コーティング・クリーニング
更新日:2024.07.23 / 掲載日:2023.12.28

コーティングは雨汚れを防ぐ?おすすめのコーティング剤や注意点を解説

コーティングは塗装面を保護し、雨による汚れやダメージを防ぐのに有効です。とくに、耐久性が高いガラスコーティングは長期間効果が持続します。

この記事では、雨汚れの原因やコーティングが雨汚れを防ぐのに有効な理由について解説します。また、おすすめのコーティング剤や注意点も紹介していますので、雨汚れに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

1.コーティングは雨汚れを防ぐ?

雨汚れを防ぐにはコーティングが有効です。そこで、雨汚れが発生する原因やコーティングが有効な理由を解説します。

(1)雨汚れが発生する原因や特徴

雨に濡れた車を放置していると、水アカや雨シミなど雨汚れが発生します。

水アカには、「水性の水アカ」と「油性の水アカ」があります。

種類原因
水性の水アカボディに付着したほこりやチリ、砂などの汚れが雨で濡れた後に乾燥し、白い水アカとして残る
油性の水アカボディに残ったワックスやコーティング剤、グリスなどが雨で溶けだし、黒い筋状の跡が残る

ほかにも、塗装面に付着した虫の死骸や鳥の糞などと酸性雨が化学反応を起こすことで、黒いシミのような跡が残ることもあります。

雨シミは雨水が乾燥した後、雨水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの不純物が残ることで発生します。これを「イオンデポジット」と言い、白いうろこ状の跡が残ります。

イオンデポジットは、塗装面に残った水滴が日光やエンジン熱などで急激に熱せられ、蒸発するときに不純物がイオン結合によって結晶化し、乾燥して残ることが原因です。

これらの汚れは通常の洗車では落としづらく、専用の除去剤が必要になることがあります。

(2)雨汚れにはコーティングが有効

雨汚れを防ぐには、コーティングが有効です。

コーティングには雨水を弾いたり流れやすくしたりする性質があります。そのため、雨水が流れ落ちるときに、ボディに付着したほこりや虫の死骸などの汚れも一緒に洗い流してくれます。万が一、雨汚れが発生しても、水で洗い流すだけで簡単に取り除くことが可能です。

また、ボディに雨水が残りづらくなるため、イオンデポジットの発生を抑えられます。

2.車の雨汚れを放置すると……

車に雨汚れが付着しても、すぐに対処すれば比較的簡単に汚れを落とせます。しかし、放置すると塗装面を侵食し、ウォータースポットと言われる、陥没した状態になる恐れがあります。

(1)ボディを傷める原因になる

イオンデポジットを放置すると「ウォータースポット」が発生し、車のボディを傷める原因となります。ウォータースポットとはイオンデポジットが悪化し、塗装面を陥没させた状態のことです。

雨が降った後や洗車後、イオンデポジットに水滴が残ってしまうことがあります。この水滴を拭き取らずに放置すると、水滴がレンズのように日光を集めてしまい、塗装面を焼き付けてしまいます。焼き付けられることで塗装面は侵食され、月のクレーターのように陥没してしまうのです。

(2)雨汚れを取り除く方法

雨汚れを取り除く方法は、その種類や度合いによって異なります。ここでは、雨汚れを取り除く方法を3つご紹介します。

①軽度の場合は通常の手洗い洗車

水アカが付着してから時間が経過していない場合や軽度の雨シミは、通常の手洗い洗車で取り除くことが可能です。

カーシャンプーをしっかり泡立て、スポンジを使い優しく洗車しましょう。水アカや雨シミを落とすために無理に力を入れてこすると、ボディに傷がつくため注意してください。

②専用のクリーナーや除去剤

通常の洗車で取り除けなかった雨シミやイオンデポジットは、専用のクリーナーやイオンデポジット除去剤を使います。

クリーナーと除去剤は水アカや雨シミ、イオンデポジットの度合いによって使い分けてください。ボディに付着した程度の場合、水アカやシミ取り効果が期待できる専用クリーナーを使います。

