車のエンタメ
更新日:2018.10.28 / 掲載日:2016.04.22
熊本地震「通れた道」をインターネットで公開

4月14日に熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生して以降、九州地方を中心に地震が多発。16日未明にはマグニチュード7.3の大地震が起き、建物の倒壊、橋の崩落、道路の陥没、土砂災害など被害が広がっているなか、トヨタとホンダは、災害地域での安全な移動を支援する参考情報として「通行できた道」がわかる地図をインターネットで公開した。
トヨタが提供しているのは「通れた道マップ」。24時間以内に実際にクルマが通行した実績のある道路をマイクロソフト「bing」の地図上に表示、トヨタのウェブサイト内で公開している。情報は1時間ごとに更新されており、通行実績は「3回未満」が黄色、「3回以上の片方向」が濃緑、「3回以上往復」がミントグリーンに色分けして表示される。表示する情報は「最新1時間」、「最新3時間」、「最新6時間」、「最新24時間」から選択することが可能。
ホンダは、Googleの「災害情報マップ」とYahoo!地図「熊本県・大分県周辺の道路通行実績」に通行実績を提供。
Googleの「災害情報マップ」では、通行実績のほか「熊本地震リソースマップ」として「スーパー営業情報」や「炊き出し&支援物資集積地点」、「給水所」の位置や詳細も表示することができる。Yahoo!地図「熊本県・大分県周辺の道路通行実績」は、過去4時間ぶんのホンダ提供の通行実績と日本道路交通情報センター提供の通行止め情報を同時に表示しているのが特徴。
いずれの地図も、車両とセンターとの通信によりさまざまなサービスを提供するテレマティクスサービス(トヨタは「G-BOOK」、ホンダは「インターナビ」)のプローブデータを活用している。プローブデータとは、車両に取り付けられたGPSなどにより実際に走行しているクルマから収集されたデータのこと。通常は、走行している位置や速度などの情報を収集し、渋滞などの道路状況を的確に把握、ナビゲーションシステムを通じてドライバーに交通情報として提供するといった活用がなされている。
災害時に「通行できる道路」を知ることは、交通網が寸断されている箇所を把握することと同じぐらい役に立つ。なお、状況の変化や交通規制などによって、数時間前まで通行できていた道路が通行できなくなることもある。被災地を走行する場合は、「通れた道」の地図を参考にしながら、警察や国土交通省、道路会社など道路管理者が提供する情報も併せて確認し、救助や支援活動をさまたげないよう安全に走行してほしい。