車検・点検・メンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2018.11.10
【グー連載コラム】What’s車検 (2018年11月)

クルマの健康診断が車検。好調を維持するために欠かせないですが、思わぬ落とし穴があることも。車検を問題なくパスするためのポイントを伝授
(掲載されている内容はグー本誌2018年12月号の内容です)
【今月のテーマ】車検にまつわるあれこれをおさらい 実際はこうなんです! 目指せ、スマート取得

うっかり車検切れ! 平成表記に注意
気が付いたら、車検が切れている!?
これから気を付けたいのが、うっかり失効だ。車検のシステムは法律に基づいたものなので元号表記となるが、来年からは平成でなくなるので、いつ切れるのかわかりにくい。当分は混乱する可能性がある。運転免許などについても同様に注意が必要だ。
車検の細かいポイントは実は知らないことが多い
車検を取得するのは当然のことなのだが、ディーラーや整備工場にお願いすることもあって、なんとなく通しているというのが実際のところではないだろうか。車検のお知らせが来たり、フロントガラスに貼られている車検のシールを見て気が付いたなんていうこともあるだろう。
もちろんそれでもいいのだが、車検にまつわるポイントを押さえておくと、スムーズに取得できたり、費用も抑えられたりする。またしっかりと整備が行えることもある。
たとえば「車検がもう少しで切れちゃう」と慌てることがあるが、運転免許のうっかり失効のように猶予期間はあるのかとか、そのまま乗ってしまったらどうなるかなど、意外に知らないことは多かったりするのだ。
【車検のツボ1】車検はいつから取得できるの?

車検の有効期限は新車から3年間で、その後は2年間(普通乗用車の場合)。そうなると、漠然と2年後だなと思うが、実はさかのぼって車検を受けることができるのだ。具体的には切れる1カ月前から。ただし、受けた日から2年間となり、早く受けたからといって2年間プラス前倒し分とはならないので悪しからず。
【車検のツボ2】ナンバーの管轄でないとダメ?

最近はご当地ナンバーも増えていてわかりにくいが、もともとナンバーの地名は車検検査を行っている陸運事務所の所在地を表している。ご当地ナンバーもその管轄の陸運事務所が発行している。管轄のところでないと車検は取れないと思いがちだが、全国どこでも可能。クルマで長期出張でも出先で受ければ問題なしだ。
【車検のツボ3】 街中でよく見かける民間車検工場ってなに?

車検を受けるのは陸運事務所だ。国土交通省の関連機関として車検検査を行っている。ただし、すべてのクルマがここに持ち込まれるとさばき切れなくなってしまう。その対策として、定められた設備と資格をもった検査員をおけば、ディーラーや修理工場でも車検を通せるようにしたのが民間車検工場だ。
【車検のツボ4】ディーラーと修理工場で車検整備に違いはあり!?

車検をどこに出そう? というのは皆さんがよく考えることだろう。ディーラーに出すのが一番いいけど、近くの修理工場でも行える。その差はどこにあるのかというと、大きな違いはない。ディーラーはそのクルマの専門家だし、修理工場はオールマイティだ。気になる費用は見積りを取って比較すればいいだろう。
【車検のツボ5】気になる45分特急車検 ホントに可能なの?

ディーラーや車検専門店の店頭でよく見かけるのが、スピード車検というもの。45分で可能というのもあって、とても気になる。なぜ45分で可能かというと、高年式車が対象なのと民間車検工場だから。つまり自分のところで車検を通せれば可能というわけ。ちなみに車検証の発行は時間がかかるため、後から郵送される。
無車検で乗るとどうなる?

自賠責も切れていることが多いので、さらに危険だ。
車検は法的に義務づけられているものだけに、無車検で公道を走るのは違法だ。具体的には点数は6点となるので、一発免停。さらに6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金だ。現在、全国で約20万台が無車検で走っていると言われ、国土交通省ではナンバー読み取りシステムを導入して取り締まりを行っている。
Profile
自動車ライター
近藤暁史
自動車専門誌所属時代から、新車レポートだけでなく、メンテナンスやお手入れ系についても精力的に取材・執筆。実際に自らも車検を通したり、修理をするなど、実践派のライター。