車のエンタメ
更新日:2017.02.07 / 掲載日:2017.02.07
クルマも技術も過信は禁物! WRC 2012の事故に学ぶ

WRC(世界ラリー選手権)のドライバーって、超絶技巧派なんですよ。F1ドライバーもすごいけど、街中を走らせたらWRCドライバーのほうが速いんじゃないかと思うぐらい、ものすごーく精度の高いドラテクにさらなる磨きをかけながら戦っているんです。

サーキットではなく一般の道路をコースにして行われるラリーは、日本ではそれほど人気が高いレースではありません。しかし、ヨーロッパでは、ファンたちが沿道に集まって熱い応援を繰り広げることも珍しくない人気スポーツのひとつなんです。

コドライバーのナビゲートに従って、狭い路地をものすごい勢いで駆けあがっていきます。人が飛び出して来ないように規制をしているとはいえ接触事故を起こさないのはさすが。

コースは市街地ばかりではありません。ダート路、山岳道路を走ることも。フランスはアルザスのぶどう畑を貫く農道は、カーブも少なくスピードが出せるセクションのひとつです。

街中にくらべて事故は起こりにくそうに見えますが、2012年のラリー・ド・フランス2日目、思いもよらぬアクシデントが待ち受けていました。ゆるやかなカーブで、1台のマシンがコースアウトしてしまったんです。

ドライバーは、ペター・ソルベルグ。2003年にはWRCで、2014年と2015年には世界ラリークロス選手権でワールドチャンピオンを獲得した、世界でもトップレベルのラリードライバーをもってしてもコントロールできない状態に!
マシンの性能、タイヤの性能、ドライバーの技術。すべてが揃っていても事故は起こってしまいます。日常の移動であっても、ステアリングを握るときは「自分は大丈夫」なんて過信しないで安全運転を心がけなきゃいけないなぁ、とあらためて考えさせられた映像でした。
ところで、このソルベルグがコースオフした畑のぶどうで作られたワインが、彼の名前を冠して2000本限定で販売されたそうです。