中古車購入チェックポイント
更新日:2022.07.22 / 掲載日:2022.07.22

中古車ローンの審査項目と通過するためのポイントについて解説

中古車を購入するにあたって、ローンを組もうと考えている方も多いでしょう。

通常、ローンを組む場合はきちんと返済してくれるかどうかが審査されます。もちろん、中古車ローンでも審査は行われますが、何を基準にしているのでしょう?

そこで、この記事では中古車ローンの審査基準について詳しく見ていきます。また、審査を通りやすくするためにできることもいくつかありますので、不安であれば以下で紹介することを実践してみてください。

中古車ローンの審査の基準とは?

中古車ローンで借り入れるためには、審査を通過する必要があります。

審査基準はローン会社によってまちまちです。一般的には属性と他社の借入状況、信用情報をチェックします。

それぞれ具体的に何を基準として見ているのか、詳しく紹介していきます。

属性

中古車ローンの審査項目の一つが属性です。年齢や職業、年収、家族構成などさまざまな項目を審査します。

それぞれ属性ごとに点数が付けられ、合計ポイントが基準を満たしていれば、審査を通過します。特に重視されるのが「職業」です。

まず、年収がどの程度あるかは重要項目になります。年間返済額が年収に対してどの程度占めるかによって、評価は変わります。年間返済額の割合が大きくなると、返済が難しいと評価され、審査も厳しくなるでしょう。

また、勤続年数も重要項目です。安定した収入があることが審査基準になるので、勤続年数が長いほど審査では高く評価されます。

もし今後転職を検討しているなら、転職前にローンの申し込みをしたほうがいいでしょう。

他社の借入状況

中古車ローンの審査では、他社の借入状況も考慮されます。借入件数や借入額が大きいと、審査通過が厳しくなるでしょう。

他社の借入情報は信用情報機関に照会すれば、簡単に把握できます。ローンのほかにもクレジットカードの利用状況などもチェックされます。

スマホの分割払いもチェックされるので、注意が必要です。スマホ端末を分割で支払っている場合、信用情報に記載されます。

もしうっかり分割払いを滞納していると、滞納した情報が記録に残ります。1~2回なら問題ないかもしれませんが、何度も滞納していると信用力に難ありと評価されるかもしれません。

信用情報の照会

ローン会社は申し込みがあると、信用情報をチェックして十分な信用力があるか確認します。信用情報に記録されているのは、ローンやクレジットの契約状況と直近の返済状況などです。

もし滞納が何度もあると、期日通りに返済してくれないかもしれないとして評価が下がります。

特に注意が必要なのが「事故情報」です。これはブラックリストに載るという状態になります。事故情報は債務整理を行った、長期的な延滞をしていると載る可能性があるので注意しましょう。

そして、事故情報が載っていれば、まず中古車ローンは組めないと思っていてください。

中古車ローンの種類と審査難易度

中古車ローンは融資しているローン会社によって、3種類に分類できます。それは「銀行系ローン」「ディーラー系ローン」「自社ローン」です。

それぞれのタイプによって、審査難易度が違ってくると言われています。

ここからは、ローンの種類と審査難易度の関係について紹介しますので、どこに申し込めばいいかの参考にしてください。

銀行系ローン

金融機関の中には、カーローンを提供しているところも多いです。銀行系ローンは低金利の商品が多いので、後々のことを考えると低金利な分、総返済額が少なくなるのでおすすめです。

しかし、金利が低い分、審査難易度は高い傾向にあります。また、審査に多少時間がかかる可能性もあります。銀行によっても変わりますが、審査の結果が出るまでに1週間くらいかかる場合もあるため、早めに申し込んでおきましょう。

ローンを組んだ場合、完済するまで車の名義がローン会社やディーラーになってしまうことがあります。しかし、銀行系ローンの場合は無担保型のローンなので、完済前でも自分名義になります。

ディーラー系ローン

ディーラーでは、新車のほかに中古車を取り扱っているところもあります。そして、ローンを用意している場合もあります。

ディーラー系ローンは、一般的にディーラーが信販会社と提携して提供しているローンです。

審査難易度は低いと言われていて、審査期間も短めで、早ければ申し込んだ当日に審査結果が分かることもあります。

もし自分の信用力に不安であれば、ディーラー系ローンに申し込むのもおすすめです。ただし、銀行系ローンと比較すると金利は高めです。返済期間が長いと、返済総額が大きくなってしまうかもしれないので注意しましょう。

