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故障・修理
更新日:2019.09.10 / 掲載日:2019.09.10

大人の電子工作入門PART2 電子パーツの基礎をおさらいする

 電子回路は複数のさまざまな電子パーツで構成されており、目的の動作をさせるためには、どれひとつとして欠かすことはできない。個々のパーツによって機能や働きは異なるからだ。

 また、パーツによっては組み付け方向が決まっていて、逆向きにセットしたら動かなくなる。

 このため、電子工作にチャレンジするなら、基本的なパーツの役割やどのように動作するのか。最低限、頭に入れておく必要がある。基本的な知識が頭に入っているだけで理解度には雲泥の差が生まれ、無用なトラブルを防ぐことができるからだ。たとえば、ダイオード。これには極性があって一方向にしか電気が流れないという特性を理解していれば、組み付ける方向がいかに重要かが判断できる。

 そこで、最低限、理解しておきたい基本的な電子パーツの役割と動作をまとめてみた。

■ 抵抗(R)値の読み方

抵抗器は電流の制限や電圧の分圧に用いられる電気的な抵抗値を持った電子部品で、小型抵抗器には色の帯により抵抗値と誤差を表現するカラーコードが表記されている。これには右表のような意味があり、1色違っただけで別物となるので組み付ける時は要注意!

■ コンデンサー(C)の読み方

コンデンサーは電気を蓄えたり放出する働きをする電子機器に欠かすことができない部品のひとつ。工作キットでよく利用されるセラミックコンデンサーやマイラコンデンサーには容量の表示がなく、数列が書かれている。この数列には以下のような意味がある。

電解コンデンサー

電源回路に必須のアルミニウムなどの酸化皮膜を誘電体として用いたコンデンサー。酸化皮膜には整流性があるためアルミ電解コンデンサーには極性があり、ケース側面に-端子を示すラインが表示されている。

また、新品時はリードの長さでも極性を判断できる。

ダイオードには方向性がある

「ダイオード」は一方向にのみ電気を流す性質を持った半導体で、アノード(陽極)及びカソード(陰極)の二つの端子を持ち、アノードからカソードへは電流を流すが、逆方向へはほとんど流れない。

 このような作用を「整流作用」と呼び、+の性質を持つP型と-の性質を持つN型の半導体が接合された「PNダイオード(P型側がアノード、N型側がカソード)」や半導体と金属が接合された「ショットキーバリアダイオード」といった種類がある他、一定の電流が得られる「定電流

発光ダイオードは足が長いほうがプラス!

「LED」とは「Light Emitting Diode(ライト・エミッティング・ダイオード)」の略で、PN接合で作られた半導体の一種。このため、一般的なダイオードと同様に極性があり、順方向(アノードからカソードへと電流が流れる方向)に電圧を加えた際に発光することから「発光ダイオード」とも呼ばれている。電解コンデンサーと同じくリードの長いほうが+(アノード)で、リードを切って判別できなくなった時は本体内部の端子を透かし見ることで極性を判断することができる。

トランジスタは平面を基準に組み付け方向を確認!

「トランジスタ」はダイオードと同じ半導体の仲間で、小さな信号を何倍もの大きさにする「増幅」、信号によって電気を流したり止めたりする「スイッチング」の二つの働きがある。

 このトランジスタには3本の足があり、B(ベース)、C(コレクタ)、E(エミッタ)という名称が付けられている。そのベースに微少電流(電圧)を加えるとコレクタ、エミッタに増幅されて電流として出力されるのが標準的使い方で、素子の組み合わせの違いから電流の流れ方が異なる「PNP」と「NPN」の種類がある。

ラインが入っている側にのみ電気が流れる

ダイオードは帯が表示されている側にのみ電気が流れる。

下段の記号はその方向性を表したダイオード記号だ。

逆方向には電気は流れない

+から-へ流れる順方向にダイオードを直列接続すると電球は点灯。

取り付け方向を180度反転させると電球は消灯してしまう。

サイズが違っても基本は一緒!

左が直径5mm。右が直径3mm。

一般的な砲弾型はサイズが違っても新品時は片側の足が長い。その長いほうがアノード端子で、こちら側に+がかかるよう組み付ける。

端子面積の少ない側が+

本体内部を透かし見ると、リードに接続されている端子を視認できる。カップのように見える大きな端子側が-(カソード)だ。

スイッチのような働きをする

CとEがスイッチ端子に相当し、スイッチを押す行為に相当するBに給電してベース電流が流れると、C~Eへと電流が流れ出す。

電流の流れ方が異なる種類がある

+の性質を持つP型と-のN型をNPNやPNPとつぎ合わせた半導体素子で、PNP 型とNPN 型では電流の流れる方向が逆になる。

3端子レギュレーターを利用すれば安定した電圧が得られる

「3端子レギュレーター」は名前の通り3本の端子を備えた、定電圧回路(入力電圧が変化しても一定の電圧を供給する回路)を簡単に構成できる半導体素子だ。

 出力電圧が固定されたタイプと可変できるタイプがあり、前者の固定タイプには3.3V/5V/6V/9V/12V/15Vといった種類がある。また、上の写真のように最大出力の違いからパッケージサイズが異なる種類がある他、表面実装用のチップタイプもある。

 出力電圧固定型は右図のように入力端子 (IN)、出力端子 (OUT)、グラウンド (GND)の3端子から構成され、入力端子と出力端子それぞれに発振防止用のコンデンサーを接続するだけで定電圧回路を容易に構成できる。このため、回路が簡素で低価格というメリットを生かせる電子機器や電子工作キットの電源回路によく利用されている。

IN/GND/OUT

ハンダ付け不要で実験的に回路を組むことができる「ブレッドボード」を利用して、出力9Vの電源回路を組んでみた。

部品取り付け用の穴に、上図の配線となるよう各パーツをはめ込む。

入力端子にバッテリーから12Vを入力する。

すると、出力端子には9Vが出力される。

この電圧は入力電圧が出力電圧よりも1.4 V以上高い限り、入力電圧が変動しても常に一定となるのだ。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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