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故障・修理
更新日:2022.11.25 / 掲載日:2022.11.25

納車長期化に関するユーザー調査 新車を待てる期間は3カ月以内が7割弱

  自動車業界では新型コロナウイルスの感染拡大と半導体不足による車の生産台数の減少=新車の納期遅延が大きな問題となっている。今や新車の納期は数週間どころか3カ月・6カ月は当たり前、人気モデルになると1年以上となっている。車は日常生活に欠かせない必需品という人も多く、「納車を半年や1年も待てない」のが本音ではないだろうか。実際にユーザーは納車をどれくらい待つことができるのか。待てない場合はどのような行動を起こすのか。ここでは2つの調査結果から、その実態を探っていくことにしよう。

納期の遅さから希望する車を他車種へ変更するケースも

納車までの期間は? ナイル調べ
ナイル調べ

 個人向けカーリースを展開するナイルは、過去1年間(2021年8月~22年7月)に車を購入した全国の男女1591人(新車購入者1078人、新古車・未使用車含む中古車購入者513人)に、「納車までの期間」や「納車遅れの影響」などについて調査した。

 その結果、購入してから納車までの期間または納車予定の期間は、新車は「3カ月」が23.0%で最も多く、以下「1カ月」が18.7%、「2カ月」が17.0%と3カ月以内が58.7%を占めている。それに対し、中古車は「1カ月」が60.0%で最も多く、以下「2カ月」が12.5%、「3カ月」が8.2%と3カ月以内が80.7%となっており、当然だが新車よりも中古車のほうが納車期間は短くなっている。
 その一方で、納車までの期間が6カ月以上になった人は、新車で23.3%、中古車で16.2%となり、新車の納期が長期化していることが見て取れる。
 そこで、購入者に納車までの期間が遅いと感じるかを聞くと、新車は「感じる」が72.4%、中古車は「感じない」が73.7%と正反対の結果になった。新車購入者の多くの人が納車期間に満足していないことがデータで示された。

 納車が遅いと感じる人に、納車遅れによる影響を聞くと、新車では約70%、中古車では約55%の人が「影響を受けた」と答えた。その内容は、「早く手に入る車種に変えた」「中古の安い車にした」と欲しい車をあきらめて他の車にしたという回答が多く、そのほかでは、納車までの期間、車がないので「移
動が不便だった」「カーシェア・レンタカー・代車を使うことになった」や、「購入を見送った」という声もあった。
 この結果から、過去1年間に車を購入した人の中で、車を購入してから納車までの期間が長いと感じている人は新車で7割を超え、そのうちの7割を超える人が納車までの期間が長くなることで欲しい車をあきらめたり、移動が不便になるなどの影響があったことが分かった。

新車の納車を待てる期間は「3カ月以内」が67%超

新車納期で待てる期間はどのくらい ネクステージ調べ
ネクステージ調べ

 ここからはネクステージが実施した「新車納期に関する意識調査」(20~59歳の男女1102人を対象に7月1日~8日に実施)の結果を見てみよう。
 新車を契約・注文してから納車まで待つことができる期間は、「2~3カ月」が52.0%で最も多く、以下「4~6カ月」が24.6%、「1カ月」が15.2%となり、3カ月以内が67.2%となった。コロナ以前でも人気モデルは納車までに3カ月ほどかかることはあったので、多くの人は“今までどおり”の期間で納車されることを望んでいることが分かる。
 一方で、「4~6カ月」も24.6%あり、一定数はコロナ禍を考慮して納車の延期もやむを得ないと考えていることがうかがえる。さらに、「7カ月~1年」が4.9%、「1年以上」が3.3%と納車が長期になっても待てるという人も8.2%いた。これらの人からは「欲しい車が手に入るまで待つ」という強い意志が感じられる。

購入希望車種へのこだわりの強さが待てる納車期間を左右

ネクステージ調べ
ネクステージ調べ

 ただし、購入予定車種の納期が長くなると、「他車種の新車を検討する」の34.3%と「つなぎの車を検討する」の8.9%を合わせて43.2%の人が「他車種を検討する」意向を示している。

