キズ・へこみ直し
更新日:2025.12.12 / 掲載日:2025.05.19
車の凹み修理はいくらかかる?費用相場と安くするポイントなどを紹介

車の凹みは、見た目の問題だけでなくサビや劣化を進める原因にもなります。放置すると修理範囲が広がり、費用が高額になるため早めに対応しましょう。
なお、凹みはDIYで修理する方法もありますが、仕上がりや安全性には限界があるため、基本的には業者に依頼することをおすすめします。
そこでこの記事では、修理費用の相場や安く抑える方法、業者選びのポイントをわかりやすく解説します。DIYと業者依頼の違いも整理しましたので、参考にしてください。
1. 車の凹みは放置せずすぐに修理しよう
車の凹みは小さくてもそのままにすると悪化し、余計な出費や機能面にも影響を及ぼすことがあります。主なリスクは次の3点です。
1. サビの進行
塗装の剥がれから水分が入り込み、金属部分がサビて腐食し、補修範囲が広がる。
2. 修理費用の増加
軽度のうちなら安く直せるが、放置するとサビや損傷が広がり、修理工程が増えて費用も高くなる。
3. 査定額や機能面への影響
外観の状態は、そのまま査定額に影響する。さらに凹みがあると、ドアが開きにくくなるなど、機能面に支障が出る場合もある。
このように、凹みは放置するほどリスクが膨らむため、早めの修理が安心につながります。
2. 車の凹みを修理するならDIYか業者に依頼する

車にできた凹みを修理する方法は、DIYか業者依頼の2つの選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、凹みの大きさや位置、自分のスキルに応じて選ぶことが重要です。
凹み修理の基本的な流れは以下のようになります。
1. 凹んだ箇所を専用工具で引き出す、または裏側からパネルを叩いて形を戻す
2. へこみを埋めるためにパテを盛り付ける
3. 盛り付けたパテをしっかりと硬化させる
4. 表面を滑らかにするためにサンドペーパーで研磨する
5. 下地処理用のサフェーサーを吹き付けて乾燥させる
6. ボディカラーに合わせて塗料を調合する
7. 調色した塗料を丁寧に吹き付けて乾燥させる
8. 最後にコンパウンドで磨き上げ、艶を出す
この流れをDIYするのか、プロに任せるのかで、費用や仕上がり、かかる時間が大きく変わります。次に、それぞれのメリット・デメリットを整理して解説します。
(1) DIYで修理するメリット・デメリット
DIYで車の凹みを直す場合には、費用を抑えやすい反面、仕上がりやリスクに注意が必要です。
①【メリット】費用を安く抑えられる
市販の凹み修理キットや吸盤ツールを使えば、業者に依頼するよりも費用を抑えられます。必要なのは道具代だけで、人件費や技術料はかかりません。
②【メリット】好きなタイミングで作業できる
自分の都合に合わせて修理できるのも魅力です。予約や車の持ち込みの手間がないため、空いた時間に納得いくまで作業できます。
③【デメリット】仕上がりの精度が低い
板金や塗装を伴う凹み修理は専門知識が必須です。形を戻しても塗装面に色ムラが出て表面がデコボコし、仕上がりが不自然になることがあります。
④【デメリット】車体を傷つける危険がある
工具の扱いに不慣れだと、叩き出しでボディを余計に歪ませたり、研磨で塗装を余計に剥がしたりする可能性があります。
⑤【デメリット】時間と労力がかかる
調べながら材料をそろえ、作業を進めるのは想像以上に手間がかかります。とくに初めて挑戦する人は長時間を要することも少なくありません。
(2) 業者に依頼するメリット・デメリット
業者に任せればプロの技術で確実に仕上げてもらえますが、コストや日数には注意が必要です。
①【メリット】美しい仕上がりになる
熟練の整備士が板金・塗装するため、凹みは正確に修復され、色の違和感もほとんど目立ちません。修理後の耐久性も期待できます。
②【メリット】時間を節約できる
専用設備を使った効率的な作業により、DIYよりもはるかに早く修理が完了します。大きな凹みでも数日程度で納車されることもあります。
③【デメリット】修理費用が高額になりやすい
板金塗装は工程が多く、人件費や設備代が加わるため、DIYより費用が高くなります。
④【デメリット】修理期間が必要になる
凹みの大きさや部位によっては、数日から数週間かかるケースもあります。日常的に車を使う人は、代車の有無を事前に確認しておくと安心です。
3. 車の凹み修理を業者に依頼する際の費用相場

