中古車購入チェックポイント
更新日:2022.07.25 / 掲載日:2022.07.25

中古車を購入するときにローンを組む場合の返済期間は何年がおすすめ?

中古車を購入するにあたって、ローンを組もうと思っている方もいるでしょう。カーローンの場合、返済期間を何年にするか迷うかもしれません。

返済期間を短くすれば金利が少なくなるので、返済総額を少なくできます。一方、返済期間を長くすると月々の返済額が少なくなり、家計のやりくりもしやすいです。

そこで、この記事ではカーローンを組む場合、返済期間を何年にするのが理想なのか見ていきます。長期でも短期でもそれぞれにメリットとデメリットがあることを覚えておきましょう。

マイカーローンは最長何年まで?

マイカーローンは銀行や信販会社、中古車販売店などいろいろなところで取り扱っている商品です。ローンを組むにあたって重要なポイントは、返済期間をどうするかです。

ここからは、マイカーローンの返済期間は最長どのくらいまでなのか、また一般的な相場について見ていきます。

最長は10~15年

マイカーローンの返済期間の上限は商品によってまちまちです。近年では返済期間が長くなっている傾向があり、10~15年くらいを上限としているローンも出てきています。10年の場合120回払い、15年になると180回払いです。

できるだけ早くローンを返済しようと短期のローンを組むと、返済計画が後々破たんする危険性もあります。無理なく返済できるように、スケジュールを検討しなければなりません。

また金融機関の中には、それぞれの信用力で最長の期間や金利が変わってくる商品も見られます。実際に申し込む前に個別に最長の期間が変わることがあるか、確認しておきましょう。

10~15年が上限の理由

長期的な返済期間の設定できるローンとしては、住宅ローンもあります。住宅ローンの場合、最長35年や40年のローンも販売されています。

住宅ローンと比較して、マイカーローンは最長10~15年と短めです。これは、車が減価償却資産であることが関係しています。

車には税法の関係で耐用年数が定められています。そのため、定期的に車を乗り換える方が多く、住宅のように一度購入したらずっとその車両に乗り続ける人は少ないです。

かつては、大体5~6年のサイクルで車を買い替える方がほとんどでした。しかし、だんだんと車の価格も上がってきていることもあり、短期間で乗り換える方が少なくなりつつあります。そこで、近年では10~15年といった、長期借り入れのできるローンも増えてきています。

中古車でも長期借り入れは可能?

新車と比較して中古車の場合は短期間でしかローンを組めないのでは?と、思っている方も多いと思いますが、そんなことはありません。

カーローンの中で、新車と中古車で明確にローン期間を分けているものは少ないです。そのため、中古車でも10年以上の借入期間で融資を受けられることもできます。

ただし、これは審査の結果次第です。もしかすると審査の結果によっては、長期間の借り入れができないということも考えられます。

理由としては、中古車の担保価値が十分ではない場合や申し込んだ当人の信用力が足りなくて長期間のローンが組めない場合もあるでしょう。そのため、まずは審査を受けてみることが大切です。

中古車ローンの最適な返済期間は何年?

中古車ローンを組む場合、最長10~15年といった選択肢もあります。そこで問題になるのは、中古車ローンの返済期間を何年にすればいいのかという点です。

返済期間によって、月々の返済額や総返済額も変わってきます。返済計画や今後いつ買い替えるかといったさまざまな側面も考慮に入れて、ベストタイミングを検討しましょう。

返済期間別の月々の返済額と総額を比較

マイカーローンを見てみると3年・5年・7年といったところが一般的です。さらに10年借り入れができるような商品も近年出てきています。どれを選択するかによって、返済条件もだいぶ変わってきます。

そこで、ここでは200万円の車を年利3.0%という条件でカーローンを組んだ場合で比較してみましょう。

月々の返済額は、「3年58,162円」「5年35,937円」「7年26,426円」「10年19,312円」です。

3年と10年とでは月々の負担が40,000円弱変わってきます。

では、返済総額がどうなるかを見ていくと、「3年209万3,847円」「5年215万6,240円」「7年221万9,833円」「10年231万7,450円」になります。

3年と10年を比較すると、220,000円もの差が生まれます。

5年前後が一般的

10~15年の借り入れ設定のできるカーローンも出ているので、10年や15年の長期借り入れを検討する方も増えています。しかし、長期返済で融資を受ける人は、まだまだ少数派です。

カーローンを借りる方の借入期間を見てみると、5年くらいで完済しているのが一般的です。

新車の場合、初回の車検と2回目の車検を受けるあたりで完済する形になります。中古車でローンを組む場合には、3回目の車検である6年を完済のめどにする方が多いようです。

