故障・修理
更新日:2024.11.30 / 掲載日:2024.11.30
DATSUN「フェアレディ」再起動!!【VOL.59】
念願のナンバーが取れたのも束の間、路上で発覚する大小のトラブルたち。レストアは終わったとしても、旧いクルマだけに日常メンテは不可欠。今回は走行時に気になる“異音”の解決を目指します!
●文&写真:ハリー山崎
リテーナーは削って外すことにする
日産の現役メカニックの今村氏は「キャラバンとかでよくやります~」と慣れた手つきで作業を行ってくれる。時代が違っても基本メカニズムは共通点が多いことを実感。
当たる部分が錆だらけ ここが異音の原因か?
左のホイールベアリングは、摩耗とは違った腐食が原因と思われるピット状の凹みを確認。右側も程度こそ軽いが同様だった。これが異音の原因かも。
アウターシールにグリースを塗布する
〝Grease catcher〟と呼ばれるシールに、防水&防塵目的でグリースを塗布。英語名から推測すると、内側のベアリングのグリースが外に漏れない役目が主目的かもしれない。
プレスマシンでベアリングとレースを挿入
プレスの圧力計を見ながら慎重に作業を進める。ここでプレスマシンの便利さを改めて実感。結局、自分で所有することはなかったけれど、欲しかった道具のひとつです。
組み込み時には各所に潤滑剤を忘れずに処理
シールドベアリングではないのでグリースを塗布。入手不可能なバックプレート裏側の紙ガスケットには、液体ガスケットを塗布して水の侵入を防ぐことにした。
さっそく試運転 異音なくなったかも!
日本工学院北海道専門学校には広大なテストコースがあるので、コースの中にある下り坂を利用しエンジンを停止させ異音の発生を注意深く観察したところ、リヤの轟音は消えていた。
次号予告
解決もつかの間、気になる場所が……終わりなき、メンテ道はまだまだ続きます
轟音から開放されたら、今度は車体のあちらこちらか聞こえる異音&騒音が目立つようになってきた。当時のクルマの技術として、許容範囲なのか?の判定が難しい。でも、旧車ならではのメンテの悩み、実は少し嬉しかったりします(笑)