固着したイオンデポジットは、除去剤を使って取り除いてください。

以下は、おすすめの専用クリーナーとイオンデポジット除去剤です。

種類メーカー品名公式ストア
クリーナーSOFT99コーティング施工車リフレッシュクリーナー「コーティング施工車リフレッシュクリーナー」の購入ページ
Surlusterゼロクリーナー「ゼロクリーナー」の購入ページ
「ゼロクリーナー」の購入ページ(Amazonの公式ストア)
除去剤ピカピカレインイオンデポジット除去剤「イオンデポジット除去剤」の購入ページ
「イオンデポジット除去剤」の購入ページ(Amazonの公式ストア)
「イオンデポジット除去剤」の購入ページ(楽天市場の公式ストア)
G-COATイオンデポジット除去剤「イオンデポジット除去剤」の購入ページ
「イオンデポジット除去剤」の購入ページ(楽天市場の公式ストア)

なお、クリーナーや除去剤は強い洗浄力のある成分を含むため、使用後はしっかりと水をかけて、ボディに残らないようにしてください。

③ウォータースポットはコンパウンド

専用クリーナーや除去剤を使っても取り除けない場合や、塗装面が陥没してウォータースポットが発生している場合は、コンパウンドで磨いて消す必要があります。

コンパウンドは塗装面を削り、付着している汚れや表面の凹凸をなくす作業です。軽度であれば自身で作業できますが、削り過ぎると塗装を剥がしてしまう恐れがあります。

そのため、これまでコンパウンドを使ったことがない人や、作業に自信がない人は専門業者に依頼することをおすすめします。

おすすめのコンパウンドや使い方は、下記の記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。

3.雨汚れを防ぐならガラスコーティング

雨汚れが付着するたびにケアしていると、手間や時間、お金がかかります。そこで、雨汚れを防ぎ、重大なダメージが及ぶのを防ぐ方法としてコーティングが有効です。

コーティングによって形成された被膜が塗装面を保護し、雨汚れや雨シミなどのダメージから防いでくれます。とくにガラスコーティングは耐久性や持続性が高く、長期間にわたって効果を維持できます。

(1)ガラスコーティングの特徴

ガラスコーティングとは、ガラス成分で被膜を形成するコーティングの一種になります。塗装面に密着して剥がれにくいため、耐久性に優れているのが特徴です。

他にはガラス系やポリマー(樹脂)系、油脂系といった種類のコーティングがあります。これらが有機質系のコーティングであるのに対して、ガラスコーティングは無機質系のコーティングです。

無機質系は有機質系より持続性が高く、コーティング被膜が硬いため、細かい小傷が入りにくくなります。さらに花粉や黄砂、油膜などの有機系の汚れが付着しづらく、耐絶縁性も高いことからほこりの付着も抑えられます。

そのため、塗装面に汚れが付着しても水を流すだけで簡単に落とせるということです。

ただし、ガラスコーティングは水分と似た性質のため、雨シミや水シミがつきやすくなります。雨が降った後や洗車後には、水滴をしっかりと拭き上げる必要があります。

屋外駐車場を利用することが多い、水滴の拭き上げなどのケアができない場合は、雨汚れが悪化する可能性があるので注意してください。

(2)おすすめのガラスコーティング剤5選

雨汚れを防ぐガラスコーティング剤として、次の5つがおすすめです。

①ピカピカレイン|ピカピカレプレミアム【滑水性】

出典:ピカピカレインプレミアム【滑水性】|Amazon

本格的なガラスコーティングを簡単に低価格で施工できるコーティング剤。一度施工するだけで3年間耐久し、長期間傷や汚れから車を守ります。ボディについた水は滑り落ちるように流れていき、ウォータスポットがつきにくいのが特徴です。

