車検・点検・メンテナンス
更新日:2025.08.08 / 掲載日:2024.09.11

キャンピングトレーラーはおすすめ?メリット・デメリット、探し方を紹介

「キャンピングカーは大きすぎる……でも自由な旅はしてみたい」

そんな人にいま人気なのがキャンピングトレーラーです。自分のペースで宿泊先を気にせず旅ができ、現地では車だけで観光も可能。価格もキャンピングカーより手頃で、初心者でも導入しやすい選択肢です。

ただし、「買って後悔した……」とならないために、免許の種類や保管場所、維持費など事前に確認すべきポイントは多くあります。

そこでこの記事では、キャンピングトレーラーのメリット・デメリットからおすすめモデル、選び方、費用まで、初めて購入する人でもわかりやすく解説します。

1. キャンピングトレーラーとは

(1) キャンピングトレーラーとは

キャンピングトレーラー(イメージ)

キャンピングトレーラーは、ヘッド車と呼ばれる牽引車に連結して移動する居住空間付きの車両です。

エンジンや駆動装置はなく、必要なときだけけん引して使えるのが特徴です。キャンプや長距離旅行の宿泊設備として利用されるケースが多く見られます。

価格はキャンピングカーより抑えめで、導入のしやすさも魅力です。普通車でけん引可能な軽量モデルから、大型トレーラーヘッドを必要とする本格モデルまで幅広い種類がそろっています。

大型モデルは広い居住空間が魅力で家族旅行に適しており、小型モデルは取り回しや保管がしやすく、初心者にも人気です。

なお、公道を走行するにはトレーラー本体の登録とナンバープレートの取得が必要です。

(2) けん引の仕組みと必要な免許

キャンピングトレーラーの牽引には、総重量に応じた免許が必要です。車両総重量とは、本体重量と最大積載量を合計した数値のことです。

750kg以下は普通免許で牽引可能。750kg超〜2t未満は「牽引小型トレーラー限定免許」、2t超は「牽引免許(第一種)」が必要になります。

また、安全な牽引のために「連結検討書」の作成が求められます。登録方法は「950登録」と「型式追加」の2つがあり、どちらも牽引車とトレーラーの車両情報に基づいて手続きします。

(3) キャンピングトレーラーの保管場所

キャンピングトレーラーの保管場所は、基本的に自宅の駐車場か月極駐車場です。

自宅なら荷物の積み下ろしがしやすく、防犯面でも安心できます。ただし、十分な広さや高さが必要です。すでに車を複数所有している場合などはスペースが足りなくなることもあります。

月極駐車場を借りる場合は、トレーラーのサイズに注意が必要です。乗用車向けの駐車場では断られることもあるため、事前に管理会社へ確認しておきましょう。夜間は無人になる場所も多いため、防犯対策も検討しておくと安心です。

駐車スペースが確保できない場合は、トラック用駐車場やモータープールも選択肢になります。モータープールはキャンピングトレーラー専用の保管施設で、条件に合えば利用可能です。ただし、自宅から遠すぎると利用頻度が下がる原因にもなるため、距離も考慮して決めることが大切です。

2. キャンピングトレーラーを保有するメリット・デメリット

キャンピングトレーラーは憧れを持って検討する人が多い一方、導入には現実的なメリットとデメリットが存在します。

ここでは、購入前におさえておきたい両面を整理しておきましょう。

(1) キャンピングトレーラーのメリット

キャンピングトレーラーには、キャンプや旅行をより快適に楽しめるさまざまな魅力があります。

ホテルに縛られない自由な旅ができるだけでなく、荷物の準備や現地での移動、万が一の災害時にも活躍します。

ここでは、具体的なメリットを5つ紹介します。

① 宿泊費を抑えられる

キャンピングトレーラーは、自分だけの宿泊スペースを持ち運べます。ホテルや旅館を予約する必要がなく、繁忙期でも宿泊先探しに悩まされません。

1回あたりの出費も抑えられ、長期の旅行や連泊するほどコストメリットが大きくなります。さらにペット同伴や食事も自由に楽しめるため、家族や仲間とマイペースで旅を満喫できます。

② 事前準備がしやすい

出発前から荷物を積み込んでおけるのも大きなメリットです。

キャンプ用品、寝具、衣類、食料など、必要なものを出発ギリギリまで自宅で準備できます。毎回の積み下ろしの手間が大幅に減るだけでなく、忘れ物防止にもつながります。

旅行当日は、エンジンをかけてそのまま出発できる手軽さがあります。

③ 現地で車を自由に使える

目的地に到着したあとは、トレーラーをその場に設置し、ヘッド車だけで自由に移動できます。

観光地や狭い街中でも、牽引を気にせず移動できるため行動範囲が広がります。

大型のキャンピングカーとは違い、現地での運転の負担を減らせるのもトレーラーならではの魅力です。

④ 災害時にも役立つ

キャンピングトレーラーは災害時の一時避難場所としても活用できます。

車内で寝泊まりができ、生活空間を一時的に確保できるため、避難所生活のストレス軽減にもつながります。電源や水道設備が整ったモデルなら、停電や断水時にも一定の生活インフラを確保できるのです。

