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更新日:2018.11.26 / 掲載日:2015.10.27
日産、テアトロforデイズとグリップスコンセプトを紹介!≪東京モーターショー2015特集≫

森野恭行
「IDxとはねらいが違う」と説明をしたのは、「テアトロ for デイズ」がクルマとしてだけではなく、コミュニケーションツールの役割を持つ移動体としての魅力も、あわせて追求することで誕生したモデルだから。ネットと常時接続するのは当たり前。走りながら、ネットでつながる仲間とリアルタイムでドライブ体験を共有することなどで、これまでにないクルマの楽しさを提供するという。
ちなみに、「テアトロ」はイタリア語で劇場の意味。そこでは、「真っ白なキャンバス」をイメージしたインテリアが大きな意味を持つ。スクリーンのように映像を投影して、あたかも車内を劇場のようにできるのだという。もちろん、それは駐車中のお楽しみ。「走る、曲がる、止まる」では、2020年以降に免許を取得する世代の若者に、クルマの魅力を伝えるのは難しい。そうした未来動向の予測から、このモデルが発案された。
だが、「現実」につながる要素も多数ある。軽自動車サイズのEVというのは、日産・三菱の軽自動車開発連合であるNMKVにとっては、ぜひとも挑まなければならないジャンル。そう、i-MiEVの次の一歩だ。少なくとも、キューブを発展させたようなスタイルは、魅力ある仕上がりだと思う。たんなる「夢のクルマ」には終わらないだろう。
大きなディスプレイがいたるところに設置された、テアトロ for デイズの斬新なインテリア。
GRIPZ CONCEPT

近未来的なフォルムのSUVは存在感抜群。市販化を夢見る人も多くでるだろう。
注目すべきは、搭載を想定するパワートレーンと、斬新なデザインだ。電気自動車の技術をベースにしたシリーズハイブリッドEVシステムというのは、とても生々しい表現。今の日産にはコンパクトカーに搭載できるハイブリッドメカが存在しないが、「ピュア・ドライブ e―Power」と名付けられたシステムが、遠くない未来の市販化を想定したメカであることは十分に考えられる。
トヨタやホンダと日本のBセグメント、Cセグメント市場で闘うには、マストなアイテムだと考える。リーフで築いたEVのノウハウが、そこでフルに活きるはずだ。
デザインについては、「往年のフェアレディZのラリーカーをイメージしたカラーリング」は、ハッキリ言っておまけのような話。ジュークがデビューしたのは2010年だから、そろそろ「次」を臭わせるコンセプトカーがお披露目されてもおかしくはないだろう。とはいえ、よりスポーツ方向に振ったクーペ風クロスオーバーを、追加して投入するというセンも考えられる。少なくとも、たんなるショーモデルではない気がする。
GRIPZ CONCEPTは、効率性と快適性をハイレベルに向上しながら、アクティブなカーライフを提案するEVのSUVだ。