②OHAJIKI|コートG

出典:コートG|Amazon

施工は洗車後のボディにスプレーして、水滴と一緒に拭き上げるだけ。手軽に施工できるのが特徴です。シロキサンを結合したガラス被膜によって、ボディについた小さな傷や凹凸を目立たなくしてくれます。これ1本でホイールや樹脂部品、ガラス面などにも使えます。

③BEAUTIFUL CARS|イージーグロスコートナノ

出典:イージーグロスコートナノ|BEAUTIFUL CARS

汚れがつきにくい超微撥水仕様のコーティング剤。ボディの汚れを除去しながら、汚れにくいコーティング被膜を形成します。施工後はただ水を弾くのではなく、汚れが目立ちづらく、汚れにくい状態になります。

④日本ライティング|ゼウスクリア ボディ用ガラスコーティング

出典:ゼウスクリア ボディ用ガラスコーティング|日本ライティング

独自技術で抜群の撥水性を実現。一度施工すると、3年間光沢と撥水力、防汚性を維持します。有機質と無機質のハイブリッド型のため、イオンデポジット(雨シミ)が付着しにくいのが特徴です。

⑤ギガクリスタル|ギガクリスタルMK-10H

出典:ギガクリスタルMK-10H|ギガクリスタル

コーティング剤自体に光沢があるガラスコーティング剤。コーティング剤を塗布し、乾いたら洗い流すだけでムラになりづらいため、コーティング初心者におすすめです。

4.ガラスコーティングの施工手順

自分でコーティングを施工するときに必要なものと手順をご紹介します。

(1)必要なもの

ガラスコーティングの施工に必要なものは以下のとおりです。

・カーシャンプー
・シャンプー用スポンジ
・イオンデポジット除去剤
・鉄粉除去剤
・コンパウンド
・脱脂剤
・ガラスコーティング剤
・コーティング用クロス
・コーティング用スポンジ
・拭き取り用クロス(シャンプー用、下地処理用、コーティング用)
・ホース(水道水)
・バケツ
・脚立

(2)施工手順

ガラスコーティングの基本的な手順は以下のとおりです。

①車全体を洗車する

まずは、車全体を屋根からガラス、ドアやボンネットへ上から下へとホースなどで水をかけ、付着している汚れや砂などを洗い流しましょう。汚れや砂が残っていると、スポンジで洗ったときにボディが傷つく恐れがあります。

バケツの中でカーシャンプーをよく泡立て、スポンジで車全体を洗車します。このとき、スポンジでボディをやさしく撫でるように洗ってください。

車全体を泡で洗ったら、水をかけてシャンプーを流します。シャンプーが残るとシミの原因になるため、しっかりと流してください。

シャンプーを流したら、拭き取り用クロスでボディの水分を拭き上げましょう。

②下地処理をする

下地処理では、洗車で落としきれなかった雨汚れや鉄粉などを取り除いてください。これらを取り除くには、イオンデポジット除去剤や鉄粉除去剤を使います。

もし、ボディに小傷がついている場合は、必要に応じてコンパウンドで磨き、目立たなくしましょう。

落とし切れない鉄粉やウォータースポット、傷などは自分でケアせずに専門業者への相談をおすすめします。

ボディに残った溶剤を流すために車全体を水洗いし、水分を残さないように拭き上げます。

最後にボディに残っている油分などを脱脂剤で取り除き、ボディを拭き上げてください。

③コーティング剤を塗布する

スポンジに適量のコーティング剤をつけて、ボディに薄く均一に塗り込みます。もし、余分なコーティング剤がついたらクロスで拭き取ってください。

コーティング剤を塗り込むときは、パネルごとに分けて少しずつ塗り、パネルを塗り終えたらその都度拭き上げます。コーティング剤が途中で乾くとムラになってしまうため、広範囲を一気に塗り込まず、少しずつ塗りこんでください。

