イベント
更新日:2023.05.02 / 掲載日:2023.04.27

【RAV4 meeting in SHIGA】なぜRAV4カスタムは魅力的なのか

文と写真●九島辰也

 4月のある日トヨタRAV4のオフ会に参加してきました。滋賀県竜王で行われたイベントで、「RAV4 meeting in SHIGA」といいます。今年で2回目。実は昨年の第一回目も参加していました。

 きっかけはSNSでのお誘い。ボクがカスタムしているRAV4をネット上で主催者が見て、参加してほしい旨のメッセージをいただきました。確かに、ネット媒体をはじめ、自動車専門誌やライフスタイル誌にたくさん取材されましたから目にする機会は多かったと思います。2021年ごろは13、14媒体くらいから取材のオファーを頂きました。

 第二回目の今年のイベントはさらにパワーアップした印象です。クルマは全国から集まり、ナンバープレートには関西や中国地方もありましたし、関東圏も多く見ました。それに新潟も。滋賀という場所がそうさせたのかもしれません。全国的に見ればちょうど真ん中っぽいですからね。西や東に偏りませんでした。お見事。

 参加台数は230台以上、それに特別展示やカスタムショップの出店もあって眺めているだけで時間があっという間に進みます。午後からは抽選会もあったりして、スタッフと来場者がひとつになって会を盛り上げます。第一回目は会場の都合上出店がNGでしたが、やはりイベントには買い物エリアが必要です。それにできればキッチンカーもあればなおさらいいかと。その辺を主催者に伺うと、次回はぜひ用意したいという話でした。いいですよね、そういうの。ファミリーや恋人、友人ときて一日中いられます。晴天の下でのアメリカンドッグは格別だし。個人的には来年はオリジナルステッカーを販売したいなと思いました。かっこいいステッカーを作ってみんなに貼ってもらいたいですね。きっとさらに一体感が出て気分も盛り上がることでしょう。

 来場した約230台のRAV4は会場内で大きく二つに分けられます。オフロード系とシティ系で、文字通り車高を上げたのと下げたのとです。台数はアドベンチャー(RAV4のグレード)やオフロードパッケージ人気もあってオフロード系が多くなります。5対4くらいの割合ですかね。でもこれだけ両方混在するのは珍しい。思うに、90年代はアメリカのSUVやピックアップトラックのカスタムでは両方向ありましたが、2000年以降は少ない気がします。というか、BMWやメルセデス・ベンツ、それにフォルクスワーゲンやポルシェ、ボルボなどがSUVを次々投入した以降、それらをベースにしたカスタム文化は広がりませんでした。多少のドレスアップはあったとしても、みなさんそれ以上は手を入れません。

 その辺を鑑みると、カスタムのベースになるのはアメリカ車とアメリカで販売されるUSトヨタ車が多い気がします。USトヨタとは、ハイラックスやタンドラ、タコマ、ハイラックスサーフ(4ランナー)、セコイア、ハイランダーあたり。FJクルーザーもそう。どれもカリフォルニアの海や山で走っていそうなモデルとなります。

 それじゃRAV4はというと、まさにそんなクルマ。先代は日本では発売されず北米で人気だった理由から、現行型もはじめは北米専用車になる予定でした。つまり、日本で売る予定なし。ですが、国内営業部がその出来栄えを見て、「これは日本でも人気になる!」と言って国内販売されることになったのです。よってデザインはアメリカを意識したもの。まさにUSトヨタ的ですね。

 ここからは私見ですが、アメリカ車とかUSトヨタ、つまりアメリカのマーケットをメインに作られたクルマは、カスタムベースになるように初めから計算されているのではないでしょうか。“完成品―1(マイナスイチ)”のような。要するに買ってからお客さんが手を加えてクルマを完成させるようなイメージです。カスタムする喜びと言いますか、カスタムを楽しむ文化として。

 それに対しヨーロッパではチューニングはあってもカスタム文化がアメリカほど広く浸透していないので、デザインに高い完成度が要求されます。ドイツ車やイタリア車を見るとよくわかります。ツーリングカーレースに出場するレーシングカー方向のチューニングやカスタムはあっても、それ以外はほぼ目にしません。アメリカでウケたフォルクスワーゲン・ビートル以外はなしですね。

RAV4 GR仕様

 なんて話はともかく、「RAV4 meeting in SHIGA」は無事に終了。特別展示では、RAV4を生産している豊田自動織機がアドベンチャーマスクのプラグインハイブリッドを持ち込んだのが印象的でした。一月のオートサロンに展示した車両です。市販化されるといいですね。それ以外にも欧州向けのGR仕様とか目にしました。いやはやRAV4の可能性はまだまだ広がります。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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