普段のレジャー用としてだけでなく、いざという時の備えにもなります。

⑤ レンタルで試せる

最近は、購入前にレンタルで使い勝手を試せるサービスも充実しています。

サイズ感、運転の難易度、収納スペースの広さなど、実際に使って初めてわかるポイントも多いため、失敗のリスクを減らせます。

短期レンタルを活用すれば、自分に合ったモデルやサイズをじっくり検討できます。

(2) キャンピングトレーラーのデメリット

魅力の多いキャンピングトレーラーですが、もちろん注意すべきデメリットもあります。

導入後に「思っていたのと違った」と後悔しないためにも、あらかじめ確認しておきましょう。

① 駐車スペースの確保が難しい

キャンピングトレーラーは一般的な乗用車より大きく、自宅の駐車場に収まらないこともあります。

月極駐車場でもサイズ制限で断られるケースがあり、保管場所を確保できないと購入自体が難しくなります。導入前に十分な下調べが必要です。

② 運転に慣れが必要

けん引走行は普通車と感覚が異なり、右左折時の内輪差やバック駐車、横風によるふらつきなど注意点があります。

狭い道ではとくに神経を使います。練習すれば慣れますが、最初は不安を感じやすいでしょう。

③ 維持コストが発生する

購入後は車検・保険・税金・メンテナンスに加え、保管場所代もかかります。

定期清掃や消耗品交換も必要で、思った以上に費用が膨らむ場合もあります。導入前に維持費も含めた試算が大切です。

3. キャンピングトレーラーを探す方法

キャンピングトレーラーを少しでもお得に、かつ失敗せずに購入するには、探し方や選び方が重要です。

ここでは中古・激安モデルの探し方から、購入時のチェックポイント、販売店選びのコツまで整理します。

(1) 中古・激安モデルはどこで見つかる?

キャンピングトレーラーは新品だと高額になるため、中古車市場や激安モデルを狙うのも選択肢です。

中古在庫は以下のような場所で探せます。

中古車販売サイト

グーネット、カーセンサーなどの中古車サイトでもキャンピングトレーラーの掲載があります。定期的にチェックすることで希望に近い車両が見つかる場合もあります。

専門販売店や展示会

キャンピングカー・トレーラー専門店の店頭在庫や、全国で定期的に開催されるキャンピングカー展示会でも中古在庫が出ることがあります。実物を見て選べるのがメリットです。

個人売買サイト

ジモティー、ヤフオク、メルカリなどの個人間取引でも出品があります。相場より安く手に入ることもありますが、状態確認やトラブル回避に注意が必要です。

中古・激安モデルを探す場合は、相場価格だけでなく、年式・走行距離・使用頻度などもしっかり確認しておきましょう。

(2) 購入前にチェックすべきポイントとは

中古キャンピングトレーラーを選ぶ際は、次のようなポイントを重点的に確認しましょう。

車体フレーム

フレームや足回りにサビ・腐食がないか確認します。とくに長期間屋外保管されていた車両は劣化リスクが高まります。

内装の劣化や汚れ

ベッド・マットレス・壁材・床の沈み・カビなどを確認。雨漏り跡がないかも重要です。

電装・水回り設備

エアコン・照明・冷蔵庫・シンク・給排水タンクなど各設備が正常に稼働するか確認します。交換や修理が必要だと追加費用が発生します。

タイヤなどの足回り

タイヤの摩耗、ヒビ割れ、製造年を確認。長期保管車両ではタイヤの劣化が目立つ場合もあります。

購入前に実物確認ができるなら、可能な限り現車を直接チェックし、整備記録簿などの履歴を確認しましょう。

(3) 失敗しない購入先の見極め方

販売店や購入方法によって、購入後の満足度は大きく変わります。

専門販売店

アフターサポートや保証が充実しているため初心者でも安心です。整備済み車両を扱う店舗も多く、状態の良い在庫に出会える可能性が高まります。

中古車オークション

業者専用オークションは価格が安い反面、一般ユーザーは利用しにくいことが多く、業者経由で参加するケースが一般的です。

個人売買・譲渡

相場より安く購入できる可能性もありますが、整備・登録・書類管理は自己責任になります。初心者がいきなり個人売買で手を出すのはリスクが高いでしょう。

迷った場合は、最初は専門店で状態の良い中古車からスタートするのが安心です。

4. 小型モデルは初心者に最適?人気モデルや活用シーン

大型キャンピングトレーラーは魅力的ですが、初心者にとってはサイズやけん引の難易度が不安になることもあります。

そこで導入しやすいのが、けん引免許が不要な小型モデルです。ここでは特徴や人気モデル、活用シーンまで整理します。

(1) 小型キャンピングトレーラーの特徴と魅力

小型キャンピングトレーラーは、車両総重量750kg以下のモデルが多く、普通免許だけでけん引できる点が最大の魅力です。軽自動車やコンパクトカーでも対応できるモデルもあり、牽引免許を取得せず手軽に始められます。

