車のメンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2019.09.24
【グー連載コラム】クルマケア講座[メンテの最新常識 編] (2019年9月)
今どきのクルマは壊れにくくなっていますが、流石にノーケアではダメ。大切な愛車は長く乗りたいもの。消耗品の交換など定期的に愛車をケアしましょう
(掲載されている内容はグー本誌2019年10月号の内容です)
高いと安いの差はなに? お手入れだって損得勘定
プライスと品質や性能とのバランスがどうかが大切
予算が限られているとなおさらなのだが、安いものと高いものの差について悩んでしまうことがある。実際に売り場に足を運ぶと、棚にはズラリと同じようなものが並んでいて、どれを買ったらいいのか分からないことも多い。パッケージなどを見てみると、似たような謳い文句ばかりで、結局、スタッフに薦められたものを買ったということもあるハズ。
もちろん安いほうがいいのだが、効果や性能という点で考えると、無闇に価格だけを追求するのもなんだか不安だ。ベストなのは価格と性能のバランスが一番いいものだろう。今回は一番いいバランスとはどこにあるのかを見てみることにしよう。
【対決1:オイル】 安いのを小まめ VS 高いのを長く
迷いがちな筆頭格がオイルだ。高いのを長く使うより、安いのをこまめに交換したほうがいいという意見もよく聞かれるだけになおさら悩ましい。またオイルには規格があるが、安いのにも高いのにも付いていたりするから、選ぶ際の基準にならないこともある。
【結論】
安いのはそれなりなので、予算内でできるだけ高いものを選ぶほうがいい。天ぷらで考えれば分かりやすく、安い油は最初から美味しくないし、高いモノは持ちもいい。
【対決2:バッテリー】 高い VS 安い
バッテリーの価格は同じサイズでも数千円のものから数万円まで幅広くてピンきり。しかも最近は材料費の高騰などで全体的に高くなっているから、なおさら価格が気になる。実は簡単な目安があって、保証に注目してほしい。
【結論】
バッテリーには保証が付いているから、保証期間の1.5倍ぐらいで交換すると安心だ。もちろん安いのは短く、高いのは長い。つまり保証期間で損得勘定をすると安心だ。
【対決3:ボディケア】 DIY VS プロコーティング
長期間保護してくれる、プロのコーティングは究極のボディケアでもある。対極にあるのがDIYだ。自分でマメにワックスやコーティングをかけるか、少々高いが長持ちするプロのほうがいいのか? 趣味性も関係してくるから難しいところ。
【結論】
一度、プロにかけてもらえば長期間持続し、塗装も良好に保てる。DIYはレベルはそこそこでも愛車に対して愛着が湧く。予算だけでなく、愛情の方向性で判断だ。
車検の安い、高いの違い
受けないわけにもいかないし、費用で大いに悩むのが車検だろう。車検費用の内訳で見ると、まず税金が結構な部分を占めるが、あとは整備費用と手数料だ。問題は整備費用で、同じことでも高い安いはあるが、どこまでやるかも総額にかかわってくる。極端なことを言うと、あまりに安く済ませると、ただ通すだけになるということ。それは危険なので見積もりと説明をしっかりと聞いて、必要なものは行うのが賢い節約術だ。
究極の損得勘定、クルマの寿命について
最後はクルマの寿命を考えてみよう。基本的に長く乗ればそれだけ得にはなるのだが、故障が徐々に増えてきたりすると損得バランスが崩れて、マイナスに振れることになる。ここが実際の機能的な寿命だろう。問題はこれをどれだけ伸ばせるかで、結局はメンテナンスがキーになる。メンテナンスを無闇に節約すると寿命が結局は短くなり、適切に行えばそのときは少々費用がかかったとしても長く乗れるので、結局は得することになる。オイルなどと同じというわけだ。