車のエンタメ
更新日:2018.11.13 / 掲載日:2016.06.13
新型車は自慢だけれど、思春期の若者にはちょっと複雑?

洋服が当たり前になり、和式のお手洗いが絶滅危惧種になり、いろんなことが西欧式になってきている日本ですが、いまだに欧米とは大きくシステムが異なることもたくさんあります。「通学」も大きな違いのひとつ。日本では、小学校は基本的に徒歩、中学からはバスや電車などの公共交通機関と徒歩&自転車を組み合わせてひとりで通学するのが一般的ですが、欧米では「免許を取ったら自分で運転して通学、それまではスクールバスを利用するか親が送り迎えをする」ことが多いんです。
ということを題材にしたフォルクスワーゲンUKの動画がこちら。
すっかり大人になってしまえば「毎日クルマで送り迎えしてもらえるなんてラッキーだね」って思えるんですが、思春期のこどもたちにとっては手放しに喜べることでもないようですね。「忘れ物はない? ほら、シャツの裾が出てるわよ」なんて注意されたり、好きなように寄り道もできないうえにちょっと遅くなれば「なにしてたんだ? 心配するだろう」って言われたり、「いつまでもこども扱いしないでよ」って思うことも日常に組み込まれてくるわけで。
とくに、ほとんどの生徒が同じ時間に顔を合わせる登校時間は、友だちの目が気になります。お父さんやお母さんにちょっとでもこども扱いされたら「恥ずかしい!」ってなっちゃうし、お父さんやお母さんがちょっとでもダサい恰好をしてたら「みっともない!」ってなっちゃうし。大人になったら、そんなことまで気にしなくなるんですけどね。
送ってもらうこどもたちにとっては、お父さんお母さんの身なりも、言動も、そして送ってくれるクルマや車内でかかっている音楽まで「すべてが完璧」であってほしいみたいで、クルマのなかであからさまに不満そうな顔をする子もいれば、なるべく目立たないようにクルマを降りる子もいれば、とにかく「反抗期」な様子がありあり。
ところが、新型「ティグアン」の父娘はちょっと違うようです。新しいSUVというだけで「かっこいいじゃない」という視線が注がれ、助手席の娘もまんざらではない感じ。さらに娘は自分のスマホに入っている音楽をブルートゥースでカーオーディオに飛ばして再生。お父さんもノリノリな雰囲気で、学校の近くに来たら「どう?」とでも言わんばかりに窓も全開にしてアピールします。
学校の門の前についたら、パーキングアシスト機能を活用してステアリング操作なしでスパッと駐車。得意気な娘の様子を見て、お父さんも嬉しそう。テンションがあがって、クルマを降りようとする娘にグータッチを求めたら、そこは、ちょっとめんどくさそうにあしらわれてしまい……。親子の関係って、どこまでも微妙ですね。
落ち込む間もなく、スケジューラーと連動したナビゲーションから「10時からオフィスでミーティングです。ルートを検索します」という声が流れてきて、お父さんも「よし、俺もがんばるか」ってポジティブに気持ちを切り替えられた様子。ハッピーでクスッと笑える瞬間を垣間見て、なんだか元気が出てきます。