モーターショー
更新日:2022.04.22 / 掲載日:2022.04.22

【オートモビル カウンシル】オトナが楽しめるモーターショー【九島辰也】

文と写真●九島辰也

 前回レポートしたクラシックカーラリーもそうですが、にわかにイベントが増えています。季節もいいですからね。草木が芽生えるように人間も活動し始めます。オフ会も各地で行われているようだし。

 海の向こうからは、ニューヨークモーターショーが3年ぶりに開催されたというニュースが伝わってきました。4月13日からスタートしたとか。あちらではピックアップトラックのEV化が話題のようです。彼ららしい発想ですが、航続距離はどうなんですかね。そもそも重いクルマだけにバッテリーを積んだら相当な重量になるのではないでしょうか。

 でもって国内に目をやると、AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビルカウンシル)が例年通り幕張メッセで行われました。知る人ぞ知る大人のモーターショーです。クラシックカーから最新のモデルまでクルマ好きであれば一度はこの目で見てみたい車両が所狭しと展示されます。個人的にも好きなジャンルですからね。都度足を運んでいます。

 今年のテーマ展示は、「DTMの主役たち」ということで、90年型メルセデス・ベンツ190E 2.5-16エヴォ2 AMGと87年型BMW M3が飾られました。リアルタイムに見ていたマシンだけに、懐かしさ炸裂です。「スーパーカードリーム」では、ランボルギーニ・カウンタックLP400、ランボルギーニ・ミウラP400、フェラーリ356 GTB4ベルリネッタボクサーが並びます。ワタクシ自身スーパーカー世代ですからここも当然足を止めます。また、流行りのEVでは、初めてヒョンデがブースを構え、アイオニック5を展示したのもニュースでしょう。ガソリンの12気筒がドーンと鎮座すれば、こうした新世代モデルが顔を出すのもこのショーの醍醐味ですね。

 なんて感じの会場ですが、とにもかくにも知り合いのカーショップが多いので、そこでの会話が楽しさを倍増します。ガレージ伊太利屋、コレツィオーネ、ワナドライブ、バディオート、ビスポークストーキョー云々。それにかつて一日店長でお世話になったル・ガラージュ、モトーリモーダ。それとバイク用グローブで有名なCACAZAN、ドライビング用グラスとして多くの人の愛用されるDEECなんてのも知り合いです。人気酒造もそう。フォーミュラニッポンでシャンパンファイトの代わりにスパーリング日本酒を提供しているこのブランドのオーナーもクラシックカー乗りの仲間です。そうそう、ヤナセクラシックカーセンターもここ数年懇意にさせてもらっています。今回は程度の良さそうなR107型SLに目が止まりました。縦目もいいですけどね、若い頃リアルに憧れたのはこっちです。

 ユニークだったのは、例年ヨーロッパ車ばかりの会場ですが、今年はジープ・グランドワゴニアが2台も展示されていたことです。用意したのはバディオート。主催者側からアメリカンSUVの展示をしたい意向があったようです。こういうのもいいですよね。ヨーロッパ系クラシックカーとはまた違った趣を感じます。ディプレイも素敵でした。

 変わり種というところでは、アンティーク時計のショップにも足を踏み入れました。先日1940年代のティモールのミリタリーウォッチを手に入れたばかりなので、興味津々です。まさかカーショーでそんなブースに出会うとは驚きです。

 こうしたカーショーはもっと増えるべきだと思います。フツーはクラシックカーはクラシックカーだけ、最新モデルは最新モデルだけになりますが、クルマ好きとしてはどちらも見たいもんです。それにクルマを文化として捉えれば、サングラスや時計ショップが並んでいても不思議じゃありません。

 ということで、今年もAUTOMOBILE COUNCILを楽しみました。日本のカーカルチャーは充実していますね。今後はカスタムカーがもっと増えればさらに楽しくなると思います。アメリカではオリジナルのクラシックカーはもちろん、それを現代的に乗りやすくしたハイテックと呼ばれるものもしっかり価値を持っています。まぁ、日本もその兆しはにわかにありますが。いずれにせよ、来年も楽しみです。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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