車のエンタメ
更新日:2021.12.13 / 掲載日:2021.12.13
ベントレーベンテイガで行方不明のトナカイを捜索!?

ベントレーはこのほど、ホリデーシーズンを前にユーモア溢れるプレスリリースを発表。“北極にいるVIPのお客様” から、行方不明になった特別なトナカイを見つけてほしいという緊急の依頼を受けたというベントレー。トナカイを追跡するために、一連の運転支援システムを搭載したベンテイガを配備したというが……?(☆このニュースはジョークです)
トナカイを探せ! ベンテイガのADASが役立つ?

この “お客様” は、1年前にも旧式のそりに代わる豪華な車を求めて連絡があり、カスタマイズしたフライングスパーV8を「レインディア(トナカイ)・エイト」という形で製作していた(という内容のリリースを当時発表)。
今年、この顧客は自分のチームの重要なメンバーがいなくなり困っているという。そのメンバーとは、ピカピカの赤い鼻を使って、並外れた規模の世界的な大旅行(たった一晩で約4,100万マイル)を計画し、ナビゲートする役目を担う、あのトナカイだ。
幸いなことに、ベンテイガの注文の約3分の2にADAS(Advanced Deer Alert System)と呼ばれる技術が搭載されている。 ADASの主な機能はナイトビジョンで、クリスマスに間に合うように鼻の利いた動物を見つけるための重要なツールになると考えられる。
ナイトビジョンは、FIRイメージャー(トナカイ探査機(Festive Isolating Reindeer)、別名赤外線前方監視装置(Forward Infra-Red))、電子制御ユニット、ドライバーのインストルメントパネルの3つの主要コンポーネントで構成されている。
FIRイメージャーは、固定焦点の光学系を用いて車両前方140mまでの赤外線エネルギーを捕捉するサーマルイメージャーで、24°の水平視野が確保されている。ベンテイガのフロントグリル内に設置されたイメージャーには、路面の汚れ、埃、氷、トナカイのフンなどを除去するための専用の洗浄口が設けられている。

FIRイメージャーと車両の制御インターフェースを担うのがECU(Electronic Control Unit)。ECUは、FIRイメージャーの動作を制御するとともに、デジタル画像の画像処理機能、動物検知機能、歩行者警告システムなどを搭載。1m程度の小動物であれば車両前方7mから、2m以上の大型動物であれば140m先まで検知可能。このシステムの熱解像度は、タイヤのトレッドパターンや、さらには、赤鼻の輻射熱も検知することができ、処理された画像はビデオとしてディスプレイシステムに出力されるという。ナイトビジョンシステムからの映像は、ドライバーインフォメーションパネルに白黒の画像として表示され、検出されたものには、その近さに応じて色の付いたカッコやハイライトが付けられる。
ナイトビジョンシステムは、手動または自動でヘッドランプを点灯させると利用可能になる。このシステムは、ヘッドランプの先の視界を確保することでドライバーをサポートし、視覚範囲を超えてドライバーに別のレイヤーのフィードバックを提供するが、車両の制御は行わない。ナイトビジョン機能は、視界が悪いときや、田舎などで動物の活動が活発なときに衝突を回避するなど、安全性を提供する。
また、車両がトナカイやその他の動物に近づきすぎたことを検知すると、ドライバーが素早く停止できるように、ブレーキマスターシリンダーが事前に充填。この機能により総停止距離を短縮することができ、いなくなったトナカイを発見してニンジンを与えるときなどに役立つという。
ADASを補完し、捜索を支援するのが、110個のLEDマトリクスヘッドランプ。特別に調整された前方カメラを使って周囲の環境や対向車を検知し、全LEDランプが各ランプのメインビームを個別に調整することができる。1つのランプにつき27個のLEDをオン・オフすることでビームパターンを最適化し、常にメインビームを照射することができるため、北極星と間違われることもないだろう。
クリスマスを救うために、世界中の顧客に鹿の角サイト(Antlersite)を通じてアクションを呼びかけ、ピカピカの鼻先を持つトナカイを探すためのレースがすでに始まっている。世界中の左ハンドルの車も右ハンドルの車も一緒になって、まさに両手を使って探しているような状態。幸運な勝利者は、きっと鼻の差でしか勝てないだろう、と世界中で大捜索が始まっているもよう。
ベントレーのコミュニケーションチームは、「2022年にまたお会いしましょう。その時には、休暇のおかげで私たちのジョークの水準が向上していることを願っています。」と締めくくった。
プレスリリース(英語)https://www.bentleymedia.com/en/newsitem/1286