車のエンタメ
更新日:2023.08.22 / 掲載日:2023.08.22

はたらくクルマ図鑑「加藤製作所のクレーン車」のヒミツ1

建設や土木などの現場で大活躍するのがクレーンだ。そして、そのクレーンとクルマが合体したものがクレーン車である。ではそのクレーン車には、どのような種類があるのか? そして、その仕組み、そして操縦方法とはどのようなものなのか? 「KATO」ブランドで知られるクレーン車の大手、加藤製作所を取材した。

●取材・写真・文/鈴木ケンイチ ●取材協力/(株)加藤製作所

クレーンであって、自動車でもある「ラフテレーンクレーン」。Roughter MR-130RfⅡは左側。Roughter SL-600RfⅡが右側だ。

操作フィーリングにこだわり、高剛性と緻密な制御を実現

 建設や土木、荷揚げなどに欠かせないのがクレーン車だ。

 トラックと同様のタイヤを持つクレーン車であれば自走して移動できる。

 ただし、クレーン能力向上のため、重量と寸法が法規上の制限値を超えてしまう場合、道路通行には許可が必要。

 移動が夜間に制限され、先導車・後続車を伴うことも。最高速度は49km/hに制限される。

 世界市場を見渡せば、大型のドイツ製が強いが、国内は国産のクレーン車がほぼ市場を独占する。

 加藤製作所のクレーン車は「操作フィーリングにこだわり、ブームの高剛性化と油圧の緻密な制御を行っている」(開発担当者)という。

 ちなみに、コロナ禍によるサプライチェーンの混乱は建機業界でも発生していて、納期が延びている。

 また、電動化の波も及んでおり、加藤製作所でも「2024年春にはハイブリッドラフターを発売する予定」とか。

●今回取材でお世話になったのは……「株式会社 加藤製作所」

「KATO」ブランドの大手クレーンメーカーが加藤製作所だ。その創業は1895年。あと少しで創業130年を迎えようという歴史ある「はたらくくるま」のメーカーだ。鉄道用モーターカーに始まり、内燃機関車、トラクター、ショベルなどを幅広く手掛けてきた。中でも主力となるクレーン車(ラフテレーンクレーン)においては、国内トップを争う存在だ。

独自設計されたキャリアにクレーンを架装したものを「オールテレーンクレーン」と呼ぶ。
履帯を装着した車体にラチスブームを組み合わせる「クローラクレーン(ラチスブーム)」。
普通のトラックにクレーンを組み合わせたのが「トラック搭載型クレーン」となる。
取材したのは加藤製作所の茨城工場。茨城県五霞町にある建設用クレーンの主力工場だ。
エンブレムは「KATO」の「K」。街中で見かけるクレーン車の半分ほどが「KATO」製だ。
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内外出版/オートメカニック
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