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更新日:2026.10.06 / 掲載日:2026.10.06
蘇るレースの歴史絵巻 グッドウッド・リバイバルを体験する【九島辰也】

文●九島辰也 写真●グッドウッド・リバイバル
先月「グッドウッド・リバイバル」を取材してきました。英国サセックス州グッドウッドへは「フェスティバル・オブ・スピード」を含め何度か足を運んでいますが、「リバイバル」は初めて。有名なカーイベントだけにとても楽しみにしていました。

馴染みのない方のために簡単に説明すると、「リバイバル」はその名の通り、過去を復活させたものです。具体的には、1948年から66年にかけて彼の地のサーキットで行われていたモータースポーツを甦らせました。当時走っていたレーシングカーを集め、カテゴリー毎でレースをします。また、レギュラーカテゴリーとは別にその年にちなんだものが追加されるのも見もの。今年はマセラティが1926年に本格的にレース参戦してから100年経ったことを祝い、「マセラティvsフェラーリ」なんてカテゴリーが設けられました。ニクい演出です。

クルマは1950~60年代のグランプリレースで活躍したマシンを中心に、当時のGTカーやサルーン、プロトタイプなどが展示されます。なので、レースはもちろんパドックがすごい。ミュージアムとかブランドヒストリーやレース関係の写真集でしか拝めないものがリアルに並んでいます。まさにカーガイには垂涎の的。アストンマーティンDB4GTやジャガーCタイプ、Dタイプが連なります。個人的に驚いたのはアストンマーティンDB3S。モノクロ写真でしか見たことがなかったモデルが目の前に現れました。
この他では、ロータスやブラバム、クーパー、フォードなど当時のレーシングコンストラクターのモデルが見受けられました。大陸を渡って戦っていたフォードGT40やマスタング、ギャラクシーは目立っていたと思います。

といったのがこのイベントのメインストリームではありますが、もうひとつ大きな特徴があります。それは来場者の衣装。みなさん、1930年から40、50、60年代に見合ったファッションでここへ訪れます。男性はツイードのジャケットにハンチング帽、女性はレトロなワンピースにスカーフを巻いたスタイリングです。みなさん思い切りファッションを楽しんでいて、いたるところで自撮りしていました。遊び心満点ですね。マーケットやフードコートも充実しているので、レース以外を目的に来ている方も多くいらっしゃるかもしれません。子供向けには大きな移動式遊園地がありました。レトロなメリーゴーランドはまるで映画のセットのよう。それにしてもドレスコードがあるカーイベントなんて珍しい。シーンを切り取るとタイムスリップしたような気になります。

そんな「グッドウッド・リバイバル」は1998年からスタートしました。グッドウッドサーキットの誕生50周年を記念したものです。言い出したのはチャールズ・マーチ卿(現リッチモンド侯爵)。32年間封鎖されていたサーキットに命を吹き込みました。きっと93年にスタートした「フェスティバル・オブ・スピード」が大成功したことが関係したのでしょう。今日のクラシックカーブームを予見していたというか、火を付けたような感じです。
といったビッグイベントのパートナーとなったのがDUNLOP(ダンロップ)です。1948年のグッドウッドサーキット開業からスポンサーをしていたこともあり、2026年から3年間の契約でリバイバルを支えます。これには住友ゴム工業が昨年ヨーロッパ市場でDUNLOPブランドを扱う権利を取得したことが関係します。それを機に「リバイバル」のパートナーになるなんてオシャレですね。これで国内同様「DUNLOP=住友ゴム」になったわけです。
いずれにせよ、「グッドウッド・リバイバル」は想像以上に楽しいイベントでした。当時の飛行機を使った航空ショーもあるからスケールがデカイ。いつか日本でもこんなイベントが開催されたらいいなぁ、なんて思っちゃいました。


