故障・修理
更新日:2023.07.28 / 掲載日:2023.07.28

360cc軽自動車『電動エアコン化』大作戦【14】

エンジンルームに余裕がなく、後付けエアコンを装着するのが困難だった360cc軽自動車に電動コンプレッサーのエアコンを装着するプロジェクト。小型のコンデンサーも手に入って準備万端。いよいよライフ360に涼しい風が!

●文&写真:橘 祐一

装着するのは「1972年式ホンダ・ライフ360」

ホンダ初の軽乗用車N360の後継車種として1971年に発売されたモデル。新開発のオールアルミエンジンはバランサーシャフトを組み込んで静粛性を向上し、軽量化のためにタイミングベルトを日本で初めて採用。大人4人が乗れる軽自動車として大ヒットとなった。

このクーラーキットを取り付ける!

自動車用LEDのCRUIZEブランドを展開する(株)ハートネット(https://www.heartnet.info)から販売される電動コンプレッサー式クーラーキットは、エアコンホースを自由な長さにカットしてフィッティングを作ることができる。必要なパーツは全てセットで価格は¥198,000。車種に合わせてパーツの変更が可能。

小さいタイプのコンデンサーをトランク下に吊り下げることにした

 キットに含まれるコンデンサーは横456×縦350×厚さ20mm。

 リヤのトランク下に吊り下げるにはギリギリのサイズであったが、横455×縦250×厚さ20mmというコンパクトサイズのコンデンサーを開発したということで、こちらのタイプに交換していただいた。

 今までのコンデンサーではリヤアクスルとの距離が近く、サイドブレーキのリンクとギリギリの位置に装着することになってしまいそうだったが、小型のコンデンサーならアクスルとの距離も十分で、配管の取り回しも問題なさそう。

 元々取り付けられていたステーを取り外し、汎用のステーを切り出してブラケットを製作。トランクルームに4カ所穴を開け、φ10㎜の全ネジでコンデンサーと送風ファンを吊り下げた。地面とのクリアランスも十分あって、これなら問題なさそうだ。

●コンデンサーはφ10㎜の全ネジボルトで吊り下げる予定なので、あらかじめ取り付けられているステーを取り外してブラケットを製作。左右の穴の距離は43㎜。

●リベットで取り付けられていたステーを取り外して汎用ステーを取り付ける。コンデンサー側の穴を拡大して6㎜のボルトでステーを固定した。

●コンデンサーのフィッティングを取り付ける部分にステーが当たってしまうので、裏側を削って接触しないように加工しておいた。
●ブラケットはスチール製なので、錆防止のためにペイントしておく。高温になる部分ではないが、手元にあったので耐熱ブラックを使用。

●送風用のファンは付属のブラケットを取り付け、専用のマウントキットをフィンの隙間に差し込んで、キャッチを取り付けて固定。余った部分をカット。

●トランクルームに4カ所の穴を開け、そこからφ10㎜の全ネジを吊るしてコンデンサー&ファンを固定する。ホースの取り回しも問題なさそう。
●心配していたリヤアクスル付近のサイドブレーキワイヤーなどに接触することもなく、かなりの余裕がある。心配だった熱の問題も大丈夫そうだ。
●ネジを締め込みながらコンデンサーの高さを調整する。ほんの少しだけ尻上がりになるようにセットした。
●スペアタイヤスペースがかなり出っ張っているので、送風ファンとボディとの隙間はギリギリに。隙間はあるので排熱の問題はなさそう。
●コンデンサーの取り付け位置が決まったら、一度クルマをリフトから下ろして地面とのクリアランスを確認する。リーフスプリングより高い位置なのでロードクリアランスも問題なし。
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