また、大型モデルに比べて本体価格も安く、初期費用を抑えやすいのもポイントです。狭い道路や駐車場でも取り回しやすく、保管場所の確保もしやすくなります。

小型でもベッド・キッチン・簡易トイレ・収納スペースなどの設備は備わっており、短期旅行や週末キャンプにも十分対応できます。

(2) 中古でも人気のコンパクトモデル5選

導入しやすい小型キャンピングトレーラーは、中古市場でも高い人気を集めています。ここでは参考として、注目度の高い5つのモデルを紹介します。

① Happier Camper「HC1」

参照:HC1|Happier Camper

アメリカ発の超軽量トレーラー。独自のモジュール式内装で、ベッドや収納を自由に組み替え可能。普通車・軽自動車でもけん引できる手軽さがあり、レトロなデザインも人気です。

② インディアナRV「エメロード406Vエディション プレミアム」

参照:エメロード406Vエディション プレミアム|インディアナRV

高品質な断熱材や遮音施工により、夏の暑さ・冬の寒さ・外部の騒音をしっかり遮断。車内はコンパクトながら常設ベッド、対面ダイネット、収納、冷蔵庫、FFヒーターなど必要設備が標準搭載されており、長期滞在にも対応できます。

③ バンショップミカミ「CORO」

参照:CORO|バンショップミカミ

軽自動車でもけん引できる日本製モデル。非常にコンパクトながら、車内は必要十分な快適空間。国内道路事情に合わせた取り回しやすさが魅力です。

④ MYSミスティック「レジストロ・クコ」

参照:レジストロ・クコ|MYSミスティック

国内ビルダーMYSミスティックが手がける軽量トレーラー。コンパクトながらシンク・収納・ソファベッドなどを備え、夫婦やソロでも使いやすい作り。国産ならではの高い造り込みが特徴です。

⑤ エフェクトメイジ「X-cabin 300」

参照:X-cabin 300|エフェクトメイジ

オールアルミ製ボディを採用した日本製トレーラー。軽量かつ高剛性でサビにも強く、長期使用に適しています。内装はシンプルながら質感が高く、カスタム性も豊富です。

(3) 少人数での使い方と活用シーン

小型キャンピングトレーラーは、少人数での利用にとても向いています。たとえば以下のような使い方が人気です。

ソロキャンプ・夫婦旅行

省スペースでシンプルに使えるため、1〜2人利用に最適。必要な設備をコンパクトにまとめ、気軽に週末キャンプや短期旅行を楽しめます。

災害時の備え

いざという時の避難スペースとしても役立ちます。自宅が被災した場合でも、生活空間を一時的に確保できます。

長距離ドライブ旅行

道の駅やRVパークを活用しながら、車中泊感覚で全国を旅するスタイルにも適しています。運転の負担も大型に比べ軽く済みます。

5. キャンピングトレーラーにかかる維持費

キャンピングトレーラーは、一般的なキャンピングカーに比べると維持費が抑えやすいといわれます。ただし、購入後は定期的にコストが発生します。導入前にしっかり把握しておきましょう。

(1) 車検や税金などの費用

キャンピングトレーラーはエンジンや駆動装置を持たないものの、2年ごとに車検が必要です。

参考までに、車検や税金などの費用を試算いたしました。

自動車重量税:2年間で32,800円(2t以下)
自動車税(けん引車扱い):年間10,200円
検査手数料:約20,000円前後(指定整備工場などで受ける場合)
自賠責保険料:2年間で約5,430円前後

仮に年間平均で計算すると、法定費用だけで約40,000円前後の維持費がかかります。

これに対し、エンジン付きの8ナンバーキャンピングカーでは、車検ごとに10万円超となるケースが多く、比較すれば負担は抑えられます。

(2) 任意保険

トレーラーも保険加入を検討すると安心です。けん引中の事故は通常けん引車の任意保険が適用されますが、トレーラー単体での自損・切り離し時の事故・車両破損は対象外になる場合があります。

そのため、キャンピングトレーラー専用の任意保険(車両保険)を検討しておくのが安心です。

相場は補償内容によりますが、年間3〜5万円程度が目安です。

(3) その他維持費用

駐車場代(月極・モータープール代)

保管場所によって年間十数万円

タイヤ交換・消耗部品

長期保管によるタイヤ劣化に注意。交換は数年に一度、約4〜8万円程度が目安

定期整備・点検

電装系・水回り設備の動作確認、シーリング補修等も必要。年2〜4万円程度が目安

6. キャンピングトレーラーの整備・点検・相談はグーネットピットにお任せください

キャンピングトレーラーは、購入後の点検やメンテナンスが長く使うためのポイントになります。

とくにタイヤやブレーキまわり、電装系、水まわりなどは定期的な確認が欠かせません。走行距離が少なくても、保管状態によって部品が劣化するケースもあります。

安心して使い続けるためにも、信頼できる整備工場と早めに相談先を作っておくことが大切です。

グーネットピットでは、全国の整備工場のなかからキャンピングトレーラーに対応できる店舗を検索できます。修理・整備・点検で困ったときも、専門スタッフに相談しながら安心して任せられます。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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