故障・修理
更新日:2020.03.10 / 掲載日:2020.03.10
走れ SUBARU R-2【2】
ボンネットは何度も何度も脱着を繰り返して修正
右後端部の補修が済んだので、もう一度ボンネットをボディに装着してみる。今度はよさそう、と思ったのだが、ボンネット先端を押さえてロックがかかるくらいまで閉めてみると、ゴリゴリと金属が擦れているような嫌な感覚が……。まぁ、薄々は気がついていたんだけど、ヘッドライト部分がボディパネルに当たっている。やっぱりね、と思いつつ、修正することに。
先ほど補修したボンネットと未補修のボンネットを比べた時に、ライトまわりのパネルの幅が大きく、ぶつかりそうだな、と思っていたのだ。未補修パネルのヘッドライト部分に紙を当て、指で押さえながら形を写し取り、上から鉛筆でなぞって型を取った。この紙をカットして型紙を作り、この型紙を補修中のボンネットのライト部分にマスキングテープで貼り付け、はみ出している部分をマーカーで塗りつぶした。この塗りつぶした部分をサンダーで削って完成。再び装着するが、まだぶつかっている感触が。どうやらこのライト部分、後端の角度が違っているのでここがぶつかるようで、パネルに切り込みを入れて修正した。これでなんとかボンネットはぶつかることなく開閉ができるようになった。
型紙を作る。ヘッドライトまわりのパネルは幅が広いようで、端がボディ側にぶつかってしまう.
正常なボンネットからかたどっていって型紙を作っていく。
紙を押し付けてかたどり、切り取った型紙を補修したボンネットに当て。
はみ出した部分に赤の油性マーカーで色を塗っておく。
赤の油性マーカーで塗りつぶした部分をディスクサンダーで削り取る。左側も同様の作業を行い、ライトまわりを修正した。
ライトまわりを修正したのに、まだぶつかる感触が。どうやらライトまわりのパネルから先端部分に繋がる形状が異なっている。
この部分もディスクサンダーで削って修正する。ここは型紙を作らずに見比べながら削った。仕上がりは……。まぁいいか。
先端部分はボディ側に当たってはいないようだが、少し浮いてしまっているのでハンマーで修正しておく。
これでバッチリだろう、とボンネットを装着。今回この脱着作業を何回やっているんだろう。今度こそ、大丈夫!なはず。
おお、いい感じ、と思ったものの、ボンネットを押さえ付けるとなにかが当たっている感触が。
ライトまわりの両端がぶつかっている。
ライトまわりのパネルはボンネット先端と垂直に作ったはずだったのだが、パネルは内側に向かって下がっているようだ。
曲尺を使って先端部分と平行となるラインをライトまわりのパネルに引く。
左右同じように油性マーカーでマーキングした。
マーキングしたラインをエアソーでカット。下側の角になる部分もまっすぐエアソーでカットしてこんな感じに。
この隙間がなくなるように、ハンマーで叩いた。先端部分に歪みが出るので、先端部分全体も叩いで修正を行った。
できた。ぴったりと閉じたこの切れ目を溶接でくっつけた。溶接跡をサンダーで削り落としたら完成。左側も同じように作業をした。
今度こそ、と願いを込めてボンネットを装着した。今度はスムーズに閉じることができた。ぱっと見はいい感じだぞ。
左右のライト部分はボディに当たることなく。
形状も自然な感じ。
先端部分は全体的に曲がっているようだが、まぁ、よし! ドア下側の錆穴も補修しておいた
少しでも作業を前に進めたいので、ドア下の錆も補修することに。分厚く塗られたパテと塗料を剥がしてみると、思ったよりは軽症な感じ。ひどい錆穴はパッチを溶接して補修したが、内側が錆びているようで対策が必要だ。
未補修のボンネットが入手できたおかげで、なんとかボンネットを修正することができた。譲ってもらったボンネットは先端部と後端部、同じ場所に錆はあるものの、全体的にはキレイなので、こちらのボンネットを補修したほうが早いのでは?とも思ったが、せっかく10か月もかけて補修してきたボンネットを捨てることもできず、なんとか修正することができた。もしかしたら次回はボンネットがブルーになっているかもしれないけどね。もしすり替わっていても見逃してください。
ドアは外側がキレイなものの、中は錆だらけのようで、傾けると錆が動いてサラサラと砂のような音がしている。レギュレーターやドアロックなどのパーツを外して防錆処理をしたほうがいいかも。
お次はドアの補修。ドアは全体的にはキレイだが、やはりドア下部分には錆が出ている。特に前端部が腐っているようだ。
ドア下全体にプツプツと錆が浮き出している。
下は錆だらけなのでは?と思って塗装を剥がしたら、それほど錆はなかった。
ボディの状態を確認していると、右ドアの2か所の塗装が浮いているような場所を発見した。
もしかしたらこの下は錆が……。
ディスクサンダーに研磨パッドを取り付け、塗装を剥がしてみる。ドアにも相変わらず分厚くパテが入っているようだ。
もやもやとした跡があった部分を削ってみたが、下のパネルに錆はなかった。
どうやらパテの表面処理がよくなかったようだ。
ドア下の前端部分は錆が進行して小さな穴が開いている。
錆で薄くなったパネルをベルトサンダーで削って錆を除去する。
穴が開いている部分の裏側も、プツプツと小さな錆穴が。
裏側も同じようにベルトサンダーで錆びたパネルを削ってしまう。
パッチを当てて溶接しやすいように、穴の形状を四角く修正した。この穴に合わせて亜鉛めっき鋼板をカットして穴を埋める。
内部は錆がひどいようでなんらかの処理が必要だ。
とりあえず開けた穴の中には錆が皮膜に変化する錆チェンジャーを塗っておく。
切り出した亜鉛めっき鋼板を穴に合うように削る。摩擦で熱くなるので、革手袋でも手に持って作業するのは困難だった。
ぴったり。
本当はもう少し隙間があったほうが溶けた溶接ワイヤーが流れ込んでキレイに隙間が埋まるはずなんだけどね。
パッチを溶接したら盛り上がってしまった溶接跡をベルトサンダーで削る。
これで表側の錆穴は埋まった。ちょっと汚いけど。
裏側は錆を削り取ったら2か所の穴ができてしまった。
この穴にも合うように小さなパッチを作って溶接。削って完成。
左側のドアは錆を削り取っていると穴が大きくなってしまった。
内部の錆がひどいかも。ここにもパッチを当ててドア修理完了!