コーティング・クリーニング
更新日:2024.04.04 / 掲載日:2024.04.04

フロントガラス用のコーティング剤5選 効果と選び方を解説

フロントガラスのコーティングには、雨の日の視界を確保したり、虫の死骸などの汚れを付着しづらくしたりする効果があります。

この記事では、フロントガラスにおすすめのコーティング剤5選を紹介しています。コーティング剤の選び方や施工方法、効果を長持ちさせる方法も解説していますので、安全運転するうえで参考にしてください。

1. フロントガラスにコーティングをして得られる効果

フロントガラスからの視界は安全運転のために良好にしておく必要がありますが、フロントガラスは雨粒や汚れによって、視界が悪くなりやすい部分です。

良好な視界を確保するには、フロントガラスにコーティングするのがおすすめです。フロントガラスにコーティングする効果を3つご紹介します。

(1) 雨の日の視界がよくなる

視界不良でワイパーをしている様子(イメージ)

フロントガラスにコーティングすると、雨の日の運転において視界が良好になり、運転時の安全性が向上します。

これは、フロントガラスの表面に形成された被膜によって、ガラス表面の撥水効果が上がるためです。撥水効果によって、フロントガラスに付着した雨粒が走行中の風圧やワイパーによって流れやすくなったり、弾き飛ばされやすくなったりします。

また、水滴が残りづらくなることで、冬場のフロントガラスの凍結や霜の発生を抑えられます。

(2) 汚れが落ちやすくなる

コーティング被膜には、鳥のフンや昆虫の死骸、花粉などの汚れが落ちやすくなる効果があります。もし汚れが付着したとしても、水洗いや洗車で比較的簡単に洗い流すことが可能です。

また、雨の日に運転した場合は、走行中の風圧やワイパーにより、雨粒と一緒に汚れも流れやすくなります。

(3) ワイパーの寿命が延びる

フロントガラスにコーティングすると、ワイパーを使わなくてもガラス表面に付着した雨粒が流れやすくなります。

また、ワイパーを使った場合でも、高速で動かす必要がなくなります。そのため、ワイパーの消耗が減り、寿命の延長につながります。

2. フロントガラス用のコーティング剤の選び方

フロントガラス用のコーティング剤を選ぶときのポイントは、以下の3つです。

1.施工タイプから選ぶ
2.液剤の成分から選ぶ
3.水弾きの性質から選ぶ

順にご紹介します。

(1) 施工タイプから選ぶ

フロントガラス用のコーティングには、3種類の施工タイプがあります。

施工タイプ施工方法メリットデメリット
塗り込みタイプ液剤をスポンジなどを使ってフロントガラスに塗り込み、濡れたクロスなどで拭き上げる撥水力と持続力が高い施工に時間がかかる
スプレータイプフロントガラスに噴射し、濡れたクロスなどで拭き上げる簡単に施工できる持続力が低い
ウォッシャー液タイプウォッシャー液として噴射する簡単に施工できる・ボディに付着して乾くとシミになる可能性がある
・ワイパーが届く範囲しか施工できない
・長期間使用しないと、ウォッシャーノズルが詰まることがある

これらのメリット・デメリットをもとに、自分にあったコーティング剤を選びましょう。

(2)液剤の成分から選ぶ

フロントガラス用のコーティング剤の成分は「シリコン系」と「フッ素系」の2種類があります。

シリコン系とフッ素系には、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらがおすすめかは、個々のニーズや好みによります。

シリコン系は撥水効果が高く、簡単に施工でき、フッ素系と比較して安価です。しかし、持続力が低いというデメリットがあります。

一方、フッ素系は持続力が高いのが特徴ですが、シリコン系と比較して高価になります。撥水効果がやや劣るうえに、施工に時間がかかるのがデメリットです。

(3)水弾きの性質から選ぶ

フロントガラス用のコーティングには、「撥水タイプ」と「親水タイプ」があります。

性質メリットデメリット
撥水雨粒が飛びやすく、良好な視界を確保できるワイパーがバタつく可能性がある(使用上問題ないが、撥水用ワイパーで改善する)
親水汚れが付着しづらい水はけがゆっくりなため、視界が悪くなりやすい
水滴が撥水している様子(イメージ)

撥水タイプは画像のように雨粒が球状になり、ガラス表面からコロコロと転がるように流れていくため、良好な視界を確保しやすくなります。ワイパーを使用しなくても、走行中の風圧だけで視界がクリアになるでしょう。

親水タイプは雨粒が球状にならずに、薄い水の膜のような状態になります。撥水タイプと比較して雨粒がゆっくり流れ、流れる間は水の膜によって視界が悪くなるため、フロントガラスには向いていません。