5~6年を一つの目安にして、シミュレーションをしてみるといいでしょう。

リセールバリューも検討しよう

中古車を購入する場合、将来車を乗り換えるという方もいるでしょう。その場合、ローンを完済した時のリセールバリューを考慮に入れることをおすすめします。

もし長期で借り入れをしてしまうと、完済していざ乗り換える時に愛車の価格がほとんど付かないこともあります。自動車は基本、年式が古くなると価値が下がっていくためです。

買取価格がほとんど付かないとなると、売却代金を次の車の購入資金にあまり充てられなくなります。より多くの自己資金を準備しなければなりません。

そのため、もし将来的に乗り換えを検討しているのであれば、ローンの返済期間をあまり長く設定しないほうがいいでしょう。

短期と長期ローンのメリットとデメリット

カーローンの返済期間は3年のような短期のものもあれば、10年以上の長期もあります。短期と長期のローンには、それぞれメリットとデメリットがあります。

ここからは、短期と長期ローンのメリットとデメリットについてまとめました。自分の場合、どちらがよりメリットが大きいのか、参考にしてみてください。

短期ローンのメリット

カーローンの中には6カ月や1年といった短期間の借り入れができるプランもあります。

3年以下の短期ローンを組むメリットとして大きいのは、乗り換えの時にタイミングをあまり気にしなくていいところです。返済期間が短いため、買い替えにあたってトラブルになることは少ないです。

また返済期間中はずっと金利が発生し続けます。返済期間が短ければ、それだけ利息を少なく抑制できるメリットもあります。返済総額を少なく抑えられ、返済の負担をトータルで少なくできるでしょう。

返済期間が短ければ、より早く車を売却することもできます。それほど価値を落とすことなく、売却できるかもしれません。

短期ローンのデメリット

短期ローンを組むにあたって注意しなければならないのは、月々の返済額が大きくなる点です。返済月数が少なくなるので、月々の返済額はどうしても大きくなってしまいます。

特に6カ月や1年のような超短期のローンになると、月々の返済額はかなり大きくなります。200万円でも2年以内で返済するとなると、月々の返済額が100,000円を超えるかもしれません。

早く完済したいからと言って短期の返済期間にする前に、きちんと検討することをおすすめします。

短期ローンを組む際には、月々の返済額をチェックしてください。想定外の出費があっても、月々の返済ができるくらい余裕のある期間で融資を受けましょう。

長期ローンのメリット

5年以上の長期ローンを組むメリットとして大きいのは、月々の返済額を少なくできる点です。5年で60回、10年で120回、15年で180回払いにできます。

これだけの支払回数にすれば、1回あたりの支払額はかなり少なくできます。家計のやりくりがギリギリでも中古車を購入したいのであれば、長期ローンを組むのも一考です。

高級車を購入したいけど手持ちが足りない…という場合も長期ローンを組むことで月々の返済額を少なくできます。憧れていた高級車でも、支払回数を増やせば手に入れられる可能性も高くなります。

無理のない返済計画が立てられるので、滞納や車を差し押さえられるリスクも少ないでしょう。

長期ローンのデメリット

長期ローンのデメリットは、支払総額が大きくなってしまう点です。長期間の返済となるため、その分利息も余計についてしまいます。

また、車を買い替えたいけれどもローンが残っている状態だと、なかなか売れないことも考えられます。売却代金で残債を支払えればいいですが、そううまくいかないかもしれません。

売却代金よりも残債のほうが大きかった場合でも、ローンの組み直しをすることで買い替えは可能です。

しかし、次の車をローンで購入する場合、車購入のローンに前の車の残債が上積みされる形になるため審査は厳しくなります。ローンの総額が大きくなれば、それ相応の信用力が求められるでしょう。

ローンを何年にするかは月々の返済額を検討してから決めよう

中古車を購入するにあたってマイカーローンを利用する場合、月々の返済額がどうなるのかシミュレーションしてみましょう。自分の収入に対して返済額が大きいと、滞納リスクがどうしても大きくなります。

ここからは、月々の返済額をベースにして、ローンの返済期間を何年にするといいか解説していきます。

年収に占める返済額の割合で考える

月々の返済額をどうするか検討する際、年収に占める年間返済額が一つの目安になります。

よく言われているのは、年収の30%に年間返済額を抑えるというものです。30%を超えてくるとローンの審査も厳しくなりますし、何か想定外の出費があると途端にやりくりが難しくなります。

しかし、30%というのは上限であり、住宅ローンや家賃などの出費があるのかどうかでも変わってくるでしょう。

車を購入すると、メンテナンスコストがかかります。自動車保険料やガソリン代も払わなければなりません。さらに車が不具合を起こした場合、整備費用も発生します。そのような出費に準備するには、年収の20%をベースに考えましょう。