自社ローン

自社ローンとは、中古車販売店が直接貸主になるローンのことです。銀行や信販会社を通さずにローンを組めるのが大きな特徴です。

中古車ローンの中では、最も審査難易度は低いと言われています。ただし、ある程度頭金を用意しなければならない、保証人を準備しないといけない、といった条件が付く可能性があるので注意が必要です。

保証人を用意できない場合は、保証会社が代行してくれますが、保証料が発生します。

また、金融商品ではないので、金利がかからないこともあります。その代わり、車両本体価格が割高に設定されることになるでしょう。

確実に中古車ローンに通るためにやるべきこと

中古車ローンを組むにあたって、「果たして審査に通るのか?」と不安に感じるかもしれません。確実ではありませんが、審査を通過できる可能性を増やす方法はいくつかあります。

中古車ローンの審査をより確実に通るためにやっておくべきことについて、ここではまとめました。

審査が不安な方は、以下の7項目をやってから申し込んでみましょう。

①信用情報の確認

中古車ローンの審査では、信用情報が照会されます。この信用情報は、申請すると自分のものを閲覧できます。信用情報を確認して、審査に引っかかるような記録がないか確認しましょう。

特に事故情報が載っていると、まず審査通過は不可能だと思ってください。事故情報は条件によって、5~7年程度保存されます。もしかすると過去のトラブルを忘れている可能性もありますので、確認しておくことをおすすめします。

その他にも、直近2年間の返済履歴やクレジットカードやローンの契約情報も載っているので、こちらも忘れずにチェックしておきましょう。

②金融事故があれば5年間は我慢する

過去に長期の延滞があったり債務整理をしたことがあったりすると、信用情報に事故情報が登録されている可能性があります。前述しましたが、事故情報が載っていると中古車ローンの審査は通りません。

事故情報は、少なくても5年間は記録され続けます。債務整理などの返済事故を起こしたら、向こう5年間はローンの申し込みをしても通らないと考えましょう。

もし債務整理をして5年経過していないけれども、中古車を購入したければ、自己資金で買い求めるしかありません。コツコツ貯めて貯蓄したり、家族や知人からお金を借りるといった方法で、資金を確保しましょう。

③立て続けに申し込まない

ローンの審査に合格できるかどうか不安があると、複数のところに申し込みたいと思うかもしれません。しかし、信用情報にはローンの申し込み状況も登録されます。

もし短期間にたくさんのローンに申し込んでいると、「お金によほど困っているのでは?」と思われてしまい心象が悪くなります。そのため、短期間にたくさんのローンに申し込むのは控えましょう。

ローンの申し込み情報は、半年間は記録が残ると言われています。6か月以内にローンに申し込む場合、多くても3件くらいに絞り込んでおきましょう。

すでに3社くらいに申し込んでいる場合は、半年待って記録がなくなったところで再度申し込むことをおすすめします。

④他社で借り入れがあれば返済を優先する

中古車ローンの審査では、他社の借入状況も重視されます。カードローンで借り入れをしていたり、カードの分割払いをしていたりすると審査の通過が厳しくなります。

他でも借り入れているのであれば、中古車ローンに申し込む前に整理できる債務は整理することも大事です。中古車ローンに申し込む前に、既存のローンの返済を優先しましょう。

特に完済できるローンがあれば、完済することをおすすめします。他社の借入状況では、借入残高よりも借入件数のほうがより重視される傾向があるためです。

借入件数が多いと、中古車ローンの審査も通りにくいと言われています。できるだけ借入件数を減らして申し込めば、審査通過率もアップします。

⑤転職するならその前に申し込む

中古車ローンの審査では、勤務状況も重視されます。特に勤続年数は融資の可否を判断するにあたって、重要なポイントの一つです。

勤続年数が長ければ、これからも安定した収入が期待できます。滞納リスクは少ないと判断されるのです。もし転職を近々検討しているのであれば、転職前に申し込むことをおすすめします。

すでに転職してしまったのであれば、より確実に審査通過させるためにも申し込むのは少し待ったほうが賢明です。少なくても転職から半年、できれば1年以上勤務してから申し込むと審査に受かりやすくなるでしょう。

⑥頭金や保証人を準備する

自分の属性での審査通過が不安であれば、頭金を用意しましょう。頭金を用意すれば、その分借入額を少なくすることができます。

借入額が少なければ、融資する側としても回収できないリスクが低減されるので、審査のハードルが低くなります。また、月々の返済額も少なくなるので返済負担も軽減できておすすめです。

頭金をいくら用意しなければならないか、具体的な取り決めはありません。しかし、総支払額の2~3割を頭金として用意できれば、審査通過できる確率も高くなるとされています。