フロントガラスと運転席・助手席窓は撥水タイプを使い、汚れが付着しづらい親水タイプは後部座席のサイドガラスといった使い分けがよいでしょう。

3. フロントガラス用コーティング剤5選

フロントガラス用のコーティング剤おすすめ5選は以下のとおりです。

(1) SurLuster|ゼロウィンドウコート

出典:ゼロウィンドウコート|SurLuster

撥水効果が約1年持続する、シリコン系のフロントガラス用コーティング剤。一般的な走行速度でも雨を飛ばして、クリアな視界を確保します。

商品名施工タイプ液剤の成分水弾きの性質容量価格
ゼロウィンドウコート塗りこみシリコン系撥水80ml1,980円(税込)

(2) SOFT99|激速ガラコ

出典:激速ガラコ|SOFT99

施工はフロントガラスに塗布するだけ、乾燥と拭き上げが不要なフッ素系コーティング剤です。一度の使用で約6カ月間も撥水効果が持続します。使いやすい専用の塗布パッドとクロスがセットになっているため、手軽に施工できます。

商品名施工タイプ液剤の成分水弾きの性質容量価格
激速ガラコ塗り込みフッ素系撥水50ml1,408円(税込)

(3) CCI|スマートビュー

出典:スマートビュー|CCI

手軽にフロントガラスをコーティングができるスプレータイプ。洗車後の濡れたガラスにも使えますが、乾いたガラスに使うことでより効果を高められます。雨の日の視界を確保し、運転を安全・快適にします。

商品名施工タイプ液剤の成分水弾きの性質容量価格
スマートビュースプレーシリコン系撥水180ml販売店による

(4)洗車の王国| ウィンドウクリスタル

出典:ウィンドウクリスタル|洗車の王国

世界34カ国、約800店舗のショップで使用されているフッ素系撥水コーティング剤です。フッ素の力で屋外駐車では6カ月以上、屋内駐車では1年以上の効果が持続します。また、高い防汚性能により、汚れやこびりつきを軽減します。

商品名施工タイプ液剤の成分水弾きの性質容量価格
ウィンドウクリスタル塗り込みフッ素系撥水50ml3,427円(税込)

(5)スーパーレインX |ウォッシャー2000

出典:ウォッシャー2000|スーパーレインX

ウォッシャー液として使用するタイプのコーティング剤。走行中にウォッシャーとワイパーをするだけで、フロントガラスがきれいになり、雨はじき効果を得られます。

商品名施工タイプ液剤の成分水弾きの性質容量価格
ウォッシャー2000ウォッシャー液シリコン系撥水2,000ml販売店による

4. フロントガラスにコーティングする方法

フロントガラスのコーティングは自分で行う方法と、業者に依頼する方法があります。それぞれご紹介します。

(1) 自分でコーティングする手順

自分でコーティングする手順は以下のとおりです。

①必要な道具を用意する

施工に必要な道具は以下の9つです。

1.カーシャンプー
2.シャンプー用スポンジ
3.洗車時の水滴拭き取り用クロス
4.水道水
5.マスキングテープ
6.下地処理剤
7.コーティング剤
8.コーティング剤塗布用クロス
9.コーティング剤拭き上げ用クロス

②付着している汚れを落とす

コーティング剤をフロントガラスに塗布する前に、カーシャンプーを使ってフロントガラスに付着している汚れやほこりなどをきれいに落としましょう。フロントガラスに汚れなどが付着した状態で施工すると、傷がついたり、耐久性が低下したりする恐れがあります。

洗車後は、フロントガラスに残っている水滴をクロスで拭き上げてください。

③マスキングテープで養生する

コーティング剤がボディや樹脂部品、ゴムの部分に付着しないようにフロントガラスの周りをマスキングテープなどで養生してください。

これらにコーティング剤が付着すると、色褪せなどが起きる可能性があります。

④残った油分や化学物質を取り除く

カーシャンプーの成分や洗車で落ちなかった油分、化学物質などを脱脂作業で取り除きます。

油分などを残したまま施工すると、フロントガラスとコーティング被膜の間にこれらを閉じ込めてしまい、期待するコーティング効果が得られません。

脱脂作業に使う下地処理剤をお持ちでない場合は、以下の商品がおすすめです。

メーカー商品名公式サイト
Pro Staffキイロビン120「キイロビン120」の公式販売ページ(Amazon)
SOFT99ニュー油膜ねこそぎクリーナー「ニュー油膜ねこそぎクリーナー」の公式ページ
イチネンケミカルズ超スッキリガラスクリーナー「超スッキリガラスクリーナー」の公式ページ

