コーティング・クリーニング
更新日:2017.01.12 / 掲載日:2017.01.12
融雪剤による車への影響と洗車方法

雪が降る時期の車の走行は、
路面凍結などによりスリップやハンドル操作不能などの危険がいっぱいです。
この路面凍結を防ぐために、降雪地帯では、11月下旬頃から融雪剤の路面散布が始まります。
融雪剤は雪を溶かしてくれる働きがありますが、
自動車には悪影響を及ぼすと言われています。
ここでは融雪剤が自動車へ与える影響や注意点、
融雪剤を除去するための洗車方法等について見ていきます。
融雪剤とは
融雪剤とは、その名の通り、雪を溶かす薬剤であり凍結防止剤とも言われています。
融雪剤にもいろいろな種類があり、
塩化カルシウムや塩化ナトリウム、塩化マグネシウムのほかに酢酸系成分からなり、
それらが化学反応を起こして、雪や凍結部を溶かし、交通事故の危険を回避する目的で散布されます。
凍結が予想されるトンネルや橋梁、坂道、日照が悪い道路などの脇に、
貯蔵容器に入れられ保管されています。
融雪剤の効果とは
水の凝固点は0度ですが、水分以外の不純物が混ざった水溶液になると、
0度以下のある一定の温度にならないと凍結しない性質があります。
凍結防止剤として広く使用されている塩化カルシウムの場合、
水溶液濃度32%で凝固点をマイナス51度まで下げることが可能で、
冬季の路面で0度以下が続く場合でも路面の降雪や凍結を防ぎ、その状態を継続的する効果があり、
降雪が多く危険性が高い路面は冬の早い時期から散布がされます。
融雪剤が車に与える影響
融雪剤散布は冬の路面の危険を回避するためにとても良い方法ではありますが、
自動車にとってはやや悪影響もあります。
塩化カルシウムや塩化ナトリウム、塩化マグネシウムには、
金属の腐食を推進する成分が含まれるため、
金属部材が多く使われる自動車にとって、融雪剤散布は決して良い環境とは言えません。
シャーシなどの下回りは、路面の砂利やほこり、雨水にさらされることが多いため、
塩化薬剤が付着すると錆びやすくなります。
融雪剤がついた場合の車の洗車方法
融雪剤に含まれる塩化薬剤が錆を誘発するため、これを洗車で取り除くことが必要です。
融雪剤が散布された路面を走行した場合の洗車方法は、通常とは異なり、
シャーシや足回りまで入念に洗うことが必要となります。
水圧を高くして車全体に水をかけます。
高圧洗浄機があればそれを使うと効果的です。
ホイールなどは油の付着により塩化薬剤が残りがちですので、
高圧洗浄できれいに取り除いてください。
その後は多めのシャンプーを使用して融雪剤を完全に洗い流しましょう。
融雪剤がついた車の洗車での注意点
洗車の最中に、融雪剤が目や口などに入った場合、炎症を引き起こす懸念があり、
濡れた手に付着することで炎症や手荒れの原因ともなります。
特に高圧洗浄を使用するような場合、自らにかかることがあるため、
洗車をする際には、ゴム手袋などで水が手にかからないようにしましょう。
また、衣服の色落ちなどの原因ともなりますので、服装にも注意して行ってください。
下回りに付着した融雪剤は、マフラーからの熱などで時間とともに固着する恐れがあります。
融雪剤が散布された路面を走行した場合は、早い段階で洗車をして、
融雪剤を取り除くように心がけましょう。