 対して「見直しを検討しない」の17.3%と「納入時期を延期する」の11.8%を合わせて29.1%の人は納期が長くなっても希望の新車を待つと回答している。これに「同車種の中古車を検討する」の10.7%を合わせると39.8%の人が「車種は変えない」意向を持っている。つまり、納期によって車種を変更する・変更しないの割合は拮抗しており、購入希望車種に対するこだわりの強さによって意見が分かれている。
 そこで、1年以上という長期間でも待てる理由を聞くと、「そのモデルしか欲しい車がない」が55.6%で最も多くなっている。車は安くない買い物だから、その車種に強いこだわりや欲しいという気持ちがあれば、長納期も問題にはならないようだ。それ以外の理由では、「今の車があるから困らない」
(27.8%)、「メインに使用する車ではない」(13.9%)と今使える車があれば納期が長くなっても問題にはならないという意見が多かった。なお、「せっかくなら新車がいい」(11.4%)という意見は中古車価格の高騰が影響している可能性がある。

マスマーケット国産ブランドで長納期化の影響が顕著に

 前記のナイルの調査結果で、過去1年間の車の購入者のうち、納車が遅いと感じた人の中には「早く手に入る車種に変えた」「中古の安い車にした」と他の車に変更したという回答が多く見られ、ネクステージの調査では、購入予定車種の納期が長くなると「他車種の新車を検討する」「つなぎの車を検討する」と他車種への変更を検討する人が4割を超えていた。

 このことから、納車の長期化は多くの人にとって再買い替えを検討する機会に繋がっていると言えそうだ。一方で、7カ月以上という長い期間でも納車を待てる人は8.2%と一定数いる。1年以上でも待てる理由は「そのモデルしか欲しい車がない」が最も多かった。
 この結果の裏付けとして、J・D・パワージャパンが実施した「日本自動車セールス顧客満足度調査」の結果を見てみよう。同調査は、新車購入後2~
13カ月経過した国産および輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に、正規ディーラーで新車を購入した際の満足度を聴取したもので、5~6月に7190人から回答を得た。
 その中で、1年以内に購入した顧客の「納期」に対する評価は、ラグジュアリーブランドは前年と同水準だったが、マスマーケット国産ブランドは低下した。「契約してから納車までの期間」が2カ月を超えていた割合は、ラグジュアリーブランドは前年比+7ポイントの38%だったが、マスマーケット国産ブランドは+16ポイントの42%となっており、長納期化はマスマーケット国産ブランドでの影響がより大きくなっている。
 また、検討したが購入には至らなかったリジェクターの非購入理由でも、「納車までに時間がかかりそうだった」という回答割合は、ラグジュアリーブランドは前年とあまり変化はなかったが、マスマーケット国産ブランドは10%から17%へ増加しており、長納期化による購入取りやめが見られる。

納車までの進捗連絡がカギ

 契約完了後から納車までの間に、ディーラーからユーザーへ納車までの進捗状況の連絡が行われた回数は、「0回」が9%、「1回」が36%、「2回以上」が55%となっている。ラグジュアリーブランドで連絡が複数回行われた割合は64%で、マスマーケット国産ブランドの55%を上回っている。総合満足度との関係をみると、連絡が複数回行われた場合には平均を上回る評価となっており、連絡の回数が顧客満足度に好影響をもたらしていることがうかがえる。
 コロナ禍から始まった新車の長納期化の問題は、当面解消される目途は立っておらず、コロナ前の状態に戻るまでにはまだまだ時間がかかる見通しだ。こちらの納車希望日に沿って調整を行ってくれる店舗が一番の理想だが、それが叶わずとも納車までの連絡対応を密に行ってくれるかどうかが、長納期化でも気持ちよく車を購入できるディーラーを見極めるカギとなりそうだ。

出典:アフターマーケット 2022 年 10月号

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グーネットピット編集部

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