車検・点検・メンテナンス
更新日:2016.01.28 / 掲載日:2016.01.28
クーラントのエア抜きの方法とは
goo-net編集チーム車のエンジンは大きなエネルギーを発生させるため、非常に高温となります。
それを冷却するのが、冷却水とも呼ばれるクーラントです。
ではクーラントにエアが入ってしまった場合、どのようなトラブルを引き起こすのでしょうか。
また、クーラントのエア抜きはどのように行えばよいのでしょうか。
クーラントにエアが入ったままだとどうなるの
クーラント内にエアが入ってしまうと、エンジンをかけて温度が上昇した際にエアが膨張し、
リザーブタンク内にクーラントがあふれます。
エンジンをとめてエンジンが冷やされると、
リザーブタンクの水は、エンジン、ラジエータ側に移動をします。
しかし、クーラントの量が減ってしまっているため、さらにエアが入ります。
これが繰り返されていくうちにクーラントの温度が高温となり、
エンジンを冷やすことができなくなるため、最悪の場合オーバーヒートしてしまいます。
そのようなことを防ぐため、クーラントを交換した時などには、
クーラントのエア抜きを行う必要があります。
クーラントのエア抜き方法
クーラントのエア抜きは、ラジエータのキャップを外して行う車がほとんどです。
ただし、最近の車の中にはリザーブタンクが密閉式のタイプもあり、
その場合はリザーブタンクのキャップがラジエータキャップの変わりとなっているので、
それを外してエア抜きを行います。
エア抜きの手順は、まずラジエータキャップを外してエンジンをかけます。
ラジエータの水が減っていたら、クーラントを足します。
エンジンをかけ続け、サーモスタット(クーラントの温度が一定に保つための弁のこと)が、
開く温度まで、クーラントの温度を上昇させます。
この作業をエンジンの回転数を上げてもラジエータの口からエアが出なくなるまで続けます。
エアは始めのうちはぶくぶくと大きな泡が出てきますが、次第に細かい泡になり出なくなります。
車によっては最後まで細かい泡が消えないこともあります。
その場合は、それ以上エア抜きを行わなくても自然にエアが抜けて行くので問題はありません。
泡が出てこなくなり、エアが抜けきればエア抜きは完了ですので、
ラジエータキャップを閉め、あふれた冷却水を洗い流して作業は終了となります。
エンジンの種類によっては、エア抜き用のバルブが付いているものもあり、
そのようなエンジンではその部分を緩めることで簡単にエア抜きが行えます。