車検・点検・メンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2018.12.12
【グー連載コラム】What’s車検 (2018年12月)

クルマの健康診断が車検。好調を維持するために欠かせないですが、思わぬ落とし穴があることも。車検を問題なくパスするためのポイントを伝授
(掲載されている内容はグー本誌2019年1月号の内容です)
【今月のテーマ】ついやっちゃいますが、実はダメ! 簡単なことでも車検不可 注意すべきポイント

どんどん厳しくなってます!
細かい部分についてシビアに確認
クルマ関係に限らず、規制緩和が進んでいるが、車検に関してはアメとムチの状態が続いている。全体的には昔よりも緩和されているところがある一方、細かい部分では逆に厳しくなっていると言っていい。なんとなく大丈夫だろう、では痛い目に遭うこともある。
なに気なしに取り付けたら実際は車検非対応だった…
車検は、道路交通法などの法律に基づいた基準に合致しているかを確認するもので、厳密な検査が行われる。派手な改造や不具合は当然パスできないのはご存じだろう。
しかし、大丈夫だと思って装着したものが、じつは車検対応でなかったりすることが最近では増えてきている。もちろんそのままでは危険なこともありうる。
そもそも車検非対応のものが販売されているのがおかしいのだが、いずれにしても外すなり、元に戻さないと車検はパスできないので、手間も費用も掛かってしまう。購入する前に、今一度問題ないものなのかを確かめるクセを付けておきたい。
ランプの色

社外品のバルブは野放しの状態だ。とくに最近増えてきたLEDのヘッドライトバルブは色以外にも、光量が足りないなど問題がある。
ヘッドランプ以外でも規定あり
まずヘッドライトは車検基準では「白」が規定。白とはどこまでを指すのかは検査員の判断に任されるが、社外品にある青みがかったものは不可だ。そのほか、黄色も平成18年以降のクルマは通すことはできない。またテールなども赤やオレンジなど細かく決まっている。
ウインドウフィルム

可視光透過率70%以上とはほぼ透明なので、実 質、色つきはリヤまわりのみと考えていい。
薄くても色がついていることも
ウインドウフィルムはプライバシー保護などに有効で、貼っている人も多い。場所はどこに貼ってもいいというわけではなく、可視光透過率という基準で70%以上ないとフロント3面には貼ることはできない。もちろん前席横へのカーテンの装着もダメだ。
これも注意
これも注意
フロントガラスにステッカーを貼るのは禁止。貼れるのは法律で定められたもののみ。
最低地上高

一番低い部分と地面との間が9cm以上なければ車検は通らないが、サスペンションなどの動く部分は除いて測定する。
自然に車高が落ちるヘタリにも注意!
車高を下げられるサスペンションは人気がある。純正オプションやしっかりとしたメーカーのものであれば問題ないが、極端に車高が落ちるのを謳っているものはガタも含めて注意したい。また、ヘタリによる下がりについても確認しておこう。
これも注意
これも注意
緩和されたのが、タイヤのはみ出し。上部の一部からはみ出るのは車検可になった。
意外な不可のポイント

ニュースにもなったタカタ製のエアバッグ問題。日本国内でもリコールが出されて無償交換となっている。命に直結するだけに、未対応の場合、車検を受けられない。またメーターの警告灯が点きっぱなしも車検不可だ。
Profile
自動車ライター
近藤暁史
自動車専門誌所属時代から、新車レポートだけでなく、メンテナンスやお手入れ系についても精力的に取材・執筆。実際に自らも車検を通したり、修理をするなど、実践派のライター。