頭金を十分用意できなければ、保証人を立てて対策するのも一つの方法です。家族や友人で保証人となってくれそうな人を探しておきましょう。

保証人を立てる際には、保証人の収入証明書が必要です。そのため、保証人になってくれる方に、収入証明書を用意してもらうようお願いしてください。

⑦仮審査を受ける

もし審査通過できるか不安であれば、仮審査をあらかじめ受けておく方法もあります。

年齢や収入、他社借入件数と借入額など数項目入力するだけですぐに結果が分かります。氏名や住所など入力する必要はなく、匿名で申し込めるのは魅力です。

また、本審査に申し込んだ場合だと信用情報にその情報は記録されますが、仮審査であれば記録は残りません。つまり、いろいろな金融機関で仮審査を受けても、それで審査が厳しくなるような心配はないということです。

仮審査の結果が融資可能であっても、本審査の結果を保証するものではありません。しかし、自分の条件で審査通過できるかのバロメーターにはなりますので、中古車購入までに仮審査を受けておきましょう。

中古車ローンの審査にかかる期間

中古車ローンの融資を受けるためには、審査を通過しなければなりません。その審査にどのくらい日数がかかるのか、気になる方もいるでしょう。

審査期間は、どこにローンの申し込みをするかで変わってきます。

ここからは、種類別の審査期間の目安について紹介しますので、どのローンにするか決める際の参考にしてみてください。

銀行系ローンの場合

銀行系ローンを申し込む場合、審査には時間がかかると考えておきましょう。

低金利で提供されているローンが多いですが、その分高い信用力が求められます。審査をする際にもより広範囲にわたって細かくチェックする傾向が見られるため、どうしても審査に時間がかかります。

金融機関によって、審査にかかる時間は若干異なりますが、一般的には1~2週間程度かかると考えておいてください。

審査に1~2週間かかって、その結果審査落ちということも十分あり得ます。審査で否認された場合のことを想定して、中古車を購入する際には早めに申し込み手続きを済ませておきましょう。

銀行系ローンの場合、手続きはすべて自分で行います。申込先によっては、煩雑な手続きが必要になるかもしれないので注意しましょう。

ディーラー系ローンの場合

ディーラー系ローンの場合、審査期間はそれほどかからないとされています。かかっても数日、早ければ審査に申し込んだ当日中に結果が分かることもあります。

その上、審査難易度は高くありません。基本的にディーラーが「この人になら中古車を売ってもいい」と思っている人にローンの申し込みをさせるので、通過する可能性が高いです。

ディーラー系ローンは、自分でいろいろと手続きする必要がありません。購入手続きと並行して、ローン審査の申し込みが行えます。もし分からないことがあっても、ディーラーの担当者がサポートしてくれるため、手続きに滞るような心配もありません。

しかし、審査には通りやすいですが、金利は高めとなっています。借入額や返済期間については、慎重に検討したほうがいいでしょう。

自社ローンの場合

自社ローンの場合、銀行や信販会社を通さずに中古車販売店が独自の基準で審査を行うのが特徴です。そのため、一般的なローン審査とは異なるアプローチで手続きを進めるところも少なくありません。

例えば、銀行や信販会社の場合、信用情報機関への照会を行いますが、自社ローンの場合は、過去の債務歴はあまり重視せず現在の支払能力だけを確認するというお店が多いため、審査はスムーズに進む可能性が高いです。即日審査というところも少なくありません。

あまり審査に時間をかけたくない、より確実に融資を受けたいと思っているのであれば、自社ローンで中古車を購入するのがおすすめです。

仮審査にかかる時間

中古車ローンの審査には、仮審査と本審査の2種類があります。

仮審査は本審査を受ける前に受けることが多く、簡易審査とも言われています。中古車ローンに申し込むにあたって本審査は受けないといけませんが、仮審査は必須ではありません。

しかし、仮審査を受けると借入可能な金額の目安や借入不可だった場合、ほかの借入方法の準備ができます。

仮審査にかかる時間は数秒しかかかりません。中古車ローンを提供している金融機関に仮審査用のページがありますので、こちらに必要事項を入力するだけです。そして、必要情報を送信すると、数秒でメールなどで審査結果が通知されます。

本審査の結果を保証するものではありませんが、本審査への不安を解消するなどのメリットがあります。

まとめ

①中古車ローンで借り入れるためには審査が必須

②中古車ローンの審査では、属性や他社の借入状況、信用情報などで判断される

③信用力を高められる対策はできるだけ講じておく

④審査にかかる期間は、銀行系ローンの場合だと数週間かかり、ディーラー系や自社ローンの場合は即日で結果が分かることもある

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グーネットマガジン編集部

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