車の凹みを業者に依頼して直す場合、修理費用は凹みの大きさや場所によって大きく変わります。ここでは、業者に依頼する際の修理費用の相場と、費用が高くなる理由をご紹介しましょう。
(1) 小さな凹みの修理費用
15cm以下の小さな凹みであれば、3~6万円前後が目安です。ドアやバンパーなど部位によって多少の差はありますが、軽度であれば板金と塗装だけで済むケースが多く、比較的安く修理できます。
たとえばドアは板金と塗装を合わせて6万円前後、バンパーなら3万円程度が一般的です。凹みが小さいうちに直すことで費用を抑えられるため、早めの対応がおすすめです。
(2) 大きな凹みの修理費用
50cmを超えるような大きな凹みでは5~10万円程度が相場で、60cmを超えると10万円以上になることもあります。とくにボンネットやトランク、ルーフなどは損傷が大きいと板金修理では対応できず、部品交換となり費用が高額になる場合があります。
たとえば、ルーフを交換する場合は20万円を超えることもあり、修理よりも高額になるのが一般的です。部品によっては中古品で交換する方法もあるため、見積もり依頼時に業者と相談してみましょう。
(3) 修理費用が高額になる理由
凹み修理の値段が高いのは、単に外観を直すだけでなく多くの工程と専門的な技術が必要なためです。板金では凹みを叩きだし、パテで整えたあとに塗装しますが、この際に周囲と色を合わせる調色工程が必要です。
また、塗装専用のブースや高価な塗料・工具を使用するため、設備費や材料費も費用に影響します。さらに、事故の衝撃で自動ブレーキなどの安全機能用センサーの再調整(エーミング)やフレーム修正が必要な場合、追加費用が発生して高額になる場合があります。
4. 車の凹み修理費用を安く抑える方法
車の凹み修理は、方法や依頼先によって大きく費用が変わります。工夫次第で出費を抑えられるため、ここでは4つのポイントを紹介します。
(1) 相見積もりを取り安い業者を探す
複数の板金塗装工場やディーラーから見積もりを取り、費用を比較してみましょう。業者ごとに価格設定やサービス内容は異なるため、見積もりを比較することで、適正かつ安い修理先を見つけやすくなります。
(2) 修理範囲を絞って必要最小限にする
凹みの大きさや場所によっては、全面修理しなくても部分的な補修で十分な場合があります。仕上がりにこだわりすぎず、必要最低限に絞ることで余計な費用を防げます。
(3) 車両保険を上手に活用する
契約内容によっては、車両保険で修理費用をカバーできる場合があります。ただし、保険を使うと翌年以降の保険料が上がる可能性があるため、修理費用と将来の保険料のバランスを考えて利用を検討しましょう。
(4) DIYで修理する
浅い凹みであれば、市販の修理キットや吸盤ツールを使って自分で直せる場合もあります。ただし、大幅な節約になる一方、仕上がりが悪かったり、失敗して修理範囲が広がり、かえって高額になる恐れもあります。そのため、自分のできる範囲で慎重に挑戦することが大切です。
5. 車の凹み修理をDIYでする方法
車の凹みを自分で直す方法もありますが、仕上がりや安全性を考えると、基本的には業者に依頼することをおすすめします。DIYは費用を抑えたい人に向いていますが、技術や知識、経験がないと失敗し、かえって高額な修理につながる恐れがあります。
ここでは、参考までに代表的な修理方法を3つご紹介します。
(1) 熱を利用して凹みを戻す
樹脂製バンパーなどは、ドライヤーやお湯で温めると柔らかくなるため、その状態で裏側から押すと形を整えやすくなります。さらに冷却スプレーを使えば復元力が高まります。
ただし、加熱しすぎると塗装にダメージを与えるため注意が必要です。
(2) 吸盤やリペアキットで引き出す
小さな凹みであれば、市販のデントリペアキットや吸盤式工具が使えます。ドアやフェンダーなど平らな金属部分であれば対応できるでしょう。
ただし、角のある部位や深い凹みには不向きです。また、強く引きすぎるとパネルが伸びてしまう恐れもあるので注意が必要です。
(3) パテ埋めと塗装で補修する
凹みをパテで埋めて研磨し、下地塗装と上塗りする方法です。プロと同じ工程に近いため仕上がりがきれいになりやすいですが、ボディの色と完全に合わせるのは難しいでしょう。塗装がムラになったり表面がデコボコに仕上がったりすることがあります。専用工具や十分な作業スペースも必要になるため、初心者にはハードルが高い方法といえるでしょう。
6. 車の凹み修理業者を選ぶポイント

車の凹み修理は、どこに依頼するかで仕上がりや費用に差が出ます。安心して任せるために、次の3つのポイントを意識して選びましょう。
1. 技術力や施工実績の確認
2. 保証内容の有無と範囲
3. 口コミ・評判・対応エリア
順にご紹介します。
(1) 技術力や施工実績の確認
修理の精度は、職人の技術力や経験に大きく左右されます。ホームページで過去の施工事例や資格の有無を確認すれば、技術力をある程度判断できます。実績が豊富な業者ならさまざまなケースに対応できるため、安心して依頼できるでしょう。
(2) 保証内容の有無と範囲
修理後に不具合が出た場合の保証があるかどうかも重要です。
契約前には保証内容をしっかり確認し、万が一の再発や不具合が起きても迅速かつ丁寧に対応してもらえるかを見極めることが大切です。
(3) 口コミ・評判・対応エリア
実際に利用した人の口コミは、業者の対応や仕上がりを知る重要な情報です。口コミサイトやGoogleマップ、SNSで評判を調べるのも有効です。また、自宅から近いエリアの業者であれば通いやすく、修理中のやり取りもスムーズに進みます。
7. 車の凹み修理はグーネットピットにお任せください
車の凹みは放置するとサビや腐食が進み、修理費用が高額になる恐れがあります。DIYで安く直す方法もありますが、仕上がりや安全性を考えると業者依頼が確実です。費用を抑えるには相見積もりの活用や修理範囲の調整、車両保険の利用が効果的でしょう。
最終的には凹みの大きさ、予算、仕上がりへのこだわりを踏まえ、自分に合った修理方法を選ぶことが大切です。信頼できる工場を探したい人は、お近くの整備工場を簡単に探せるグーネットピットがおすすめです。
費用やサービスを比較しながら依頼できるため、納得感を持って修理を進められます。