⑤コーティング剤を塗り込む

フロントガラス全体にコーティング剤を塗り込みます。

コーティング効果を十分に発揮させるために、コーティング剤はムラなく均一に塗り込むことが重要です。横方向に塗ったあとに縦方向に塗り込むことでムラができにくくなります。円を描くように塗り込むと、水滴がスムーズに流れにくくなるため注意しましょう。

なお、施工方法は「塗り込みタイプ」「スプレータイプ」「ウォッシャー液タイプ」によって異なります。事前に取扱説明書を確認しましょう。

⑥乾燥させて拭き上げる

コーティング剤を塗布後、30分程度放置し乾燥させたら、フロントガラス全体をきれいなクロスなどで優しく拭き上げます。

以下は、おすすめの拭き上げ用クロスです。

メーカー商品名公式ストア
KeePerキーパークロス「キーパークロス」の公式販売ページ(楽天市場)
AutoGoマイクロファイバークロス「マイクロファイバークロス」の公式販売ページ(Amazon)

これらのクロスは柔らかい素材のため、ガラスを傷つけることなく、拭き上げられます。

なお、コーティング剤によっては、乾燥や拭き上げの必要性がない場合、乾燥時間が異なる場合もあるため、施工する前に取扱説明書を確認しておきましょう。

(2)業者に依頼する際の相場

フロントガラスのコーティングを業者に依頼する際の相場は、2,000〜20,000円程度になります。ただし、使うコーティング剤や持続期間、業者などによって相場は大きく変動します。

なお、価格は業者を選ぶ際のポイントになりますが、フロントガラスのコーティングには良好な視界を確保するという重要な役割があります。

「高い施工技術を持っているか」「施工とあわせてワイパーの状態の点検も行うなどサポートは充実しているか」「担当者は信頼できそうか」といった点も重視しましょう。

5.コーティング効果を長持ちさせるには

フロントガラスのコーティング効果は永久に続くわけではありません。時間の経過とともに効果が落ち、雨粒を弾きにくくなったり汚れが落ちにくくなったりして、前方の見えづらさや見た目の悪化にもつながります。

フロントガラスのコーティングを長持ちさせるために、以下の3つを心がけましょう。

1.月に1回は洗車する
2.ウォッシャー液をこまめに使う
3.ワイパーは1年半を目安に交換する

順にご紹介します。

(1) 月に1回は洗車する

洗車している様子(イメージ)

コーティング効果を長持ちさせるために、月に1回は洗車し、汚れなどを取り除きましょう。

コーティングによって汚れがつきにくくなりますが、完全に付着しないわけではありません。長期間洗車せずにいると、汚れが蓄積しコーティングの寿命が短くなります。

洗車の頻度は基本的には月に1回程度で十分ですが、花粉や黄砂が多い春の時期や乾燥していてホコリが舞いやすい冬の時期は、こまめに洗車するのがおすすめです。

(2)ウォッシャー液をこまめに使う

コーティング効果を持続させるには、付着した汚れをすぐに洗車して落とすのが一番効果的ですが、難しいときもあるでしょう。そのため、フロントガラスが汚れたらこまめにウォッシャー液を使うのも大切です。

ウォッシャー液は、付着した汚れを柔らかくし、ワイパーによる拭き取りを容易にしてくれます。ただし、洗車のときほどフロントガラスをきれいにできるわけではないため、ウォッシャー液をこまめに使っていても洗車はする必要があります。

(3)ワイパーは1年半を目安に交換する

ワイパーのゴムを交換している様子(イメージ)

ワイパーは1年半を目安に交換しましょう。

古くなったワイパーはゴム部分が硬くなり、コーティングを少しずつ削っていきます。

なお、使用状況によっても交換時期は異なります。「筋状の拭き残し」「拭きムラ」「ビビリ音(ワイパーを動かしたときの音)」などが気になりだしたら交換しましょう。

6. フロントガラスのコーティングに関することはグーネットピットにご相談ください

フロントガラス用のコーティング剤は、カー用品店やインターネット上などで簡単に購入でき、施工方法も比較的簡単なため、自分で施工することが可能です。

しかし、コーティング剤が愛車に適しているかわからない人や、施工する時間や場所がない人もいるでしょう。

グーネットピットでは、コーティングに関する豊富な知識や経験を持ったスタッフが在籍しています。

フロントガラスだけでなく、車全体のコーティングにも対応していますので、ぜひグーネットピットにご相談ください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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