車のタイヤにおける指定空気圧とその見方について

皆さんが普段乗っている車のタイヤには、「指定空気圧」というものがあるのをご存知でしょうか？言葉だけは知っていたとしても、指定空気圧を守らずに乗り続けると色々なトラブルが起きる恐れがあります。ここでは指定空気圧に関する様々な疑問について詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

1. タイヤの指定空気圧とは何か？車種によって違いはあるのか？
2. 指定空気圧はどのように決められているのか
3. 指定空気圧の見方
4. 適正値ではない空気圧での走行はトラブルの元
5. 空気圧は月に1度点検することが大切

タイヤの指定空気圧とは何か？車種によって違いはあるのか？

車には大きさや重さ、乗車定員、積載量、車両重量、タイヤの設置場所など様々な違いがあるので、それぞれの車に適した空気圧というものがあります。たとえそれが同じ車種であっても、グレードの違いなどで指定空気圧が変わる場合もあります。また、前輪と後輪で指定空気圧が違う場合もあります。

メーカーがどのように指定空気圧を決めているかというと、車両の重量バランスや操舵性・乗り心地など、いろんな面を考慮したうえで決められています。新車時に装着しているタイヤと同サイズ、または設定されているオプションサイズのタイヤに交換する場合は、同じ指定空気圧で問題はありません。しかし、インチアップにより扁平率の低いタイヤに変えた場合は、タイヤの空気容量も少なくなるため、指定空気圧よりも1割～2割程度高めに設定するのが良いとされています。

運転席のドアを開けた開口部の目立つところに、以下の項目が記載された四角いシールが貼ってあります。

・タイヤ空気圧
・タイヤサイズ
・応急用タイヤ

まれに、給油口の蓋に貼ってある車もあるようです。どうしても見つけられない場合は、オーナーズマニュアル（取扱説明書）に記載されていますので確認してみましょう。

タイヤの空気圧を適正にすることにより、車の乗り心地やタイヤが持つ本来の性能を最大限発揮することができます。しかし、適正値ではない空気圧で走行した場合、以下のようなトラブルの原因になることがあります。

1．タイヤのたわみが増し、転がり抵抗が増えるので、燃費が悪くなる
2．段差に乗り上げた時など、コード切れが起きやすくなる
3．ハイドロプレーニング現象が起きやすくなる
4．トレッドの両ショルダー部が減りやすくなる
5．発熱による損傷（ヒートセパレーション）が起きやすくなる

1．トレッドのセンター部が減りやすくなる
2．トレッド面が傷つきやすくなるため、コード切れやバーストする危険性がある
3．跳ねる感じで路面の段差に過度に反応するようになり、乗り心地が悪くなる

タイヤの空気は、交換時に入れればそのままで良いというわけではありません。ゴムでできたタイヤは、毎日少しずつ少しずつ空気がもれているため、定期的に空気圧をチェックし、空気を充填する必要があります。空気圧の確認は、必ずタイヤが冷えている状態でエアゲージにて行いましょう。タイヤの空気は、充填後1ヶ月間がもっとも低下率が高いとされているので、月に1度は点検するようにしましょう。