年収300万円の方であれば、年間600,000円・月々50,000円を一つのラインと考えてください。このような条件で借り入れれば、問題なく返済できるとされています。

年間の支払額から購入できる車種を絞り込む

月々の返済額をベースにして、何年ローンならいくらまでなら借り入れできるかをシミュレーションする方法もあります。借り入れの上限がわかれば、それを予算にして中古車の候補を絞り込めます。

例えば、年収300万円で年間の総返済額を20%にする場合、年間600,000円・月々の支払額は50,000円が上限です。これでどの程度の借り入れができるかシミュレーションしてみましょう。

年利3%のローンで借り入れをした場合、3年ローンであれば172万円弱が上限です。5年ローンの場合278万円超、10年ローンを念頭にすれば518万円弱の借り入れが上限になります。

10年ローンにすると500万円超の借り入れのできる可能性も出てきます。これだけの予算になれば、いろいろな中古車を購入できるでしょう。

頭金を増やしてみる

どうしても欲しい車があるが、年間の支払額をベースにするとその中古車が購入できないというケースもあるでしょう。その場合、頭金を準備することで対処する方法もあります。

頭金をあらかじめ入れておけば、その分月々の返済額を少なくできます。無理のない返済計画が立てられるということです。

頭金を確保するためには、自分でお金を貯めておくことが大切です。また、両親が健在で経済的に余裕があれば、両親からの援助を受ける方法もあるでしょう。このような方法で頭金を用意できるか検討してみてください。

中古車ローンの負担を軽減するコツ

中古車を購入するにあたってローンを組みたい、でも返済負担はできるだけ軽減したいと思う方も多いでしょう。返済の負担を軽減できる方法はいくつかありますので、ここで紹介していきます。

どこで借り入れるかも重要ですし、家計の見直しも有効です。また返済が厳しくなった場合の対処法についても紹介しますので、いざというときの参考にしてみてください。

銀行系ローンに申し込む

カーローンは大きく分けて銀行系ローンとディーラー系ローンの2種類に分類できます。もし返済負担を軽減したければ、銀行系ローンに申し込みましょう。

一般的な傾向として、ディーラー系よりも銀行系ローンの方が低金利とされています。相場といわれている金利はディーラー系ローンが3~10%に対して、銀行系ローンが1~2%程度です。

中古車でも、何百万円単位で販売されているものが多いです。金利が数パーセント違うだけでも、返済総額が何十万円と変わることもあります。

銀行系ローンは低金利な分、審査も厳しめです。しかし返済負担をできるだけ抑えたいと思っているのであれば、銀行のマイカーローンに申し込むのがおすすめです。

繰上返済を活用する

カーローンには繰上返済というものがあります。通常は毎月決まった期日に返済しますが、資金に余裕のある時に追加で返済できるというものです。

もし家計に余裕があれば、繰上返済に回しましょう。繰上返済をすることで、残りの返済負担が軽減されます。

繰上返済をすると、月々の返済額を少なくする、返済期間を短縮化できるという2つの選択肢があります。この場合、返済期間を短縮化しましょう。返済期間が短くなれば、利息の支払額も少なくできます。返済総額を圧縮でき、結果的に返済の負担を軽減できます。

出費の見直しをする

カーローンを組んでから、返済のやりくりが難しくなったという場合もあるかもしれません。その場合に真っ先に行うべきことは、家計の見直しです。

特にチェックしてほしいのが、固定費です。固定費の出費を抑制できれば、家計のやりくりもだいぶ楽になります。

例えば、スマホの料金が高ければコースを見直す、格安スマホに変えてみるなどの対策が有効です。

最近ではサブスクのサービスも多く見られますが、利用していないものは解約することで費用をカットできます。

また、食費や光熱費などすべて見直してみて、無駄遣いしているところがないか確認してみるといいでしょう。

返済が難しくなったら?

もし返済が厳しくて滞納しそうになったら、速やかにローン会社に連絡します。そして返済が難しくなった旨を正直に伝えてください。そうすれば、無理なく返済できるような方法を提案してくれるかもしれません。

例えば、返済額を一時的に少なくする、それでも難しければ利息支払いだけにするなどの方法が提案されるでしょう。一番やってはいけないのが、催促の電話が来ても出ない、督促状が来ても無視するなどです。

滞納の情報が信用情報に乗りますし、場合によっては事故情報の登録をされる可能性もあります。今後ローンやクレジットカードの利用ができなくなるかもしれないので、返せないからといってそのまま放っておくのはやめましょう。

まとめ

①新車も中古車もローンの期間の条件は一緒

②ローンの最長期間は10~15年

③ローンの返済期間は5年くらいが一般的

④年間の返済額に無理がないかどうかも検討すべき

⑤返済を軽減するには銀行系ローンがおすすめ

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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