モータースポーツ
更新日:2021.05.28 / 掲載日:2021.05.27
ランボルギーニ 2022年シーズンのスーパートロフェオに参戦する新型ウラカンを発表
ランボルギーニ ウラカン スーパートロフェオEVO2
ランボルギーニのレーシング部門を担うランボルギーニ・スクアドラコルセは現地時間の5月26日、2022年シーズンの3大陸シリーズ「ランボルギーニ・スーパートロフェオ」に使用する新型「ウラカン スーパートロフェオEVO2(Huracan Super Trofeo EVO2)を発表した。
ウラカンのアグレッシブさとランボルギーニの伝統的なスタイルを融合させた “Racing in style” というコンセプト
フロントは先進的なイメージを押し出したデザイン
今回発表されたウラカン スーパートロフェオEVO2は、ランボルギーニのデザインチーム「ランボルギーニ・チェントロ・スティーレ」により空力面での抜本的な改良と妥協のないデザインの創造に着手。
中でも最も注力したというエアロダイナミクスとデザインは、美的観点から前世代のデザインを極限まで追求、今後数年でロードカーに搭載されるであろうスタイリング要素を先取りしたと胸を張る。
フロントエンドは、六角形のデザインを採用した新しい高輝度フルLEDライトクラスターや、カーボンファイバー製フィンを一体化させてウラカン STOとの共通性を持ったオメガリップを備えるなど、抜本的な変更が加えられた。
また、エアカーテンインテークも新たに採用し、空気の流れを側面に密着させることで、ダウンフォースを最適化させた。
ちなみにLEDライトクラスターのフレームは名車・カウンタックへの敬意を示すべくデザインされたものだという。
サイドメンバーパネルや前述のリアの空力部品など、ボディワークを構成する数多くの部品にもイノベーションが見られ、ランニングコストの面で最大限の持続性を維持しながら、プラスチック素材をカーボンファイバーに置き換えられた。また、リアフェンダーは、サイドスポイラーの一部を含む単一のエレメントで構成され、表面の連続性を最適化している。
ランボルギーニのデザイン部門の責任者であるMitja Borkert氏は、「ウラカン スーパートロフェオEVO2の開発プロジェクトへ携わるに当たり、私たちはすぐに“Racing in style”というコンセプトを思い浮かべた。これはつまり、ウラカンが持つレーシングカー固有のアグレッシブさと、ランボルギーニの伝統であるクラシックなスタイルの融合を意味するもの。そこへさらに、次世代のロードカーのデザイン要素を部分的に先取りし、未来的な美的アプローチを表現した」とコメントしている。
より魅力的なドライビングエクスペリエンスのための設計
5月28日のランボルギーニ・スーパートロフェオ ヨーロッパの第2戦で初公開される
改良はブレーキシステムにも施されており、スチール製のフロントディスクは380mmから390mmに拡大、新しいキャリパーには新しいデザインのパッドが装着され、性能と消費を最適化するために表面積を拡大した。
パワーユニットは最高出力620馬力を発揮する5.2リッター自然吸気V10エンジンを搭載し、シーケンシャル6速X-Tracギアボックス、後輪駆動が組み合わされる。
ランボルギーニのモータースポーツ部門の責任者であるGiorgio Sannaは「スーパートロフェオは、ランボルギーニのカスタマーレースのコンセプトの基本であり、若手やベテランドライバーを一様に巻き込み、彼らへ刺激を与えることを想定して開発に取り組んでいる。ウラカン スーパートロフェオEVO2については、ランニングコストに最大限の注意を払いつつも、より魅力的なドライビングエクスペリエンスをドライバーへ提供するという目的を果たすべく開発に注力した」とコメントした。
ウラカン スーパートロフェオEVO2は、5月28日にル・カステレで開催されるランボルギーニ・スーパートロフェオ ヨーロッパの第2戦で初公開される。
ヨーロッパ市場での価格は25万ユーロ(税別)としており、2022年初頭には現行のウラカン スーパートロフェオEVOをアップグレードする専用キットも販売予定だという。