線などにより経年劣化を起こします。ひび割れや亀裂が入ったり、摩耗により溝が徐々になくなってきたりします。そうなると、雨の日にスリップする、高速走行中に急にバーストしてハンドルを取られるといったリスクが高まります。
スリップサインが出たら、早めに新しいタイヤに交換しましょう。
エアコンのトラブル

また、頻度は少ないですがエアコンの吹き出し口の向きが変えられず、同じ向きでしか送風されないというトラブルもあります。
エアコンの風が出ない、弱い
エアコンをオンにしても吹き出し口から風が出てこない、もしくは強風にしても弱い風しか出てこないというトラブルもあります。これは、エアコンフィルターにホコリがつまっていることが考えられます。また、エアコンの風を送り出すブロアモーターの故障の可能性もあります。
この場合は、フィルターの交換やブロアモーターの修理が必要です。
暖房と冷房が効かない
冷房が効かない場合、エアコンガスの漏れや不足などが考えられます。また、冷却水漏れなどによるエンジンが熱をもってオーバーヒートを起こした可能性もあります。他にも、冷却水を冷やすラジエーターファンモーターの不具合、エアコンのコンプレッサーの故障などが原因の場合もあります。
暖房が効かない場合は、サーモスタットの故障の可能性を考えましょう。
エンジンの熱を冷却水で通し、ラジエーターで温まった冷却水を冷やしエンジンへ戻します。ただし、エンジンが温まるまでは弁で閉じられていて、冷却水がラジエーターに流れないようにしています。この弁のパーツがサーモスタットです。
故障により弁が開いたままになるとエンジンは熱くないのに冷却水だけが冷やされて、暖房が効かなくなるのです。
吹き出し口が変わらない
エアコンの吹き出し口の向きを変えたいのに、動かない場合もあります。これは、吹き出し口の切り替えレバーにつながるワイヤーの不具合が原因とされています。レバーを動かすと、ワイヤーが伸びたり縮んだりして風向の切り替え板(フラップ)の向きを変えるのですが、ワイヤーが緩むもしくは変形していると、切り替え板が動かなくなります。
この場合は、ワイヤーの交換が必要です。
車が急に故障した場合の対処法

そして、できる限り早く整備工場などで点検や整備をしてもらうことが大事です。
渋滞や二次災害回避のために警察にも通報しましょう。
安全な場所に車を停めて故障箇所を確認
走行中に車に異常を感じたら、ハザードランプをつけて早めに路肩に寄せて安全な場所に停車しましょう。そして、異音や異臭がする箇所を確認してください。高速道路を走行中はハザードランプをつけて退避場所に車を停め、同乗者もガードレールの外、走行車線から遠い場所に避難させましょう。
移動できそうなら整備工場などへ
エンジンがかからず、このまま車を動かすのは難しい場合はロードサービスに連絡しましょう。任意の自動車保険でも、契約内容によってはレッカー移動の対応をしてくれる場合もあります。
そのまま整備工場などに運んでもらい、点検や整備を受けましょう。
場合によっては警察に通報
自走が難しい交通量の多い道路の場合は、他の車の通行の妨げになる可能性があります。その際は、警察に連絡して事情を話せば現場に来てくれます。故障車両で道路を塞いでしまうと、渋滞や交通事故を招くリスクが高まります。レッカーもなかなか現場に来れなくなるので、交通整理をお願いしましょう。
日頃から定期的な点検、整備を忘れずに

消耗した部品があれば、先延ばしにせずに早めに交換することも大事です。そして、異音や異臭などの不具合に気付いたらできる限り早く点検を受けるようにしましょう。
まとめ
①車の異音は、ブレーキ、エンジン、マフラーなどに故障が生じている可能性がある
②車の異臭は、燃焼タンク、ブレーキ、オルタネーターなどの故障が原因となっている場合が多い
③車の振動は、エンジン、ハブベアリングなどの故障から起きていると考えられる
④エンジン、タイヤ、エアコンは、車の中でも特に故障しやすい部位
⑤運転中に車の異常を感じたら、安全な場所に停車させて確認し、早めの点検と整備が必要
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