以下は、コーティング剤の塗り込みにおすすめのスポンジです。

メーカー商品名公式ストア
Holts(ホルツ)コーティングスポンジ MH636「Holts コーティング スポンジ MH636」の購入ページ(Amazonの公式ストア)
洗車の王国コーティングスポンジ 295「洗車の王国 コーティングスポンジ 295」の購入ページ(Amazonの公式ストア)
ながら洗車マイクロファイバーアプリケーター「ながら洗車 マイクロファイバーアプリケーター」の購入ページ(Amazonの公式ストア)

コーティング剤がスプレー式の場合は、ボディにコーティング剤を吹き付けて、クロスを使って拭き上げてください。

以下は拭き上げにおすすめのクロスです。

メーカー商品名公式ストア
KeePerキーパークロス「キーパークロス」の購入ページ(楽天市場の公式ストア)
ワコーコーティング拭き取り・仕上げ用クロス「コーティング拭き取り・仕上げ用クロス」の購入ページ

なお、コーティング剤によって施工方法が異なります。説明書をきちんと確認してから施工してください。

(3)コーティングを施工するときの注意点

コーティングを施工するときは、以下の点に注意してください。

・真夏の昼間や直射日光が当たる場所を避ける
・風が強い日を避ける

真夏の昼間や直射日光が当たる場所では、水分がすぐ蒸発し、ウォータースポットの原因になります。さらに、コーティング剤の乾きが早すぎてムラになるかもしれません。

また、風が強い日は、ほこりや花粉、黄砂が飛んでくる恐れがあります。

これらは、コーティング剤のムラや硬化不良の原因になるため、十分なコーティング効果を得られなくなる可能性があります。

5.ガラスコーティングの注意点

ガラスコーティングを施工するときの注意点は以下の3つです。

・完全硬化するまで水に濡らさない
・定期的なメンテナンスは必要

順にご紹介します。

(1)完全硬化するまで水に濡らさない

ガラスコーティング施工後、コーティング剤が完全に乾くまで水に濡らさないように注意してください。コーティング剤が完全に乾き、定着することを完全硬化と言います。

完全硬化する前に水に濡れると硬化不良を起こし、十分なコーティング効果を得られなくなります。さらに、濡れた部分がムラになったり、白濁したりする可能性があります。

施工中に突如雨が降ったときは、慌てずに屋根の下など雨に濡れない場所に移動してください。車についた水滴は、マイクロファイバークロスなどで優しく拭き取りましょう。もし、拭き取り後に水滴跡や白濁が確認できた場合は、その部分をコンパウンドで剥離して再施工する必要があります。

なお、雨以外にも夜露や朝露などで濡れた場合も硬化不良につながるため、完全硬化中は屋根のある場所で保管することをおすすめします。

完全硬化する時間はコーティング剤によって異なるため、取扱説明書を参考にしてください。

(2)定期的なメンテナンスは必要

コーティングは一度施工すれば終わり、というものではありません。どの種類のコーティングも汚れや傷、紫外線や酸性雨などのダメージを受けると塗装面を保護する力が低下していきます。

そのため、長期間コーティング効果を持続させるためには、定期的なメンテナンスが必要です。

具体的には、コーティング被膜に付着した汚れやダメージなどを定期的に取り除いてあげましょう。

下記の記事では、おすすめのコーティング剤や手順などについて、詳しく解説していますので参考にしてください。

6.コーティングに関することはグーネットピットにお任せください

雨に濡れた車をそのままにしておくと、水アカや雨シミなどの雨汚れが発生します。また、ボディに付着した鳥の糞や虫の死骸などが、黒いシミのような跡になることがあります。

これらの汚れを防ぐのに有効なのが、ガラスコーティングです。ガラスコーティングは汚れが付着しづらく、もし汚れがついても水を流すだけで落としやすいため、ボディが受けるダメージを抑えてくれます。

しかし、ガラスコーティングはほかのコーティングと比較して施工が難しいため、きれいにコーティングする自信がない人もいるでしょう。

その場合は、グーネットピットにお任せください。専門知識と豊富な経験を持つスタッフが、雨による汚れを取り除き、丁寧にコーティングいたします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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